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田村真人 院長の独自取材記事

タム動物病院

(練馬区/平和台駅)

最終更新日: 2023/01/22

東京メトロ有楽町線の平和台駅から徒歩8分。煉瓦壁の「タム動物病院」は平和台から光が丘に通じる田柄通り沿いに立つ。3台分の駐車場があり、車での来院にも便利なロケーションだ。待合室には明るい陽がさんさんと射し込み、処置室には内視鏡をはじめ各種の検査機器・設備がそろっている。また患者を対象としたトリミングルームとペットホテルも併せ持ち、ホテルはお盆や正月の休みには予約でいっぱいになるという。この地に開業して12年、今や練馬区獣医師会の役員として、学校飼育動物の飼育支援など、地域に根差した活動をする田村真人院長は、メガネとヒゲが印象的な好漢。小さい頃から動物が好きで、多くの犬を飼ってきたそう。「地域の人が気軽に訪れてくれるホームドクターでありたい」と明快な語り口でよどみなく取材に答えてくれた。 (取材日2014年3月17日)

ペットの病態を飼い主さんに理解していただくことが大切

診療の際、心がけているのはどういったことでしょうか。

飼い主さんに動物の病態を充分理解していただくことです。できるだけ丁寧に、ご理解いただけるまで説明することを心がけています。人間が病気にかかっている場合と違って、説明を受ける飼い主さんが病気にかかっているわけではありません。飼い主さんがこうだろうと推測していることと、実際の動物の病気が違っているときなどは特にご説明を丁寧にと思っています。動物からしてみれば、僕ら獣医の治療は、例えば検査のために血液を抜くことひとつにしても、不快に感じます。当然それをかわいそうと思われる飼い主さんもおいでです。ご自分のことなら我慢なさっても、自分のかわいがっている動物が苦しい思いをするのは辛いというお気持ちはわかりますので、なるべく飼い主さんの心情に沿った説明をと心がけています。疑問点を私に聞ききれなかったとしても、スタッフが話をお伺いして、それを私にフィードバックしてくれますので、何でも聞いていただければと思います。スタッフみんな動物好きですから、気軽に声をかけてくださいね。

獣医を志したきっかけは何でしたか。

ありきたりではありますが、子どもの頃から動物が好きで、家ではずっと犬を飼っていました。ポメラニアン、ヨークシャテリア、コリー、雑種もいれば、ゴールデンレトリバーがいたこともあります。その頃から漠然とではありますが、大きくなったら獣医になりたいと思っていました。高校生になって進路を決めるとき、具体的にいろいろ調べて、現実的に気持ちが固まりました。大学時代は寄生虫の研究室にいたんですよ。たくさんのいい先輩に恵まれ、楽しかったですね。卒業後はふたつの動物病院で計7年間勤め、そろそろ開業をと思うようになりました。

どのような経緯でこちらに開業なさったのでしょうか。

ここはもともと妻が通っていた動物病院があったんです。そちらの先生が亡くなって、誰かその後を借りてくれる先生を探しているというとき、僕もそろそろ開業をと考えていました。先生の奥様からも「ぜひ」と言っていただき、いろいろなタイミングが重なって、こちらでの開業を決めました。妻の実家が近くにあり、義理の父母が地元の方々と親しくさせていただいていたのも後押しになりましたね。その後何年かして手狭になったのでもう少し病院を大きくしたいと思い、以前の院長先生の奥様に場所を探しているお話をしたら、ご自宅の部分も「ぜひに」と譲っていただけることになりました。病院を広げることができて、待合室や診察室のスペースが広くなり、お待たせする時間も少なくなりました。

どういった症状のペットが多いのでしょうか。

犬と猫を診ていますが、1年を通して多いのはやはり嘔吐、下痢などですね。犬は涼しい時期は得意なので元気ですが、夏場になると皮膚病が増えます。猫は、冬場の泌尿器系の病気ですね。手術はほとんどが避妊と去勢です。避妊と去勢については飼い主さんにメリットとデメリットをご説明し、「腫瘍などの病気の予防になりますから手術をしたほうがいいですよ」とお話しています。その他手術で多いのは子宮の病気や腸閉塞、骨折などですね。内科も外科も幅広く扱っています。また犬や猫の病気は予防で防げるものも多いので、定期的な手当をお薦めしています。伝染病を防ぐ混合ワクチンや狂犬病ワクチンの接種、フィラリアやダニ・ノミの予防薬などで、未然に病気を防ぐことも大切です。

