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長谷往明 院長の独自取材記事

はせ動物病院

(八千代市/東葉勝田台駅)

最終更新日: 2023/01/22

京成線・東葉高速鉄道勝田台駅の北口から徒歩5分ほど歩くと、白とオレンジ色を基調とした建物が見えてくる。長谷 往明(なりあき)院長が2003年に開業し、2013年にこの土地に移転した「はせ動物病院」だ。待合室に入ると、木目の暖かみのある空間と、明るい動物看護師たちが出迎えてくれる。同院にはトリミングの他、子犬の社会性を育むためのパピークラスや、歯磨きに慣れさせるための教室なども行っており、治療以外の活動にも積極的だ。そういった活動で病院に慣れ、治療の際も楽しく来られるようになった犬もいるという。飼い主にも同様に信頼されており、取材日も看護師にじゃれついたり、気軽に立ち寄る飼い主の姿を複数見かけることができた。 (取材日2015年12月21日)

的確な画像診断で、動物の負担を減らすことができる

開院にあたり、この地を選んだ理由をお聞かせください。

妻の実家が隣の四街道市だったので、その周辺で開業先を探そうと考えたのがきっかけです。いろいろ見ているうちに、このあたりの雰囲気が気に入って、土地を探しました。一軒家が多く、犬が飼いやすそうな土地だと思ったんです。近くの川の河川敷や、公園など犬の散歩をさせるにも困らなさそうなところもいいと思いました。土地を探しているときも、犬の散歩をしている人をたくさん見かけて、やはり良い雰囲気だなと感じましたね。最初はこの場所から20メートルほど離れたところで開業したのですが、すこし手狭になったので、こちらに新しく建てて、再スタートしました。

こちらにいらっしゃるペットの年齢や性別、症状に傾向はありますか?

犬・猫・ウサギ・ハムスターを診ていますが、犬が8割ほどですね。皮膚病や消化器に関する症状で来られる方が多いです。また、私が整形外科や軟部外科に興味を持って勉強しているからか、肝臓腫瘍や前肢の骨折、膝蓋骨脱臼、前十字靭帯断裂なども比較的よく診ています。他の動物病院さんから紹介されてくることもあります。

院長先生は大学で画像診断を特に学んでいたということですが、読者の方向けにX線診断、超音波診断、CT、MRIそれぞれについて解説していただけますか。

X線はいわゆるレントゲンですね。骨や肺、腹部全体を見ることができますが、細かいところが見えないので、場合によっては適さないことがあります。超音波(エコー)は、リアルタイム・ピンポイントで臓器の動きを見られることがメリットです。CTは、レントゲンを0.5ミリ間隔で撮影するようなイメージです。レントゲンでは隠れてしまうような場所や、より細かい部分も撮ることができます。MRIはまたちょっと違うもので、脳や脊髄などを詳しく見るときに使います。それぞれ得手・不得手があるので、病変に応じて、より的確に写せる物を使いわけていかなくてはいけません。

病気になる前に病院に慣れることも大切

PENNHIP(ペンヒップ)認定医という資格をお持ちですが、これはいったいどういうものなのでしょう?

股関節形成不全という遺伝性の病気を、予め診断して、今後同じ病気にかかる子を減らそうというものです。従来の方法では、病変が現れてからでないと診断ができなかったのですが、PENNHIPでは生後4ヶ月くらいから診断できます。股関節の緩みがあるかどうかをより早い段階で見極めることができるんです。実際に診断をしたこともありますし、少しずつ広まってきて、股関節形成不全の子は減りましたね。しかし、発症しやすい犬種がありますので、やはり注意しなくてはいけません。その他にも整形外科の分野ですと、膝蓋骨脱臼や前十字靭帯断裂が多いです。犬は関節の角度のつくり上、膝が傷みやすくなっているので、股関節形成不全でなくても、膝や足を傷めてしまうことがあります。その辺りも含めて、足の異常には気を配ってあげてほしいですね。

こちらではパピークラスや歯磨き教室を行ってらっしゃいますが、始めようと思ったきっかけは何かありましたか?

