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北川 巌千 院長の独自取材記事

ファミリー動物病院

(調布市/仙川駅)

最終更新日: 2023/01/22

若者向けのカフェやショップから、ファミリー向けのスーパー、大型温泉施設までそろう町・仙川。新宿から京王線で20分前後という交通の便の良さから、近年人気を集めているスポットだ。「ファミリー動物病院」はその仙川駅改札から商店街を抜け、歩いて7~8分の距離にある。開業は今から20年前の1997年。入居するビル自体はそれほど新しくなく、病院のスペースもコンパクトではあるが、充実した診療機材がそろい、清潔に保たれている。犬・猫・フェレット・うさぎ・ハムスターなどの小動物を1年中休診日なしにいつでも診察してくれる病院の存在は、この地域のペットオーナーにとって心強い存在だろう。今回は病院の代表でもある北川巌千(いわぢ)先生に話を聞いた。(取材日2017年1月30日)

盆も正月も通常営業。年中無休の動物病院

まず最初に、開業までの経歴をお聞きしてよろしいですか?

僕と同僚の小野先生は、日本大学獣医学科の同級生です。大学を出たのは25年前。当時は獣医の世界すら、「ペットは家族の一員」という意識が希薄でした。僕も最初に勤務した病院で、動物を大切に扱われていないことにショックを受けたんです。自分の理想とする病院を求めて転職し、最初に半年回り道したのを取り戻そうと埼玉県の浦和にある動物病院に勤務しました。その後は実家のある鎌倉に戻ることも考えましたが、たまたまこの場所に空きができたので仙川に開業したんです。ですから仙川に強いこだわりがあったわけではないんですが、20年たった今では、僕もすっかり仙川の住民としてなじんでます(笑)。

年中無休というのが病院の大きな特長になってますね。

お盆休みもお正月もなしに、病院は1年中休みなく開いています。僕は火曜と水曜日が休みで、小野先生は木曜と金曜が休み。このローテーションは1年365日、何があっても基本的には変わりません。ですからその年のカレンダーによって、大晦日や元日も休めたり休めなかったりです。特別な休みが必要なときは小野先生と相談ですが、長期の休みなんてほとんど取ったことがありませんよ。

お話がとても上手なので、フレンドリーな先生だと思われていそうです。

それはどうでしょう。患者さんからはうるさがられているかもしれません。でもこうやってひっきりなしに喋っているのには理由もあります。僕は本当なら、動物と話せるようになる「ソロモンの指輪」がほしいんです。魔法の指輪を使って犬や猫と直接話せれば、どこがどんな具合に悪いのかを聞けますからね。でもそれができない以上、飼い主さんから徹底的に情報を引き出すしかありません。どんな些細な情報でも引き出せるように、きっかけになりそうな言葉をどんどん話すようにしています。そうすると飼い主さんが、「そういえばこんなことが」と重要なことを思い出してくれることもあるんです。

動物たちを少しでも早く飼い主のもとへ

動物は話せないから、飼い主さんとの会話を大切にするわけですね。

犬や猫にも痛そうな顔や苦しそうな顔、不安な表情というのはあるんです。それは診察室に入ってきた時から、なるべくこまかく観察します。でも目の前にある症状が、いつ起きて、どんな変化をたどってきたのかは、飼い主さんでなければわかりません。患者である動物の変化を一番近くで見て、一番よく知っているのは、日頃から接している飼い主さんなんです。症状をやたらと大げさに言う人や、逆に軽く言う人もいますが、どちらの言葉も聞き落とせません。獣医の仕事は、目の前にある謎を解こうとする探偵と同じです。そのための手掛かりやヒントは、なるべく多く引き出すように心がけています。

診察の中で、特に力を入れている部分はありますか?

今は動物でも、複数の病院でセカンドオピニオンを受けるのが当たり前になっています。うちのような病院はファーストオピニオンが求められることが多いんですが、だからといって大きなことはできないとか、専門的なことはわからないと思われたくありません。当院ではPOMR (Problem Oriented Medical Record)システムを導入し、症例から病気の根本原因を突き止めることに努めます。検査機器や治療器具についても、デジタルレントゲン、超音波メス、電気メスなどの設備を導入してきました。最初に患者さんを受け入れるファースト病院であっても、セカンドに近いことをしっかりやれる病院だと思っています。

こちらでは入院の設備もあるのですね。

当院はペットホテル機能もあるので入院も可能ですが、治療が終わった動物はなるべく早く自分の家に帰してあげたいんです。人間が入院に我慢できるのは、治療のための入院の意味や、いつまで入院すればいいのかを言葉で説明して理解できるからです。でも動物にとって入院はすごくストレスです。動物病院は24時間体制の完全看護でもあまりせん。なるべく早く安心できるところに帰したほうが落ち着くし、緊急時も飼い主さんから電話をもらえば時間外診療を行います。それに何と言っても、早く帰してあげたほうが動物たちもいい顔をするんですよ。どんなに優しくしてあげても、飼い主さんを見たときの尻尾の振り方には負けますからね(笑)。

愛犬の死をきっかけに獣医師の道へ

北川先生が獣医師をめざそうと考えたきっかけを教えていただけますか?

子どもの頃から動物は好きでしたが、獣医になるなんて想像もしませんでした。夏休みは京都の祖父が経営するバイク屋を手伝うことが多く、高校生になるまでは自分がその後を継ぐと決めていたほどです。ところが高校1年の時、家で飼っていたラグという名の犬が交通事故に遭ったんです。死ぬ間際まで弱々しく尻尾を振り続けるラグに何もしてやれないのが悔しくて、自分は動物の医者になろうと思いました。それまでも動物が好きでしたが、そこで道が決まった感じです。高卒で就職するつもりだったので受験勉強とは無縁だったんですが、その後は猛勉強して日本大学の獣医学科に入りました。学校が家から近くて、自転車で通えるのは助かりました。

愛犬を失った悲しい体験が、獣医師への道を開いたんですね。

ラグが亡くなった後も何度か動物を飼いましたが、小動物は数年か十数年で亡くなります。それがわかっていても、やはりかわいがっていたペットが亡くなるのはつらいものですね。動物病院では動物の死と向き合うことも多いのですが、ペットロスで苦しむ飼い主さんとどう接していいは今でも悩みます。飼い主さんがどんな気持ちで飼っていたかも、それぞれ異なりますしね。それでも飼い主が自分なりに、最後までできることを可能な限りやったという気持ちがあれば、ペットを失った後の心の回復もうまく行くような気がします。そのためにも、獣医は治療について飼い主さんといろんな話をしなければならないと思います。

今後の展望や飼い主さんたちへのメッセージはあまりすか?

以前勤務していた動物病院とのつながりを生かして、設備の整ったセカンドオピニオンがご提供できるようにしたいです。飼い主さんに対しては、獣医にどんなことでも話してほしいと思っています。「これ言ったら失礼かしら」という話の中に、大切なヒントが落ちていることもあります。一通り診察が終わった最後に「そういえば」と話したことに、答えがあることも多いんです。獣医さんに話しにくければ、相手は看護師さんでもスタッフでも構いません。獣医にとって、無駄な世間話はありませんから。皆さんの家族の一員であるペットを苦痛から救ってあげられるよう、日々勉強していきたいと思います。

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