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河井史恵 院長の独自取材記事

もん動物病院

(相模原市中央区/矢部駅)

最終更新日: 2023/01/22

獣医師の養成では定評のある麻布大学の並びに、「もん動物病院」はある。院長の河井史恵先生は、この麻布大学の環境畜産学科および獣医学科に足かけ9年間いた獣医師で、この土地にはなじみが深い。「自分が飼った経験のある動物しか診ない」という信条で、扱うのは原則として犬と猫だけ。現在、犬2匹、猫5匹の飼い主でもある河井院長は、病気の診察・治療だけでなく、ペットと暮らす上でのさまざまな悩みについても、飼い主としての経験に基づいて「私だったらこうするかな」とアドバイス、情報提供をしてくれる。飼い主の目線を大事にする河井院長に、同院の特徴や心がけていることなどを詳しく聞いた。 (取材日2014年7月18日)

動物病院で7年みっちり修業、開業して9年のベテラン獣医

外観はカフェのようで、とても動物病院とは思えないですね。

いかにも動物病院というつくりにはしたくなかったので、業者の方にいろいろ頼んで、私のこだわりを実現してもらっています。町田にあったオシャレなイタリアンの店を念頭に、外観はカフェとかスイーツのお店のようにしました。あとは、入りやすさも大事なポイントだと思ったので、木を使って自然な色合いにしました。待合室の床については、足腰の弱ったわんちゃんでも歩きやすいように、細かい溝のあるものを選びました。この床材は飼い主さん方にも好評で、「同じものを家で使いたいからくわしく教えて下さい」と言われることもあります。クリニックのロゴは開業前からいろいろ考えていたので、私がパソコンで描きました。

開業されるまでの院長の経歴を教えてください。

最初は牧場などで牛や馬に触れたいと思って麻布大学の畜産学科を卒業、動物用の医薬品を扱っている研究所に勤めました。そこに4年いる間に獣医という職業に興味を持ち、麻布大学の獣医学科に編入学したんですね。ですから、麻布大学には合計9年いたことになります。獣医学科を卒業した後は新百合ヶ丘にある動物病院で7年間、いろいろなペットを診察・治療しました。この病院で検査など基本的なことをすべてたたきこまれたので、獣医師としての基礎をきちんと学ぶことができました。開業してからは9年になります。大学に入学したころから犬を2匹飼い始めました。この2匹の犬が寿命を全うしてくれ、飼い主としての勉強がいろいろできましたね。今はまた犬2匹、猫5匹と一緒に暮らしています。

こちらは犬と猫の専門クリニックなんですね。

そうです。自分が診察する動物は、自分も飼い主でありたいというのが基本的なポリシーで、必然的に犬と猫だけになります。前に勤めていた病院では種類を問わずさまざまな動物を診ていましたけどね。例えば小鳥は、ぎこちない持ち方をすれば小鳥を飼っている方は不安に思いますよね。飼った経験がない動物については、飼い主さんからいろいろ聞かれてもすぐに答えられない場合もあります。もちろん本による知識はありますが、そういった知識は飼い主さんもお持ちなことが多いですよね。そのため、もし、犬、猫以外の動物を連れて来られた場合はそういうお話をするように心がけ、それでもと言ってくださるときは診させていただきますが、基本的には近くの専門病院を紹介するようにしています。

大切なのは飼い主目線。自らの経験をもとに診療

最近の犬と猫で多い病気、また特徴的なことはありますか?

犬ですと、人間と一緒で年を取ってくると心臓病、がん、痴呆症が多くなります。猫は痴呆症は少なく、腎臓病、がんが多いですね。どちらも寿命は延びていますよ。このクリニックで診ている最高齢の猫は25歳です。病院で診ていただくから長生きするのか、きちんとした食事をするから長生きするのか、よくわからないところもありますが、早めに病気の兆候に気付いて病院に連れてくれば長く生きられます。最近は室内飼いが増え、常にそばにいる分、早く変化に気づいてくれる面はありますね。

こちらのクリニックでは「ドック」での検診も行っていますね。

定期検診を勧める一環として、3年前から始めました。基本的には朝から夕方まで1日預かって、レントゲンや心電図、血液検査、目の検査などを専門の獣医師が行います。けっこう病気が見つかって評判は良く、2年目からはリピーターがほとんどという状況です。3〜5万円の費用がかかるので無理には勧めませんが、6歳を過ぎてきたワンちゃん、猫ちゃんには定期検診としてお勧めしたいですね。ただ、猫の場合は性格的な問題で、できる子とできない子がいます。

診療で心がけていることはありますか?