お腹を切らずに異物を取り出せる内視鏡

内視鏡など検査機器や設備が整っていますね。

血液を分析する装置や血球計算器、肝臓や尿の検査ができる機器、超音波エコー、デジタルレントゲン、心電モニターなど、ひととおりのものは備えています。内視鏡は、病理検査や胃がんの診断などに使用するつもりだったのですが、実際は飲み込んだ異物を取り除くのに活躍しています(笑)。犬や猫はどうしても食べ物以外のいろいろなものを飲み込んでしまうでしょう。それを内視鏡を使えば、手術をせずに取り除くことができます。飼い主さんが「何か飲み込んでしまった」といらしたとき、レントゲンで確認して飲み込んだ異物が写っていれば、とりあえず麻酔して内視鏡を入れてみます。先についている鉗子できゅっとうまくつかんで、引き出すことができれば、お腹を切らずにすみます。(異物を)嘔吐させる薬を使うという方法もあるのですが、竹串のように先が尖って細いものは嘔吐させると途中で内臓に刺さってしまいますから、薬が使えない。焼き鳥を食べた後の竹串を飲んでしまう子、意外に多いんですよ。そういう場合に内視鏡を使っています。

印象に残っている患者さんをお教えください。

内視鏡を使ったケースでは、1ヶ月で3回、飼っているフレンチブルドッグが異物を飲み込んだと駆け込んできた方がいらっしゃいました。1回目は嘔吐させる薬、2回目は内視鏡、3回目は手術で取り除きましたが、飼い主さんは費用的にも大変です。「飲み込んで困るものは近くに絶対置かないように」とお話しました。ダックスフンドは食欲と好奇心が旺盛なので異物を飲み込みやすいのですが、犬種というよりはやはり犬それぞれのクセのような気がします。お父さんの靴下が大好きという大型犬もいましたね。他の家族のものには見向きもしない。お父さんの靴下だけ、それも脱ぎたてのものを食べてしまうんだそうです。大型犬の場合、異物は大便と一緒に出てくるので、こちらでの処置は必要なかったのですが。

酸素室のイヌは今朝入院したそうですね。

心臓が悪く、瀕死の状態で、来院しましたが、とりあえず一命はとりとめました。今は湿度や温度、酸素濃度を管理している酸素室に入っていますので、だいぶ楽になっていると思います。酸素室では酸素の濃度が通常の倍になっていますので、呼吸が楽になるんですよ。もっとも、症状が悪化する前から定期的に検査等で来院してくだされば、経過を見ることができます。苦しるなる前に段階を踏んだ治療が可能になりますし、また病気の早期発見・早期治療につながります。定期的な来院を意識していただきたいと思います。

気軽に立ち寄れる地域のホームドクターに

トリミングやホテルも併設なさっていますね。

トリミングもホテルも、利用は病院で診ている動物であることが基本です。トリミングだけ、ホテルだけ希望という方の場合も必ずカルテを作らせていただいています。診察をして、例えば心臓に雑音が出ているなど症状がある場合は飼い主さんにお伝えします。どこで治療をするかの判断はおまかせしていますが。動物病院でのトリミングは必ず身体検査をするところが一般のトリミングショップとの違いで、「こんな状態ですよ」と飼い主さんにお話できるのがメリットでしょうね。ホテルはお正月、お盆休みには犬舎がいっぱいになります。最近ペットと泊まれるホテルも増えてきましたが、ご実家に戻られたり、海外旅行に出かける際にはご利用いただいているようです。ホテルでも健康状態をチェックして、無事にお返しすることを一番に心がけています。僕とスタッフで面倒を見ていますので、お正月、お盆に限らず長いお休みはとりにくいのが正直なところですが、他の動物病院に勤務していた頃からそういった生活でしたので、僕は獣医とはそういうものと思っています(笑)。ただ、家族に申し訳ない気はします。まあみんな僕抜きで旅行しているんですけれど(笑)。

毎日お忙しそうですが、どのようなことでリフレッシュなさっていますか。

釣りですね。陸からの海釣り、ルアーフィッシングです。東京湾や荒川、千葉へ行くことが多いのですが、時間があれば神奈川の方まで足を伸ばします。高速に乗れば、ここから東京湾まで30分ほどで行けるんですよ。診療が終わった後パッと行って、2、3時間釣ってまたパッと戻って来られる。短い時間で気分転換になります。何が楽しいかといえば、ルアー(疑似餌)を海に向かってばっと放り投げるあの瞬間、あれがストレス解消になります。主にシーバス(スズキ)を釣ります。竿はかなり持っていますね(笑)。スタッフルームにも随分並んでいます。基本はキャッチ&リリースですが、遠出してきれいな海へ出かけたときは持って帰ることもあります。新鮮ですから美味しいですよ。

最後にこれからの抱負と読者へのメッセージをお聞かせください。

個人的にはこれから腫瘍系や内分泌系の勉強に力を入れたいと考えています。獣医にもそれぞれの分野に専門医がいます。僕は腫瘍関係や、糖尿病などに関わる内分泌系に興味があるので、そちらのエキスパートをめざしたい。とはいえ、町のお医者さんですから、爪や耳の手入れから何でもやりますし、気軽に立ち寄れる地域の動物のホームドクターでありたいと願っています。治療して元気になったコがシッポを振りながら帰っていく姿を見るのはうれしいものです。どんなささいなことでも話していただける病院でありたいですね。もちろん非常に高度な治療が必要であれば、大学病院など適切な医師をご紹介できるネットワークもありますので、どうぞ何でもご相談ください。

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