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守下 建 院長の独自取材記事

船橋どうぶつ病院

(船橋市/船橋駅)

最終更新日: 2023/01/22

守下建院長が生まれ育った千葉県の隣町、船橋市で今年3月に開業した「船橋どうぶつ病院」。「アットホームなクリニックにしたかった」と守下院長が語るように、待合室は大きな窓から外光が降り注ぐ開放的な造りになっている。院内では診療以外にトリミングやペットホテル、しつけ教室も受けることができ、ペットのトータルケアを提供する。CTスキャンやCアームX線透視装置といった個人経営の病院では珍しい高性能な医療機器を揃えていることから、セカンドオピニオンとして利用するオーナーも少なくない。開業前には母校の大学病院や複数の医療センターで研修医を経験し、万全の準備態勢で開業に臨んだ守下院長に、開業までの経緯や今後の展望について伺った。 (取材日2014年5月26日)

準備期間に大学病院や医療機関で実践修業

はじめに、開業の地を船橋市に選んだ理由からお聞かせください。

実家が千葉市で、船橋は高校生ぐらいの頃から、ららぽーとなどでよく買い物に訪れていました。最近では大型ショッピングモールもできて今後ずっと生活していく上でも住みやすい街と思い、当院の獣医師でもある家内と相談してこの地で開業することに決めました。当院は犬、猫の診療以外にも、トリミング、ペットホテル、しつけ教室のサービスを提供しています。私が以前、勤務医をしていた動物病院のスタイルを踏襲し、ひとつの病院でペットのケアすべてを行わせて頂きます。医院の2階がトリミングルームとペットホテルになっており、今後は入院用とホテル用を分けて使用したいと考えています。しつけ教室は一応予約制ですが、基本的には毎週火曜に開催しています。

開業までの経緯についてお聞かせください。

麻布大学獣医学部を卒業後、八王子にある2つの動物病院で計6年間勤務医をしました。その間、母校の附属動物病院に全科研修医として内科、外科、放射線科、腎泌尿器科、腫瘍科、循環器科、整形外科、神経科など様々な科で学び、その後、放射線科に専科研修医として在籍し、外科と画像診断を学びました。特に、みなみ野動物病院(八王子)で勤務医をしながら通ったこの放射線科では、大学病院に来院した様々な症例の動物を診療しながらレントゲン、超音波やCT、MRIの読影技術も身につけられましたし、経験豊富なドクターに疑問や相談に乗っていただきながら知識を蓄えることができました。この科には開業医となった今でも週1回休診日を利用して通っており、今後も体力が続く限り通いながら勉強を続けたいです。その後は一度勤務医を辞め、週1回横浜にあるDVMsどうぶつ医療センターや所沢にある日本小動物医療センターで研修医をしながら、当院の開業準備を進めました。

ずいぶんさまざまな医療機関で研修を積まれてきたんですね。

そうですね。開業の場所がなかなか決まらなかったという理由もあるのですが、開業前に現場で勉強できるのはラストチャンスと思ったのです。たとえば、DVMsどうぶつ医療センターでは整形外科に在籍しました。来院する動物は、跛行(びっこ)が認められたり、先天的に肢が曲がっているなどの症状で、すでに診断がついて手術目的で来院する飼い主さんもいれば、原因がわからず精査目的で来る方もいらっしゃいます。初診の動物に診断をつける際、人間なら「肘が痛い」など直接医師に伝えることができますが、犬や猫は言葉が話せません。そこで大切になるのは触診です。例えば、前肢に跛行がある症例では、触診を爪の先からはじめ、前腕骨や上腕骨を触り、また、手首や肘、肩関節などを触診していきます。触診上動物が嫌がったり反応がある部位、または関節の腫れや可動域の異常といった、触診上おかしいと思われる部位を中心にレントゲンを撮るという流れです。特に、骨折と椎間板ヘルニア、膝関節の中の靭帯が損傷する「前十字靭帯断裂」という症例は数多く経験しました。

CTスキャンや内視鏡、Cアーム透視装置で負担の少ない診療を提供

飼い主さんはどのような目的で来院することが多いですか?

