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大田和 智美 院長の独自取材記事

タビー動物病院

(調布市/飛田給駅)

最終更新日: 2023/01/22

京王線の飛田給駅から歩いて1分の「タビ―動物病院」。猫の品物が目立つかわいらしい院内で出迎えてくれたのは大田和智美院長。大切にしているのは、飼い主と動物の心に重きを置いた「優しく、無理のない治療」だ。考えられる治療法をできる限り多く提案し、ペットに負担をかけず、飼い主も納得できる道を模索する。「小児科医かと思われるほど」動物によく話しかけるのは、緊張しているペットの心を解きほぐしたいから。ユーモアを交えながら快活に話す姿からは「長く付き合う飼い主さんが多い」との言葉にもうなずける。「最期を迎える時、飼い主さんにもペットにも幸せだったと言ってもらいたい」と話す大田和院長に、診療のことのほか、印象深いペットや北海道での大学生活も伺った。 (取材日2016年6月15日)

声かけとボディタッチ、ご褒美で関係を築いていく

かわいらしい猫の品物が目立ちます。院内で工夫されている点はありますか?

なるべく温かみのある雰囲気にしたいなと院内を木目調にして、猫がデザインされた時計や傘立て、マットなどを置いています。場合によっては飼い主さんに待っていただくこともあるので、インスタントコーヒーやアメもご用意。待合室と診療室の仕切りをガラスにしていることも特徴でしょうか。ご希望があれば飼い主さんには診療室に入ってもらい、ペットの間近で見守っていただき、待合室からでもペットや診療の様子がわかるようにしています。

どんな飼い主やペットが来院されますか?

当院は猫と犬を対象にしていて、外科よりは内科を得意としています。吐き気や下痢、かゆみや腫れ、発疹、アレルギーなどの皮膚疾患が多いですね。今のような季節の変わり目だと特に吐き気や下痢が目立ちます。飼い主さんはここ調布市とそばの府中市にお住まいの方がメイン。稲城市や横浜市からなど、引っ越した先からわざわざいらっしゃる方もいて。ありがたいですね。

診療時に心がけていることについてお聞かせください。

「動物に優しく、無理をしない治療」がコンセプト。ペットも普段とは違うクリニックだと心が傷つくので、なるべく気持ちを和らげたいと考えています。そのために行っているのがよく話しかけること。「やったね、偉いね、よくできたね」とまるで小児科医のように語り掛けるので、びっくりされる飼い主さんもいるほど。飼い主さんは家で人間に対するのと同じようにペットに話しかけていると思うんですね。なのでなるべく日常と同じ雰囲気を出したいなと。場がピリピリしていると動物にはすぐ伝わっちゃうんです。それと、なるべく触れるようにも。嫌な子にはしませんが、大丈夫そうな子とはボディタッチを皮切りに関係を築けることもあるんです。そして診療後にはワンちゃん用のミルクビスケットをご褒美に。これはおいしいみたいでとても人気なんですよ。ペットと仲良くなって、再来院時もなるべくリラックスして来てもらいたいですね。

楽しそうに働くスタッフの姿に触発され、獣医の道に

「無理をしない」点についてはいかがでしょう。

まずは治療しないということを含めて、考えられる選択肢をご提案します。当院では入院もできますが、もし外来で治療できそうであれば、そちらをお勧めしています。今は室内飼いのペットが増えて、家からほとんど出ない子もいます。自分が動物という感覚も持っていないのかも。そんな状況の子を飼い主さんや家から離すわけですから、入院すればペットには大きな負担がかかる。例えば猫が腎不全にかかっていた場合。腎不全の治療は病気とうまく付き合って進行を遅らせるしかないので、腎機能の数値が悪ければ一時的に預かり、状態が改善に向かっている段階で通院を促すといったように。飼い主さんの気持ちのほか、ペットの気持ちも十分に考えることが必要。私たちを入れて三者で治療していくことをめざしています。

獣医をめざされたのは、やっぱり動物が好きだったからでしょうか?

