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かゆみの原因を見極めて適切な治療を選択 犬と猫の皮膚科診療

ふなぼり動物病院

(江戸川区/船堀駅)

最終更新日: 2023/10/04

ペットの犬や猫がかゆがってカリカリかいたり、同じところをしつこく舐めたりするのは心配なもの。かゆみというと軽く考えられがちだが、生涯長く付き合っていく必要のあるアトピー性皮膚炎になる場合もある。何よりつらそうな様子を間近で見るのは、飼い主にとっても大きなストレスとなるだろう。犬や猫の皮膚科診療に詳しい「ふなぼり動物病院」山田美友貴院長によると、皮膚のかゆみにはさまざまな原因があり、原因にアプローチせずに治療を行うと完治しなかったり、再発したりするそうだ。同院では原因を見極めたかゆみや皮膚疾患の治療を実践しており、「専門的な皮膚科治療を受けられる動物病院」というクチコミで、遠方からも患者がやってくるという。そこで、ペットのかゆみの診断と治療、日頃のスキンケアについて山田院長に教えてもらった。(取材日2023年8月9日)

独自の診断ステップでかゆみの原因を見極める。適切な治療とスキンケアで犬・猫のかゆみやつらさの軽減を

  • Q.皮膚のかゆみにつながる病気にはどのようなものがありますか?

    A.

    ▲犬や猫の皮膚科診療に詳しい山田院長

    皮膚をかいたりなめたりという、かゆみ行動の原因には、さまざまな可能性があります。まず、ノミやダニなどによるもの。また、犬に多い皮膚病の膿皮症は、さまざまな原因によってバリア機能が低下した皮膚にブドウ球菌などの細菌が感染して起こる病気です。マラセチア菌など、真菌による皮膚糸状菌症もあります。さらに、食物アレルギーや環境がかゆみにつながるアレルギー性皮膚炎、アトピー性皮膚炎などもよく見られます。その他、多汗症や脂漏症が原因のこともあります。また皮膚の病気が原因ではなく、整形疾患、内分泌疾患、腫瘍が原因のことや、心因性でなめていると落ち着くからということもあります。
  • Q.どのような流れでかゆみの原因を診断していくのでしょうか?

    A.

    ▲丁寧なヒアリングから診断を行っていく

    かゆみの原因を明らかにするために、まずは、問診から始めます。飼い主さんとの会話の中に、皮膚疾患やかゆみに対するヒントが隠れていることも多いので、しっかりとお話を聞いて診断します。当院では、かゆみと治療のステップ問診票で原因を見極めるようにしています。治療経過を見ながら診断していく場合もありますので時間がかかることもありますが、それが結果的には治療への近道になります。検査としては、皮膚細胞診検査、皮膚掻爬検査、被毛検査、培養検査、真菌培養、一般血液検査、血液性化学検査、アレルギー検査、皮膚生検などを行います。必要に応じてエックス線検査、エコー検査、基礎疾患の精査を行うこともあります。
  • Q.具体的な治療法について教えてください。

    A.

    ▲コミュニケーションをしながら適切な治療を進めていく

    感染症は普段のシャンプーなどによるスキンケアも重要ですので、正しいスキンケアを指導してから、抗菌治療や抗真菌治療を行います。食物アレルギーの場合は、アレルゲンとなる食物を調べて適した食事に変えていきます。アトピー性皮膚炎の治療ではスキンケアを行いながら、できるだけ体に負担をかけないように薬剤を使います。長期的にはあまり体に負担をかけないとされるオクラシチニブ成分の内服薬を使用し、ひどいかゆみには短期的にステロイドの外用薬を使うこともあります。そのほか月に1回の注射療法など、その子の症状や年齢に適した治療を選択しています。
  • Q.受診するタイミングについて教えてください。

    A.

    ▲特に症状がなくても遠慮なく来てほしいという

    特定の部位をかく、なめる、擦りつける、噛むという行動を繰り返す時は、皮膚疾患にかかわらず、何らかの病気やトラブルがあると考えられますので受診が勧められます。アトピー性皮膚炎は、生後半年から3歳程度の若い時期に発症します。中年齢〜高齢になって急にかゆみが出た場合は、自己免疫疾患や内分泌系の病気、悪性腫瘍の可能性があるため、すぐに受診してください。また、種類によりかかりやすい皮膚疾患に注意が必要です。例えば柴犬はアトピー性皮膚炎を起こしやすく、フレンチブルドッグやパグなど短頭種は皮膚のトラブルが起きやすい犬種です。コッカースパニエルなど垂れ耳の犬種は外耳炎を起こしやすいので早めの受診が必要です。
  • Q.かゆみを防ぐために日常生活の中で気をつけることは?

    A.

    ▲動物たちに思いやりのある医療を実施している

    犬や猫の皮膚疾患は、皮膚のバリア機能が低下しているところに感染や刺激が加わったという場合が多いものです。もともとアトピー性皮膚炎やアレルギーのある子はもちろん、そうした体質でない子も皮膚の状態が悪いと皮膚疾患にかかりやすくなります。ですから、必ずノミ、ダニの予防をすることと、日頃からシャンプーと保湿剤でその子の毛質に合ったスキンケアを行うこと。トラブルの起きやすい子は、症状が出た際のケアを聞いておいて実践することが大切です。当院では、犬に多い脂漏症専用のシャンプーなども提案しています。また腸内フローラを整えることで皮膚の感染症になりにくくなるのではという研究もされているので、注目しています。

動物病院からのメッセージ

山田 美友貴院長

かゆみは、ペットにも飼い主さんにも大きなストレスになるものです。皮膚の状態が改善すれば、ペットは元気になり、食欲も戻っていくことでしょう。犬や猫の皮膚疾患についても研究が進み、最近は効果が期待できる治療法も出てきていますので、その子に適した治療が受けられるように、ぜひ皮膚疾患に詳しい動物病院を受診してください。また、皮膚疾患にはさまざまな原因があり、他の病気が関わっていることもありますので、受診の際は、ペットの行動や食生活、生活環境などを些細なことでも獣医師に話すことも大切です。皮膚疾患に苦しむ子たちが適切な治療やケアで、元気になってくれるよう願っています。

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