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實方 靖院長、草刈 学先生の独自取材記事

かみくらた動物病院

(横浜市戸塚区/戸塚駅)

最終更新日: 2023/01/22

戸塚駅から明治学院大学に向かう幹線道路沿い、バス停の目の前に「かみくらた動物病院」はある。ここは2人の獣医師と2人の看護スタッフが診療する、地域密着の動物病院だ。獣医師の實方靖院長と草刈学先生は大学時代から10年以上のつき合い。「卒業後は別の道に進みましたが、2人で理想の動物病院を作りたくて一緒に始めたんです」と、この病院の成り立ちを話してくれた。「性格は慎重派」という、大柄でにこやかな實方院長。シャープな雰囲気の草刈先生は「ものすごく話し好きです」と元気よく笑う。見た目も性格も正反対な2人が何度も話し合い、「飼い主さんに対してオープンな診療をする、地域に愛される動物病院を作りたい」との思いで、2009年に開業。「もっと地域に密着したいから、ドッグカフェもつくろうか」と草刈先生が夢を語り、「予算と場所ができたらの話で」と實方院長が応じる、そんな絶妙トークも楽しく明るい動物病院だった。 (取材日2012年4月20日)

2人で考えて作った、オープンな診療方針の動物病院

お子さまも診療室に入れているとお聞きしたのですが。

【實方院長】うちは「正直でオープンな診療を」「地域に根付いた動物病院に」という考え方ですから。お子さまも一緒で構いません。そして希望があれば、飼い主さんにもお子さまにも、どんな治療をするのか見ていただきます。お預かりして、奥で処置して、お戻しするというやり方は、私が飼い主だったら少し不安に感じますから。 【草刈先生】僕も子どもがいるからわかりますが、動物を診療に連れて行くなら、お子さんは興味もあるし、心配だし、絶対に一緒に来ますよね。当然、診療室にも入りたいんです。でも飼い主さんの中には、それを心配する方もいらっしゃいます。だから僕らが「入っていいですよ」といえば、気にすることが減って、診療にもいい影響が出るかもしれません。こうした経験でお子さんの動物に対する興味が伸びてくれたら、もっとうれしいですね。

一緒に病院を作られたのは、どのような理由からでしょうか?

【草刈先生】實方院長とは大学時代からの友人で、何でも言い合える仲。卒業して、僕は小動物を診ていましたが、彼は大動物が中心で、外科系の処置は知識も経験も豊富なんです。お互いの得意分野を補い合って、いろんなことができるだろうと考えました。 【實方院長】開業が2009年8月なので、具体的な話し合いはその1年くらい前から始めていたと思います。当時は2人とも別の職場で働いていました。連絡は取り合っていましたが、次第に「そろそろ独立かな」という相談から、「一緒にやった方が幅が広がるだろう」と、協力して動物病院を作る話に発展しました。 【草刈先生】性格も対照的ですからね。僕はサービス業的というか話し好き。少しせっかちで、1人では焦りすぎて物事が進まないこともあります。彼は逆にじっくり、ゆったり構えて対応してくれるので助かっています。 【實方院長】まったく違うタイプの獣医師がいると、飼い主さんも自分に合う方と話ができるので、無理をしなくていいと思いますね。

開業当時、何か思い出に残っていることはありますか?

【草刈先生】僕らは地域のホームドクターをめざしていました。遠くから来ていただくのもうれしいんですが、近くの方が散歩中に毎日立ち寄れるような場所で開業したかったんです。ここは周囲に新しいマンションも、古くからの住宅地もあって、犬と一緒に散歩をしている方も多く、理想的だと思いました。 【實方院長】開業前に病院の内覧会を行ったのですが、その時「こんな子がいるけど、診てくれる?」と、ある飼い主さんから相談を受けたんです。状態は悪く、あまり長くはないと、ご本人もわかっている感じでしたね。でも最後まで何かしてあげたいのだろうと思い、私たちも時間外は留守電なども使って対応したことが、この病院で最初の診療になりました。 【草刈先生】この件で、僕らをとても信頼してくれて、周囲の方にも勧めていただいたようです。人と人とのつながりは、有り難いなと思いましたね。

動物を助けること、飼い主の方を癒やすこと、その両方が大切

いつもどんなお気持ちで、診療されているのですか?

【實方院長】私は最初にJRAに就職したのですが、相手は何十年も馬の世話をしてきた厩務員。その方たちに「正直にわからないと言う獣医師は信頼できるし、いろいろ調べて、ちゃんと治してくれる」と教わったんです。正直に、オープンに。この考えは今も変わりませんね。だから治療して治すだけでなく、飼い主さんにも、しっかりと現状を理解していただこうと思っています。 【草刈先生】本当に、正直すぎると感じる時もありますね。僕もわからないと正直に言いますが、さらに自分で何かできないか、最近のトレンドや新しい技術を加えて提案するタイプ。効果が出ない場合もありますから、飼い主さんと慎重にご相談して治療を行います。 【實方院長】お互いの担当には過度に干渉しない方針ですが、疑問があれば相談します。これだけ違う2人が話し合って、意見が一致した診療方法なら間違いないと思いますね。 【草刈先生】小さい病院なので、お互いが何をしているのかは毎日見ています。もちろん「担当の先生が不在で、今日は診療できません」なんてありませんから、安心してください。

飼い主さんへの対応など、何か注意されていることはありますか?

