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和田整 院長の独自取材記事

目黒洗足動物病院

(目黒区/洗足駅)

最終更新日: 2021/10/12

閑静な町並みが続く住宅街、目黒区洗足。2012年9月、目黒線洗足駅から徒歩1分の距離に開業した「目黒洗足動物病院」は、開院間もないながらすでに街の人たちから「ペットたちのホームドクター」として親しまれ、散歩帰りに立ち寄る人も多いという。「これまでの病院では獣医師からの説明がなかった」「飲んでいる薬が何だか分からない」とセカンド・オピニオンを求めて来院する飼い主も多く、さわやかな和田整院長が平易な言葉を使って丁寧に説明してくれると好評だ。もの言わぬペットと飼い主の健康な生活を両立させるため、今後は「予防医療にも力を注ぎたい」と語る院長に、開業4ヵ月目の感想と今後の展望についてじっくりとお話を聞いた。 (取材日2013年1月10日)

最先端技術を提供するため犬・猫に特化

この場所に開業した経緯を教えてください。

もともと、私と副院長は高知県の出身。目黒区に特別な縁があったわけではないのですが、二人で開業すると決め、場所を選ぶ際に考えたのが、自分達の診療スタイルにあった街を選ぶこと。ペットたちは大切な家族の一員ですから、当然、高度な医療技術も求められますし、私達医師と飼い主さんとの信頼関係も、とても大切になってきます。そのように考えたとき、このあたりはワンちゃん・猫ちゃんを長く大切にされている方が多く住んでおり、飼い主としての意識がとても高いということが、開業場所選びの決め手のひとつとなりました。また、都心にも関わらず自然が豊かで、人間にとって動物達にとって、好ましい環境であることも大きな理由です。

先生が獣医師をめざされたきっかけは?

昔から手先が器用で、機械やおもちゃなど、ものを修理することがとても得意でした。同時に、幼い頃から自宅で猫を飼っていましたし、祖父の家にも犬がいましたから、昔から動物に囲まれた生活が当たり前だったんです。大きくなるにつれてなんとなく医師という職業に憧れを持ち始め、はっきり「獣医師になりたい」と思ったのは高校生のとき。通常、人間を相手にする医師ならそれぞれ細かく専門が分かれていて、専門外の科目はあまり勉強する機会がありませんよね。でも獣医師はそれと異なり、全身をくまなく診療する技術や知識が求められます。そういう点で「獣医師っておもしろいな」と興味を持ち、この道に進みました。

こちらは犬と猫の専門病院なのですね。

飼い主さんでもご存知ない方もいらっしゃるのですが、同じ病気でも、ワンちゃんと猫ちゃんでは治療方法や治療薬がまったく異なるケースも少なくありません。つまり、「犬」と「猫」はまったく別の生き物なんですね。また、最近では病気も複雑化・高度化していますから、それにあわせて私達医師に求められる医療技術もますます高度になってきています。そう考えると、うさぎやハムスターなど、他の動物にまで診療の間口を広げるより、むしろ、犬猫に特化した専門病院としたほうが、より高度で信頼性の高い医療をご提供できるのでは、と思い、このようなスタイルに決めました。私達医師は、常に最先端の医療技術をキャッチアップするため、勉強会などにも積極的に参加していますし、新しい治療法や治療薬などに関する研究も継続しています。時折、飼い主さんから、「うちのうさぎも見てもらいたいんだけど…」などご要望をいただくこともあります。将来的に医療スタッフの人数が増えたら診療科目を増やすこともあり得ますが、今のところは犬猫の専門病院として最先端医療の提供に努めたいと思っています。

十分な説明と明朗な会計で飼い主との信頼を築く

こちらで開業したのが2012年。現在の診療について聞かせてください。

一番多いのが、セカンドオピニオンを求めてこちらへいらっしゃる方ですね。「他の病院では治せないと言われたんだけど、実際のところどうなんでしょう」「これまであまり治療法や薬についての説明を充分に受けていなかったのだけど、この治療法で合っているんでしょうか」など、たくさんの方が私達の意見を求めにいらっしゃいます。私も副院長も大学付属の動物病院に勤務してきましたが、そこは主に二次診療のみ受け付けていたんですね。つまり、他の病院では治らないとされた動物たちを診察することが大半だったのですが、そこで私達医師に求められていた役割は、「どうしてなのか」を飼い主さんにわかりやすく説明すること。「どうしてこのような治療が必要なのか」「どうしてこの病気は治らないのか」など、飼い主さんに納得していただくまで、きちんとお話しすることを求められてきました。「ともかく、病気が治ればいい」という短絡的な思考ではダメなんですね。インフォームドコンセントこそ、飼い主さんと医師との信頼を築き、スムーズで快適な治療を可能にするんです。その姿勢は一次診療に携わる現在も変わらず、いらしていただいた飼い主さんには病状や治療方法を詳細にご説明するようにしています。残念ながら、現状では十分な説明を獣医師から受けていない飼い主さんが大勢いらっしゃいます。私達は人間に置き換えて話してみたり、いろいろ工夫をしながら、飼い主さんの不安を少しでも解消したいと思います。

