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藤田 実 院長の独自取材記事

藤田動物病院

(平塚市/平塚駅)

最終更新日: 2023/01/22

緑に囲まれた平塚八幡宮の道路向かいにある「藤田動物病院」は、ここ平塚の地で40年もの間、動物たちの健康を支えてきた。エキゾチックアニマルを診療できる獣医師は少ないため、院長の藤田実先生の腕を頼り、小田原や鎌倉など遠方から足を運ぶ飼い主も多いという。取材中、動物を預けに来る飼い主や引き取りに来る飼い主に会うことができたが、皆、笑顔で医院を訪れる姿が印象的で、藤田先生に絶大な信頼を寄せていることを感じられた。ベテラン獣医師でありながら聞く姿勢を大事にし、朗らかな表情と相手に寄り添うような優しい話し方で安心感を与えてくれる藤田先生に、普段の診療で心がけていることからプライベートな素顔まで、たっぷりと語っていただいた。 (取材日2016年1月13日)

自分だけの道を探して獣医師に

地域の印象や患者さんの傾向を教えてください。

開業当時は平塚の中心の商店街に活気があり、市役所や駅に近い立地の良さもあってこの地に医院を構えることを決めたのですが、15年も経つとシャッターを下ろした店が目立つようになり、時代とともに街の雰囲気が変わりましたね。現在、私が医院の2階に住んでいるように、当時はお店の上に住んでいた店主さんも多くいらっしゃいましたが、郊外に出たり、お店自体が閉店したりして人の入れ替わりがあったと思います。その間にマンションが建ち、動物を飼ってもいいというところが増えてきたので、患者さんにも少し変化がみえました。やはり街のクリニックなので地元の方が多いですが、エキゾチックアニマルは小田原や鎌倉など遠方からも来院いただいています。ホームページを見て来てくださる飼い主さんも多いですね。

獣医師をめざしたきっかけは何だったのでしょうか。

私は団塊の世代なので学校へ行っても教室が足りず、それこそ中学・高校・大学とずっと競争だらけでした。普通の勉強をしていても、この先ずっと競争がついて回るという意識があったので、競争のない、自分だけの道を探していました。実家では秋田犬にはじめ、グレート・デーン、紀州犬を飼っていたのもあって、もともと動物が好きでしたし、動物に関われる仕事ができたらいいなと思っていたので、迷いなく獣医師をめざしましたね。当時は今のように動物の管理士やトリマーといった職はありませんでしたから。単純な理由ですよね(笑)。今は柴犬を飼っていますよ。

これまで学ばれてきたことから、開業までの経緯をお聞かせください。

私が大学生の頃は牛や馬などの大動物、いわゆる畜産動物の勉強が主流でした。全動物の体の仕組みから病気に至るまで幅広く学びましたが、犬や猫などの小動物はほとんど学べなかったので、卒業後に3ヵ所のクリニックで勤務医を経験し、研鑽を積みました。特に開業前まで勤務していた医院では他院に比べ長く勤めていたこともあり、多くのことを学ばせていただきましたね。院長先生が幅広いネットワークを持っておられたので、眼科や外科など得意を持つ先生方の施術を間近で見て、第一線の技術に触れることができたのも大きな経験でした。仕事で怒られた分、飲みの席で励ましてもらったから頑張り抜くことができたのだと思います。「誠意をもって患者さんに接しなさい」という院長先生の言葉は、今の私の診療に息づいています。

動物に触れることが適切な処置には必要

診療の際に心がけていることを教えてください。

なるべく早く痛みや痒みをとるよう心がけています。経験から原因を想定して診療にあたることはもちろんのこと、撮り直しをしないですむようレントゲンをデジタル化するなど機器にも配慮しています。手術に関しては、半導体レーザーを用いて炎症を早く取り除くようにしたり、体内に異物を残さないようにするなど動物にストレスを与えない工夫を行っています。また、埋没縫合という、吸収糸の細いもので皮下の表面に近いところを縫合する方法をとっているため、エリザベスカラーをつける負担もなくなります。あとは、最近、歯周病や口臭などの口腔ケアで手術が必要な動物たちが来院するのですが、高齢になってくると麻酔をすることができません。そういった動物たちにも適切な処置が施せるように、サプリメントを活用したり負担軽減に努めています。診療に関しては、触診を大切にしていますね。例えば、犬が急に立てなくなってしまった場合は、背中に痛みがあることが考えられるのですが、他院から転院されてこられた子をみると、原因がどこにあるのかわかっていないままになっていることが多々あります。背中が痛いのに首のCTを撮っているなど、的外れな診療になってしまっていることがあるんですね。動物に触ればわかることがたくさんあるので、そういうことを考えると、触診をしっかり行っていないのかなという感じはします。

