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山本英之院長、山本喜科先生の独自取材記事
ごり動物病院
(日野市/日野駅)
最終更新日: 2023/01/22
JR中央本線の日野駅・豊田駅からバスで数分、日野バイパスと市役所通りとの交差点付近に「ごり動物病院」はある。人目を惹くログハウス調の外観と院内はぬくもりが感じられる空間で、初めて動物病院を訪れる飼い主でも安心できる雰囲気だ。診療対象は犬、猫、ウサギ、フェレット、ハムスター、鳥と幅広くさまざまなペットに対応している。院長を務めるのは山本英之先生。小さい頃から動物に囲まれて育ち、大の動物好きである生粋の獣医師である。ペットのあらゆる病気に対応できる動物病院をめざし、日夜研鑽を積んできた。ペットに対する診療のみではなく、インフォームド・コンセントと飼い主の話をじっくりと聞くことをモットーとしている。心配事があれば何でも相談できそうな気さくな人柄も魅力だ。クリニックについて、診療のこだわり、獣医師になったきっかけなどを山本院長と、妻であり同院の獣医師である山本喜科(ゆきか)先生に聞いた。(取材日2014年4月28日)
安心してペットを任せられ飼い主もリラックスできる動物病院
木材を基調にしていて、オシャレで落ち着くデザインの動物病院ですね。
【喜科先生】ありがとうございます。病院のデザインはこだわりの部分でもあります。ログハウス調の動物病院というイメージは開業以前からあって、動物病院の設計に実積のある建築デザイナーさんと打ち合わせしながら現在のデザインを決めました。来院される飼い主さんからもそういったお言葉をいただくのでうれしく感じています。もともとこのテナントは倉庫だったのですが、天井が高く開放感があったのも良かったと思っています。飼い主さんの緊張はペットにも伝わってしまうものですから、できる限りリラックスしていただけるような空間づくりを意識しました。
開院したのはいつ頃ですか?
【山本院長】2011年の3月3日です。今年で4年目に入りました。日々、全力で診療を行ってきてあっという間だったというのが一番の感想ですね。徐々に近隣に住む飼い主さんたちに知っていただけるようになりました。まだまだ開業してから日は浅い動物病院ですが、地区に根ざした診療を目標に、地域の動物医療に貢献していきたいと考えています。この場所で開業したのは、妻(喜科先生)の地元という経緯があるのですが、自然が多く残っている地区でもあるので私もとても気に入っています。
獣医師としてのこれまでの経歴をお聞かせください。
【山本院長】日本獣医生命科学大学獣医学科(旧・日本獣医畜産大学)を卒業し獣医師となり、いくつかの動物病院勤務を経て開院しました。どの動物病院でも得るものは大きかったですが、特に4年間勤務した埼玉のワラビー動物病院での診療の日々は私の基盤になっています。診療技術や知識だけではなく、ペットや飼い主さんとの接し方や獣医師とはどうあるべきかといったことを学ぶことができました。 【喜科先生】麻布大学獣医学科を卒業し獣医師となりました。その後は埼玉県にある動物病院と、ワラビー動物病院を経て当院です。勤務獣医師になりたての頃はすべてがめまぐるしく、毎日の診療をこなしていくのに精一杯でした。なので、あっという間に日々が過ぎていったのですが、先ほど院長の話にあったように、私にとってもワラビー動物病院は獣医師としての大きな糧となっています。
優れた診察技術を持ち、あらゆる疾患に対応できるジェネラリストをめざす
病院の特色を教えてください。
【喜科先生】すべての飼い主さんが気軽にペットを連れてこられ、安心して任せていただけるような動物病院であることです。アットホームな雰囲気を心がけるのはもちろんのこと、4人の獣医師と2人の動物看護師が在籍し、充実した診療体制を整えています。この周辺の飼い主さんたちは多彩なペットを飼っている方が多くいらっしゃいます。当院では、犬・猫だけでなく、ウサギやフェレット、ハムスターなどのエキゾチックアニマルや鳥など、幅広いペットの診療が可能です。あとは、開院時間も特色だと思います。平日は20時まで診療しています。なかなか、夜遅くなってしまうと、ペットを連れて行ける動物病院が少ないとお困りの飼い主さんも少なくないですし、仕事帰りの方も安心して来院できるように診療時間を設定しています。
それぞれの得意な治療ジャンルは何でしょうか?
