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瀬島 孟 院長、瀬島 志乃 副院長の独自取材記事

せじま動物病院

(さいたま市浦和区/中浦和駅)

最終更新日: 2023/01/22

1935年に開業し今年で81年目になるさいたま市浦和区の「せじま動物病院」。小動物を診療する動物病院として、埼玉では草分け的な存在だ。診療にあたるのは、父から医院を受け継いだ2代目の瀬島孟(たけし)院長と、娘の瀬島志乃副院長。犬・猫を中心に小動物の診療を行い、「人と動物の絆をサポートする診療」「薬に頼らず食事や生活習慣の改善を重視した治療」に取り組んでおり、漢方や鍼灸も積極的に取り入れている。終始穏やかで優しい笑顔が印象的な瀬島院長と志乃副院長の2人に、医院の特徴や治療方針、今後の展望などについて、じっくり話を聞いた。 (取材日2016年8月19日)

浦和地区のホームドクター。体に優しい動物診療を

開業されて今年で81年目。これまでの医院の特徴を教えてください。

【院長】当院は私の父が1935年に開業しました。当時この地域はほとんどが農家で牛・馬の往診が多かったようです。その合間に小動物も診ていて当時小動物の治療ができたのは、うちぐらいだったと聞いています。私が医院を継いだ当時はフィラリアやジステンパーといった感染症が多い時期で、専門性の高い予防ケアを行ってきました。ワクチンの普及などにより感染症の問題は解決しましたが、最近は人間と同様に高齢化したことで生活習慣病やアレルギーといった病気の診療が増えています。浦和地区の小型犬、猫を飼っていらっしゃる方の来院が多いですね。

診療方針を教えてください。

【副院長】まずは病気にさせないことが第一です。初診で来られたら、健康を保つために重要なフードの選び方や与え方、しつけの仕方、生活習慣についてなど、動物と一緒に暮らしていくために必要なことをお話しします。知識がなく、飼い主さんが意図せずにやったことが動物のストレスや問題行動につながってしまうことがあります。人と動物の付き合いは20年以上になりますから、いい関係を築いてほしいですね。人と動物の絆を取り持つ役割を果たしたいと思っています。 【院長】当院も昔は検査して手術してということをやっていたんですが、近年は副院長にバトンタッチしたこともあり、方針が変わりましたね。できる限り薬を使わずに薬以外の方法で対処し、場合によっては漢方、鍼灸も取り入れています。

できる限り薬を使わない治療にシフトした理由は何ですか?

【副院長】私自身の経験からですね。私は小さい頃からぜんそくやアトピーに苦しみ、ステロイドをはじめ多くの薬を飲んでいて、当時はそれで病気をコントロールできていると思っていました。遺伝だから治らないとも思っていましたし。でも、妊娠・出産を機に薬が飲めなくなって初めて、薬に頼る治療に疑問を感じました。子どもも私の体質を受け継いだら、一生薬を続けなければいけないのかって。案の定子どもにも症状が出てしまったんですが、通っていた産院が食生活の改善やお灸といった方法を勧めるところだったこともあり、私も薬を一切やめ薬以外の方法で対処していく決意をしました。続けていくと子どもが3歳の時にアトピーが良くなったんですね。薬に頼らなくても治療はできるんだと実感しました。同じように動物への有効性も確認できたので、できる限り薬を使わない方針に重点を置くようになったんです。

信頼関係を大切に。動物、飼い主の思いを読み取る

どのような診療を行っていますか?

