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真弓博臣 院長の独自取材記事

ミルキーウェイ動物病院

(横浜市南区/吉野町駅)

最終更新日: 2023/01/22

吉野町駅から徒歩3分。天の川を渡るワンちゃんネコちゃんをイメージしたかわいらしいロゴマークが印象的な「ミルキーウェイ動物病院」の看板が見えてくる。淡いピンク色の院内は温かく、とても居心地がいい。「ちょっとお茶でも飲んでいこうかと気軽に立ち寄っていただけるクリニックにしたかったんですよ」と、にっこり笑うのは真弓博臣院長。大きなからだに素敵なひげがトレードマーク。豊かな愛情をいっぱいに動物たちに注ぐ、とても熱いハートに満ち溢れたドクターだ。常に身近に寄り添う診療と最先端の高度医療の両立を目指し、日々、努力を重ねている。「動物たちのことを一番に考えられる町医者でありたい」という真弓院長に、日々の診療で感じる思いや目指す医療の姿、獣医師を目指した理由やご自身の自由な時間の過ごし方などプライベートなお話まで、たっぷりと語っていただいた。 (取材日2012年01月17日)

一番身近な存在でありながら高度医療も実現できる町医者を目指して

とても素敵な名前のクリニックですね。

ありがとうございます。2002年の開業の時、いろいろと考えるなかで浮かんだのですが、最初は冗談半分だったんですよ。というのも、ちょっと恥ずかしいんですが、僕の誕生日は7月6日。ちょうど七夕の前日なんです(笑)。それで、「ミルキーウェイ=天の川はどうだろう?」と言ったら、まわりの方の反応もよくて。ロゴマークは、勤務医時代の後輩の妹さんで、当時美大生だった方が作ってくださったものなんです。院内は、手術など医療行為を行う診療スペースとゆったりサロンのように過ごしていただきたい待合室とで床の色を分けました。ピンク色でまとめた待合室は、「ちょっとお茶でも飲んでいこうかな」と気軽に立ち寄れるよう、病院っぽくない、あたたかく居心地のいい雰囲気を心掛けたつもりです。患者さんは、やはりお近くにお住まいの方がほとんど。基本的にはワンちゃん、ネコちゃんが中心で、ウサギやフェレット、ハムスターといった小さな動物たちの診療もしています。

10年間診療されてきてどのようなことをお感じになりますか?

獣医療の進歩のすごさですね。また、患者さん自身の意識もとても高くなったと思います。今はインターネットで何でも調べられる時代。「こう書いてあったんですけど」と、来院される方が非常に多いんですよ。すべて細かく説明しないと何も納得されない方もいらっしゃいますから、インフォームドコンセントの大切さをひしひしと感じています。昔は説明も治療法も1通りしかなかった、ということが多かったのかもしれませんが、今はいくつか選択肢をご提案をし、飼い主さん自身に選んでいただくことが必要。説明内容をきちんと理解し、同意していただかないといけないわけですから、勉強してくださるのはとてもいいことだと思っています。ただ、なかにはインターネットの情報を過信し、何をご説明しても「ネットにはそう書いていなかった」と、なかなかご理解いただけない方もいらっしゃる。そこは難しいところだなあと思いますね。

いろいろな最新の医療機器も揃えていらっしゃいますね。

はい。僕は基本的に町医者。そうであることを誇りに思って診療しています。ただ、だからといって最先端医療は何もできない、ではダメだと思うんですよ。相反する考え方ですが、一番身近な存在でありながら高度医療も実現できる、それを目指し、可能な限り新しいものは導入し対処していかれるよう、ハード面ソフト面両方で努力しているつもりです。ですから、椎間板ヘルニアや甲状腺腫瘍の手術などもできるくらいの設備や、動物用の内視鏡も完備。少しでも動物たちの負担を少なく、よりよい診療をするための工夫も重ねています。もちろん、どうしても「うちではできないよ」ということもあるかもしれませんが、そういう判断も「うちではわからない」ではなく、きちんと判断をして、よりよい診療の方向への道筋をつけてあげることが大事。僕は同じような志を持つ獣医師の先生方と一緒に、「DVMs動物病院グループ」の設立に賛同し、二次診療センターや夜間動物病院の運営にも関わってきました。「あれ?ちょっとおかしい」と思った時には、そういったところにすぐにご紹介できるよう連携も大切にしています。何でも気軽に相談できながら、きちんと先を見据えた診療をする、それこそが僕の理想とするホームドクターの姿なんですよ。

遠回りをしながらも実現させた獣医師への道

先生はずっと獣医師を目指されていたのですか?

そうですね。子どもの頃から動物が大好きで、いつもいろいろと飼っていたんです。とくに馬が好きだったんですが、ある時、「馬は足を骨折したら死んでしまう」という話を聞いて。当時、有名だった競争馬が本当に亡くなってしまったことに衝撃を受け、「僕が獣医さんになって治してあげたい」と思ったのが最初でした。だから、最初は馬などの大きな動物の診療する獣医師になりたかったんですよ。それから、ずっと心のどこかに憧れの職業として持ちながらも、かなり自由に高校生活を送ってしまったので(笑)、正直、高校3年生になっても卒業後の進路を決められずにいたんです。担任の先生に「本当にやりたいと思ったことはなかったのか?」と聞かれた時、「そういえば獣医になりたいと思っていたんだ」と、改めて思い出した。でも、とにかく勉強していなかったので、「今からじゃ、もう無理だしな」と、ポロッと言ったら、「やりもしないうちにあきらめるな。それじゃあ、根性なしじゃないか」と怒鳴られましてね。逆にカチンときて「絶対に合格してやる!」と啖呵を切ってしまったんですよ(笑)。結局、それから3年かかりましたから、高校を2回出たようなもの。でも、合格通知を持っていったら、先生が「うちの高校から獣医学科に行ったのはお前が初めてだ」と本当に喜んでくれたんです。僕もうれしかったですね。遠回りはしたけれど、この職業について、本当に良かったなあと思っています。獣医師ってかっこいい仕事でしょう?40歳を過ぎて、一層、思うようになりました。もちろん、年月を重ねれば、いろいろと考えさせられること、納得いかないこと、たくさんあります。日々、自分を磨きつつ、「獣医師はかっこいいんだ」と胸を張って言えるよう、これからは獣医師の世界も変えていかれる、そんな存在になりたいですね。