触診が大事なんですね。

動物は話すことはできませんが、痛いときは痛いといってくれるんですよ。おなかが痛い場合は触るとおなかにぐっと力が入るとか、必ずサインを送ってくれるんです。だから触ることは重要だと思います。CTを撮るためには麻酔をかけないといけないので心身への負担も大きいですし、撮る箇所が違っていては機械も泣いてしまいますよね。飼い主さんにもなるべく細かく治療の方針やお薬の説明をしていきますが、動物は口がきけないので、飼い主さんに聞いてもわからないことがたくさんあります。だからなるべく触って情報を得るというか、直接動物に教えてもらうという姿勢で診療にあたっています。動物は口の中で何かが引っ掛かっているときは、それを取りたくて顔を気にして掻きます。そういうサインを見逃さないよう、何を嫌がって気にしているのかを感じ取れるよう心がけていますね。

「動物に教えてもらう」環境づくりとして、取り組んでいることはありますか?

ここが病院であるという雰囲気をつくらないようにして、何となくそれとなくといった感じで治療するようにしています。そのほうが動物たちは緊張しないので。だから白衣も着ません。手術するときは衛生上着替えますが、普段はほとんど私服のまま診療しています。狂犬病の集合注射などで長い白衣を着るのですが、その姿を見ただけで逃げてしまう子もいるんですよ。白衣の権威といいましょうか、嫌いな犬は多いですね。当院ではリラックスできるのか、診察室に飛び込んで来る子もいるほどですよ。苦手な子にもなるべく無理強いはしないようにしています。

日常生活での変化に気づいてあげてほしい

ところで、お休みの日のリフレッシュ方法はありますか?

温泉に入ることです。泊まりの旅行のときも温泉を重視するぐらい好きですね。ここから車で30分もあれば箱根へ着けるので、時間があれば温泉巡りしています。先日は伊豆長岡まで足を運びました。道が良くなったので結構早く着けましたね。家族で行くこともありますが、ありがたいことに遊びに付き合ってくれる友人が多いので、休日は外に出て人と会っていることが多いです。あとは、友人と飲みに出かけることですね。料理に合わせて選ぶのでいろいろな種類のお酒を飲みますよ。最近はあまり深酒できなくなりましたが、気の合う仲間と過ごす時間はやっぱり楽しいですね。

今後のクリニックの展望についてお聞かせください。

もう40年ほどやってきているので、このまま変わらない姿勢で取り組んでいきたいですね。トリマー兼動物看護士のスタッフも20年のベテランで、飼い主さんたちから信頼いただいています。開業当初から来ていただいている患者さんもいらっしゃいますので、今後も地域に根差した動物医療を提供し、飼い主さんと動物が安心して通えるクリニックをめざしたいです。当院で診療していない動物もペットホテルやトリミングは利用可能ですので、気になる方は一度お問い合わせいただければと思います。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

動物の異常や病気の原因を知るには、「普段と何が違うか」に気づくことが大事です。飼い主さんは動物が一口でもご飯を食べていれば食べていると言います。しかしその答えでは、元気なときと同じ食欲なのか、普段との違いはないのか、獣医師はわからないのです。日常生活での変化で気づいたことを教えてほしいんですね。それは生活をともにしている飼い主さんにしかわかりません。以前、食べたものを吐いてしまうという猫を連れてきた飼い主さんがいたのですが、原因を探ると、その猫は膀胱がパンパンでした。食べ過ぎではなく、おしっこが出なくて吐いていたんですね。このような状態ですと日常生活のいて排泄に変化があるでしょう。動物なので、ときどき誤ってものを食べてしまうこともあります。常に行動と変化を見てあげてください。そうすることで正しい情報を獣医師に伝えることができ、早期治療・早期解決につながります。

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