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成毛 淳人 院長の独自取材記事

シンシア動物病院

(綾瀬市/高座渋谷駅)

最終更新日: 2023/01/22

綾瀬市の綾瀬小学校交差点のそばにあるグリーンと白が印象的な建物が「シンシア動物病院」だ。犬と猫、そしてうさぎのかわいいマークが表すとおり、犬や猫に加えて、うさぎをはじめとしたエキゾチックアニマルの診療もしており、正面から入る1階が犬と猫、横の階段を上った2階がエキゾチックアニマルの待合室になっている。開院して5年、専門の違う3人の獣医師がいるこの医院でうさぎを中心に診療をしているのが成毛淳人院長。国家試験に合格して獣医師になったものの、今までの勉強では自分が飼っているうさぎを診ることができないことに気づきショックを受けたことをきっかけに、うさぎの勉強を始めたという。「飼い主とのコミュニケーションを大切にしている」と語る成毛院長に話を聞いた。 (取材日2016年2月10日)

うさぎなどのエキゾチックアニマルも診療

素敵な院名ですね。

5年前に開業したのですが、その時に、これからは何を大切にしながら動物の医療に取り組むべきかと考えて、誠実さが一番大切かなと思ったんです。「誠実」をそのまま院名にするのも変かなと思い、英語を調べたら「シンシア」だったので、それを院名にしました。院内の作りの特徴は、犬猫用の待合室と、うさぎ用の待合室が分かれていることでしょうか。受付は同じ1階なのですが、うさぎの待合室と診察室は二階にありますので、うさぎにストレスを与えることなくお待ちいただけます。

なぜこの場所に開業したのですか?

今はどこの地域も動物病院は比較的多いのですが、この地域は近隣と比較すると動物病院が少ないんです。お年を召した飼い主さんや車を運転しない方にとって、遠くに行かないと動物病院が無いというのは大変なことだと思い、この場所に開院することで地域のお役に立てることもあると考えました。あとは、当院には僕を含めて3人の獣医師がいるのですが、この場所がちょうどそれぞれが住んでいるところの中間点ということもありました。

こちらの医院の特徴を教えてください。

一つは、犬や猫に加えて、エキゾチックアニマルと言われるうさぎやハムスター、モルモット、小鳥も診ることです。特にうさぎについては私が専門的に診ており、力を入れています。それと、これが一番の特徴かもしれませんが、麻酔をかける専属の獣医師がいることですね。人の医療を考えるとイメージし易いと思いますが、麻酔医がいない状況で麻酔をかけるというのはとても危険なんです。おそらく皆さんも、麻酔医がいない病院で麻酔をかける手術を受けようとは思わないですよね。それは動物医療も一緒だと思います。麻酔科医が麻酔と全身管理を受け持ってくれるので、執刀する僕たちも手術に集中することができ、手術の確実性も上がります。その結果、手術の安全性が上がり、飼い主さんにも安心していただけると思います。

飼っているうさぎを診たくて専門的に勉強をした

先生は、なぜうさぎを専門的に診ようと思ったのですか?

獣医学科の5年生の時に同級生と一緒に自転車で走っていたら、あるお店の横に「うさぎ差し上げます」という箱が置いてありました。その時は、「かわいそうだな」なんて思いながら引き取ったんですね。うさぎを飼うのは初めてでしたが、育てているうちにおもしろいな、かわいいなと思うようになりました。犬や猫と比較すればわかりにくいかもしれませんが、表情も豊かです。しかし、大学を卒業して獣医師になった時にふと、「あれ? 僕は自分で飼っている動物を診ることができない」と気がついたんです。衝撃的でしたよ(笑)。大学では、基本的にうさぎの勉強はしないんです。自分が飼っている動物も診ることができないのに、飼い主さんにこうしなさいなんて言うのはおかしいと思い、うさぎの勉強をするためにエキゾチックアニマルの二次診療をしている病院で研修させてもらいました。

うさぎの病気には、どのようなものが多いのですか?

