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高瀬 雅行 センター長の独自取材記事

エルムス動物医療センター八幡山院

(杉並区/八幡山駅)

最終更新日: 2023/01/22

八幡山駅から徒歩10分。車でのアクセスも良好な街道沿いにひときわ目立つ建物が「エルムス動物医療センター八幡山院」だ。二子玉川、柏の葉も加えたエルムスグループのメイン拠点として、通常の外来に加えて時間外対応も行い、充実の設備でニーズに応える動物医療を提供している。特に整形・神経外科においては、診断からアフターケアまで完結できる体制で、周辺病院からの紹介も絶えない人気ぶりだ。今回インタビューを行った高瀬雅行センター長は、整形を強みとする専門性の高いドクター。自身を「専門職肌」と称する高瀬センター長のめざす、動物診療の在り方とクリニックの姿とはどのようなものなのだろうか。 (取材日2017年1月10日)

充実した設備と体制で高度な動物医療を提供する

こちらのクリニックの強みはどのような部分でしょうか?

いちばんの強みは、MRIやCTなどの先端機器を導入しているところでしょうか。動物は言葉で痛いところや不調を伝えることができません。どこがどんな状態なのかは基本的には触診で診察をしますが、わかりにくい場合も多いのが現状です。そのため、MRIやCTを使った検査の重要性が高くなっています。もともと前院長が整形・神経外科の分野に力を入れていたこともあり、迅速な対応かつアフターケアまでを一貫して行える体制を整えてきました。こういった環境を整えることで、飼い主さんたちにも貢献できたらと思います。

動物病院としては、非常に充実した設備や体制を整えていらっしゃるのですねね。

はい。やはり迅速かつ正確な診断は医療の基本として欠かせない部分です。また、当院には内科領域、外科領域それぞれを専門としているドクターがそろっています。得手不得手をフォローし合いながら、各自で専門性を高めるべく努力を続けているんです。病気によっては、外科だけ、内科だけ、で治療を完結するのは難しいので、それぞれの得意とする部分を生かしながら総合的に病気に対してアプローチを行うこともしています。

立ち位置としては二次診療寄りなのでしょうか?

そうですね。近い部分にあるとは思います。ですが、ホームドクターとしての面も大切にしたいと考えています。設備をそろえていたり、僕自身が専門職肌なところもあるので、各自の得意分野を磨くことに積極的に力を入れてはいますが、「どこが悪いかわからないけど、何か変だと思う」という気づきから来院される飼い主さんの多さを見ていると、完全な二次病院としてではみなさんのニーズに応えることができないな、と感じていまして。何かあったらどんなことでも構いません。ここに来ていただいて、きちんと病気を見つけて、最初から最後まで総合的な治療を提供できる。さらに、こちらのクリニックで見させていただいている飼い主さんには、時間外でも迅速に対応できる。そういう姿が理想ですね。ですので、健康診断やワクチンなどのメニューを定期的に用意して、どなたでも気軽にお越しいただけるようにしています。

ただ治すだけではなく、納得のいく治療と説明が重要

それでは先生ご自身について伺います。こちらにいらっしゃるまでのご経歴を教えてください。

僕の実家は牧場で、物心つく前から常に動物がいる生活が当たり前の環境で育ってきました。ですから、動物と関わる仕事がしたいと思うようになったのは自然の流れでしょうね。しかし、実家で飼育していた動物はいはゆる商業動物ですから、幼心につらい別れも多く経験しまして……。それなら最後まで付き合える仕事のほうが僕としては動物との関わり方としていいな、と思ったことが獣医師を志したきっかけです。大学で獣医になるための勉強をした後は、ほかの動物病院に勤務し、そこで知り合った前院長から誘われて、当院で働くことになりました。

診療の際にはどのようなことに気をつけていらっしゃいますか?

これは院全体のモットーですが、飼い主さんへの説明をわかりやすく、伝わりやすく、という部分に非常に気を配っています。また、僕自身としては、自分のエゴにとらわれた治療にならないように気をつけていますね。最終的には、飼い主さんがケアの形をご自身で納得して選択できるように、説明の仕方や選択肢の提示の仕方などを考えています。繰り返しになりますが、ご自身の不調はわかりやすいですが、動物は自分で不調を言葉にすることはできません。治療を行うには費用や時間もかかってしまうので、今、どのような状態にあるのか、どのような治療が必要なのか、言葉にできない動物たちに変わって飼い主さんが納得して選択できるよう十分に説明するというのは、当院にとって必要なことだと考えています。

たとえばどのような方法で伝える工夫をされているのでしょうか?

話し方、言葉の選び方ももちろんですが、一番は実際に写真や画像を見ていただくことですね。極力CTやMRIを撮影する際にも飼い主さんには立ち会っていただき、その場で説明できるようにしています。やはり、いくら症状が改善しても、最終的に納得して治療を終えることができなければ、何かしら不満や不安が出てくる可能性があります。逆に残念な結果になったとしても、きちんと納得していただいた飼い主さんは、次の子も連れて来てくれたりします。そういった飼い主さんたちの姿をみていると、やはりわかりやすい、伝わりやすい説明というのは一番大切なのでしょうね。

めざすのは「ここに来ればなんとかなる」病院

こちらではトリミングサロンも併設されているんですね。

はい。動物病院が提供しているトリミングサロンということで、ペットの体調に不安のある飼い主さんにも安心していただけます。逆に、トリミングを受けに来てそこで異常を発見した場合に、すぐにこちらで対応できることも魅力だと思います。トリマーもそういった動物のケアを行うことが多いので、動物たちの体調に配慮したサービスを受けることができますよ。

この病院のめざす姿はどのようなものでしょうか?

どんな症状で来院した動物に対しても、しっかりと1から10まで対応できる動物病院。一般外来でも時間外でも、いつ来てもここならなんとかしてくれる動物病院。そういう場所にしていきたいと思っています。そのためには、まだまだスタッフの体制や僕自身も含めた勉強が必要ですが、日々、できることを増やしていきたいですね。幸いにも当院にはモチベーションの高いスタッフがそろっていますので、今でも大学に所属して経験を積み重ねていたり、専門分野を磨くべくそれぞれが努力しています。また、セミナーなどの情報もこちらから発信をして、積極的に参加してもらったりもしています。そうやって当院にいる獣医師・スタッフが知識・技術の向上に取り組み、大学病院にも負けないくらいの最高の治療が提供できる体制を整えていきたいです。

それでは読者にメッセージをお願いします。

まだまだ新しい病院ではありますが、動物たちが少しでも早く、より快適な生活が送れるよう、しっかりとした設備をそろえ、ドクター、スタッフ一丸となってサポートさせていただきます。クリニックの中に入ってみないとなかなか雰囲気がわかりづらいところもありますが、健康チェックやワクチンなども行っておりますので、まずはどんなところなのか知っていただき、そこから満足のいく治療を提供できればと考えていますので、ぜひ足を運んでいただければ嬉しいです。

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