ご自身の自由な時間はどのようにすごされているのでしょう。

僕は動物たちと一緒にいられればそれでいいので、とくに何をしたいとか、どこに行きたいとか、あまりないんですよ。開業当初は、休診日もなくてもいいと思っていたほど(笑)。実際、ゆっくり休むこともほとんどないので、自分の時間をのんびり過ごすと言えば、近くの大型電気店をぶらぶらウィンドーショッピングするくらいでしょうかね。ここで診療している時間が一番楽しいのかもしれません。もちろん、家族と過ごす時間は大事にしていますよ。今、小学生と幼稚園児の娘がいますから、時々時間を見つけ、出かけるようにしています。そのうち、友だちと一緒に過ごす時間のほうが楽しくなってしまい、僕と出かけたいとも言わなくなってしまうでしょうしね(笑)。今のうちかなとも思っているんです。実は、妻も獣医師。ここでの診療も担当し、いろいろな面でサポートしてくれるんです。身近なところに理解者がいてくれるのは本当に幸せなこと。とてもありがたいなあと思っています。

常に動物たちに寄り添う優しい医療を実践していきたい

診療する上で一番心掛けていらっしゃることはどのようなことでしょう?

まずは動物たちに優しい医療ですね。当然、連れていらっしゃるのは飼い主さんですから、場合によっては飼い主さんにも優しくする場合、逆に少しきついことをお話する場合、いろいろあります。飼い主さんの心のトゲが抜けないと診察できない場合もあったりするんですよ。そういったところまで配慮しているつもりです。例えば、治療の選択においても、本来一番いいと思われる治療法と飼い主さんの望まれる治療法が一致するとは限らないので、非常につらい思いをすることもあります。それぞれご事情もありますからね。そういった面も考慮し、できるだけ動物たちに負担の少ない、飼い主さんも納得できる、そんな着地点を見つけてさしあげることが大事かなと思うんです。ただ、僕が一番に考えるべきは、あくまでも動物たちのこと。たまに、あまりに身勝手な理由で治療を放棄してしまう飼い主さんもいらっしゃるんです。動物たちは当たり前ですが、言葉が話せない。目の前で苦しんでいる姿を見ると、ついつい熱くなってしまうこともありますね。

一番熱くなった時のことをお聞かせいただけますか?

4年くらい前のことですが、買ったばかりのマルチーズの子犬を、何が気に入らなかったのか壁に投げつけてしまい「死んじゃったかもしれない」と電話をかけてきた飼い主の方がいらしたんですよ。すぐに連れてきてもらい、なんとか一命を取り留めることはできたんですが、回復してくるにつれ、どうも動きが変なことに気付いて。眼科の専門医の先生に診てもらったら、目が見えなくなってしまっていることがわかったんです。その時は本当に熱くなってしまいましたね。結局、「この子が死ぬまで僕が面倒を見るから」と、飼い主から譲り受け、今、ずっと病院で世話をしているんですよ。どんなに熱くなってしまう場面でも、淡々とお話すればいいんでしょうが、ついつい、性格的にそれができなくて(笑)。年とともにずいぶん落ち着いてはきましたが、スタッフも、こういう僕にいろいろ言われながら、ずっとついてきてくれるので、本当にありがたいなあと思っているんです。いつも伝えているのは「常に献身的に、動物たちのためになることをしてほしい」ということ。僕が自分自身に言い聞かせている言葉でもありますね。

動物たちの健康を守りつつ、お互いに明るく楽しく生活していくために、読者にメッセージをお願いします。

例えば、どんなに偉い大学病院の先生でもできないのは、その子の毎日を見ていてあげること。絶対に勝てない、飼い主さんにしかできないことなんです。「いつもと食事の食いつきが違う」「昨日と比べてどこか元気がない」といった、「何となく変」がきかっけで、大きな病気が見つかることもあるので、飼い主さん自身が一番身近なドクターなんだということをもっと多くの方にわかっていただき、何かあれば、お電話でも構わないので、気軽に相談していただきたいです。取り越し苦労だったら、それでいいんですよ。とにかく僕は町医者なんですから、気兼ねなく立ち寄っていただけたらうれしいですね。開業当初、「10年目には理想に近い病院にしたい」という思いできましたが、残念ながら、今、そこまでできずにいるのが現実。最終的な僕の理想は、いつでもすぐに診療できるよう、住宅と一体化した病院にすることです。よく、「3度建てて初めて理想の病院ができる」と聞きますから、まだ先は長いかもしれない。でも、いずれ次のステップに進み、少しでも理想に近づきたいなあと思っています。とにかく、一番は常に動物たちに寄り添うこと。これからも町医者としての誇りを持ちつつ、できうる限り高度医療と両立させながら、心を込めて診療していきたいですね。

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