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杉村徳章 院長の独自取材記事

名瀬犬猫病院

(横浜市戸塚区/東戸塚駅)

最終更新日: 2023/01/22

JR東戸塚駅よりバスで10分ほどのところにある「名瀬犬猫病院」。1992年の開院以来、閑静な住宅街の中で主に近隣住民のペットが診療に訪れる。杉村徳章院長の確かな治療の腕前と気さくな人柄に、大事なペットの異変を診てほしいという飼い主が後を絶たず、特に夕方辺りは非常に忙しいという。「より良い治療のためには、飼い主さんとの相互理解が何より大切です」と語る杉村院長は、インタビューの間に笑いを交ぜながらも誤解のないよう言葉に細心の注意をはらうなど、繊細な一面ものぞかせた。動物をこよなく愛するスタッフと共に、頼れるホームドクターである。あたたかな笑顔で取材陣を迎えてくれた杉村院長に、開院からこれまでのエピソードなどを振り返りつつ、診療に対する熱い思いを伺った。 (取材日2013年10月24日)

大事にされているペットと接したくて、犬猫病院を開院

獣医師をめざしたきっかけは、何でしょうか?

やはり、小さい頃から動物が好きだったことでしょうか。ご近所からは「動物園」と呼ばれていたくらい、色々な種類の動物を飼っていました。両親が宮崎県の出身なんですが、転勤族で引越しが多かったにも関わらず、犬、猫、オウム、ウサギ、フェレット……ウミガメやワニもいました(笑)。中でもカメが好きで、たくさん飼っていました。飼育する動物は、人間が環境を提供しますよね。環境が悪いと具合が悪くなってしまうので、学校から帰ってくるとお世話に忙しかったことを覚えています。例えばカメは水をこまめに換えてやる必要があり、中でもウミガメの場合は毎日自転車で海水を換えに行っていました。昔はペットショップでウミガメも売っていたんですよ。赤ちゃんの頃は小さくて可愛らしいですが、大きくなってからはさすがに飼えなくなり(笑)、その当時兵庫県にいたので須磨の水族館に引き取っていただきました。とはいっても実は、一番好きな動物は人間なんです。しかし、人間を診療する医師ではなく獣医師になったのは、やはりこうした子どもの頃の経験が大きいのだと思います。余談ですが、私は11月1日生まれ。この日は“犬の日”なんですよね。少し強引ですが、つまりなるべくして獣医師の道を選択することになったとでも言いましょうか(笑)。

大学時代は、どのようにお過ごしでしたか?

大学入学当初は、実は、そんなにまじめな学生ではなかったんです。授業は普通に受けていましたが、仲間と飲みに行ったりするのが楽しく、成績は落第直前という(笑)。当然、当時の担任の先生に呼び出しをくらいました。その先生は外科の講座に所属されていたので、呼び出しは必ず外科の研究室でした。でも偶然にもこれが、後に専門として選んだ、外科に興味を持つきっかけになりました。忙しく動き回る先輩方を見て、「あれは何をしているんですか?」など、自然と先生に質問をしていましたね。当時、先生や先輩に言われて印象に残った言葉があります。「もしかしたら、お前よりも獣医になりたい奴がいたかもしれない。でも、そんな奴を押しのけて、この大学に入学したんだから、お前はその人達の分まで必死で努力しないといけない。」それからは、ただただがむしゃらに勉強しましたね。今振り返ってみると、母校には本当に熱い人達が多く、人間形成のうえで、とても恵まれた環境だったなと感じています。その当時大学院に在籍しておられた先生が僕の師匠で、卒業後その先輩の動物病院で約5年間研修した後、当院を開業するに至りました。

動物病院ではなく犬猫病院にされたのは、どうしてですか?

これはあくまで私個人の感覚なんですが、家族の一員として可愛がられている動物はなんだろうと考えたんです。動物への愛情のかけ方を見ていると、お会いしてきた中では犬や猫を飼われる方の愛情がより深かったように感じました。もちろん、鳥やウサギ、爬虫類など、飼い主さんにとってはどれも大切なペットまたは家族だと思っていらっしゃると思います。ただ、感情や反応が目に見えてわかりやすいため、こちらから愛情を与えた時に返ってくるものが大きく感じられるのが、犬や猫だと思うんです。また、対象が多岐にわたると治療内容がどうしても広く浅くになってしまうため、私の性格上、犬や猫のスペシャリストになった方が万全の体制で治療にあたれると思ったことも理由のひとつですね。

得意分野は外科全般と皮膚病。飼い主さんの笑顔がやり甲斐につながる

院長の得意分野はなんでしょうか。

私は外科出身なので、外科全般が得意ですね。中でも胸部が得意です。今まで手術してきたものは多岐にわたり、去勢の手術もありますし、内臓に何か腫瘍ができてしまったり、腎臓に結石ができたり、落ちていた消しゴムを食べてしまって腸閉塞になってしまったり、話せばキリがないほどさまざまなトラブルに対応してきました。ただ、最近では二次診療(かかりつけの動物病院のサポートをする専門医療)も発達してきていますし、すべてを当病院で網羅できるとは思っていません。できる範囲で高い技術を提供できればと考えています。しかしながら椎間板ヘルニアで手術が必要な患者さんはCTやMRIなどの撮影をする必要があり、当病院にはそういった設備はありませんので、専門の病院に検査依頼を出し、CTやMRIの検査を実施します。CTやMRIを使用する時には全身麻酔をかけます。検査からの一連の流れの中で、そのまま手術をした方が患者さんの肉体的ダメージも少ないので、最初から専門の病院を紹介するということもあります。その他、アトピー性皮膚炎や感染症など皮膚病の治療も得意ですし、好きですね。「肝臓が悪いですよ」と言われても、外側から見ているだけでは飼い主さんはよくわからないですよね。しかし、皮膚病は一見してわかる状態のものが治療と共に綺麗になっていくのが目に見えてわかるため、飼い主さんと喜びの感覚を共有できることがうれしいです。飼い主さんの笑顔もまた、やり甲斐の1つですね。

飼い主さんは、どんな方が多いですか?