私は獣医師であると同時に飼い主でありたいと思っています。ですから、獣医だからと偉そうにしてはいけない、飼い主さんに対して威張ってはいけないと思うんです。飼い主としての目線に立った、つまりは患者の目線に立ったホームドクターとして考えていきたいですね。飼い主としての自分の経験に照らし合わせて、「うちの犬にはこうやったけど、やってみる?」など、同じ飼い主としての選択肢も幅広く提案できればと思っています。病院で最期を迎えるより、家に戻って飼い主と一緒に過ごすのが理想だと考えるからです。治療の流れや選択肢をご提案するときは、まずノートに書きだしていろいろな治療法を考え、お伝えするようにしています。しょっちゅう絵を描いたりなんかもするんですよ。以前は裏紙などを使って自分のメモ書きのように書いていたのですが、ある時、患者さんに「今の説明、うちに帰ってもう一度したいから、そのメモいただいてもいいですか?」と聞かれてしまって(笑)。そうか、そうやってご家族とご相談されたりすることで安心につながるのかもしれないと思いました。それからは、いつでもお渡しできるよう、ちゃんとしたノートを使って書くようになりました(笑)。

先生の手書きのメモがあれば、患者としてはとても安心ですよね。

そうですね。飼い主さんにとって、ただ「はい、じゃあ検査しますね」とだけ言われるのでは不安が大きいと思うんです。そうではなくて、なぜその検査が必要なのか、なぜ大学病院に紹介するのか。「当院でできることはここまでで、ここから先は専門の先生に診てもらった方がいいから、ご紹介しますね」といったふうに、飼い主さんの知りたいことをしっかりと伝えることが必要です。動物の治療をするだけではなく、飼い主さんの心のケアができる場所でありたいと思っています。

最期は飼い主と一緒に過ごすのが一番幸せだから

ペットにとっても終末期をどう過ごすかは大切なことですね。

これ以上の治療が難しいと判断したときは、家に帰します。病院で亡くなることほどかわいそうなことはありません。そばにいるのが私たちではしょうがありません。やはり、長い時間を一緒に過ごしてきた飼い主に見守られながら最期を迎えるのが一番幸せです。人によってはペットの死を覚悟するまでには時間がかかります。そのため、クリニックによく来て下さる方であれば、その都度、「今の状態はこうだから、こうなるかもしれない」と話し、少しずつ死に向き合っていただくようにしています。

「もんきち通信」も出されていますね。

気が向いたら書いています。年に4回くらいでしょうか。インターネットでは予防注射のこととか季節の話題が中心になりがちですが、私の場合は介護やシャンプーについてなど、すべて自分が飼い主として経験したことのあるネタを書いています。待合室に置いて自由にお持ち帰りいただいているほか、ホームページにも載せていますので、ご興味があれば一度ご覧ください。

プライベートなことになりますが、趣味は何ですか?

海釣りです。学生時代からの知り合いのおじさんたちと丸一日、一緒に行きます(笑)。ただ、なかなか日にちが合わなくて、あまり行けませんね。入院している子がいると、離れられませんし。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

たくさんの動物病院があって、いろいろな獣医さんがいます。その中から自分に合った先生を探し出すのが一番だと思います。人間には相性というものがありますので、うわさで評判がいいと聞いて行っても、合わないことがあります。やはり、委縮しないで何でも喋れる先生を見つけ出すことでしょう。話が合わないと治療に対する安心感も持てませんよね。また、獣医師に専門用語や難しいことを話されたときは、よく聞いた方がいいです。当院に転院されてくる方で、前の病院で注射を打たれたけど何の注射かわからないという方が多くいらっしゃいます。ですから私はできるだけ専門用語は使わず、わかりやすく説明するように努めています。犬と猫のことで悩まれて、どうにもならないときは、お気軽に相談にいらしてください。セカンドオピニオンでも構いません。同じ飼い主として、大切な家族のことを一緒に考えていきましょう。

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