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浅葉慎介 院長の独自取材記事

浅葉動物病院

(厚木市/本厚木駅)

最終更新日: 2023/01/22

「浅葉動物病院」は、実に100年以上も前から、厚木市の動物たちの健康をサポートし続けてきたクリニックである。その5代目にあたる浅葉慎介院長は、麻布大学附属動物病院の腫瘍科で6年間レジデントを務めてきたベテランのドクター。幼い頃から祖父や父が診療している様子を目にし、患者や飼い主との関わりの大切さを心に刻んできたという。また、学生時代からの人脈も大切にしており、獣医師仲間はもちろん、他の科の医師や、研修医として教えていた学生などとも有益な関係を築いているという。自身の腫瘍の知識を生かし、手術も可能。放射線治療が必要な患者に対しての判断もできるという点も、心強い。さわやかかつ明晰な話しぶりで、飼い主へのわかりやすい説明を心がけているという様子が垣間見えた。 (取材日2015年7月6日)

長い歴史の中で、腫瘍を専門に幅広い診療で応えるクリニック

とても歴史のあるクリニックと伺いました。

はい。私は5代目の院長にあたります。当クリニックの開院年については、大体1900年頃からと聞いていますね。この辺りは牛や豚などの酪農農家が多かったため、祖父の代までは大型動物の診療が中心で、子どもの頃は往診に付き合うこともありました。時代とともに大型の動物たちも減っていき、父の代から犬猫専門の動物病院になりました。当時は自宅がクリニックの2階にありましたので、祖父や父が診療している姿を目にする機会も多く、飼い主さんや地域の人たちから親しまれ頼りにされている様子を見て、子ども心に尊敬していました。建物は30年以上前に建て替えたのですが、当時はわりとモダンなつくりだったようで、父の話ですと、ここを動物病院と思わずに人間の病院だと思われることもあったそうです。つい最近改装を始めまして、休診にしないで済むよう段階的に行っています。6月に外の看板や入院室を新しくしたので、9月には待合室や診療室に着手する予定です。

こちらのクリニックを引き継がれるようになった経緯について、教えてください。

2000年に酪農学園大学酪農学部獣医学科を卒業後、世田谷にある動物病院にて4年間勤務しました。院長先生がとても顔の広い方で、月に1度著名な先生方をお招きした勉強会を開いてくださって、その中に麻布大学付属動物病院腫瘍科の信田先生の講座もありました。信田先生のお人柄やお考えなどに魅了されまして、世田谷の動物病院を辞職した後、当クリニックの診療と平行して、週2日は麻布大学付属動物病院腫瘍科の方でレジデント(後期の研修医)をさせていただきました。レジデントのメンバーはやる気にあふれた向上心の高い方ばかりで、その中でチーフレジデントを任された経験は、今の自信につながっていると思います。2つのクリニックで勤めてから6年ほど経ち、2010年に当クリニック専門で勤務するようになり、2015年5月より院長に就任した次第です。

麻布大学付属動物病院で腫瘍を専門的に診てこられて、いかがでしたか?

診療日が1週間に1回だけだったことや、個人の動物病院では対応できないような患者さんが紹介状をお持ちになるような病院だったことなどから、患者さんの数が非常に多く、多い時には1日80件ほどの診療をしていました。普通の獣医師が一生かかって診る腫瘍の量を1年で診たと言っても過言ではないくらい、凝縮された毎日でしたね。大学病院は2次診療ですから、最後の砦というか責任感もありますので、その中でとりこぼしがあってはいけないというプレッシャーはありました。研修期間は個人が良いと思えば終えることができ、大抵は2年か3年ほどで辞めていく研修医が多いと思います。私は6年間続けましたので、それだけ十分な経験を積ませていただけたと思っています。

インフォームドコンセントを第一に、飼い主との良好なコミュニケーションを心がけている

クリニックの特色についてお聞かせください。

当クリニックは100年以上前から当地で診療に携わってきましたので、近隣の皆さまのホームドクターとして認識していただいていると思います。私の代からは腫瘍を得意分野として診ていますが、一番多いのは下痢や食欲不振などの一般的な体調不良ですね。猫だと腎不全、犬だと心臓疾患が多く、他に皮膚疾患も多いです。また、当クリニックにはベテランのトリマーがおりまして、トリミングについてもご好評をいただいています。中には、毎月お越しくださっている飼い主さんもいらっしゃいますね。診察室で簡単な検査を行い、トリミングをしても大丈夫な状態であることを確認しますので、簡易的な健康チェックも兼ねています。実際に、トリミング中にしこりに気が付いてそのまま治療をお勧めするということもありました。

腫瘍は、飼い主さんでも見つけられますか?

