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中馬 亮司 院長の独自取材記事

中馬動物病院

(横浜市港南区/上大岡駅)

最終更新日: 2023/01/22

上大岡駅から県道21号線を進んでしばらく、京急線そばの集合住宅が多く立ち並ぶ中に、「中馬動物病院」はある。中馬亮司先生は、同院の2代目院長。実家に戻って15年以上、そろそろ同院を担っていくことに責任をもちたいと、興味のなかった院長の肩書を自ら望んで引き継いだのは2013年のことだ。飼い主と一対一でじっくりと話す診療がモットー。飼い主が打ち解けて相談をし、納得して治療を選択できるよう心を配る。親しみやすく穏やかな人柄ながら、言葉からは獣医師としての情熱が伝わってくる。そんな中馬先生に、病院づくりの思いや勤務医時代に得た学びについて話を聞いた。 (取材日2016年11月8日)

世間話にだって治療のヒントがあふれている

どんな飼い主さんが利用されていますか?

飼い主さんは数年前までこの近くに住む方がほとんどでしたが、ここ数年は横須賀や川崎といった遠方からもいらっしゃっています。当院に着くまでに何軒の動物病院の前を通って来てくださるのかと考えると、すごくうれしいことだねと、いつもスタッフと話しているんです。それだけに、一件一件ちゃんとお話をして大事に診させてもらわなくてはと思いますね。インターネットで情報交換をして当院を知ったという方も少なくないようです。動物は人間と違って言葉で表現したり伝えることができないので、元気がないな、食欲がないみたい、というときも、具合の悪い程度や原因がわからず、心配して家族みんなで来院されることがよくあります。

診療する上で大切にされていることを、お聞かせください。

診療スタイルの根本としてまず大切にしているのは、一対一できちんと話をすること。診察室でしっかり動物の病気の話をした後に、待合室でしばらく世間話ができるような場所が理想なんです。野球はどこのファンだとか、奥さんがご病気をされているといったことも伺ったら覚えておいて、次の来院の際にお話をする。そうして飼い主さんと打ち解けられたらという姿勢で診療を続けるうちに、口づてで来院が増えてきて、それに対応するためにスタッフを増やし、院内のスペースを広げてきました。他の先生もみんな、病状や検査内容、治療の選択肢などについて深く丁寧に説明をするので、診察に時間がかかります。どの獣医師も指名してくださる飼い主さんが多いのは、僕にとってもうれしいことですね。

動物たちへの接し方では、どんな点に配慮されていますか?

怖がらせないように、というのが第一です。例えば、以前に耳掃除をすごく嫌がるワンちゃんがいました。以前通っていた病院で鎮静剤を使用していたそうですが、だんだん効かなくなってきており、薬の量を増やし続けるのを心配した飼い主さんから当院へご相談があったんです。まず外のデッキで飼い主さんと座っておしゃべりをして、仲良くなってからワンちゃんを触らせてもらいました。何とか抱きかかえられれば、ワンちゃんは落ち着くんですね。噛むのは動物が悪いんじゃなくて、触られて嫌なところを察知できていない、嫌だとわかっていて止めないほうがいけないんだよと、スタッフには言っています。若い獣医師さんの手って、汚いんですよ。僕も代診1年目はひっかき傷だらけで「獣医の手になったな」ってちょっと喜んでいたんです。でも先輩に話すと「それはお前の扱い方が下手くそなんだよ」と言われました。

この経験がなかったら偉そうな獣医師になっていたかも

先生は2代目だそうですね。小さい頃から動物がお好きだったんですか?

