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藤井康一 院長の独自取材記事

藤井動物病院

(横浜市港北区/妙蓮寺駅)

最終更新日: 2023/01/22

妙蓮寺駅から徒歩5分。東急東横線沿いに歩を進めると、大きな建物が見えてくる。「藤井動物病院」は1954年の開業。すでに57年の長きにわたって、この地で動物たちの健康を守るために診療を続けてきた。「常に最先端の治療を行い、学会発表も重ね、いろいろな面で積極的に取り組んできた病院なんですよ」と、穏やかな口調で語るのは2代目の藤井康一院長。パリッとした白衣姿はとてもダンディーな雰囲気。動物たちに向ける優しいまなざしのなかにも、先を見据えながら誠実に医療に取り組む真摯な姿勢が感じられる。院内にはさまざまな最新医療機器が完備され、専門医がチームを組み、最良の治療ができるような体制が整えられている。とくに外科系に強く、素早い的確な判断をすることで、飼い主に先の見える安心感を与えるよう心掛けているという。「ファーストコンタクトを大事にしながら、振れない強い気持ちで診療していきたい」という藤井院長に、日々の診療で感じる思いや先代の院長であるお父様から引き継いできたこと、力を入れている後進の指導やご自身のプライベートな時間の話まで、じっくりと伺った (取材日2011年6月23日)

開業から57年。常に最先端の治療に取り組み、学会発表なども重ねながら、動物医療を牽引

とても大きくて広い動物病院ですが、開業されたのはいつでしょう。

もともとは父が1954年に開業しました。僕は2代目で、1997年から院長をしています。設備を充実させたり、診察室を増やすなど必要に迫られ、ほぼ3〜5年に1回の割合で増築改築を繰り返してきました。今年の3月にも一部の改築が済んだところなんですよ。院内のインテリアもいろいろ変えてきましたが、動物たちが噛んでしまっても味わいに思えたり、傷がついても気にならないよう、今はアンティークの家具を入れています。いい意味で動物病院らしくない雰囲気、ちょっと特別な空間を感じさせながら、どこか気持ちの落ち着く、居心地のいい病院、そんな感じを目指しているんです。診療に来るペットは犬、猫がほとんどですが、飼い主さんはこの近くに住んでいる方よりも、むしろ少し遠くからいらっしゃる方のほうが多いですね。父が院長をしていた頃は動物病院も少なく、しかも先駆的な診療をしている病院だったので、九州から通っていらっしゃる患者さんもいました。私が院長になってからも、静岡や埼玉から通ってくださる方がいるんですよ。

常に最先端の治療を心掛けていらっしゃるそうですね。

はい。父が院長をしていた頃から常に最先端の治療を行い、学会発表もずっと続けてきましたから、ここはいろいろな面で積極的に先端医療に取り組んでいる動物病院だと思います。現在も20数名のスタッフが、それぞれの専門分野を生かしながら診療にあたっています。そういった高度医療やチーム医療が受けられる点が特徴ですね。とくに外科系にはかなり強く、ほかの病院だとそのまま様子をみてしまう症状でも、ここでは「外科系の治療でどうにかできないか」と考えますから、きちんと検査をして早く正確な診断をするよう心掛けているんですよ。動物病院に来て、みなさん何が不満かと言うと「この病気は何日で治る」とか「何日でこんな感じになる」といったことがわからず、なんだかよくわからないまま治療を続けていることだと思うんです。それでは動物たち、飼い主さん、獣医師の僕たち、みんなが不幸。ですから、しっかり診断をつけて飼い主さんにもわかりやすく方向性をきちんとご説明するようにしています。はっきりお伝えしたほうが、飼い主さんも先が見えて安心できますよね。また、ほかでよくあるペットホテルやトリミングは行っていませんが、それは、診療することにきちんと向き合い、専念するほうが本来の意味で大事だと思うからこそ。そういった付帯サービスはしていなくても、僕もスタッフもみんなホスピタリティーには富んでいるので、常に優しく、自分が飼っているペットを診療するつもりで親身になって診療にあたっているんですよ。

普段の生活のなかで飼い主さんが気をつけるべきことはどんなことでしょう。

とにかく動物に触ることだと思いますね。そして見つめ合うことです。そうやってコミュニケーションをしっかりとれば、肌の張りや毛の抜け具合、当然、目を見つめていれば視線の様子の変化にも気づきますし、しこりも見つけることができます。飼い主さん自身も母性ホルモンが出て少し優しくなれますから、抱っこしてかわいがってあげることは、お互いにいいことがたくさんあるんですよ。飼い主さんの普段の接し方や世話の仕方、栄養状況、それこそ歯磨き1つで寿命が15パーセント違うといわれています。病気をして治療するより、病気にさせないほうがはるかにいいに決まっていますから、いろいろな病気を予防する意味でも、大事な動物たちをたくさんかわいがってあげてほしいですね。