代表的なのは、歯の問題と消化管の病気の2つです。うさぎの歯は人、あるいは犬や猫と違って常生歯(じょうせいし)と言って一生伸びる歯なのですが、うまく伸びなかったりするとトラブルになってしまうことがあります。そういう時には、歯を削ったり切ったりします。前歯なら飼い主さんも気付きやすいのですが、奥歯の場合はわかりにくいので、食欲不振をきっかけに来院されるケースが多いです。消化管の病気は腸の動きがにぶったり、ひどいと腸閉塞になってしまいます。その場合、投薬などの内科的治療で対処することもありますし、外科的治療をすることもあります。うさぎは、エキゾッチックアニマルの中では飼われている頭数が一番多いのではないでしょうか。当院にはほとんど毎日来ますし、平日で5~10匹、土日で多い時は、20~30匹を診ることもあります。

診療の時に心がけていることは何ですか?

飼い主さんに理解してもらうことを、一番心がけています。話すだけではなくて、理解してもらうことで初めて診察が成り立つと思っています。よく、病院へ行って説明を受けたけども、結局はよくわからないと言っているのを聞きます。獣医師に質問できなかったという場合もあると思います。当院では、そのような事態を避けるためにわからないところがないか確認をしますし、話している最中でも、「えっ?」という表情になったら言い回しを変えてみたり、違う言葉を使ってみます。よく話をするようにしているので診察時間が長くなってしまうことがあるのですが、そのことを理解して下さる飼い主さんも多く、感謝しています。

治療について納得できるまで話し合う

飼い主とのコミュニケーションが大切なのですね。

それは欠かせません。僕たちの仕事は医療のコンシェルジェじゃないかと思っています。動物自体もそうですが、飼い主さんの状況も、それぞれがまったく違います。例えば、今は事情があってお金があまり使えないという時に、すごくお金のかかる治療法をしましょうというのはナンセンスだと思うのです。そんなことをしても結局は続かないので、動物も不幸になってしまいます。でも数箇月待てば費用もなんとかなりますというのなら、それまでは別の治療でもたせて、その時から積極的な治療を始めるという方法も取れます。病気だけを見てしまうと、この病気にはこの治療法という感じになりますが、それだけではなくて、総合的に見てどうすればその子と家族が幸せになれるのか、と考えて医療を提供することが大切だと思っています。

忘れられないエピソードはありますか?

大学3年生の時に、実家で飼っていた犬が亡くなったんです。僕も学生ながらたまに診ていたのですが、すぐに死んでしまうような状態ではなかったんですね。実家から亡くなったという連絡が来て、「死因は?」と聞いたら、「よくわからないけど獣医には風邪だと言われた」と。風邪で死んでしまうのかと思い研究室に来ていた先生に話したら、「お前は馬鹿か? 獣医師をめざしている人間がそんな話をしているなんて意味がわからない。自分の家の犬を診ないで、お前は誰の犬を診るんだ。お前が診ていたら、違う結果になっていたかもしれないだろう。努力不足だ」とすごく怒られたんです。自分が甘かったと痛感しました。これがきっかけで、より正確な診断とわかりやすい説明、飼い主さんとのコミュニケーションを大切にしようと考えるようになりました。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

とにかく獣医師とよく話し合ってほしいと思います。どんな獣医師が相手でも、間に動物がいても、結局は人と人なんですね。ペットがお金を払うわけではありませんし、結局、納得するしないというのは、コミュニケーションの問題だと思うのです。なので納得がいくまで話をしてほしいと思いますし、疑問に思ったことは何でも聞いて良いと思います。それが結局は、愛するペットのためになるのではないでしょうか。当院では飼い主さんとのコミュニケーションを重視していますし、それがペットのためになると考えて診療をしています。犬や猫以外のエキゾチックアニマルも、他では難しいと言われたうさぎも診ますので、心配なことがあれば気軽に来てほしいと思います。

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