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中村泰治 院長の独自取材記事

小滝橋動物病院

(新宿区/下落合駅)

最終更新日: 2023/01/22

取材前に院長の中村泰治先生のプロフィールを拝見して小首をかしげてしまった。「小滝橋動物病院」を開業してから10年を経た時期に、大学病院に研修医として勤務しているのだ。その答えは以下のインタビューを読んでいただければわかるが、動物たちの命を救うことにいつでも真摯な姿勢で臨んでいる中村先生の思いは経歴にとどまらず、年中無休の診療や医療機器の充実など、さまざまな事柄にあらわれている。将来的には大学病院に近づけるよう設備や技術力を整え、あらゆる病気に対して、この病院で対応できるようにするのが目標と語る中村先生。診療内容をはじめ、動物たちへの思いや飼い主へのメッセージ、プライベートの過ごし方など、いろいろなお話を伺った。 (取材日2011年12月20日)

医療機器の充実は、動物と飼い主の双方にとって役立っている

ここは年中無休だそうですが、大変だと感じたりはしませんか?

現在、獣医師が7人いるので、交代で診療にあたっています。「休診日だから診察できない」と言っても、動物はいつ具合が悪くなるかわかりませんよね。だから「休みを設けない」というのが、開院当初からの私のスタンスなんです。もちろんスタッフ全員で社員旅行に行ったりできませんし、不便なこともありますが、動物や飼い主さんのことを考えればこれからもずっとこの方針は変えないつもりです。また、当院には専門性の高い獣医師が集まっていますので、動物たちの症状に合わせてその治療に精通している医師が担当することができます。例えば私は整形外科や腎泌尿器系の診療が得意ですし、心臓などの循環器系や眼科治療などに詳しい獣医師もいます。手術は一日に平均で1〜2件、多い時には5件ほどを、診療時間外となる昼の1時から4時くらいの間に2階にある2つの手術室で行っています。

検査や治療のための医療機器がいろいろそろっているんですね。

医療機器が充実していれば、やはり治療の選択や診療の幅が広がりますよね。実際、「機械があれば治せたのに」とか「機械を使えばわかったのに」といったケースは非常に多いので、今後も機器の導入は積極的に行っていきたいと思っています。現在の設備はCTやMRI検査以外であればほぼ対応できますし、CTも2、3年後には導入する予定です。これまでも、いろいろな機器や設備などは整えてきましたが、将来的には大学病院とまではいかなくても、そうした施設に近づけるようさらに充実させていきたいですね。人間と違って動物の大学病院というのは数が非常に少ないんです。紹介しても2ヵ月待ちなんてこともありますので、やはり自分のところでできるだけ治したいという思いが強い。患者さんに「ここへ来ればどんな病気でも治してもらえる」と思ってもらえるようになるのが目標です。

やはり検査は定期的に行ったほうが良いのでしょうか。

検査というのはしゃべれない動物のために行う意味合いが大きいですが、一方で飼い主さんのためのものでもありますよね。データを示して検査結果をきちんと説明すれば飼い主さんの納得につながりますし、異常な数値が改善していく経過を見せることで病気がよくなっているという実感も湧きやすいですから。近頃では検査などをあまりしないまま投薬治療だけを施され、それを不満に思っている方などがセカンド・オピニオンでいらっしゃるケースも増えています。定期検査もできるだけ受けていただいたほうが良いですね。たとえば現在、体に少しだけ異常があったとしましょう。3年後に調子が悪くなったからと診察に来られたら手遅れになってしまう場合もありますが、半年から1年ごとに来ていただければ途中の経過が見られますからね。動物は自覚症状を言葉では表してくれないので、なるべく早い段階で病気を見つけてあげて治療をすることが大切でしょう。

子どもの頃の夢は昆虫博士。獣医師になった今、毎日が充実

先生のご経歴を教えてください。

1995年に日本大学を卒業してから都内の動物病院に4年ほど勤め、1999年に当院を開業しました。ところがちょうど10年くらい経った頃でしょうか、診療の壁とでもいいますか、当時の自分のスキルに限界を感じることが多くなってしまったんですね。本を読んだり勉強会に行ったりしても、実際の診療では思ったように治すことができない。それならまた勉強し直そうと思って大学病院に勤務することに決めたのが2008年のことでした。もともと外科分野の勉強が好きなこともあり、麻布大学附属病院外科(腎泌尿器科)で研修することを志願したんです。そこで見た高度な診断や治療がそのまま現在の診療に役立っています。家庭の事情もあり2年半という短い期間でしたが、本当に貴重な体験をしました。

獣医師になろうと思ったきっかけは?

