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盛田 一志 院長の独自取材記事

AR動物病院

(川崎市多摩区/登戸駅)

最終更新日: 2023/01/22

向ケ丘遊園駅から徒歩3、登戸駅から徒歩8分。Animal Rescueの頭文字を掲げる「AR動物病院」は、古き良き商店街の面影を思わせるような、新旧が共存する地域に位置している。同院を開院した盛田一志院長は、大きな組織の傘下ではない個人運営のクリニックだからこそ、飼い主一人ひとりに寄り添える動物病院であることをめざす。物腰柔らかく穏やかな院長だが、その源には動物医療に対する熱い情熱を持っており、動物や飼い主に真摯に向き合う姿勢を感じた。通院を重ねる中でデータを蓄積し、『より正確な診断を共有することでペットが長生きするためのアドバイスを提供する』という診療方針も頼もしい院長に今回話を聞いた。 (取材日2017年7月20日)

気軽に遊びに来てもらえるような街の動物病院が理想

獣医師になったきっかけをお聞かせください。

ずっと動物が好きで、犬やうさぎを飼ってました。ある日交差点で轢かれている猫を見かけ、動物病院に行きましたが病院は閉まっており、猫は腕の中で亡くなりました。無力な自分が許せず、またこのようなことが自分の周りであったときに治せる力が欲しくて獣医師になりました。2004年に日本獣医生命科学大学を卒業した後は、さまざまな勉強を重ね、その過程で病院の立ち上げなどを経験し、満を持してここを開院することになりました。組織で雇われて診療を担う院長とは異なり、私自身が当院のオーナーであるからこそできるような、融通の利く診療をしたいと考えています。周囲に歴史のある鮮魚店さんや青果店さんなど、個人商店がある地域で開業できたのもうれしいんです。私も見習い、息の長い動物病院を続けていけたらいいなと思っています。

臨機応変な診療を心がけておられるのですね。

獣医師であろうと人の医者であろうと、医療に携わるのであれば、いつでもどのような状況にも臨機応変に対応できることが大切だと思っています。また、医療知識だけではない応用力も獣医療には必要です。あの道具がなければできないというような、恵まれた環境でのみ技術や能力を発揮できるような姿勢では、動物に対する医療は提供できないでしょう。病気の種類も多く症例も複雑ですから、もしもの事態が起きた際にどう対応できるのか、常に考えて動物に向き合っています。「臨機応変さ」は、例えば、私が旅先で歩いていて、動物が倒れていた時に獣医師として何ができるのか、に近いようなものですね。できることに限りがある中でも、なるべく多くのデータを蓄積しておき、より正確な診断につなげられるよう、飼い主さまが動物と共に日頃から気軽に遊びにきてもらうことができるような関係性も必要だと考えています。

診療で大事にしていることはありますか?

動物は、自分で症状を訴えることができません。自分の意志で来院することもありません。その点では、獣医療というのは飼い主さまをご家族・保護者に見立てて、その判断によって医療が進んでいくという意味で小児医療に近い、とも言われています。この時重要なのは、飼い主さまの訴える内容と実際の症状との間の食い違いをどれだけ小さくできるか、というところですね。話していただいた内容を、どのように考え、症状との差異を図り診断できるかが獣医師には求められていると思っています。基礎的な診療・治療ができることは当たり前のことですが、そこを超えて複雑な状況にいかに応えるのかが応用力です。そのためのヒアリングでは判断力が試されます。だからこそ、飼い主さまに寄りそう普段からの関係性が重要なのです。お互いに、楽しい時も大変な時にも力を合わせられるよう、小さいことでも相談に乗ってアドバイスできる獣医師でありたいと思います。

