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鍋島 享 院長の独自取材記事

アルファ動物病院

(葛飾区/京成高砂駅)

最終更新日: 2023/01/22

京成線・京成高砂駅から徒歩5分のところに「アルファ動物病院」はある。開業は1979年で、35年の長きにわたり周辺の飼い主とペットの生活を支えてきた。外観はコンクリート打ちっぱなしでスタイリッシュな雰囲気で、病院名のロゴは何とも柔らかなデザインでアットホームな印象。院内もオシャレではあるが気兼ねなさにあふれ、初めてでもペットを連れてきやすい。診療対象は犬猫はじめ、ウサギ、ハムスター、小鳥などの小動物と幅広く、診療内容も内科一般や手術治療から、予防接種、各種検査、トリミング、ペットホテルまでと多岐にわたる。ここの院長を務めるのは鍋島享先生で、東京大学農学部獣医学科を卒業後、開業し、動物医療を提供するのみではなく獣医師としてのあり方を常に追求するベテランの獣医師だ。病院の特色、力を入れているという予防医療や診療へのこだわり、獣医師になったきっかけなどについて鍋島院長に伺った。 (取材日2014年6月18日)

ペットの飼い主の生活をサポートし続け、35年。 普段から頼りになる老舗の動物病院

開院はいつ頃ですか?

1979年のことです。今年でちょうど、開業35周年ですね。地域密着型の動物病院として近隣のペットの健康を守るべく、診療にあたってきました。あっという間だったというのが一番の感想ですが、時代の変遷とともに飼い主さんやペットの変化を感じています。大きな変化としては、今は、室内飼いがスタンダードになっていったということ。人間の住環境に併せての変化でもあると思われますが、ペットとの距離が身近になって、大切な家族と意識される方が多くなりました。そして、それに伴い、ペットの生活のクオリティも向上し長生きできるようになったというのも特徴ですね。このようなことから、動物病院に求められることも変わってきたと実感しています。それは、病気の診療だけではなく、飼い主さんとペットとの生活に寄与できるアドバイスや、環境づくりのお手伝いが求められているということです。

開業地に高砂を選んだのはなぜですか?

単純に、生まれ育った地区だからなんです。今からすると、イメージがつきずらいかもしれませんが、私が子どもの頃は高い建物もなく、この周辺は田んぼと平地ばかり。当時は昆虫採集はじめ、魚やザリガニ釣りなどで良く遊んでいました。時には、蛇も捕まえたりていましたよ(笑)。このように思い出がたくさんある馴染みの土地ですので、獣医師をめざしていた頃から、開業はこの場所でと決めていました。

動物病院の特色を教えてください。

診療対象としているのは犬と猫で、トリミングやペットホテルも行っています。また、ご要望が多いことからハムスター、ウサギ、小鳥、フェレットの診療も行っています。トリミングに関して在籍しているトリマーは、動物認定看護士の資格を取得しています。トリミングと同時に、看護士の目で健康状態をチェックしていますので、飼い主さんにもご安心をいただけていると思います。診療面では、腫瘍科外来を設置していることが特色ですね。腫瘍科を担当する岩瀬信子副院長は、専門的な診療技術を持つ獣医がん学会?種認定医ですので、セカンドオピニオンや二次診療施設への紹介に関しても、万全の体制を整えています。あとは、予防医療に力を入れていることでしょうか。当院を一言で言えば、近隣でペットを飼っている方が、何かお困りのときに、まず安心して通える病院だということですね。

予防医療に注力しながら、「獣医師としてのあり方」を追求していく

予防医療ではどのような体制を整えていますか?

当院では、混合ワクチンの注射はもとより、1日ペットをお預かりして一般血液検査、生化学検査と含めた血液検査、尿・糞便検査、レントゲン検査を行う「ワンニャンドック」、半日お預かりしてレントゲンやエコー検査を行う「心臓ドック」を実施していて、双方から、健康状態や病気のリスクを詳細に判定できる体制を整えています。また、検査をするにしても飼い主さんの協力なくしてはできませんので、費用面にもできる限りの配慮をして取り組んでいます。他に予防として力を入れているのが、歯磨きです。実は、犬や猫も口腔内ケアを怠れば人間と同じように歯周病になるんです。また、口腔衛生が良くない状態で放置されていると、口腔内の細菌が血液を介して体内に入り込み臓器に影響を与えてしまうこともあります。ですので、口腔内衛生というのはペットにおいても非常に重要なんです。ペットの歯と健康を守ることと、磨き方がわからない飼い主さんや忙しい飼い主さんのお手伝いができればと、2013年からスタートさせました。ワンニャンドック、歯ブラシ然りですが、高齢化傾向にある現代のペットを見ても、予防医療は今後一層重要な位置を占める分野です。ですので、医療提供のみではなく、啓発にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。

診療に対する先生のこだわりをお聞かせください。

インフォームド・コンセントを第一にしています。「何の病気か」、「どんな治療方法があるのか」 、「治療はどのくらいの費用がかかるのか」など、きちんと飼い主さんに説明してから治療を開始しています。さまざまなペットがいるように、飼い主さんの考え方も千差万別です。そこで、大切になってくるのが動物病院本位の治療ではなく、飼い主さんとともに最良の治療を考えていくことなんですね。なので、治療についても、最低でも3種類は治療法をご提案できるように心がけています。

これまでで、印象に残っているエピソードなどはありますか?