最近思うことですが、過剰に可愛がりすぎる方が多いように見受けられます。もちろん、とても大事にされているのはよくわかるんです。ただし、いつでも傍にいる状態で始終声をかけられていたりすると、それがペットにとって日常になってしまうので、いざ病気になってしまった時など、飼い主さんと少しの時間でも離れることができなくなってしまうんです。例えば、検査や入院などでおあずかりする時、飼い主さんから離れた瞬間パニックになったり、一切食べ物や飲み物を受け付けなくなったり、ケージに入れたら出してほしいと爪が折れるまでひっかくケースもあります。こうしたペットの状態は、いつでも近距離で接している飼い主さんに起こりがちなので、少しそっとしてあげる時間を持たれるのも大切なのかな、と思います。他に過剰に可愛がりすぎる弊害として、少しでもかまってもらえないと気を惹く行動に出ることもあります。例えば、飼い主さんに赤ちゃんが生まれるとします。お父さんやお母さんは赤ちゃんにかかりきりになるので、ペットは今まで通りにかまってもらえなくなることに不安や不満を感じます。すると、わざと目の前でおしっこしたり、何か悪さをして注意される行動に出るんです。そうすると飼い主さんが自分の方を見てくれる、注意してくれる(=声をかけてくれる)と思うんですね。やきもちを焼くあたり、人間のお子さんと同じですね。その他、動物はえさを与えるとお腹がいっぱいになるまで食べ続けますから、食事の管理もしっかりしてあげた方がいいですね。

最近、気になる症状などはありますか?

症状というか、最近の子は飼い主さんが本当にきれいにされているなと感じます。もちろん、良いことだと思いますが、最近の傾向としては、やや「洗いすぎ」な子も目立ちます。飼い主さんが、きれいにしてあげようと思うあまりに必要以上に洗ってしまい、その結果、表面の角質層が削れて皮膚炎になりやすくなることがあります。そういった何気ないことも、普段から飼い主さんと獣医師のコミュニケーションがしっかり取れていないと、案外話しづらかったりしますよね。「先生、毎日は少し洗いすぎかな?」「うーん、毎日ですか?一頭一頭状態が違いますけど、お宅の〜ちゃんは、毎日は洗いすぎですね」 飼い主さんとは、そんなやりとりを、気軽に話せるような関係でありたいと思っています。

飼い主さんとのコミュニケーションを大切にし、より良い治療を施したい

診療に際して心がけていることはどんなことでしょうか。

飼い主さんに対してインフォームドコンセント(正しい情報を与えられた上での同意)がうまくできるように、相互理解を深めることが大切だと思っています。大事なペットを治すのは私ではありません。飼い主さんのお力です。獣医師は診断や処置はできますが、病院まで連れてくること、薬を飲ませること、その他ケアをすることなど、すべて飼い主さんがされることです。病気に対する理解を深めていただきたいですし、その上で何をしていくかということですね。例えば、下痢をしたペットを連れてこられた際、下痢をしてしまう理由は何かを検査して、その結果何が理由でこうなっていますと丁寧に説明します。次は実践が伴います。食事内容を変えましょう、薬を飲みましょうとお話ししますが、1回くらい薬を抜かしてもいいかとか、こちらが提示した食事内容以外のものをあげてしまうなど杜撰な管理をしてしまうと、一気に具合が悪くなってしまいます。それは、飼い主さんと獣医師の間の相互理解がうまくできていないということです。そのため、きちんと対処していただけるように説明することを常に心がけています。

お忙しい中、どのようにリフレッシュされていますか?

魚釣りが好きで、最近では石川県の能登へイカを釣りに行っていました(笑)。他に、マグロを釣りに行くこともあります。主に海釣りですね。お休みの日は釣りに行くことが多いです。深いことを考えずに、魚が釣れて美味しく食べられたらいいなぁと。風が吹いていて日に当たっているのも、気持ちがいいですよね。私は料理もしますので、釣って帰ってきたらさばいて料理して、家族やスタッフにふるまったりすることもあります。あとは体を動かすことも好きで、スポーツジムへ行ってトレーニングしたりしています。健康やシェイプアップのためにもいいので、汗を流しに行っています。

読者の方にメッセージをお願いします。

医療が細分化してきていますが、多くの道を究めていくことは非常に困難です。そのような状況下において、治療全般をより深いところまで掘り下げていき、高い技術を提供できるようにということを心がけています。もちろん、人間は万能ではありませんから、私もできることに限界はあります。そういった場合は専門の獣医師をご紹介しますので、大事なペットのことを、まずはじめに相談できる窓口でありたいと思います。ささいなことでもかまいませんので、お気軽にご相談ください。自分がきちんと見ていなかったから……などとお気になさらずに、むしろ異変に気づいたり見かけたりしたらすぐにいらしてください。今までにも手袋や消しゴムなど、身近な異物をふいに飲み込んでしまったペットを多く診てきました。従来は手術で切らなければ取り出せなかった物も、内視鏡を使って取り出すことも可能ですから、なるべくご負担をかけないようにしたいと思っています。また、新しいペットを飼う前にも、ご相談いただければ、犬種や猫種の体質的になりやすい病気やトリミングの必要性などについてもレクチャーできます。これって結構、図鑑なんかには載っていない部分だったりもするんですよね。何より、飼い主さんとのコミュニケーションを大切にしていますので、ぜひ色々と気軽にお話しいただければと思っています。

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