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長野 慶一 院長の独自取材記事
日暮里動物病院
(荒川区/日暮里駅)
最終更新日: 2023/01/22
2017年の開院以来、飼い主と動物のより良い生活をサポートしてきた「日暮里動物病院」。対象動物は犬、猫、うさぎ、ハムスター、フェレットと幅広く、爪切りから外科処置まで、どんな相談も心よく受け入れてくれる。「飼い主さんには、不安や疑問があれば気軽に立ち寄ってほしい」と話すのは、院長の長野慶一先生。外から見ても中の様子がよくわかる全面ガラス張りの待合室は、そんなオープンマインドを表しているかのようだ。これからますます需要が見込まれるがん治療や外科手術、緩和ケアにも力を入れていきたいと意気込む長野院長に、日々の診療にかける思いや、今後の展望について語ってもらった。 (取材日2017年4月17日)
人も動物も幸せにできるのが獣医師の魅力
先生はなぜ獣医師を志したのですか?
大きなきっかけがあったわけではないのですが、小学生の頃から漠然と獣医師になりたいと思っていました。一つ興味を持つと没頭しやすい性格なのか、「動物が好き=獣医師」というイメージしかなく、疑うこともなく獣医学部を受けてしまったんです(笑)。また進路を決める際にも、将来は困っている人の助けになる仕事に就きたいという思いがあり、獣医師は自分にとってぴったりの職業に思えました。獣医師は、動物と飼い主どちらも笑顔にできる仕事。一石二鳥というわけではありませんが、対人だけの仕事より2倍、たくさんの命を幸せにできるのところに魅力を感じています。
開業まではどのような場所で診療されていたのでしょうか? ご専門は?
開業以前は、神奈川県川崎市や埼玉県川越市などの動物病院で勤務してきました。私は主に外科治療に興味があったため、自分のクリニックでもこの分野に力を入れていきたいと思っています。とはいえ、この日暮里の地域に動物病院を構えた以上、地域の皆さんが困っているときに何でも対応できる獣医師でありたいというのも事実。内科的疾患だけでなく、整形外科、泌尿器外科、消化器外科、皮膚科、眼科など対象となる動物のすべての疾患を診させていただきますので、ご相談いただければと思います。
クリニックでは「腫瘍科」も標榜しているのですね。
現代は動物も高齢化し、人間と同じでがん治療が必要な動物が増えています。当院はがん治療の専門院ではありませんが、町の獣医師としてがん治療は避けては通れない重要なトピック。そうしたことを踏まえて、がんの診断や治療、外科手術には獣医師として大きな関心を寄せています。症状によっては専門の病院をご紹介することも可能ですので、安心してご相談ください。また、どこに相談していいかわからない飼い主さんが利用しやすいよう、ホームページなどでわかりやすく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。
地元・品川に似た町、日暮里で地域密着型の医療に尽力
日暮里に開業されたのにはどのような理由があったのですか?
深いご縁があったわけではないのですが、地元に少し雰囲気が似ていたことが、ここでの開業を決めた理由でした。私は大田区寄りの品川区出身で、人は多いけれどどこかのんびりした町が好きなんです。ここでなら、自分のめざす地域密着型の診療が行えるのではと考えました。また、都内はどこも狭い地域の中に動物病院がひしめいていますが、ここはそれほど多い地域ではありません。これまで動物病院に通うのが大変だった飼い主さんにとって、少しでも通いやすい病院になれればうれしいですね。
こちらの病院ならではの特色はどのようなところですか?
ひとつの病院で、動物に関わるすべてのお世話が完結できることです。病気の予防や治療、そして手術は当然とし、当院にはペットホテルも完備しています。ペットホテルだけの施設と違うのは、持病を持っている動物を預けられるだけでなく、急病などとっさの事態にも対応できるところ。飼い主さんの安心に少しでも貢献できればと考えています。また、当院は平日、土日にかかわらず20時までの診療を行っており、年末年始やお盆も診療可能です。毎日お仕事などで忙しい飼い主さんとも、病院が支えとなり、一緒に動物の健康を考えていければうれしいですね。往診も行っていますので、動けない動物を運ぶのが困難な場合など、通院が難しいときはご相談ください。
診療において心がけていることは何ですか?
お話をしっかり聞き、丁寧な対応をすることです。言葉を話せない動物に適切な治療を行うためには、飼い主さんからの情報が必要不可欠。お話を聞き、こちらが聞きたい内容をしっかり引き出せなければ、動物の苦しみは続きます。小さな体で耐えている動物たちの負担をすばやく、的確に取り除く方法を常に考えていたいです。また、病気や治療の説明を行うときは、できる限り冊子などを使って目で見てわかる説明を心がけています。来院できなかったご家族もみんなで診療方針を決めていきたいと考えているため、飼い主さんにお渡しするプリントも各種ご用意。わからないことは一人で悩まず、何でも聞いていただきたいです。スタッフたちも皆経験豊かな温かい人ばかりですので、気軽に声をかけていただければと思います。
めざすのは動物と飼い主のトータルサポート
日々の診療でやりがいを感じる瞬間といえばどんなときですか?
やはり、飼い主さんと動物に喜んでもらえたときです。病気やけがが治ったときはもとより、たとえ完治できなかったとしても、一生懸命治療に取り組み結果につながる治療はたくさんあります。そうしたとき、飼い主さんと気持ちが通じ、一緒に喜び合える瞬間は何にも勝る喜びです。動物と会話はできませんが、病気の前後では元気さや表情がまったく違います。そうした姿を見ているだけでうれしくなりますね。私も以前はいろんな動物を飼っていたので、これからも飼い主さんの気持ちにシンクロしながら診療を続けていきたいです。
お休みの日はどのようにお過ごしですか?
セミナーに行ったり、獣医学の勉強をしたりしています。あまり趣味という趣味がなく、家にいるときもウェブセミナーや手術の動画などを見ながら過ごすことが多いんです。有名な先生の手術などに夢中になっているうちに、気づけば一日が終わっていることも少なくありません。私としては勉強をしているという感覚ではなく、皆さんが映画を見て楽しいと思うような感覚なんです。仕事が趣味と言い切ってしまうのも語弊があるかもしれませんが、そうやって過ごす時間は本当に充実しています。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。
当院は、動物と飼い主さんをトータル的にサポートできる動物病院をめざしています。ここに当院があることを地域の方たちに認識していただき、皆さんの頼りたいときに頼れる病院でありたいと思っています。動物は小さい頃のしつけによって、大きくなってからの飼いやすさが格段に違うもの。初めてペットを飼う方、以前飼っていた動物のしつけがうまくいかなかった方などは特に、動物ができるだけ小さいうちに一度ご相談にいらしていただきたいです。噛み癖、無駄吠え、拾い食いなどは病気につながるだけでなく、飼い主さんのご近所付き合いにも影響していきます。また、飼い主さんを悩ませる口臭を防ぐ歯磨きは、生後数ヵ月のしつけが勝負。ぜひご相談ください。当院が飼い主さんにとって、動物が病気のときはもちろん、健康なときや緊急時も心のよりどころとなれたらうれしいです。