幼少の頃から自然が大好きで、動植物に強い関心を持っていたんです。生き物だけじゃなく、花を育てたりもしていました。当時、自宅には鳥、ハムスター、犬などを飼っていて、生き物に囲まれた子ども時代を送っていましたね。動物はもとより昆虫も大好きで、小学生の時は昆虫博士になりたいと思っていたほどです。ただ、なかなかそれを職業にするのは難しいじゃないですか(笑)。だから自然と獣医師という考えに変わっていったのだと思います。今、毎日の仕事自体が楽しいですからね。「楽しい」より「うれしい」という言葉が適切でしょうか。難しい病気を治した時など、飼い主さんに喜んでもらえるのはもちろん、自分自身も動物を助けられたことが本当にうれしいんです。ここに来た時は動けなかった子がしっぽを振って帰っていくのを見送った時など、心から獣医師になってよかったなと思いますよ。

診療する際に心掛けていることや、重点を置いていることはありますか。

動物はしゃべれませんから、やはり飼い主さんからの情報というものが重要なんですね。「眠れなかった」「うろうろしていた」「突然鳴き出す」などのご自宅での様子をいかにヒアリングできるか。あとは口の中の診察やパッと見の顔の印象をはじめ、股動脈(こどうみゃく)という太ももの内側の部分を診たり、お腹や心臓の辺りを触って痛がるところはないかといった触診も大切にしています。もちろんレントゲンや血液検査などの最低限の検査も必要です。診療後に薬を出したとしても、私たちにできるのはそこまでで、実際に家で飲ませるのは飼い主さんなんです。きちんと飲ませてもらうにはその薬が必要だと納得していただくことが肝心だし、そうした説明をきちんとするのも、私たち獣医師の大切な務めではないでしょうか。

今後は提携病院を増やし、より多くの動物たちの命を救っていきたい

提携病院ができたばかりだとお聞きしました。

はい。2011年9月、小滝橋動物病院の提携病院として、中野に「もみじ山通りペットクリニック」を開院しました。こちらでは犬・猫・ウサギ・フェレット・ハムスターなどを対象とし、予防医療はもちろんのこと、一般的な診療を行っています。ただし、難しい症例や、重篤な病気の場合、診療設備がより整った当院で対応するケースもあります。つまり、中野のクリニックは本院である小滝橋動物病院の窓口的な役割も担っているわけですね。これまで近くに病院がなくて、治療が遅れてしまっていたという話をうかがったりしましたし、中野の周辺にお住まいの飼い主さんたちにとっては、治療の幅や選択肢が広がることになるので、提携病院を作って本当に良かったと思っています。これからも、クリニック同士の連携を大切にしていきたいですね。

休日は何をして過ごしていらっしゃいますか。

ホットヨガですね。以前は空手をやっていたんですが、その時にケガをしまして、そのリハビリでホットヨガに通っていたんです。いわゆるヨガを暖かい部屋で行うんですが、これがとても手軽&気軽にできて便利だな、と。体も柔軟になるし、コアな筋肉も鍛えられるし、ダイエットにもなるのがとても気に入っています。あとはサウナなどで汗をかくのも好きですね。ほかに趣味というものもとくにないですし、提携病院の診療もあって忙しいため、旅行に出かける時間などもまったく取れないのが現状です。あとは仕事が終わってから息抜きでたまに飲みに出かけることくらいでしょうか。

読者へのメッセージをお願いします。

飼い主さんがどんなことを望んでいらっしゃるのか、私たちもいろいろな質問をしながら聞き出したりニュアンスを感じ取ろうとしているのですが、うまくいかないこともあるかもしれません。そんな時、思っていることをはっきりとおっしゃっていただけるとありがたいですね。例えばここにはたくさんスタッフがいるので「本当はあの先生に診てもらいたい」でもいいですし、「今の説明がよく理解できなかったので、もっとわかりやすく教えてほしい」でもいいんです。コミュニケーションが取れていないと治療が先に進まなかったり、間違った方向へ行ってしまう可能性もあります。飼い主さんの思いが伝わってくると良い結果につながることも多いですからね。どんな些細なことでも構いませんので、遠慮せずに話していただければと思います。

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