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平林升惠 院長の独自取材記事

平林ペットクリニック

(杉並区/荻窪駅)

最終更新日: 2023/01/22

中央線の荻窪駅を降り、北口へ出て住宅地を8分ほど行くと見える「平林ペットクリニック」。この地にあった先代の歯科医院を改装し、2015年に開業した動物病院だ。動物病院とは思えないほど清潔な内装で、住宅街にあることも考慮し防臭・防音に力を入れているという。診察室、手術室のほかに、地下には各種教室を開けるような広々としたスペースも確保。女性ならではの視点や一児の母という立場で地域に根ざした診療をしたいと語る平林升惠院長に、日々の診療に対する思いや仕事のサポートに対しての考え方、ペットの食事の重要性など、さまざまなテーマでお話をお伺いした。 (取材日2015年10月16日)

食事のちがいが寿命のちがいに。ペットも人も食事が大切

荻窪で開業したきっかけを教えてください。

生まれは神奈川県川崎市です。主人の父親が歯科医院を開業していましたが、亡くなりましたので、リフォームして動物病院を開業しました。主人の実家ですし、開業する前に杉並区高井戸にある動物病院の勤務医を1年間していたこともあり、この地域には縁があったと思います。義父は歯科医として地域医療に貢献していましたので、動物病院になっても同じ立場を引き継いでいきたいですね。実際、歯科医院に通っていた方々が、「動物病院になったんですね」と、ペットの診察に来てくれています。

どんな病気のペットがやってきますか?

犬と猫を専門に診ています。割合は犬猫ちょうど半々ぐらい。目立つのは、高齢の犬が多いことですね。一時期ミニチュアダックスフンドが流行った時代がありますが、彼らが今ちょうど老齢期の12〜17歳ぐらいになりよく来ます。年をとると歯石がたまりやすくなりますので、歯が悪いことが多く、歯石の除去や歯周病などの治療の相談も多くなってきました。症状が出てくると、よだれが出たり痛がったりといった行動が見受けられ、ひどくなるとご飯を食べなくなったりするので要注意です。飼い主さんに、毎日歯磨きをやっていただき、歯石をつかないようにするのが予防になりますがなかなかたいへんです。なので当院では、歯磨き教室を行ない、歯磨きセットをお渡ししたりしています。人間は約1ヶ月で歯垢が歯石になりますが、犬は3日ほどでなりますので、健康を守るために3日に1回はやってもらいたいですね。

ペット管理栄養士という資格をお持ちだそうですね。

はい、ペット管理栄養士という資格を活かして、栄養面からペットの健康をサポートしています。病気のペットは、普通のご飯を食べるより療法食を食べるほうが寿命が伸びたり症状が改善したりします。獣医師になって最初の頃は、病気の治療に力を注いでいました。しかし、自分に子どもができたことで食の意識が高まり、ペット管理栄養士の資格を取ることにしました。最近では、ペットの食事を作っているメーカーの方に来ていただき、月に1〜2回ご飯についてのセミナーをしていただいています。それまで知らなかったことや新しい発見がありますね。看護師さんにもセミナーに参加してもらっているので、今後はペット管理栄養士の資格を看護師さんにも取っていただきたいですね。ペットの食事について今すごく研究が進んでいます。クリニックで販売しているご飯は高いのですが、ホームセンターなどで売っているご飯に比べると、原材料などはすぐれています。良い物がいろいろと出ていますし、寿命を延ばすことや、歯石が貯まらないことにもつながるなどいろいろなメリットがありますのでご飯だけを買いに来る人もいるくらいです。ご飯を買うという目的でもよいので、来院してご相談いただきたいですね。

優しい雰囲気で接することが、ペットと飼い主との理解につながる

治療以外でこだわっていることはありますか?

医院の雰囲気として、女性らしい優しいアットホームな感じを心がけています。ペットのためのシャンプーや、マイクロバブルというお風呂も受け付けていますし、更に皮膚炎のシャンプー治療も対応しています。それからペットホテルを利用される際は、1日1回健康診断を必ず行い、プレイルームで遊ばせるようにしているのも特徴ですね。体調をしっかり把握することはホテルで病気になったり亡くなったりすることを未然に防ぐためにも重要ですね。健康診断で、飼い主さんが気づいていないペットのいろいろなことも、ホテルにいる間で我々が気づくこともできます。入院やペットホテルで使う部屋は犬と猫で分け、ストレスを与えないように気を付けていますね。