重篤につながる病気を早期に発見できた、重い病気をうまく治療した、もう少し早く診てあげられてたらと悔やんだなど……、さまざまにあるので、ひとつには絞れないですね。これは、エピソードではありませんし、現在も行っていることなのですが、あえてお話しすれば、獣医師の先生方と集まって勉強会を開催しています。「獣医師の倫理」について話し合う「動物倫理研究会」という会です。私が代表を務めていて、当院が事務局となっています。先生方のスタンスや考え方にもそれぞれ違いがあり、何を拠り所として獣医師は診療にあたるべきなのかを検証していきたいと思い立って、設立しました。これまでの話し合ったテーマの例を挙げれば、「安楽死の賛否」、「何を拠り所として獣医師は治療にあたるべきか?」など。雲を掴むようなテーマなのかもしれませんが、明確な答えを探すというよりは、このようなことを定期的に先生方と話し合っていく自体にとても意義があると考えていますので、これからも続けていきたいですね。

生活のパートナーとしてペットのことをよく知り、豊かな生活を

獣医師をめざしたきっかけを教えてください。

直接のきっかけは大学時代にあるのですが、小さい頃、最初にお話ししたように、さまざまな生き物と触れ合える環境があったのが大きいですね。実家には犬や猫もいたのですが、庭に大きな火鉢を埋めて水を入れ、その中で捕まえてきた魚やザリガニ、カメなどを飼っていました。そうこうするうちに、自分でも意識しないままに無類の生き物好きになっていったんです(笑)。あと、動物との印象的なエピソードもあります。小学生の頃に、傷ついた白鷺を治療したことです。道ばたで飛べずにいたので、保護して祖父と治療しました。治療のかいあって徐々に傷が癒え、自然に返すことができたのですが、白鷺が飛べるようになったときは、本当に感動しましたね。今でも、ありありと思い出すことができます。そこから、獣医師の道を決めるまでは、しばらく月日が流れますが、今思えば、これが動物医療に憧れを抱いた一番最初の出来事だと思います。生き物好きは変わらず続き、高校時代は、生物学を極め絶えず生き物と触れ合える職業に就きたいと考えていて、同大学は東京大学へ進学しました。でも、いざ生物学を極めるべく勉強を重ねても、生物と触れ合う機会が増えるというものでもないことがわかり、理想とのギャップを感じたんです。そんなときに、農学部獣医学科であれば、動物たちと接しながら勉強をできると知り、専門課程で獣医学科を選択しました。そうして、獣医学科の勉強を通して獣医師を目標に定めたというわけです。

休日はどんなリフレッシュをしていますか?

仕事柄なかなかまとまった休みは取れませんが、空いた時間を利用してゴルフや旅行を楽しんでいます。ゴルフは、緑が広がるコースを歩くだけでも気持ちが良いですので、良い息抜きになっていると思います。あとは、休日に限ったことではないのですが、読書が好きなんですよ。好きジャンルはハードボイルドや、推理ものです。特に、東直己さんの「ススキノ探偵シリーズ」のファンです。最近では、「探偵はBarにいる」とのタイトルで映画にもなっています。この間は、探偵はBarにいる2を観に行ってきましたが、おもしろかったですね(笑)。

最後に『ドクターズ・ファイル』の読者にメッセージをお願いします。

今、ペットとともに暮らしている方に対しては、ペットは自分で体の不調を訴えることはできませんし、自ら病院にも行くことができませんので、しっかりと健康を見守ってあげてください。何か異変を見つけたときに、気軽に相談できるかかりつけを見つけておくことも大切です。そして、これからペットを迎えたいと考えている方は、意識していただきたいことがひとつあります。それは、ペットを迎えるということは動物と暮らすということです。皆さん、“かわいい”や“癒される”と感じペットを購入されると思います。ですが、その気持ちのみでは良い関係を築けるとは限りません。例えば、犬の社会は縦社会で、厳然たる上下関係があります。簡単に言えば、犬はリーダーを示されることで、初めて生活を理解します。このように、ペットたちの特性を知っておくことは、豊かな生活のための第一歩です。ぜひ、ペットにまつわる知識を得てから、生活のパートナーとして迎えてあげていただければと思います。

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