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井本 史夫 院長の独自取材記事

井本動物病院

(横浜市青葉区/あざみ野駅)

最終更新日: 2023/01/22

あざみ野駅西口を出て横浜生田線沿いに歩くと、ほどなく見える黄色の幌屋根に青と赤のロゴマークが目印のエントランス。院内に入ると、受付のスタッフとともに一匹の猫が出迎えてくれた。わけがあって病院で暮らすことになった猫だという。取材の間も先生を気にするかのように、ドアの隙間からたびたび顔を覗かせていた。そんな和やかな雰囲気の院内でTV出演や『間違いだらけの室内犬選び・育て方』など数々の著者でも知られる井本先生にお話しを伺いました。 (取材日2007年1月18日)

いつも猫や犬がそばにいる、そんな子ども時代だった

どんな幼少期を過ごされたのでしょうか?

朝から晩までいつも猫がそばにいてくれましたね。3歳の誕生日に猫のコマを飼ってもらって以来、物心ついた頃からずっとコマと一緒の生活でした。毎朝、決まった時間にコマが僕を起こしてくれて、学校に行く僕を見送ってくれる。学校から帰ればコマと遊び、夜はコマが布団に入ってきて母親のように僕を寝かしつけてくれた。コマは当時としては長生きで12歳まで生きました。実家では猫だけでなく犬も飼っていましてね。だけど、困ったことにコマは犬と仲が悪くて、ケンカをすることもありました。当然、僕はコマの肩を持つ。だけど、犬ともたくさん遊びましたよ。泥だらけになって犬と駆け回ったり、夏になれば近所の池で一緒に泳いだりもしましたね。

愛猫コマとの出会いが獣医師を志したきっかけですか?

「そうです。コマがきっかけです。」と言えれば、話としては美しいだろうけど、実際はそうでもありません…(笑)。高校生の頃の僕は、生まれ育った関西の町がとても窮屈に感じられて、何とかして出たくて仕方なかった。僕の目には広大な北海道がとても魅力的に見えた。それに酪農に関心があったので、帯広畜産大学を選んだわけです。今でこそ獣医師は犬や猫を診察するけれど、当時の獣医師は畜産に関係する動物に係わるのが主で、自分もそのような仕事か研究者かなと漠然と思いながら学生生活を送っていました。大学を卒業するのに、資格があった方が勉強した証があっていいだろうという気持ちで獣医大学に入りましたが…。今思えば、コマや犬たちと過ごした少年時代があったからこそ、獣医師の道を選んだと思えるけれど、当時の僕にはそのような意識はあまりなかったですね。

この街の変化とともに人と動物の関係も変わった

休日はどのように過ごされるのですか?

仕事をする日は午前中に診察にあたっていますが、午後は会合に出たり、講演や講義に行ったりと外出することも多く、特にパターンは決まっていませんね。休日はだいたい月曜ですかね、晴れていれば、ゴルフですかね。雨の場合はフラッと映画館に出かけたりして、月に2本くらいは見ます。趣味と言えば、トレッキングですね。自然に触れながら歩くのは気持ちのいいものですよ。このあたりだと丹沢山系や道志山系あたりを歩いたり、遠いところだと、「ネパールに狂犬病ワクチンを送る会」というボランティア活動でネパールを訪れる際に、活動の合間にヒマラヤの標高3000〜4000m位のトレッキングを楽しみます。

田園都市エリアで開業されたきっかけは?

今から33年前の1974年に開業しました。当時の田園都市線のエリアは本当に何もなくて、あざみ野の駅もまだない頃でしたが、これからどんどん発展してゆく街だと言われていたので、この地を選びました。最初はたまプラーザ駅に近い美しが丘4丁目の住宅地の中に開業して、20年前の1987年に現在の場所に移転しました。現在は患者さんの6割くらいが犬ですね。一般的な診療を受けにみえる地域の患者さんのほかに、僕が力を入れているHARD<sup>※</sup>の治療ためにわざわざ遠くから足を運んでくださる患者さんもいます。開業して33年で街並みも変わりましたが、何よりも人と動物の関係も変わりましたね。

人と動物の関係をみつめて

この33年で、人と動物の関係はどのように変化したのでしょうか?

昔は動物が外にいるのが当たり前だったのが、今は室内で人とともに暮らすようになり、関係の密度がものすごく濃くなりましたね。犬や猫の小さな変化にも気づきやすくなり、おかげで病気の早期発見ができるようになった。しかし、その反面、病気や問題行動を引き起こす要因になることもあります。例えば、一緒に過ごす時間が増えれば、ついオヤツを与える機会も増える。そうすると肥満になりやすいとか、オヤツ欲しさにうるさく吠えたりなど困った行動につながることにもなる。ペットに限らず、野生動物なども含めて、動物は人の影響を多大に受けているんです。だから僕は、人は動物のために適切な環境を整える必要があると考えています。ペットについて言えば、室内で暮らしている動物ですから、どんな環境を用意すべきかを考えることが大切なのではないでしょうか。

問題行動を直すポイントはありますか?

問題行動を起こす原因はさまざまなので、飼い主さんと動物を診ないと正確なことは言えません。しかし、どんな問題行動も飼い主さん次第でよくなると言えます。たった一言のアドバイスで直ってしまうケースもあれば、原因となっている病気の治療や飼い主さんの行いを変えていただくことから始めなければならないケースもあります。平均的には数週間で変化が見られます。ポイントとしては、いきなり高いハードルを設定するのではなく、少しずつできることから始めるようにすることです。週に2回くらい噛み付いていた犬が、月に1回しか噛まなくなり、気がついたら全然噛まなくなった。そんな調子で直して行きましょう。特に初めて犬を飼われる方は犬の問題行動に悩まされることが多いようですね。誰でも初めて経験することは戸惑うものですから心配はいりません。むしろ戸惑うのが当たり前です。

問題行動に悩まされている飼い主さんにアドバイスをお願いします。

犬や猫と暮らすことで、生活がより楽しくなるだろうと期待を抱いていたものの、実際は困り果てている飼い主さんが多いように思います。犬や猫は置物ではありませんから、食事もすれば、ウンチもするし、時にはいたずらだってします。イメージ通りにいかないものです。楽しい暮らしのために家族として迎え入れた犬や猫がストレスの原因となり、振り回されてしまっていては本末転倒です。では、どうすればいいか?多くの人にアドバイスを求めることですね。ペットショップのスタッフ、犬を飼っている友人など、どんな人でもかまいません。とにかくいろんな人に聞いてみることが大事です。経験者はアドバイスを与えてくれると思いますよ。ただ、その人と犬との個別の経験だという事を忘れないで下さい。もちろん僕のところにアドバスを求めに来てもらってもいい。ひとつひとつのトラブルを乗り越えて、動物との暮らしを楽しんで欲しいと願っています。犬や猫との暮らしは実に素晴らしいものですから。

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