動物好きだったのは、僕よりも兄のほうだったかもしれない。ただ、3人兄弟で僕が一番病院の中をちょろちょろしていました。ホルマリンを飲んじゃったこともあって、手術中は犬のケージに閉じ込められていた記憶があります(笑)。病院の雰囲気が嫌いではなかったですね。家でも、シェパードの小屋の中に入ってくっ付いて寝ているような子どもでした。でも、獣医師になろうとは考えていなかったんです。中学校からハンドボールをしていたんですが、高校ですごく熱い顧問の先生に出会って、自分もそんな教師になりたいと思っていました。ところが獣医師を志していた兄が方向転換をした時に、後を継ぐことにしたんです。獣医師になれば、自分になついていた愛犬のスピッツに何かあっても助けてあげられるかもれない、という気持ちもありました。

その後、麻布大学の獣医学科に進学されたんですね。

大学では4年生で研究室に入るんですが、学生の半分が辞めてしまうような、きつい外科の研究室をあえて選びました。朝7時くらいから夜中の2時、3時まで、ずっと研究室にいましたね。動物の世話をして、触診をしたり、体温を計って注射をしたり、大学病院でも補助をさせてもらっていたんです。そうやって、授業よりも研究室を通して、臨床に触れながら獣医師の世界を学んでいきました。

卒業後の勤務先では、どんな経験を積まれたのでしょう?

飼い主さんとの会話の仕方や接し方は、田園調布にある動物病院の先生ご夫妻に学んだところが大きいんです。この動物病院があるエリアは、富裕層の方もいれば、ごく一般的なご家庭もあります。その誰もが利用しやすく、満足してもらえる病院づくりをされていました。奥さまは一頭一頭に全神経、体力を注ぐような診療をされて、獣医師としてはとても厳しい方です。小さなミスでも取り返しのつかないことになりかねない、怖さを教えられました。一方の院長先生はとてもおおらかな先生で、バランスのとり方が本当によかった。振り返ると、宝のような時間でした。大学病院しか知らなかったら、きっと上から目線の傲慢な獣医師になっていたと思います。

またここで診てもらえるなら。光が見つかる動物病院に

獣医師をしていて一番うれしいことは何でしょう?

動物が元気になって帰っていくのは、もちろんうれしい。でも、よりうれしいのは、当院で亡くなってしまっても、しばらくして飼い主さんが「先生、また飼うことにしたよ」と連れてきてくれることなんです。これも、先ほどの動物病院で教えていただいたことです。泣きながら帰った飼い主さんが、悲しみを乗り越えて、また動物を飼おうと思ってくれて、なおかつ当院に来てくれた。それは、自分のやってきた対話や治療が、飼い主さんにとって間違ってなかったことの証明だよね、って。 「先生に診てもらって死んじゃったんだったらしょうがないな」と、オーバーですけど、そのくらいに言ってもらえるようになれたらと思いますね。

仕事熱心な先生ですが、お休みの日は何をされていますか?

僕は無趣味なんですよ。学生の頃は趣味は何かって聞かれたら、アイロンがけって答えてました。靴下にもアイロンをかけちゃうくらい大好きだったんです。仕事を始めてからは「仕事が趣味です」「獣医師、天職です!」ってずっと言ってたんですけど、最近は疲れも出てきて(笑)。休日は家で掃除をしたり、海外ドラマを見たりしてのんびり過ごしています。それから、動物愛護センターから引き取ったゴールデンレトリバーを当院で飼っていて、一緒にドッグランに行くことも多いですね。休日も飼い主さんから電話がかかってくることがあるので、あまり遠くには行けないんですが、ここ数年は他の先生に任せられるようになって、日帰り旅行にも行かせてもらっています。

今後どんな動物病院でありたいとお考えですか?

まずは、来てよかったなと思ってもらえる病院でありたいです。スタッフには、動物が深刻な病態のときでも、飼い主さんに一回でいいから、にこっと微笑んでもらえて、希望を見つけてもらえるような診療をしようと伝えているんです。また、とにかく何でも話してもらいたい。例えばチョコレートを食べさせちゃったことを言えずにいたり、忘れていたりすることがあります。それを、気兼ねなく話したり思い出したりしてもらえるように、質問の仕方には気を配っています。そして、飼い主さんが悔やむことのないようにしたいですね。時間的、経済的な制約もあって、動物にしてあげられる精一杯の治療はそれぞれに異なります。飼い主さんが納得して治療を選択し、できる限りのことはやってあげられたんだと思えるように、提案をして相談にのっていきたい。そして、いつも飼い主さんと近い距離で、頼られる存在であれたらいいなと考えています。

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