やはり、普段からたくさんスキンシップをすることによって、普段の触り心地と違うしこりの発見につながると思います。このように、飼い主さんが一番気づきやすいのは、体表のしこりなんですね。腫瘍とは体の中にできるものもあり、体内からのアプローチをしないとなかなかわからないものもあります。腫瘍の種類によっては若い子にもできやすいものもありますが、腫瘍の好発年齢が大体9歳前後ですので、そのくらいになったら1年に1回か2回、健康診断をすることをお勧めします。また、ある程度の手術までは私が対応できますが、放射線治療が必要な場合は大学病院などをご紹介させていただきます。ただ、どういった場合に放射線治療が有効かどうかも専門的知識があって初めて判断できるものですから、それも当クリニックの強みと言えるかもしれません。ご紹介先の病院で、もう一度調べ直される手間が省けます。

院長先生の獣医師としてのお考えについて、教えてください。

我々の仕事は命に関わることですから、そこに妥協があってはならないと考えています。ただし、飼い主さん側のいろいろなご事情……例えば時間や経済面なども関わってきますので、インフォームドコンセント(治療計画などについて分かりやすく説明をし、その上で同意を得ること)をしっかりとさせていただいています。幸い、飼い主さんとの関係性がわりとできている方だと思っています。

診療に際して、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?

私たちドクターが診療にあたるときは、本当にその時間だけワンちゃんやネコちゃんと向き合いますが、飼い主さんは毎日接しているわけですから、やはり一番早くいろいろなことにお気づきになるんですよ。そのため、できるだけ飼い主さんのお話を伺うようにしています。また、飼い主さんに納得していただけるよう、丁寧にわかりやすくご説明しているつもりです。ワンちゃんやネコちゃんは話ができませんし、やはり飼い主さんにわかっていただいて家でもいろいろなことを実践していただかないと良い治療に結びつきませんので。動物と飼い主さんと獣医師の三者が一体になって取り組むことで、成功すると思っています。

今後も地域の患者たちの健康をサポートできるよう、さらに知識を深めていきたい

お忙しい中の休日の過ごし方や、ご趣味について教えてください。

休日も当クリニックにいることが多いですね。私以外のドクターが診療しているのですが、特に腫瘍の子についてはやはり気になってしまって。腫瘍はいつ大きくなるかわかりませんし、入院中の子にかぎらず、通院してきている子もですね。基本的には隣にある自宅にいますが、実際に呼び出されることも多いですね。趣味は、最近になってボルタリングを始めました。運動不足では仕事にも支障がありますので、体を鍛えたいと思いまして。厚木駅近くにあるジムができた時に見かけて面白そうだなあと思い、以来続いています。

学生時代に熱中していたことはありますか?

大学時代は、熱気球のパイロットをしていました。気球を飛べる状態まで持って行く際のチームワークが好きだったことと、動力がついていないので風を自分で読んで方向を決めていくというところが面白いと思っていました。サークルで部費を集めて、自分たちで熱気球を一年がかりで作りましたね。今でも母校にあると思います。その当時の仲間たちの中には、今でも飛んでいる人がいるので、いつかまた一緒に飛びたいですね。

今後のクリニックの展望について、教えてください。

昔から通われている方も多い、厚木市に密着したクリニックですので、その姿勢を崩さずに続けていきたいと思っています。今は腫瘍を専門としていますが、もっと色々な症状について広く深く診られるようにしていきたいですね。最近では眼科にも力を入れていまして、眼科の検査機器もそろえていますし、セミナーに出て知識を深めています。また、どこかに分院を作るというのでなく、この地においての診療をもっと濃厚にやっていきたい。そして、皆さんのお役に立つことができるようなクリニックであり続けるよう、今後も努めてまいりたいと思います。

ドクターズ・ファイルの読者に、メッセージをお願いします。

皆さんにとって、今飼っていらっしゃる動物たちは家族同然ですよね。おそらく、父が診療していた頃に比べて、さらに密接な関係になっていると思います。だからこそ、何か少しでも気づかれたことや、いつもと違うと感じるようなことがあれば、早めに受診していただきたいと思います。腫瘍で言えば、知らない間にお腹の中で大きくなっていたという場合も、おそらく動物本人は違和感などがあるはずなんです。ところがお話しできませんから、その分、どこか行動に表れるのです。それにいち早く気づいて、ご相談にお越しいただきたいと思います。病院というと、ハードルが高いとか、何もなかったら申し訳ないとか、そういうことをお考えになってなかなか診察に連れてこられず、どんどん病気が悪化していくということもあります。遠慮なさらずに、どうぞご来院ください。

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