偉大な父の背中を追って獣医師の道へ。「初心忘れるべからず」の志も引き継いでいきたい

お父様の姿を見て、小さい頃から獣医師を目指されていたのですか。

そうですね。もうずっと父の診療する姿を見て育ちましたから、小さいときから当たり前のように自然に獣医師を目指していました。まわりにいる方々も獣医師の方ばかりでしたし、まったく違和感がありませんでした。実は、うちの父は獣医師界では有名な存在だったんです。今でも地方の学会などで出掛けたりすると、「お父様にお世話になりました」と声をかけられることが多いんですよ。そういう意味では、2代目と言われ、やりにくい部分も多かったのですが、その分、いろいろなことをやるとついて来てくださる方もたくさんいらっしゃるのでありがたいなあと思っているんです。横浜市都筑区にある、夜間診療や二次診療を行う、現「DVMsどうぶつ医療センター横浜」のを立ち上げたのも僕なんですよ。父の座右の銘は「初心忘れるべからず」。獣医師になったばかりの頃の気持ちを忘れずに一生懸命診療に取り組んでいくように、という思いを僕も忘れず、大事にしていきたいと思っています。

先生ご自身の自由な時間は、どのように過ごされていらっしゃるのでしょう。

今、経営学修士の資格を取るためにスクールに通っているのですが、毎朝4時に起きて4時間くらい、そのための勉強に充てています。夜は、週に3回くらい剣道に通い、いつも1時間程度の稽古をしているんですよ。好きなことをやりながら、ストレス解消にもなっていますね。剣道は高校生の頃やっていて、また8年くらい前から始めたんです。武道は精神集中力が大切になりますが、普段の診療でも、そういった集中力が大事になってくるので、とても役立っていると思いますね。バイクも好きなので、時々、天気のいいときに1時間くらい走ったりすることもありますよ。

ご家族とお出かけになるようなこともあるのですか。

僕は、高3の息子、中3の娘の2人子どもがいるのですが、それぞれ自分たちの時間を大切にするようになってきましたから、以前のように休みのたびに一緒に出掛ける、というようなこともなくなりました。子どもたちは、僕の後を継ぎたいと言ってくれているんですよ。もちろん、まだどうなるかわかりませんが、本当に目指すのなら、できる限りの応援してやりたいと思います。毎日忙しくしていますが、僕の夢は60歳くらいで早めに引退して、第二の人生はセレクトショップを開くこと。表参道あたりのおしゃれな場所でやりたいなあと思っているんですよ(笑)。

後進の指導にも積極的。常にぶれない強い気持ちを持ち、日々の診療に真摯に向き合っていきたい

診療する上で一番心掛けていらっしゃるのはどんなことでしょう。

第一印象、ファーストコンタクトですね。動物たちは見つめあうことで僕のことを「この人には逆らってはいけない」とすぐにわかるようなんです(笑)。でも人間関係はなかなか難しい。いくら動物が安心してくれても飼い主さんも安心してくださらないとダメですから。今はクールビズをしていますが、普段、僕は蝶ネクタイ姿ですし、スタッフもネクタイをして診療しています。父の頃から受け継いだスタイルで、獣医師がきちんとした服装をし、優しく接しながら診療することが大事だと思っているからなんですよ。若いうちは臨床をしっかりやらなければと医学的な面に走りがちになりますが、年齢を重ね、それ以外の部分の大事さに気づき、大切に考えるようになってきました。若い先生方にも「第一印象で、その獣医師がしっかりしているか、信頼して大丈夫かどうか判断されてしまうんだからきちんとするように」と伝えているんですよ。

後進の指導にとても力を入れていらっしゃいますね。

はい。きちんと専門医教育もしていますが、最先端を学ぶならやはりセミナーや講習会などに通ったり、二次診療センターに研修に行ってもらうことが必要。その費用を病院で補助し、将来的にリーダーシップを取れるスタッフの育成に努めているんですよ。医療は日々進歩していますから、とにかく自分を変えていくことの重要性、日々の勉強の大切さは常々伝えています。普通のステップを踏んでいたのでは、上っていくエスカレーターの同じ位置に留まったまま、エスカレーターと一緒に上っている自分に気がつかない。次のステップに進んでいくには、逆走するエスカレーターを上っていくくらいの気持ちで取り組み、いつもちょっとずつ早く行動していかなければならないんですよ。ここのスタッフは、夜中も交代で診療にあたっていますし、本当にやる気のある人ばかり。どこへ行っても優秀で、活躍して頑張ってくれているんです。とてもうれしいですね。僕はアメリカ留学もしているのですが、日本の経験主義と違いアメリカのロジックな診断の仕方はとても新鮮でした。その時の経験を生かしながら、若い先生方とよく話しをしていますね。

動物たちと一緒に笑顔あふれる快適な生活を送っていくため、読者にメッセージをお願いします。

治療を受けていてもいなくても、何か動物で悩みがあれば、ぜひ気軽にご相談にいらしていただきたいですね。すべてこの病院だけで終わらせようというつもりはなく、「その治療をするなら、こちらの先生がいい」といったように、一番ベストな治療ができるよう、きちんとご紹介もしています。セカンドオピニオンでもまったく構わないんですよ。今、このクリニックにはたくさんの若い先生方もいますし、それぞれが専門分野で頑張ってくれています。個人病院で全部の知識をつけてすべてを診ます、というのは、やはりもう無理があると思うんです。チームでありながら、頭脳は一人ひとり、個別の病状によってチームのリーダーが変わっていきながら全員で力を合わせて治療に取り組んでいく、そんな医療を提供していきたいと思いますね。獣医師は常にぶれない強い気持ちをもっていなければ、どこかで「動物相手だからまあいいか」という甘えのような気持ちが出てきてしまいます。そうならないように努力していかなければいけないと思いますし、今後もいろいろな学会発表なども重ね、切磋琢磨しながら、日々の診療に真摯に向かい合っていきたいと思います。

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