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倉田英樹 院長の独自取材記事

くらた動物病院

(川崎市高津区/高津駅)

最終更新日: 2023/01/22

東急田園都市線高津駅から徒歩3分。2004年に開院した「くらた動物病院」はフェレット治療に重点を置いたクリニックとして有名だ。フェレットに特化した二次診療施設として全国の飼い主から高い信頼を得ており、他院からの紹介も積極的に受け入れている。フェレットの他にも、犬・猫・ウサギ、ハムスターなどの小動物を対象に診療を行っている。インフォームドコンセントを重視し、飼い主とのコミュニケーションを大切にすることをモットーに、誠実な診療を心がけているという倉田英樹院長。倉田院長が目指す獣医師と飼い主が“三位一体”となって立ち向かうペット治療とは、一体どのような治療なのか。また、フェレット治療に対する特別な思いなど、じっくりと伺った。 (取材日2012年3月7日)

フェレットに特化した診療で飼い主さんの最後の砦となりたい

先生がこの地で動物病院を開院された理由は?

開院を決意したのは、以前勤めていた動物病院が遠方に移転することになったことがきっかけでした。勤務先の方針により、当時はまだ珍しかったフェレットの診察に携わっていたのですが、僕を頼りに通ってくださる飼い主さんから、残ってほしいという要望を多数いただき、背中を押してもらいました。僕自身もこの地に愛着がありましたので、迷うことなくここでフェレットの診療に重点を置いた動物病院を開院することに決めました。開院の際にこだわったのは、限られた面積の中で可能な限り待合室を広く設計することでした。不安を抱えて来院される飼い主さんの気持ちが、少しでも楽になれるよう、快適に過ごせる広いスペースを確保しました。また、心が安らぐBGM、空調や室温にも気を配っています。

フェレットを専門的に診察するクリニックは日本ではまだ少ないのですか?

そうですね。以前勤めていた勤務先がフェレットの診察を始めたのが1995年。当時は、フェレットが国内に広がり始めたばかりの時期で、フェレットの治療に精通した獣医師などほとんどいないような状況でした。幸い、インターネットが普及し始めていましたから、ネットを介して海外からの情報を得たり、欧米の獣医師が発表していた各種文献を読んで知識を増やしていきました。副腎腫瘍や低血糖を引き起こすインスリノーマなどのフェレット特有と言っても良い病気についての知見が得られ、毛が薄くなっていても皮膚病ではないことや、腰がふらついていても足腰の病気ではないことを見分けることができるようになりました。最初は手探り状態だった診察も、飼い主のみなさんから貴重な情報を直接教えていただきながら、数多くの経験を積み重ねることができました。当院では15年余りに渡るフェレットに関する臨床経験に基づいた知識を総動員して、フェレット治療にあたっています。

具体的に、どのような治療が受けられるのでしょうか。

現在、診察の割合はフェレット6に対し、犬・猫その他が4です。フェレットについては他院からの紹介症例を積極的に受け入れる2次診療施設として、より専門的な治療を行っています。他院で見落とされたり、放置されていた病気も、より専門的な知識を有する獣医師による詳しい検査により判明することも多いのです。当院は2次診療機関として重症化したフェレットを受け入れますから、詳しい検査に対応できる医療機器の充実はもちろん、手術室やICUも完備しています。ICUは温度と酸素の管理ができるケージで、手術後の管理や重症症例の管理に使用します。フェレットの飼い主さんにとって、最後の砦となれるよう獣医療の質の向上に日々努めています。なお、犬・猫などの診療に関しては、一次診療機関としての機能を完璧に果たすことを目標としています。難治性の疾患については、地元高津区にある日本動物高度医療センターや大学病院など先端獣医療を実施する機関への紹介体制を整えていますので、安心して来院ください。

インフォームドコンセントを重視した三位一体の診療がモットー

先生が、治療をする上で普段から心がけていらっしゃることは?

獣医師はペットの病気やケガを治すだけでは不十分だと考えています。ペットの病気やケガを治すことにより、病気のペットを抱えて傷ついた飼い主さんの心が癒されることが何よりも大切なのです。当院では「ペットを診ながらその後ろの飼い主様を看る」をコンセプトに治療を行っています。「飼い主様を看る」という意味は、飼い主さんの心のケアに他なりません。獣医師は常に最善の治療を心がけていますが、日々の診察の中で、完治できない症例に直面することもあります。最悪の場合、大切なペットが亡くなることもあるわけです。たとえそのような結果を迎えようと、飼い主さんの傷ついた心が少しでも癒えるように、また出来る限り悔いが残らないような心の整理・ケアをしてさしあげることも、獣医師の重要な役割だと思います。飼い主さんにとって納得のいく治療を実現させるためにも、獣医師と飼い主、ペットが三位一体となった診療を心がけています。

三位一体の治療とはどのような診療なのでしょうか?