【草刈先生】お伝えすべきことは、きちんと情報提供することです。検査結果は書類にして、飼い主さんに手渡して説明します。治療の様子を実際に見ていただくのも、理解を深めるのに有効だと考えているからです。また病院の季刊誌『うぃず』も発行して、病院に関する最近の話題などをお知らせしています。これは看護スタッフの手描きイラスト満載のリーフレットで、ホームページも同じように手作り感あふれるスタイルにこだわっています。それは僕らなりの言葉や雰囲気で、自分たちの思いを伝えたいからなんです。 【實方院長】ちょっとした知識をお伝えするのに、散歩の途中で立ち寄ってもらうのは、非常にいいことだと思っています。例えば「昨日、この子が少し吐いて心配なんだけど」といった話題に、「小さい子ならたまにあることで、安心してしばらく様子を見ては」とお答えしています。飼い主さんたちに、動物のことを少しずつ学んでいただく機会が作れるんです。

ホームページでも病気や治療のことが、紹介してありました。

【實方院長】「子犬の皮膚はウェットティッシュと同じくらいデリケートな感じ」など、動物や病気の情報をわかりやすく紹介しています。飼い主さんに知っていただくと、ご家庭での予防に役立ちますし、手遅れになる前に連れて来ていただけると思うんです。診療中に肛門腺を絞る時などは、ご自宅でもできるよう、飼い主さん自身に経験していただきます。これは同席していないとできませんよね。 【草刈先生】「こんな病気もあるのか」と興味を持つと、さらに次のことが知りたくなるはず。だから僕は追い得たがり、話したがりなんです。知識があれば、動物たちが暮らしやすい環境を整えたり、病気を早く発見できたりと、飼い主さんができることは増えていきます。僕たちは動物病院を地域医療だと思っているので、どんどん知識を広めて、飼い主さんにも動物たちにも、いい環境作りをしていきたいですね。

要望を聞きながら、一緒に成長する地域密着の動物病院

お休みの日は、どう過ごされているのでしょうか?

【草刈先生】この話になるといつも驚かれるんですが、僕は結婚していて、子どもがいるんです(笑)。大学時代から温泉が好きなので、休日には家族で行ったり、1人で行ったりしますね。あと最近は少し怠けていますが、ドラムの練習をすることもあります。 【實方院長】逆に私は落ち着いてみられますが、結婚していませんから。休みの日は基本的に1人で、インプレッサに乗ってドライブしてますね。車の運転が好きなので。 【草刈先生】大学時代も一緒に車で遠出をしたけど、ハンドルを握ると、ちょっと性格が変わるよね。 【實方院長】チッと、舌打ちするところとか(笑)。しかし友達としてはずっと続くと思っていましたけど、まさかこうやって一緒に仕事をするとは予想もしませんでしたね。

これから、この動物病院の目標を教えてください。

【實方院長】地域密着の動物病院ですから、場所を変えることはないですね。大規模な総合病院にするつもりもありませんが、スペースはもう少し広くして、例えば一軒家程度でもいいと思っています。 【草刈先生】もっと地域に根ざした動物病院にしていきたいですね。今は近くの30代、40代の方と、そのお子さんが多いのですが、もう少し広い範囲、広い年齢層の方に来ていただきたいですね。飼い主さんからは「おかげで散歩中に、立ち寄る場所ができた」と喜ばれていますから、将来的にはドッグカフェなども構想中です。 【實方院長】できればいいとは思うけど、ここは狭いし、資金のことも問題だし、今は無理ですから。 【草刈先生】夢は大きく持とうよ(笑)。大きな動物病院でなくても、地域に根ざすやり方は、いろいろあると思います。それを考えるのが楽しいんですよ。口に出して言うと、誰かを紹介してくれたり、飼い主さんから情報を教わったり、アイデアが広がっていきますから。

飼い主の方から、どんな要望や情報が寄せられていますか?

【草刈先生】診療室に、いろいろなお薬を貼って、それぞれ説明を書き込んだシートが置いてあるのですが、これは「薬の現物を見たい、情報を詳しく知りたい」と要望があり、作ったものなんです。ネットやクチコミなどのおかげで、サプリメントなどは飼い主さんの方が詳しくご存じのことが多いんです。新しいお薬やフードは、要望があればできる限り取り寄せています。 【實方院長】年を取った子のために、暖かくて滑らない室内用靴下があると教えていただき、早速取り寄せたこともありました。そういった要望や情報が直接お聞きできるのも、小規模な病院の強みだと思いますね。 【草刈先生】皮膚病によそさうだからと、マイクロバブル入浴も紹介してもらいましたね。シャンプーを使わず、皮膚をあまり刺激しないので、入浴している子も本当に気持ちよさそうです。 【實方院長】ただ、こうした体を清潔に保つ入浴、お薬などの料金も、「高すぎるので、もう通えません」となると、症状は悪化してしまいます。私たちは近所のホームドクターとして、皆さんに長く受診していただきたいと思って、利用していただきやすい料金設定を心掛けています。 【草刈先生】飼い主さんの中には、「本当にこれで大丈夫?」と心配される方もいるほど。でも自分たちの努力で頑張ってます(笑)。

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