そうやって飼い主さんとの間に信頼関係が生まれるのですね。

当院では、顕微鏡検査やレントゲン検査などの結果を診察室内でリアルタイムに見られるシステムを導入し、飼い主さんにも一緒にご覧いただいています。病名がはっきりした後は、その病気の治療のためにどれくらいの期間、どれくらいの金額がかかるかという予想も、きちんと飼い主さんへお伝えします。やはり、その部分が不明瞭のままでは、飼い主さんも私達に治療を委ねることはできないだろうと思うんです。もしこのとき、飼い主さんの予想より大幅に金額がふくらんでしまう場合は、デメリットをお伝えした上で少々割安な代替案をご紹介しています。また、飲ませなければならない薬についても丁寧にご説明します。やはり、投薬を嫌がるワンちゃんたちがほとんどですから、飼い主さんとしても、そんな思いをペットにさせるのは嫌がるケースが多いんですね。でも、病気の回復のためには投薬が絶対欠かせない場合もありますし、飼い主さんが薬を与えてくれなければ、ワンちゃんたちは飲むことはできません。そのため、まずは飼い主さんに薬の必要性をしっかりと納得していただき、そこから治療をスタートするようにしています。

これまでの診療で、印象的な出来事はありますか。

まだ、この病院を開業する前のことです。当時勤めていた動物病院に、セカンドオピニオンを求めて猫ちゃんを連れていらっしゃった飼い主さんがいました。調べてみたところ、脾臓に腫瘍があり、肝臓にも転移していたんですね。他の病院では、この腫瘍を見つけることができなかったんです。私は腫瘍を切除すべきか、恩師の先生にも相談しながら慎重に判断したところ、結局、切除したほうが良いという判断に達し、飼い主さんにご説明しました。飼い主さんもそれに納得し、手術を行ったのですが、結局、しばらくししてから亡くなってしまったんです。そのとき、飼い主さんが私に言われたことばは今でも忘れることができません。「この子は先生に診ていただき、とても幸せだったと思います」と。もちろん、病気は治ったほうがいいけれど、不幸にも治らない病気もこの世には存在します。そうしたとき、医師ができることは全身全霊、真摯な姿勢で病気と向き合うこと。そうした姿勢が、飼い主さんからに伝わっていたのかな、と今でも時折思い出します。

予防医療の発信地として、ペット飼育に関するさまざまな情報を提供

現在は休診日なしで、診察されているのですね。

ペットたちの病気は、人間以上に突発的に起こるものです。そういうときでも安心して受診していただけるホームドクターとして、年末年始も含めて休診日を設けていません。現在は私と副院長の2名なので、正直なところ休診日なしとするだけで精一杯な部分はありますが、今後スタッフを増員できた暁には24時間診療など、万全の受け入れ体制を整えたいと思っています。

今後、力を入れていきたい診療について教えてください。

ペットのためのホームドクターとして、これからは予防医療の面でも努力していきたいと思っています。よく、小型犬を診察していて思うのが、飼い主さんたちがワンちゃん達のケガなどについて、意外にもあまり知識を持たれていないこと。たとえば、ちょっと高いソファや椅子からジャンプしただけでも、小型犬の足の骨は折れたり、ヒビが入ってしまったりすることがあります。でも、飼い主さんのなかにはそうしたことをご存知ない方も少なくないんです。そうした方達に向けて、ケガや病気を防ぐ方法を勉強会などのスタイルで伝えていけたら、と思っています。私は常々、飼い主さんに「病気やケガをしているときだけではなく、元気なときの様子も見せに来てくださいね」とお話ししています。健康な様子を把握できていれば、ちょっとした体調不良にも敏感に気付くことができますからね。

そうやって、獣医師がペットと飼い主さんたちの架け橋になるのですね。

ワンちゃんの散歩の帰りに「先生、遊びに来たよ」と、ふらりと立ち寄ってくださる飼い主さんが大勢いらっしゃいます。そうしたとき、飼い主さんとの何気ない会話のなかで、「最近、ノミ・ダニが出始めたから気をつけてくださいね」と注意を促したり、「食事の状況はどうですか」など健康状態を確認するようにしています。人間同様、ワンちゃんや猫ちゃんたちの健康についても、失って初めてありがたみに気付くのではなく、健康な状態をいかに維持するかがとても大切です。今後も、ペットの健康についての情報発信基地として、この病院が機能していけたらいいなと思っています。

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