ペットに接するコツなどありましたら教えてください。

やさしい雰囲気接することです。診察台の上では、ペットをよく見て刺激しないように気をつけてさわってあげます。犬や猫は気持ちで察してくれます。犬や猫にはさわられるのがいやなところがあるので、そういうところを察してさわらないように気をつけます。それから、なるべく優しく声をかけるようにして、徐々に慣らしてから治療するようにしていますね。ただ前の病院より、ここに来るペットは良い子が多いと感じています。というのも、前の病院では、診察台を駆け回るので、部屋を閉じて脱走しないようにしたりすることもありました。今は、私が上達したのか、看護婦さんがベテランということもあるのか、そんなことはなくなりましたが、大人しい子たちが多いような気はしております。

獣医師になって良かったと思うのはどんなときですか?

例えば、飼い主さんが犬や猫と良好な感じを保ちつつ、ペットが亡くなったときでも満足してお見送りしてあげられたときですね。飼い主さんから、「先生のおかげです」とか「ありがとう」などという一言をいただけるだけで心から獣医師をやってて良かったと思います。犬猫を通じて飼い主さんに安心を与えられるよう努力していきたいですね。なので、多くの飼い主さんが満足できるように、そしてペットに必要な治療と飼い主さんがペットにさせてあげたい治療が一致するように、できるだけ細かく説明をするようにしています。また、なるべく飼い主さんに経済的・心理的な負担をかけないよう気を配ることが大切だと思います。ペットは話せないのですが、飼い主さんとは対話を重ねるうちにわかってくることもあります。そこを理解することが一番大切なところですね。

レントゲン読影や画像診断の経験を活かし、満足のいく結果を提供する

獣医師をめざしたきっかけは何ですか?

一生人と関わる職業で働きたくて、そのために何か資格をとろうと思っていたことがきっかけです。薬剤師も考えましたが、ずっと実家では犬と猫を飼っていたことと、小学校の時に生物が好きで、飼育委員をやっていたこともあり、好きな動物を通して人と関われる獣医師をめざすことにしました。なので、子供の頃は飼育本を読むことが多かったですね(笑)

大学ではどのような勉強をしたのですか?

獣医学科の放射線研究室に入りました。研究室の教授は画像診断が専門で、独特の理論をお持ちの方でした。毎日先生にくっついていて、いろいろなことを教えていただきました。中でも、画像診断から治療につなげていく大切さを教わりましたね。とにかく正常なレントゲン像がしっかりと頭にインプットされるぐらいたくさん見ました。そのおかげで、レントゲン読影の技術はつきましたので、レントゲンで異常はすぐにわかります。CTも大学時代、横浜夜間病院で、CTを撮る担当でしたので、本当に多くの画像診断の経験を積みました。実際の診療でも、まずレントゲンを撮り、エコーを撮り、それでも見えない異常を感じたらCTへと進みます。CTが必要になる症状は経験でわかるので、そのような場合は大学病院などへ送るようにしています。

これからどのような医院にしていきたいと思いますか?

私たちができることはペットの健康に対して、ほんのわずかなお手伝いをすることです。なので飼い主さんにもペットにも満足してもらえるよう、気兼ねなく来れるような親しみやすい医院にしていきたいですね。また飼い主さんの望むことと、ペットの治療が必ずしも一致するわけではないので、飼い主さんとの信頼関係を大事にしていきたいと思っています。来院してもらえることが大切なので、シャンプーの予約やご飯を買いにくるだけでもありがたいですね。そこから会話が始まり、信頼関係につながるのではないかと考えています。ここでは、犬猫の病気は特殊な病気以外は何でも診ることができるので、地域と良いつながりを持てればと考えています。そして将来、病院が大きくなっていったら、女性スタッフを増やしたいと思っています。働く女性が社会に進出しやすい労務環境を整え、子どもができても働けるよういろいろな仕組みを用意したいと思います。

これからペットを飼う人へ、現在ペットを飼っているか飼い主さんへ、メッセージはありますか?

まずは食べ物と歯磨きを大事にしてほしいですね。ペットはいてくれるだけで、たくさんの癒しや、幸せを与えてくれます。そんな存在だからこそ、しっかりケアしてあげるという感覚を持ってほしいですね。また当院では、生後2〜4ヵ月の子犬たちにむけたパピーパーティーや、人に慣れる練習を含めたしつけのトレーニングもやっています。ペットは家族だからこそ、人間社会でペットが順応するためにも社会性を教える必要性があります。その必要性をペットが長い間幸せに暮らせるように、飼い主さんと考えていきたいですね。

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