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大矢 智隆 院長の独自取材記事

大矢動物病院

(狛江市/狛江駅)

最終更新日: 2023/01/22

小田急線狛江駅から徒歩5分。世田谷通り沿いで一際目を引く、動物の写真を施したパネルが印象的な「大矢動物病院」は、動物に優しい治療をめざし、飼い主との信頼関係を何よりも大切にする大矢智隆院長が15年前に開院。親しみやすい町の動物病院でありながら、エコー、超音波メス、内視鏡、そして腹腔鏡などの機材を整えている。「納得してもらうまで説明するので、つい話が長くなってしまいます」と、明るく屈託のない笑顔で語る大矢院長に、動物と人の両方に寄り添う診療、印象深いエピソード、今後の展望など多岐にわたる話を聞いた。 (取材日2017年3月31日)

めざすのは動物にも飼い主にも負担の少ない治療

開院は15年前と伺っています。狛江とのご縁はあったのですか?

狛江市には高校生のときに引っ越してきて以来の縁です。以前、勤務していた動物病院の師匠は、僕と同じような考え、志を持った方だったので、自由な形で勤務させていただいていましたが、そこからさらに発展した自分のやりたい医療の実現を考えて開業しました。患者さんは狛江市を中心に、近所の方がほとんどですね。時々、遠方からもいらっしゃいます。

さまざまな機材を導入されていますね。

CTは友人と協力して購入し、友人の動物病院に置き、共有する形で使っています。当院ではエコー、超音波メス、内視鏡、腹腔鏡などを導入しています。これらを導入したのは、動物に負担をかけたくないという思いがあったからです。例えば、手術写真でも大きく切ってある傷と小さく切ってある傷では、やはり小さい傷のほうが見ている飼い主さんも、痛々しく感じないですよね。そういった負担の少ない医療を提供したいと思い、さまざまな設備を導入しました。

動物たちのことを考えての機材導入なのですね。

動物に優しい負担の少ない治療をめざしていますが、それは動物たちだけのためではないと思うんですよ。動物医療というのは、飼い主さんの気持ちですよね。動物が痛いと思っているかどうかは、動物自身ももちろんですが、飼い主さんが動物を見て判断する面も大きいと思っています。何も感じない飼い主さんは動物の痛さに関して思いを巡らすこともないでしょう。僕たちが動物に対して安全な治療をすることも大切なことですが、飼い主さんに納得してもらうことが一番重要です。動物医療っていうのは、そこがポイントだと思いますね。動物のためになる治療は、結局のところ飼い主さんのためにもなるのだと思います。

ペットロスを防ぐため飼い主の心にも寄り添った医療を

診療の際、大事にしていることは何ですか?

飼い主さんが納得するまで話すことですね。僕はかなり話しますから、話が長くて嫌な人は来なくなっちゃいます(笑)。僕に決定権があるとは思っていないので、情報を伝え、考えてもらって、それから全部を決定するのでどうしても長くなってしまうんですよ。専門的な用語に関してはわからないことも多いと思いますが、それでも僕の話の中で出てきたことをご自身でインターネットで検索した時、「あ、これ言われたな」とひっかかれば、理解が深まるかなと思って話しています。治療法のオプションを含め、それぞれのメリットとデメリットを話し、料金もすべてお伝えして一緒に方針を決めています。

先生が獣医をめざされたきっかけを教えてください。

実は医者と獣医、両方を視野に入れていた時期がありました。獣医って動物への医療行為もできるけれど、飼い主さんに対しての心のケアというか、ちょっと特殊な役割もありますよね。ペットロスの問題にしても、獣医が動物のケアをしながら、飼い主さんに最初から話をして心の準備をしてもらうとか、そういうこともできるわけです。人間のお医者さんの真似事と言われてしまえば、そうなのかもしれないけれど、医療行為も勉強して行うことができるし、飼い主さんの心をケアすることもできる。両方、自分が望んでいたことができるのではないかと思い獣医をめざしました。父親は自動車会社の会社員で、僕も一度、工業大学に受かっていたのですが、あまり会社員には向かないかなと思ったことと、父への反骨精神もあって獣医学部に入り直しました。

獣医師経験のなかで、印象に残っているエピソードを教えてください。

以前、診療していた犬が亡くなってしまったことがあります。飼い主さんからは「先生、看取ってくれてありがとう」という言葉をいただいたのですが、「本当はもっと話をしてほしかった」と後に言われて。それからすごく飼い主さんと話をするようになりましたね。自分は一生懸命にやっていたつもりでいましたが、まだ若くて足りない部分もあったのだと思います。それからは、今のような「飼い主さんとのコミュニケーションを考えて、納得するまで話す」というスタイルになりました。診療が長引いて、お待たせしてしまうこともあるので、飼い主さんが退屈しないように待合室にテレビモニターを付けました。待ち時間に関しては、今後考えていかないといけないところですね。

動物のためには専門科目の獣医師に委ねることも必要

こちらで行っているトリミングについて教えてください。

トリミングは飼い主さんのニーズに応える形で始めました。トリミングを頼まれると、だいたい体のチェックをします。実はその時に病気が発見されることも多いんです。元気な様子でトリミングに来てみたら病気が見つかって、そのまま手術になってしまったという話もあるそうです。そういった事例も多いということで、当院ではトリミングの時に体のチェックを行うようにしています。

ペットホテルを利用するには練習をしてからだそうですね。

家で放し飼いにしている子がケージに入れられて、よくわからないおじさんがいる知らない場所へ連れて来られたら怖いと思うんですよ。診察でしか会っていない子が、いきなり相手のテリトリーに入って預けられるわけですからね。当院では、飼い主さんがご希望される場合に限り、最初に2時間だけ何回か預かるようにしています。そうすると、2時間したら帰れるんだってことが、その子の中にインプットされますよね。朝預かって夜の7時半、あるいは夜預かって朝帰すということもしてみて、「帰れる」ということを覚えてもらえば、長く預かることができるようになります。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

飼い主さんのニーズに応えることが難しいと感じるときは、専門の病院に紹介するようにしています。基本的に獣医は全部診ますが、やはり得意な分野、そうでない分野も出てきますし、最近は専門の科目を持つ獣医も増えています。そういう先生に委ねることも必要なんだと思いますね。獣医をしていてうれしいのは、ペットが亡くなってしまって、それでもまた飼い主さんが新しい子を連れて来てくれた時です。当院では「かわいいを最後まで」というスローガンを掲げているのですが、亡くなったペットのことをただ悲しむのではなく「かわいい子だったね」と思えるように寄り添っていきたいですね。環境は整えているので、来てくだされば相談に乗りますし、飼い主さんと一緒に考えていきたいと思っています。

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