元々犬の来院数が多いことと、当院の看護師が興味を持ったのがきっかけでしたね。動物にとって病院は嫌なところ・怖いところと思われがちですから、少しでも楽しくなればいいなと思い、始めました。町中の物音や家族以外の人と慣れる訓練や、爪切りなど日常のお手入れの練習を行います。人間の子どもと同じで、犬も小さいうちから慣らしておけば、怖いことも怖くなくなるんですよ。飼い主さんにもワンちゃんにも喜んでいただけているようで、病気やけがで来院するのに抵抗がない子も少しずつ増えてきました。まだ始めたばかりなので数は少ないのですが、いわゆる問題行動のご相談についても、いずれ対応できたらと思っています。

動物や飼い主さんに接する際、最も心がけていらっしゃることはどのようなことでしょうか?

飼い主さんに対しては、わかりやすく説明することですね。また、飼い主さんはいろいろ不安なことがあっていらしていますから、それを解消できるように心がけています。「すぐに治るのか」「治る病気なのか」などですね。もし治らない病気であれば、病院に通っても苦痛になってしまうだけですから。動物に対しては、診察台の上に乗せる時間や、苦痛を与える時間をできるだけ短くなるように心がけています。喜んで来てくれる子の場合はあまりそういった心配もないのですが、嫌がる子を無理やり押さえつけて診ても、ますます病院が嫌いになってしまいますから。

これからも、動物に負担の少ない治療を身につけていきたい

印象深い動物や飼い主さんとのエピソードをご披露ください。

開業当初からずっと通ってくださっていた、ラブラドール・レトリバーとその飼い主さんですね。何回も病気をしたことがあった子なのですが、平均寿命と同じくらいまで生きられました。飼い主さんは私より30歳ほど年長の方だったのですが、いつも穏やかな口調で、非常に紳士的に接してくださいました。まだ経験の浅い私のことを信頼してくださって嬉しかったですね。その方は「もう自分も高齢だから、この子を看取って最後にしたい」とおっしゃっていました。その方やその子に恥じないように、動物医療のプロとして、今後も学んでいきたいと思っています。

先生は今まで、どんな動物を飼ったことがありますか?

実家にいた頃は犬を、大学時代に一人暮らしをしていた頃に猫を飼っていました。オスだったのですが、割とべったりしたいタイプの子で、夏でも冬でも一緒に寝ていましたね。今は犬を飼っています。この医院のホームページにも写真を出してある白い子で、イングリッシュ・ゴールデン・レトリバーという種類です。ゴールデン・レトリバーは名前の通り金色のイメージがありますが、イングリッシュ・ゴールデンは白が主流なんです。どちらもそれぞれの良さがありますね。

それでは今後の展望についてお聞かせください。

肝臓腫瘍や泌尿器の腫瘍などの腫瘍外科、膝蓋骨脱臼、前十字靭帯断裂の手術の精度をより高めていきたいですね。どんな病気の手術でもいろいろな方法があるのですが、より動物に負担がかからない方法を身につけたいと思います。そういったものを学ぶために今も母校の日本大学外科研究室などで学んでいます。CTを導入したのも、手術前により詳しいことを知っておけば、手術をスムーズに行うことができ、手術時間が短くなって負担が減らせるからです。スタッフの数を多くしているのも、大きな手術のときに分担してそれぞれの作業を行うことで、執刀医は手術に集中できますし、手術時間を短くすることでより良い結果が得られるという理由が大きいですね。人数が多ければ、ちょっとした細かいところまで目が届きます。

最後に読者へのメッセージやアドバイスをお願いします。

少しでもおかしいな、と思ったら、気軽に来ていただきたいです。人間と同じで、定期健診を受けていても病気になることはあります。極端な話をすれば、健康診断で「問題なし」といわれても、その一ヶ月後に何か重大な病気を発症することもあるわけです。ですので、年に一度・半年に一度といった健康診断の他に、もし「おかしいな」と感じることがあれば、早めに動物病院で診ていただいてください。かかりつけがあるのであれば、電話で少し相談するだけでもいいと思います。

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