そうです。異常に好き(笑)。 私は浅草で生まれ、高校の頃に国分寺市に引っ越したのですが、家にはいつも動物がいました。犬や猫のほか、父が昆虫や動物が好きだったので、コオロギやアヒルなんかも。私が赤ちゃんの時を写した写真には、猫に踏まれているものもあって笑 一人っ子だったこともあり、ペットというより対等な友達という感じ。留守番をしている時に一緒におままごとをしたりして。そんな風に過ごす中で、高校の時に犬が病気になり、東京大学附属動物医療センターに何度か通いました。研修生なのか学生なのか、若い人たちが和気あいあいと楽しそうに仕事をしている場面を見たんです。それで、「動物が好きだし、獣医っていいかも」と。最初は軽い気持ちでした。それで北海道江別市の酪農学園大学に入学し、獣医の道を進むようになったんです。

ずっと東京に住んで、北海道。ギャップはありませんでしたか。

自分が都会っ子だったと、まざまざと思い知らされました。私はそれまで土もそんなに触ったことがなくて、小学校から高校までの校舎はほとんどコンクリート。環境はがらりと変わりました。大学の中には広大な畑があり、牛がいて馬がいて、犬、猫に小動物も。まるで一つの町のようでした。最初は畑仕事ととして、草を刈り、牛の餌となるとうもろこしを植えて。人も多様。南は沖縄からで、全国各地から集まっていました。でもそこで、自分の軽い気持ちに気付くとともに、命に関わる仕事の重さを痛感しました。そうそう、その大学時代、牛舎に向かう途中に猫を拾ったんです。今も頑張って生きている雌猫の「にゃん」。にゃんがシマのあるキジトラだったことで、クリニックの名前を縞を意味する英語の「タビ―」にしたんです。患者さんから由来をよく聞かれるんですよ。

気軽に、いつでも何でも聞いてほしい

どんな時にやりがいを感じられていますか?

私もペットを飼っているからわかるんですが、飼い主さんは大きな愛情を注いでいます。そんな大切なペットの命を時に左右する仕事ですから、非常に厳しくてつらい仕事。ペットが治って元気になり、飼い主さんにも笑顔が戻った時はやっぱりうれしい。それと私が大切にしているのは、ペットや飼い主さんにとってどうやって良い最期を迎えさせてあげられるか。当院ではかかりつけ医として、飼い主さんやペットと長く付き合うことが多いんですね。ペットにつらくなくて、飼い主さんも納得できる方法を模索します。そして最後に飼い主さんにもペットにも「幸せだった」と言ってもらいたい。この思いに尽きます。

今までに印象深いペットはいましたか?

6年ほどと長く付き合ったにゃんこがいました。今はもう亡くなった雄猫の太郎君。喧嘩っ早い子で、いつも生傷が絶えず、皮膚のトラブルなどでよく飼い主さんと来院されていました。家ではエサにすぐ飽きて食べなくなったり、薬を飲ませられなかったりと、飼い主さんは手を焼いていました。私も大変そうだなと思っていたのですが、びっくり。一度こちらに短期入院したことがあったのですが、ご飯は何でも食べるし、薬もちゃんと飲んでくれる。とってもいい子で。やればできる子だったんですね。ただ飼い主さんにはわがままを言えば言うことを聞いてくれるからそのように振る舞っていただけだったんです。この経験を機に、やっぱりペットとの信頼関係が大事なんだなと実感しました。いい友達になれたケースとしてよく覚えていますね。

最後に、読者にメッセージをいただけますでしょうか。

気軽に、いつでも何でも聞いてください。やっている治療が何なのか聞きたくても何だか聞きにくい、と思われることが私は嫌なんです。私はペットや飼い主さんを見て気づいたことは何でも言います。わからないことがあればごまかさずに伝えます。当院には飼い主さんからの電話でのお問い合わせも多いんですね。何か心配ごとがあれば、すぐに連絡をもらいたいです。裏表なく飼い主さんと接して、飼い主さんと協力しながら一緒に治療をしていければ。どんな治療を選ぶかを考える時は悩むでしょう。後になって「ああすれば良かった…」と思われる人も。飼い主さんが悩みぬいて出した結論にはペットも納得しているはずなので、患者さんのお気持ちはしっかりフォローします。ご来院いただければそれはご縁。当院でできることを誠意をもって力を尽くします。

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