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酒井 律 院長の独自取材記事

さかい動物病院

(朝霞市/朝霞駅)

最終更新日: 2023/01/22

東武東上線・朝霞駅南口から徒歩8分。モダンなコンクリートの外壁を持つビルの1階に「さかい動物病院」はある。白を基調とした内装のなか、椅子やドアなどは黒で統一され、とてもオシャレなペットクリニックという印象だ。待合室は横に広い造りで、これは診察を待つ犬、猫をあまり近づけないため。また入院室も犬と猫を完全に分け、2室ある診察室では、よりストレス受けやすい猫から先に入室させるなど、配慮も行き届いている。院長の酒井律(ただし)先生は、長年横浜のペット医院で勤務医として働いていたドクター。とても穏やかな物腰で、ペットの症状について誠実に、飼い主にわかりやすい説明を心がけている。 「何でも気軽に相談してほしい」と語る酒井院長に、最近の症例や今後の抱負などについて語ってもらった。 (取材日2015年10月19日)

ペット初心者のさまざまな相談にも積極的に対応している

開院されて4年経ちましたが、この地に開院された理由をお聞かせください。

地縁があったというわけでもなく、歯科医院に代診のドクターとして勤める妻の職場が副都心線沿線なので、そこにつながる東武東上線沿線で物件を探していたところ、たまたま朝霞のこの地に良い物件が見つかったことですね。このあたりはまだ緑も多くて、市役所に通じる道路沿いは商店街でもあることから決めました。

飼い主の居住地や年代層も教えてください。

やはり朝霞市内の方が多く、たまに和光市など近隣エリアからも来院されています。飼い主さんの年代は、もともと朝霞の地に長くお住いの60代以上の方と、最近こちらに引っ越してこられた30代のご夫婦という、おおむねこの二層構造ですね。若いご夫婦はペットを飼い始めたばかりという方も多いので、予防接種の折などに飼い方に関する相談などにも積極的に応じています。

この地域の印象はどうでしょうか。

当院は犬と猫を診察していますが、開院前に想定していた以上に猫が多いと感じました。今は犬6割、猫4割くらいです。前に勤めていた横浜市の病院では、周辺が住宅地でアメリカンショートヘアやスコティッシュフォールドなど純血種の猫が多かったのですが、この辺りは日本種の野良猫が保護されて、里親から譲られてオーナーになったという方が多いですね。また犬ではプードルやチワワなど小型犬が多く、大型犬も診療対象なのですが、こちらは少ない。今後は今以上に猫が増えていくんだろうなと感じています。集合住宅の増加という面に加えて、高齢化社会を迎えて飼い主さんも、犬よりは猫の方が管理しやすいですからね。

小型犬が多いとのことですが、ペット初心者にはどのようなアドバイスをされていますか?

小型犬は膝の脱臼が多いので、ボール遊びなどで急ターンするような膝をひねる激しい運動は避けるのが良いでしょうね。ゆっくりと長く散歩させて、足の筋肉を発達させることで膝を守る体がつくれます。また小型犬だからといって散歩しなくていいというわけではなく、散歩によって筋力や関節の強化、加えて心肺機能も健全に保つことができるので、やはり散歩は必要ですよ。あとは室内がフローリングですと、滑らないようコルクなどを敷くと、膝への負担も軽くなると思います。そうした小さな気遣いもしてあげてほしいですね。

肥満は二次的にさまざまな病気を引き起こす原因に

来院の主訴や目的はどうでしょうか?

新規に飼い始めた方は、健康診断や予防ワクチン接種、避妊・去勢の相談などですね。症例では犬は皮膚病、心臓に雑音が聞こえる、咳が止まらないなど循環器系、呼吸器系の病気です。また時期的なもので、空気が乾燥する秋冬では、喉の炎症、咳が出るなどもあります。あとは寒くなってくると泌尿器系疾患が増えてきますね。さらに加齢由来ですと、心臓弁膜症もですね。小型犬の平均寿命は15年くらいといわれていますので、やはり10歳を超えると、老化現象として心臓に雑音が現れる場合があります。猫はもう少し長生きで17〜18歳くらい。猫も長生きするほど腎臓由来の疾患を抱えるようになりますので、病気とうまくつきあいながら暮らしていけるようにしてもらえればと思います。