獣医療が必要とされている地域で動物を長く診療したい

診療時間には伝えきれない、動物に対しての思いをお聞かせください。

インターネットなどでも広く共有されている「犬の十戒」という文章をご存じでしょうか。そこで戒められているように、動物を飼うことは家族を迎え入れることと同じ、大きな決断なのです。愛情をかけて動物に接してあげることが必要になります。彼らも人と同じように考えたり悩んだり、怖がったり喜んだりすることを理解し、本当の兄弟や子どものように接してあげてほしいです。飼育動物を自動車の中に閉じ込めると、飼育権を奪われる国もあるくらいです。そこまでいかずとも、日本人の間でも飼育動物に対する理解が深まればいいな、とは常に考えております。むやみに暴力をふるったり、無責任に捨てたりする行為は犯罪でもあるという前に、倫理的に大変な問題があります。そこへの理解がさらに広がれば、保健所で殺処分されるようなワンちゃん、猫ちゃんも減っていくのではないでしょうか。そんな社会の実現に向かうお手伝いができればと願っています。

犬猫だけでなく、エキゾチックアニマルなど広範に診られていますね。

この登戸や向ヶ丘遊園近辺にはマンションが多く、うさぎさんや小鳥さんなどと暮らしている飼い主さまも多いですからね。開業前の内覧会でもたくさんの地域の皆さんに来ていただいたのですが、そこでは「動物病院が少ない地域なので、ありがたい」という声もありました。実は、この地域を選んで開業したのはそのような意図もあるのです。長く住民の皆さんのお役に立てる場で診療をしたかったものですから。実は動物病院をあちこち移ることは、動物にとってあまり良いことはないのです。既に息の合う動物病院がおありの場合は、そこに通い続けていただき、診療を継続する中で医療データを積み重ね、そこでより総合的に動物の健康を考えられるというのが理想の獣医療です。そのため、私はこの地域に長く根を張って、地域の皆さんが遊びに来られ、診療でなくとも立ち寄って質問ができるような場をつくりたいのです。

獣医師としてうれしかった出来事を教えてください。

数え切れないほどあります。例えば、かなりの大病を患っていたワンちゃんがいたのですが、飼い主さまも本当に一所懸命に対応してくださり、丸2ヵ月間と献身的にワンちゃんを支えてくださった結果、病気が良くなっていったプロセスは忘れられません。獣医師が全力を尽くすのは当たり前ですが、飼い主さまの「本当に元気にしてあげたい」という献身的な姿勢があっての獣医療なのです。

飼い主の都合や相談にも丁寧に応えていきたい

院内にトリミングをするスペースもありますね。

こちらでは今後、トリミングができるようにするなど、地域のニーズに合った展開をしていきたいですね。まだまだ開業したてだからこそ、動物や飼い主さまの状況に合わせて、院内でできることをどんどん増やしていきます。動物の高齢化に合わせて往診のご相談にものりますので、悩んでいる方がいましたら相談していただきたいですね。

診療の合間の息抜きでされてきたことは何ですか?

大学時代から今まで、日本全国を一人旅してきました。行っていない都道府県は、山形だけだと思います。北海道を横断したり、四国をぐるっと回るお遍路の旅に出かけたりもしました。旅先での一期一会をとても大切にしています。いろんな人のいろんな話を聞くことで、自分の中にはない感性や見聞を開拓できますからね。最近の趣味は、山登りです。劔岳や槍ヶ岳などにも行きました。登る際は苦しいのですが、そのぶん登頂した時の達成感は格別です。また、降りてベースキャンプに着くまでが登山であるところは、医療に似ています。検査・診断・治療して、治癒した後に再発しないかどうか。再発するのであれば原因がまだ残っているということ。それを追求し、より良い解決策を考える。登るだけではなく、アフターケアまで考えるところに、日々似たものを感じますね。最近はなかなか休みも取れず行くことはできていませんが、落ち着いたらまた再開したいです。

飼い主さんへメッセージをいただけますか?

診療ではこれまで話したような「動物にとって最善と思われる選択肢」もご紹介はします。ただ、経済的な状況も含めた飼い主さまの生活があってこその動物の生活ですので、無理をさせて続かなくなる動物医療よりは、それぞれの事情に合わせた選択肢、さらに別の選択肢、と飼い主さまにとって納得できるような治療を一緒に探していくことが大切だと考えています。また、データを用いて総合的に動物を診てあげるためにも、定期健診にはきちんと通っていただきたいですね。そうして、地域で長く動物との生活を楽しんでいただくお手伝いがしたいと思っています。

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