開院してしばらくは病気を患っている動物というよりも、たとえば肛門腺を絞るなどの予防やお手入れがメインになるかと思っていましたが、「他の動物病院に通っているが、病気が治りづらい」「他院ではこのように言われたがどうでしょうか」といったようなセカンドオピニオンを目的に来院される方が多いですね。犬と猫の比率では開業間もなくは犬が8〜9割でしたが、今では大体半々ぐらいになりました。都内に比べてこの辺は一軒家で中型犬以上の犬種を飼っている方も多く、ゴールデンレトリバーのオーナーさんも何人かいらっしゃいます。待合室も広く開放的に作ったので、まだそれほど患者さんが多くないうちは大型犬を走り回らせながらフリーダムに診療を行っています(笑)。

診療の特徴についてお聞きします。動物病院では珍しいCTスキャンが備わっているようですね。

CTスキャンを使うケースとしては、椎間板ヘルニアの診断が多いですね。椎間板は背骨の間と間でクッションの役割しているのですが、場所がしっかり診断できないとどこを手術していいのかわかりません。通常の診断では動物検診センター「キャミック」や大学病院でMRIやCTを撮ることが多いのですが、それでは検査のために麻酔をかけて、動物病院で手術のために再度麻酔をしなければなりません。当院ではCT検査室と手術室が隣同士なので、椎間板ヘルニアなら検査から手術まで一回の麻酔で済みます。他には、胸やお腹の中に腫瘍ができたときに外科処置が可能かどうか見極めで使用することも多いですね。超音波検査でもある程度診断が可能ですが、CTによって腫瘍の範囲までが明確になるというわけです。

CTスキャン以外には特徴的な設備は?

手術室には、アルファベットの「C」の形をした「Cアーム」というX線透視装置を備えています。普通のレントゲン写真というのは、一瞬X線が出て1枚の写真になるわけですが、この装置はずっとX線が出ている状態で、レントゲンの動画を見ることができます。使用する症例で多いのは、骨折の手術です。手術中に骨折線が合っているか、ピンやスクリュー(螺子)、プレートの長さが丁度良いかなど随時確認でき、手術を安全かつスムーズに行う事ができます。内視鏡は、慢性の嘔吐や下痢、食欲不振など胃腸の疾患が疑われる際に使用します。食道、胃、十二指腸、回腸遠位、盲腸、結腸、直腸といった粘膜の状態を見ることが可能となります。また、鉗子で粘膜の一部を採材し、病理検査という顕微鏡の検査をする事で、お腹を開けずに胃腸の病気を診断することが可能となります。また、異物を飲み込んでしまった場合、胃の中から鉗子で掴み取ることも可能となり、手術を必要とせずに対処できます。

お散歩のついでにぜひお立ち寄りください

飼い主さんとのコミュニケーションで心がけていることは何ですか?

当たり前のことですが、検査計画や治療計画を良く話し合った上で、いくつか選択肢を提示しながら一緒に考えて、納得の上で検査や治療を進めていく事を心がけています。獣医学的にスタンダードな検査や治療方針はありますが、すべてのオーナーさんがそれを望む訳ではありません。そこには金銭的な問題、動物の年齢や動物に対する考え方など色々あるので、費用見積もりも明確に提示し、良く話し合って決定するようにしています。また、病気のことなどをオーナーさんが理解しやすいように、絵や写真などを利用しながら説明するようにしています。

今後の展望について具体的に考えていることはありますか?

しつけ教室に関しては、現在はインストラクターと1組の飼い主さん、ワンちゃんとの1対1で行っているので、将来的には何組かで和気あいあいとした雰囲気で開催できれば思っています。待合室が広く、外から様子が分かる造りなので、散歩で通った方が院内を覗いて「楽しそうだね」と興味を持っていただけるような雰囲気にしたいですね。また、今後は獣医師会に入り、さまざまな先生方にご指導していただきながら、病院同士のつながりも深めていきたいと思います。CTスキャンを保有している個人の動物病院はそれほど多くないと思いますので、診療で必要がございましたら、是非ご利用頂ければと思っております。一人のドクターとしても勉強を怠らず、船橋市の頼れる動物病院となれる様、成長してきたいですね。

最後にペットを飼っている「ドクターズファイル」の読者にメッセージをお願いします。

飼い主さんには、ワンちゃん、ネコちゃんにとっては病院に来るというだけでも怖いことだと認識していただきたいと思います。急に診察台に乗せられ、身体を触られるのはすごくハードルが高いことなのです。ですから、病院に慣れさせるため、別に病気やケガの治療でなくても、お散歩の途中とか気軽によっていただければと思います。当院の患者さんには、お散歩の途中におやつを食べに寄って下さるワンちゃんもいますし(笑)。そういう子はだんだんここを好きになってくれますし、診療をするときでも尻尾を振りながら診察台に乗ってくれます。もちろん、ペットの飼い方や心配事などがありましたら相談に寄っていただくことも大歓迎です。もし私が診療中のときには他のスタッフが丁寧に対応させていただきます。ちょっとした相談をするだけでも大歓迎。医院の存在を知って頂き、気軽に利用いただける、大切なペットの頼れるホームドクターとして、トリミングやペットホテル、しつけ教室とトータルでケアさせていただきますので、今後とも宜しくお願いいたします。

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