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伊東信夫院長、室谷大介先生の独自取材記事

アニムペットクリニック

(文京区/白山駅)

最終更新日: 2023/01/22

白山駅から徒歩3分、見晴らしの良い交差点角にある「アニムペットクリニック」。獣医師6人と動物看護士が5人在籍し、高度なチーム医療体制で手術にまで対応する動物病院だ。院長の伊東信夫先生は、長く東大の農学部で獣医学科の教官を勤めたベテランの臨床医。動物に関する「よろず相談所」でありたいと願う伊東先生をはじめ、スタッフ一同の飼い主とペットを迎える笑顔には温かさがにじみ出る。ガラス張りの診療室など、飼い主への気遣いに満ちたアットホームな1次病院でありながら、2次診療への架け橋としての実力も併せ持ったクリニック。大切にしている診療への思いを伊東院長と室谷大介(むろたに・だいすけ)先生の2人に訊いた。(取材日2015年4月27日)

獣医師6人、動物看護士5人が在籍。高度なチーム医療で二次診療との架け橋

まずはじめに、こちらのクリニックの院長に就任されるまでの経緯を教えていただけますか?

【伊東院長】私は院長になる以前は、東京大学農学部で獣医学科の教官をしていました。もともとは理科の教員になろうと考えていたのですが、獣医師をしていた叔父の影響もあってこの道に進みました。臨床の奥深さを知るにつれて「ものを言わない動物たちの悩みや苦しみを助けられたら」と思うようになり、長年、動物医療の道に携わり多くの教え子の指導も行いました。実はこの病院は私の教え子だった前院長が開院したクリニックで、前院長は残念なことに若くしてお亡くなりになったんです。それで10年ほど前に、私が跡を引き継ぐ形で院長となりました。アニムペットクリニックには、診療の様子を待合室から見ることのできるガラス張りの診察室や、待合室で自由に使っていただける洗面台など、前院長の心のこもった気遣いがそのまま残されているんです。

現在の診療体制はどうなっているのでしょうか?

【伊東院長】引き継いだ当初は、獣医師2名、動物看護士1名の体制だったのですが、少しずつスタッフを増やし、開院20年目の現在は私も含めて6名の獣医師と5名の動物看護師が在籍し、毎日3名以上の獣医師と2名以上の動物看護士が診療にあたる体制をとっています。ほぼ毎日手術が入っていますので、室谷先生を中心にチーム医療を重視し、診療後には必ず30分から1時間の症例検討会を行っています。また、できる限り緊急の状況にも対応したいので、正月三が日以外は年中無休で、平日は午後7時まで診察しています。

診療の特徴について教えてください。

【室谷先生】以前はハムスターやフェレットも診ていたのですが、現在はそういったエキゾチックアニマルを専門にした医院が近くにできたので、こちらで犬猫を主体とした診療を行っています。スタッフが充実しているので、人手を必要とする手術も行うことができます。帝王切開は1人の医師では対応が難しく、緊急性が高いので、一般の動物病院で対応できるところは少ないようです。スタッフは全員、相当な技術を持っていますので、地域のホームドクターでありながら二次病院の役割も果たしています。近くの東大動物医療センターとも連携していますし、二次病院との架け橋という役割を自負しています。

動物の高齢化をうけ、定期健診とペットドックに注力

室谷先生は、主にどういった役割を務めていらっしゃるのですか?

【室谷先生】東京大学の研究生時代に外科に所属し、手術や麻酔の経験を多く積みましたので、そういった経験をスタッフに伝えています。また、最近は術後の痛みの緩和にも取り組んでいます。動物は「痛い」とは言いませんが、痛みを症状として認識して取り除くという考えが普及してきました。痛みの管理は積極的に行っていこうと考えています。 【伊東院長】室谷先生は技術はもちろんのこと、人として今後の当院の診療を任せられる人物ですので、チーム医療の中心的役割をお願いしています。麻酔の管理は特に大きな問題なので、他の獣医師にはまずは室谷先生の指導のもとで、何ヵ月間か麻酔をしっかりと勉強してもらっています。

ペットと飼い主さんのためにさまざまな工夫もなさっているようですね。

【室谷先生】時間外診療の場合には、毎日電話当番を決めて対応しています。留守番電話に録音していただいたら、それが当番の携帯電話に転送されるようにしているんです。最近は夜間専門の病院も増えましたので、そちらと協力体制をとりながら、その前段階として当院でできる限りの対応を行っています。電話で獣医師にお話されるだけで、飼い主さんが安心されることも少なくありません。 【伊東院長】動物はものを言いませんので、飼い主さんから見て体調が悪いと気づいたときには、かなり症状が進んでいる場合が多いんです。特に夜中の2時、3時にお産が入ったりすると、チームを組まないといけないので、実は当院の獣医師たちにはできるだけ当院の近くに住んでもらっています。最近は夜間専門のクリニックにお願いすることも出てきましたが、以前は重症の場合は泊まり込んだこともありました。それは、当院に通ってくださっている飼い主さんと動物に対する我々の責任だと思っています。高齢になって連れて来られなくなった動物の場合は、往診もしています。往診は、当日のご依頼でも可能な限り往診しています。

高齢のペットには、ほかにどんな対応をなさっていますか?