【山本院長】どれか1つの科に特化するのではなく、いかにすべての科を診ることができるかを念頭に置いて、これまで研鑽を積んできました。私が獣医師として目標としている、ワラビー動物病院の先生方やこれまでにお世話になった先生方が常々仰っていたこんな言葉があります。「獣医師は、例えるなら“10医”。何かに特化するスペシャリストではなく、ペットの命を柱として全身、あらゆる症状を診ることができるジェネラリストであれ」と。街の動物病院にはさまざまな症状を患ったあらゆるペットが来院しますから、それぞれに的確な診断と対処、そして治療が最重要ですし、また重症の場合も、いち早く2次病院への架け橋となることが街の動物病院の使命だと考えています。ですので、広い診療技術と知識を持ち、それらを深く掘り下げていくことを獣医師として大切にしています。 【喜科先生】私は皮膚科と免疫科に特に力を入れて研鑽を積んできました。というのは、もともと私自身、肌が敏感な体質なので、ペットのつらさがわかるというのか、一刻も早く治療してあげたいと感じてしまうんですね。ただ、皮膚科は非常にデリケートな診療科目だと感じます。例えば、犬の代表的な皮膚疾患に濃皮症とよばれる疾患があります。同じ症状であったとしても犬種、年齢、性格によって治療法は変えていかなければ治療効果が望めない場合もあります。なので、皮膚に現れた症状だけを診るのではなく一頭一頭のすべてを考慮しながら治療していくことをモットーにしています。
診療に対するこだわりをお聞かせください。
【山本院長】何と言っても診察です。先ほどお話ししたことと重なる部分がありますが、早期発見早期治療のためにもいち早くペットが発しているSOSを把握することが何より大切です。ペットの症状を診つつ、飼い主さんのお話しにも注意深く耳を傾けながら診察していくことをこだわりにしています。的確に「診る」ということは獣医師にとって最も必要なスキルだと考えています。 【喜科先生】飼い主さんとのお話しすることを心がけています。同じペットを飼っていてもペットと飼い主さんとの関係は千差万別です。そして、望まれる治療というのも当然、異なってきます。その中で、ペットと飼い主さんにとってどんな治療が最善なのかを常に考えながら診療をしています。
ずっと、ペットと「良い関係」、そして「良い家族」であるために
獣医師をめざしたきっかけを教えてください。
【山本院長】一番は家庭環境ですね。父が獣医師なんです。また、実家でも馬や犬などをはじめたくさんの動物を飼っていました。私自身、小さい頃から動物が好きで積極的に触れ合っていましたので、自然と獣医師をめざすようになっていました。 【喜科先生】私は中学生の頃に飼っていた愛犬がきっかけです。ある日突然、発作を起こしてしまい両親とともに病院へ連れて行ったのですが、手遅れで亡くなってしまいました。本当に家族同然の存在でしたから、悲しいという言葉では言い表せないほど滅入ってしまって、何で助けてあげられなかったんだろうと自分を責めたこともあります。その時に、将来は獣医師になりたいと強く思い、獣医学科へ進むことを決めました。
休日はどのようなリフレッシュをしていますか?
【喜科先生】子どもがいますので、休日はほとんど育児ですね。2人いるのですが、小さいので、手のかかる時期なんです(笑)。でも、子どもたちの成長を見守りながら一緒に遊んだり、外に出かけたりしているときが一番のリフレッシュになっています。 【山本院長】私も同様です。休日は子どもたちと過ごす時間が多いですね。あと、休日に限定したことではなく、もっぱら時間があるときになのですが、スポーツが好きなのでサイクリングをしています。たまたま始めたのですが、獣医師というのは室内仕事ですので運動不足になりがちですから、とても良い息抜きになっています。
最後に『ドクターズ・ファイル』の読者にメッセージをお願いします。
【山本院長】可愛いというのが、ペットを飼う大きな理由だと思いますが、やはり命あるものですから可愛いだけでは飼うことはできません。そのペットに合った生活環境を用意できるか、または生涯にわたり世話をしていけるかなど、飼う前にじっくりと考えて家族として迎え入れてあげてください。ペットに対する愛情とはそういったことを整えた上でより豊かになるものですし、また良い関係であり、家族であるためにも必要不可欠だと思います。動物病院は治療するだけではなく、動物に関してのプロフェッショナルがいる場所でもありますから、ペットを飼う前に相談してみるのも良いのではないでしょうか。当院も、ペットと飼い主さんが豊かに過ごせるお手伝いをスタッフ一同、精一杯していきたいと思っています。疾患以外でも、ペットとの悩みなどの心配事があれば相談だけでも構いませんので、ぜひお気軽にお越しください。