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山口 武雄 院長の独自取材記事

明和動物愛護病院

(横浜市青葉区/青葉台駅)

最終更新日: 2021/10/12

1日中、買い物客や学生で賑わっている青葉台。十日市場方面へ徒歩5分のところにある「明和動物愛護病院」。院長は山口武雄先生。山口先生と言えば、スマトラ沖地震、阪神淡路大震災、雲仙普賢岳の噴火などの災害時に、被災地で動物の救援活動を行ったことで、動物愛護関係者の間では、その名を広く知られている。多くの動物愛護のボランティア団体とも連携をとり、幅広く活躍する山口武雄先生に話をお話を伺いました。 (取材日2006年9月25日)

小学校3・4年まで、毎日居残り勉強をさせられていました。

小学生の頃はどんなお子さんだったのですか?

僕は、実は幼稚園を退園しているんです。だから、小学校入学の時に字が書けなかった。それで、先生に毎日、居残り勉強をさせられました。信じられないかもしれないけど小学校3、4年位までずっと。クリスマスに、先生からカルタをプレゼントされたのを覚えてますが、これは「字を覚えろ」って事だったんだと思います(笑)。結局、放課後の勉強が習慣になってしまって、居残り勉強を強制されなくなってからも、自主的に放課後の勉強を続けました。おかげで、小学校を卒業する時には、成績はかなり上位のほうになってました。

子どもの頃から獣医を目指してたんですか?

ぜんぜん。中学に入ってからは、習慣になっていた勉強もおろそかになってしまって、目指していた高校の受験に失敗してしまったんです。結果的に入学した学校は、受験せずに大学へ行けるエスカレーター式の高校だったんですが、特に大学に行きたいと思っていたわけでもなく、これといって将来を考えていたわけでもありませんでした。実家が肉屋だったので、身近なところで、ラーメン屋さんとか、でなければ、タクシーの運転手になるのかな?と漠然と思っていました(笑)。でも母親から「これからは大学へ行かなきゃだめだ」と強く説得されて。「仕方がないな」くらいの感じで、そのままエスカレーター式に大学へ行きました。今では、学部名も変わっていますが、農獣医学部畜産科に進みました。実家が肉屋だから何か役に立つかと思って(笑)。入学した時も獣医になるとは思っていませんでした。

僕が犬を可愛がる姿見て、獣医を勧めたんだ

獣医の道に進もうと決心したのは?

畜産科の授業は実習が多かったんです。そこで10歳くらい年上の先輩に出会うことになるんですが、年も相当離れているんで、僕は彼の弟みたいによく面倒を見てもらいました。その彼が犬を飼っていたんだけど、僕がよく面倒をみていたんです。時には動物病院にも僕が連れて行ったりしてました。そんな姿を見ていた彼が、ある日僕に言ったんです「お前は獣医になれ」って。急に何を言うんだろうって思いました。その頃でさえ、将来獣医になるなんて思ってもみなかったんです。 ところが、彼からすると僕が犬を可愛がっている姿を見て、獣医が天職と思えたんでしょうね。特にこれという目標もなかったし、その後も彼から強く勧められたこともあって、畜産科を卒業した後、もう一度、獣医科に再入学したんです。結局、彼の一言が、僕の獣医への道を切り開くことになりました。

大学を卒業してからはどこかの動物病院に就職したのですか?

いや、卒業してすぐに実家の隣に開業しました。来院してくれる飼い主さんを募集しようと、新聞にチラシ広告を入れたりしましたが、これがぜんぜん反響がない。来院したのは月に10人くらいだったかなぁ?どうしよう、もうやめようかと思う事もありました。知り合いのペットショップを手伝わせてもらったりして何とか食いつなぐそんな毎日でした。どうしたら飼い主さんに来てもらえるのかわからず、流行しているお店の本まで読む日々でした(笑)。

今の先生はペットショップを手伝っていた頃とだいぶ違うと思うのですが、何が転機になったのですか?

幾つか転機があり、僕を信頼してくれる飼い主さんが徐々に増えてきたんだと思いますが、やはり、マスコミに大きく取り上げられたのは、ひとつのキッカケだったと思います。雲仙普賢岳が噴火した時に、取り残された動物達を救済しに向かった事で共感してくれる方が増えたのは事実でしょうね。神奈川新聞にその事が掲載されてからは、多くの飼い主さんが病院を訪れてくれるようになりました。その後も、獣医として、災害時の動物達の救済活動にあたっています。阪神淡路大震災では450頭にも及ぶ動物達の救助にあたりました。最近では、スマトラ沖地震の時にも救済活動に参加したし、ブータンへ行って動物医療の指導にもあたりました。

10年くらい前に届いたお礼の手紙。感動しました。

先生の診療方針とは何でしょう?

獣医という職業には、ボランティア意識もなければならないと思っています。例えば、病気にかかった捨て猫を、拾って育てようとする人がいます。そういった人に、何万円もの治療費を請求したらどうなるでしょう。かわいそうだと思っても、育てたいと思っても、治療費がネックになってしまう現実がある。獣医という職業においては、時に治療費用は度外視せざるを得ない場合もあると思っています。動物を愛護したいという人達の気持ちに何とか応えたいと思っています。こんな事がありました。「この猫を治してしてほしい」とやってきたのは貯金箱を抱えた小学生。手術が必要な容態でしたが、入っていたのは数千円。「治療費は大人になったらでいいよ」という事で、結局、治療は引き受けたんですが、数年後、御礼の手紙とお金が届きました。その時の事を忘れずに覚えていてくれたんでしょう。感動しました。

先生は動物愛護団体と連携して様々な活動をしているとうかがっていますが?

ひとつの活動は、先程お話した被災地での動物救済活動です。それに加えて継続して行っているのは不妊手術の推進です。毎年50万頭の犬猫が飼う人がいないという理由で処分されています。大半は生まれたばかりの子犬、子猫です。そんなことにならないよう、不妊手術の推進をしています。不幸な現実を少しでも減らせるように、動物愛護団体と連携して不妊手術を推進しています。また、飼い主の責任感の欠如も深刻な問題です。いろんな事情があるのでしょうが、飼い主としての最低の責任は果たして欲しい。そういった啓蒙活動をしていきたいと思っています。

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