【院長】最近は肥満や糖尿病といった生活習慣病の犬・猫が多いように感じています。その原因のひとつがペットフードとも言われています。どのフードを選べばいいのか、今あげているフードに何が入っているのかということを飼い主さんは知りません。ですので、どんなフードなら安全なのか、どんな与え方をすればいいのかということをお伝えして、食事や生活習慣を改善させることで対処します。また、アレルギーの動物も増えていて、石油化学製品が原因といわれています。知らず知らずのうちに食べてしまっているんですよ。アレルギーはステロイドを使えば劇的に効きますが、それはその場しのぎにすぎません。根本的な改善のためには、原因を見つけて、それを取り除くのが効果的です。それが難しければ体質改善を図ることも有益ですね。

診療の際に大事にしていることを教えてください。

【院長】診察の原点は見ること、触ること、聞くことです。動物の体に触ることで得られる情報はたくさんあります。その上で診断の予測を立てて、それから検査になります。診察の原点をきちんと行うことで、大掛かりの検査をしなくても正確な診断はできます。また、獣医師という仕事は飼い主さんとの信頼関係がなくてはできません。信頼してもらっているからこそ、こちらも真剣勝負で治療にあたることができますので、飼い主さんとの会話から信頼関係が成り立つかを見極めます。トラブルを回避するために誓約書を書いてもらう病院もあるようですが、うちではやりません。信頼関係が前提にありますので、そんなものは必要ないのです。

副院長はいかがですか?

【副院長】私も信頼関係を大切にしています。信頼関係がないとトラブルになりやすく、お互いにとって良くありません。あとは、よく話を聞くことを大事にしています。動物の具合が悪いのは飼い主さんが影響していることも往々にしてあります。例えば飼い主さんのイライラが動物に伝わって、自分の毛をむしってしまうパターンがあります。この場合、動物だけ診ていても治らないんですよね。ですから、話を引き出すのが大事なんです。動物の話をしながら飼い主さんのことについても話を引き出すようにしています。検査する前に診断内容を推測するのですが、動物の状態だけでなく飼い主さんの様子や会話のやりとりも重要な情報元になります。

動物と人とのかけがえのない絆をサポートする

トリミングやペットホテルといったサービスも充実していますね。

【副院長】小型犬は、月に一度トリミングをします。トリミングの際に全身を触るので、前回と違うことがあるとトリマーさんが発見してくれて早く手が打てるというメリットがあります。トリミングは喜んでやらせてくれるしトリマーさんのことも大好きなので、うちに来るワンちゃんたちは病院が好きな子が多いですね(笑)。 【院長】ペットホテルは、原則当院にかかっている患者さんのみです。その動物を知っていないとトラブルになることもあるので。病気を持っていたり投薬が必要だったりする動物も多いので状態を見ながら面倒をみます。老犬や老猫だと、何かあったときには友人などに預けるよりも、病院に預けたほうが飼い主さんにとって安心ですしね。

より良い診療を受けるために飼い主さんへのアドバイスはありますか?

【副院長】家族同然で動物を飼っていると、人と動物の境界がわからなくなってしまいがちです。人間の場合、「まだやり残したことがあるから」と自分の判断で治療を選択できますが、動物は違います。動物は「苦しい思いをしたくない」「一日でも飼い主さんと一緒にいたい」という思いはありますが、つらい治療を受けたいと思う子はいません。「かわいいからどんな治療でもして治したい」というお気持ちはよくわかりますが、やみくもに治療することが良い選択だとは言えません。当院では、飼い主さんはどうしたいのかをお伺いし、獣医師の知識や経験を踏まえて動物が何を望んでいるのかをお伝えし、飼い主さんと動物に合ったオーダーメイドの治療をご提案します。動物にとって最良の選択ができるように、よくご相談いただきたいですね。

最後に、院長と副院長の今後の展望をお伺いします。

【副院長】ホームドクターとして、これまで通りの診療を行い、動物と人とのかけがえのない絆をサポートしていきたいと思っています。 【院長】医院のことは副院長にバトンタッチしていますから。私は医院全体を見守っていけたらいいですね。また、埼玉出身の青年海外協力隊員を支援する「埼玉国際青年を育てる会」や、アートイベント「さいたまトリエンナーレ」といった地域活動にも参加していますので、楽しんでやっていきたいですね。この地域には古くからのご友人も多いし、新しく出会った人もよく話を聞くと知り合いの息子さんだったりして。今後も地域とのつながりを大事にしていきたいですね。

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