避妊・去勢の相談ではどのようなアドバイスをされていますか。

適した時期という点では、一回目の発情期が来る前に手術してしまうというのが一つのタイミングです。また麻酔のリスクが高くなる前の4〜5歳までに受ける、あるいは7〜8歳でもその後に子宮内膜炎などになるよりはと予防的な意味で避妊手術を受けるという考え方もありますね。のちのち一番怖いのは子宮内膜炎になってしまうことですから、多少高齢気味でも避妊手術をおすすめする場合もあります。その一方で、動物病院に勤めていると、避妊・去勢をしていれば避けられた病気と出くわすことが多いもので、どうしても頭の中は避妊・去勢に傾いてしまうのです。必ずしも避妊・去勢しなければ病気になるというわけでもありませんし、手術する以上は個体差などもあって100%安全とは言えませんので、まずはそうしたリスクも含めて説明しますので、ご相談いただくのが一番かなと思います。

そのほかの症例で最近多いのは?

犬のアトピーや肥満などですね。犬のアトピーは、一度アレルギー反応が強くなってしまうとなかなかやっかいですから、そうなる前に治療しておけば症状も比較的に軽くすむといったケースもあります。また肥満は2次的ないろんな病気を引き起こす原因となります。小型犬ですと関節を痛めやすいですし、肥満から膵炎を起す、あるいは心臓を悪くすると症状がより重くなります。猫ですと肥満から脂肪肝という怖い病気になることもあります。また避妊・去勢すると太りやすいので、運動しないとペットフードの量は表示カロリー通りでも、それ以上に太ってしまうということもありますので、室内でキャットタワーなどを設けて適度に運動させる習慣をつけていただくのが良いでしょう。テレビで紹介される猫を見ていても最近は太った猫ばかりですから、皆さんそれが標準だと思われているかもしれませんが、本来、猫はスマートな体型をしている動物なのです。「下腹部とか触ってみて、お肉がつまめるのは太っている証拠ですよ」と飼い主さんには説明していますね。

ペットの状態、飼い主の気持ちに寄り添う医療を提供

お休みの日は、どのようにお過ごしでしょうか?

木曜と月曜の午後、祝日が休診ですが、なかなか休めていないのが実情ですね。休みの前日に、まだ具合が悪くなるかもしれない症状の場合には、「朝と夕方に電話を確認しますから、何かあったら留守番電話に入れておいてください」とお伝えしていますので、休みの日といってもなかなか遠出ができないのが実情です。出かけられても近所でまだ幼い子どもと遊ぶ程度ですね。実はもともとの趣味は山歩きでして、独身の勤務医時代は休日となれば北アルプスなど必ず山に出かけていました。槍ヶ岳も登りましたし、富士山は5〜6回は登っていますね。今は結婚して子どももいますし、なかなか行けていないですね。それでもまるっきりオフの日には、年間2〜3回ですが、夜明け前に出発して、八王子市の高尾山クラスの山に“弾丸登山”で登ったりはしていますよ。頂上まで往復2時間くらいの行程で、そのあと朝の9時くらいにはもう家に戻って子どもの相手をするとか(笑)。山歩きは非日常の世界ですから、わずかな時間でもリフレッシュ効果は高いですね。

手術後もペットの状態を気にかけてくださるのは、飼い主にとってもありがたいことです。

そのまま帰っていただくよりは病院で点滴などのケアを続けるべきと判断すれば、入院室で看護を継続することもあります。ただ本来、動物にとってみれば、住み慣れたわが家で過ごすほうがはるかにリラックスできますし、好きな飼い主さんの傍にいたいと思っているはずなんです。そういう話をしたうえで、可能な場合であれば飼い主さんには入院か通院を選んでいただくようにしていますね。一方、去勢・避妊手術であれば、麻酔から覚めた夜はご自宅に戻って、リラックスした環境で静養させていただいております。ただ、その際にも夜に一度、ご連絡を入れて、その後の様子を伺うようにはしています。病院では食事も食べない子も多いですし、本来は疲れてドテっと横になっていたいけれど、私やスタッフの目を気にしてそれもできない子もいますから、できるだけペットにとって安心できる場所であるご自宅で過ごされるのがいいと思っています。もちろんケースバイケースではありますが。

今後の抱負をお聞かせください。

獣医療自体も日々新しくなっていますし、二次医療施設への紹介においても、難しい病気でも今はこんな治療法もあるとか、二次医療施設では、どのような検査や手術が行われるかをセミナー参加や専門誌などから勉強し、こちらの診療にも生かしていくつもりです。同時に、今後はマンパワーの強化や新しい医療機器も入れていくことで診療の幅と厚みを増し、地域のペットオーナーさんから、これまで以上に頼りにされる病院にしていきたいと考えています。

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