【伊東院長】当院も20周年を迎えましたので、来院する動物たちも高齢化が進んでいます。そこで人間ドックならぬ「ドッグドック」「キャットドック」を始めたのですが、これはここ数年の大きな成果の1つだと考えています。自分たちの接しているペットの健康状態を知る、これは獣医師にとっても飼い主さんにとっても非常に重要なことなんです。個別に健康状態を把握した上で、より予防医学を推進したいと考えています。CT、MRIは大学病院に紹介していますが、当院の獣医師たちはエコー検査などにも高い技術を持っていますので、最初から二次病院にかかるより安い費用でペットの健康状態を把握していただけると思います。7歳以降、もしくは10歳以降のペットには特にお勧めしていきたいですね。

核心にあるのは「誠実な姿勢」。時代の変化に惑わされない思いを貫く

診療の際に心がけていることは何ですか?

【伊東院長】「納得のいく診察、納得のいく治療方針、納得のいく診療、納得のいく金額、最後に納得のいく死を迎える」。この「5つの納得」をいつも考えています。そのためにはやはり飼い主さんへの事前のしっかりとした説明(インフォームドコンセント)が重要になります。獣医師としても、常に信頼に応えるだけの技術や努力が欠かせないわけです。手術をした日などは、布団に入ってからもその日の施術がちゃんと納得のいくものだったかと思い返しますよ。また、当院では直接飼い主さんの顔を見て、じっくり話し合う場面を大切にしています。動物たちの健康を守るためには、どういう家庭環境の中で飼われているか、マンションの何階に住んでいるか、エレベーターはあるかなど細かい情報も必要になりますので、飼い主さんと親しくなることはとても大事なことなんです。一次病院として動物に関するよろず相談所でありたいと考え、飼い主さんとの結びつきを重んじています。 【室谷先生】私は、主役はあくまで動物だと思っているんです。飼い主さんに寄り添う前提として、動物をしっかり診ることを常に心に置いています。また、飼い主さんに対しては、あまり難しく考えず、動物を飼うことを楽しんでほしいと思っています。動物が病気になると、どうしても深刻になってしまう方もおられますが、もともとは動物のおかげで生活が楽しくなると思って飼われたのでしょうから、そのお気持ちを忘れないでいただきたいんです。インターネットなどの情報に振り回され、深刻に考えすぎてしまっている飼い主さんには、じっくり話を聞いて、どうやってお気持ちをほぐしていくか、常に考えて接しています。

プライベートなお話もお聞かせください。休日はどんなことをされているんですか?

【伊東院長】休日には、野球と麻雀を楽しんでいます。野球は、60歳以上の仲間たちを集めた総勢2300名の還暦軟式野球組織で副理事長をやっているんです。選手としても現役で、次は80歳以上のチームを作ろうと思っているんですよ。大切にしていることは、「手抜きはしない」ということでしょうか。自分自身が思う最善と本当の最善は違いますから難しいですが、できる限り手抜きをしないで1日を過ごすように努めています。 【室谷先生】私は休みの日は子どもと遊んで過ごすことが多いですね。下の子とは公園で砂遊びしたり、上の子とはサッカーをしたり。一緒に金魚を飼育したりもしています。30歳を過ぎてから1年って早いなあと実感するようになりました。獣医師の仕事はもちろん、すべてのことを全力でやっていかないと、ただ年だけを重ねてしまうと感じるので、与えられた時間を大切にしていきたいですね。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

【伊東院長】今後もスタッフみんなで協力して誠実なチーム医療を続けていきたいですね。時代は変化しても、決して手抜きをせず、これまで通り誠実な診療を続けていけば、地域の信頼を得ていけるのではないかと思っています。 【室谷先生】私は、見栄を張ったり誇張するようなことは好きではないので、とにかく誠実にやることだと思っています。それが核としてしっかりとあれば、ほかの枝葉のことは自然についてくるのではないでしょうか。動物の病気が良くなり、飼い主さんの笑顔を見るのが一番のやりがいですから、これからもそんな笑顔に出会えるよう、誠実にやっていくだけだと思っています。

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