治療を受ける主体はペットですが、実際の治療はすべて獣医師と飼い主さんの手に委ねられています。だからこそ、ペットと獣医師と飼い主さんの三位一体の診療が大切です。治療を始めるにあたり、飼い主さんにペットの病気の状態を可能な限り正確にご理解いただくことが何よりも重要です。ペットは言葉が話せませんから、ペットの病状が理解できない、正確な情報を得られないことに対し、飼い主さんは大きな不安を感じます。当院では飼い主さんの立場からインフォームドコンセントを重視し、十分な説明を行います。たとえどんなに重い病気でも、ペットの病状を正確に理解・把握することで、飼い主としてペットの治療に立ち向かおうとする強い意志や気力が生まれると僕は信じています。実際の治療において、飼い主さんには各種投薬など自宅でのケアをお願いすることも多々ありますから、正確な理解は必要不可欠です。

飼い主さんとのコミュニケーションを大切にされているのですね。

飼い主さんを不安にさせる一番の原因は、「ペットの具合が悪いけどその原因がわからない」「この先どうなるのかわからない」といった知識・情報の不足によるものです。ペットの身に一体何がおきているのか。その原因は何なのか。どのような治療が必要なのか。使用するお薬はどのようなものなのか。手術などの外科的な治療が必要なのか。入院が必要とされるのか。治療の結果どのような状態が予想されるのかなど、飼い主さんの不安の種は尽きません。他院で「原因不明」とされていた病気の原因や詳しい状況が明らかになったことで、「ホッとした」と話される飼い主さんがとても多いのは、わからないことに対する不安からひとまず解放されるからなのです。当院では飼い主さんが納得いくまで何度でも説明し、ともにペットの病気に対して立ち向かいたい。そんな思いで治療に臨んでいます。

年末には高津駅前に移転、1.5倍の規模になってさらに充実の獣医療を提供

インターネットで混雑状況がわかるのですね。

土曜日・日曜日は混み合うことが多くなってきています。また、午前の診療開始後と午後の診療開始後、診察時間の終了間際が比較的混み合うことから、約2年前より診察の順番や待ち人数が携帯電話、パソコンから確認できるサービスを実施しています。来院前や、受付後の席外しの際などに参考にしていただくと便利です。とくに、近隣に住む飼い主さんからは、時間を有効に使えると好評を博しています。

年末には移転の計画があるそうですね。

来院者の増加とともに現在の規模では手狭になったことから、今の1.5倍の面積となる動物病院を建設中です。東急田園都市線高津駅からすぐの場所に、今年の年末に移転する予定です。今よりゆったりとしたスペースを確保することで、より快適な院内環境を整備するとともに、アクセス面でもさらに便利になります。移転を機に新しい医療器材なども積極的な導入を図ります。新しくなり、更に便利になる「くらた動物病院」にぜひご期待下さい。

お忙しい先生ですが、休日はどのように過ごされていますか?

以前は家族で旅行をしたり、ドライブなどをしたりしてリフレッシュしていました。開業してしばらくの間は日曜日の午後から家族でディズニーランドに出かけることもありました。しかし、最近は忙しくほとんど休みがないので、なかなか家族との時間が取れないのが悩みの種です。少しの空き時間には逗子の海や鎌倉や場合によっては箱根などに家族を連れて出かけています。もしまとまった時間ができたら、家族ともう一度小笠原諸島に行きたいという夢はあります。以前、お正月休みに家族で訪れたのですが、ここの美しさはまさに別格です。ぜひ機会を作って、また行ってみたいですね。獣医師の仕事は体力勝負ですが、幸いからだは丈夫にできているようです。くよくよしない性格で、気持ちの切り替えはうまい方だと思います。深刻な病状を飼い主さんにお伝えしなければならない状況でも、気持ちは常に前向きに。厳しい状況のなかでも、飼い主さんに少しでも救いを与えられるような対応を心がけています。深刻な病状を説明する立場の獣医師の心が沈んでいたら、それを聞く飼い主さんの心のケアどころではなくなりますからね。いかなる時も獣医師の心はポジティブでなければなりません。

読者にメッセージをお願いします。

動物の治療は獣医師の技術や知識だけで実現できるものではありません。人と人とのつながり、つまり飼い主さんの協力がとても大切です。獣医師を選ぶ際は、技術や評判だけで判断しないことが大切です。納得のいくペット治療を実現するためには、その獣医師が何でも相談できる相手であるか、信頼できる人間であるかなど、実際に会話をし、自分の目で確かめることをお勧めします。例えば、気になる動物病院に健康診断や予防接種などを目的に受診をして実際に獣医師と会話をするのが良いと思います。今は健康でも、5年後・10年後にはペットの病気と向き合う日が必ず来ます。その時になって焦らないように、健康なうちから何でも相談できる主治医を見つけておくと安心です。

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