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加藤 拓也 院長の独自取材記事

キャンベル動物病院

(さいたま市北区/宮原駅)

最終更新日: 2023/01/22

JR高崎線宮原駅から徒歩15分、明るい日差しが入る広々とした空間で動物と飼い主を迎える「キャンベル動物病院」。エコーや各種検査機器、手術や入院のための設備がそろい、納得の動物医療を受けられる施設だ。心地よい会話で相手を和ます加藤拓也院長は、日々の診療に真摯に向き合いながら、常に新たな技術の向上への挑戦に取り組む獣医師だ。月に1度、無医村の「神津島」へ往診に向かい、島の獣医療を支える活動も続ける。「診療することにやりがいを感じ、人や動物に喜ばれることが何よりもうれしい」と力強く語る加藤院長に、これまでの道のりや今後の展望について、じっくりと聞いた。(取材日2016年8月18日)

獣医師としてのさまざまな経験を通して、開業の道へ

開院のきっかけや、獣医師としてのご経歴を聞かせていただけますか。

ここの開院は2011年11月です。開院にあたって、いろいろな場所を探して候補地を挙げましたが、少しわかりづらい立地なこともあり、当初は苦戦しましたが、今では多くの方達に支えていただきながら診療を続けることができています。開業に至るまでは全国各地を回っていました。山形、東京、神奈川、山梨、愛知、京都、沖縄。中には研究職を経験したこともありますが、やっぱり診察したいという気持ちが強く、臨床に携わっています。そんな折、ご夫婦で良くしていただいている獣医さんから開業への道をすすめていただいたのが、開院のきっかけとなりました。

伊豆七島の「神津島」へ往診に行かれているとお聞きしました。

往診を始めたのは2012年9月で、来月で満4年になります。きっかけは「神津島へ診察に来てほしい」という電話をいただいたことです。島では診療所として、倉庫を借り、設備もある程度そろっていますが、診療所に来られない方は往診に向かいます。猫の場合、逃げてしまうと捕まえられないので基本的に往診となります。神津島への往診については以前、テレビ局の方が密着されて、その模様が放送されたこともあるんですよ。

こちらの病院の設備について、こだわりはありますか?

一番こだわった点は、「スピード」と「治療の幅を広げることにより、一匹でも多くの動物を助けてあげられる体制がとれる」ということです。エコーの機械は今2台ありますが、開院から導入している方は、電源を入れて2秒で立ち上がります。患者さんをお待たせすることなく診療することができ、気軽に医院に来てもらいやすい環境をつくることができました。そして、2台目に「カラードップラー」という機械を導入しました。こちらは立ち上げに2分掛かりますが、普通のエコーは白黒なのに対してカラーで診ることができます。患者さんの様々なニーズにお応えできる選択肢をわかりやすく提示できるようになりました。いい機材を導入することで、その機材を使いこなす技術が必要になります。自分自身の研鑽にも繋がりますし、助けてあげられる症状が増えることはなによりうれしいですね。

常に学び続けることで、道は開ける

獣医師をめざしたきっかけを教えてください。

まず、獣医師という仕事について知ったのは中学の時でした。学校のホームルームで将来何になりたいか、というのありますよね。僕は何になりたいというのがなくて、同級生と動物の仕事に就きたいねって話をしたんです。すると、クラスメイトがぽつりと「じゃあ、獣医になれば」って言ったんです。目から鱗でした。そして高校のときに本気でめざしていこうと決意。今まで勉強をしてこなかった分を取り戻すように必死で勉強し、19歳の時に麻布大学獣医学部に入りました。この仕事に興味を持って大学に入り、実際に獣医師になってみて、「勉強し実践すれば、獣医師への道は本当に開ける」と実感し、とてもうれしかったですね。

診療の際に心がけていることはありますか?

「選択肢」をできるだけ増やすことですね。どんな診療内容でも、必ず2~3以上の選択肢を用意するようにしています。同じようなものではなく、全く違うもの。例えば手術が必要な症例だとしても、様々な理由で手術が行えないケースがあります。そんな時、他の治療法を提示してさしあげないと、治療をあきらめることになってしまいます。以前、飼い主さんにこの病院を選んだ理由を聞いてみたことがあるんですが、「いくつかの方法を説明して、選ばせてくれるから」という答えをいくつかいただきました。当院では「この方法が最善だから、こうしましょう」と決めてしまうことはありません。動物が感じる痛みのこと、費用のこと、治る確率などについても出来るだけ分かりやすい言葉で説明し、飼い主さんにとって一番良い治療法を選んでもらいたいと思っています。

今後の展望についてお聞かせください。

僕は今、内視鏡について学んでいます。実は、現在の動物医療の世界では、内視鏡を専門として診ている先生はほとんどいないんです。僕は、人間の内視鏡を専門とする医師から直接の指導をいただきながら勉強しています。当然、獣医師であるので人間の内視鏡手術に携わることは出来ませんが、知識や技術をしっかりと学び、確実に再現性を身につけていきたいと思います。内視鏡検査は、検診に用いることが多いのですが、『治らない咳』『止まらないおう吐』などの原因究明も可能です。動物にとって負担の少ない検査をしていますので少しでも心配に思う飼い主さんがいらっしゃたら相談していただきたいです。

動物診療に携わる日々が、かけがえのない時間に

患者さんや飼い主さんとの印象深いエピソードをお聞かせください。

色々なエピソードがありますね。以前の病院で診たワンちゃんの飼い主さんから、「亡くなりました」という連絡をいただいたことがありました。診察していたのは10年も前のこと。その子の一生のうちの数年で、最後の病気を診ていたわけではないのですが、わざわざお礼を込めた手紙をいただいたんです。その子の若い時代に診察し、噛み癖の相談などもしながら診療をすすめていた患者さんでした。何気ないやりとりの中からも、その時間を大切にしてくれていたんだなとうれしく思いましたね。

お忙しい毎日かと思いますが、お休みの日はどのように過ごされていますか?

休診日は火曜日なんですが、神津島の往診や県外の病院の手伝いに行っています。入院患者さんがいる時や、夜の緊急の診察に対応することもあるので、夜間でもずっと頭が動いてることもあります。「プライベートの時間はあるんですか?」とたまに聞かれますが、僕にとっては、診察して検査して手術して……という毎日が充実しているので、ここにいる時間がプライベートでもあるんです。その代わり、今日はもう診ないと決めたらスパッとスイッチを切り替えます。次にまた気持ちを上げていくために、環境を変える時間というわけです。

最後に、ドクターズファイルの読者や地域の方へメッセージをお願いします。

動物が調子を悪そうにしているときには、そのまま様子を見るというのはやめたほうが良いと思います。飼い主さんにとって、病院に来る前は、遠い、面倒くさい、お金も掛かる、なんか怒られるんじゃないか、など心配なこともあるかもしれませんが、様子を見ても得なことはお互いにないと思うんですね。また、診察のときに「こんな質問していいですか」と聞かれる方もいますが、僕らはそれに応えるために居るのです。何かあれば、いつでも遠慮なく聞いてほしいですね。

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