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林 雅彦 院長の独自取材記事

コトブキ獣医科医院

(横浜市港北区/高田駅)

最終更新日: 2023/01/22

2012年12月に、横浜市営地下鉄グリーンライン高田駅より徒歩5分という好立地に移転した「コトブキ獣医科医院」。より患者に喜んでもらうため、明るくキレイな待合室や広い入院施設などの環境を整えた。開業は昭和58年、近所の方はもちろん、林雅彦院 長を頼って遠方からも受診に来る患者も多い。「動物好き」と本人がおっしゃるように、院長のお話からは動物への愛情がひしひしと伝わってきた。現在も、看 板犬であり併設されているトリミングサロン「&socks」のモデル犬でもあるトイプードルをはじめ、猫3匹、くさがめと生活を共にしていると いう。院長は動物だけでなく、飼い主にも幸せになってもらいたいという思いで考え付いた"シェルター"を実現させたいと、夢を語ってくれた。こんな先生が 近くにいたら動物も飼い主もきっと幸せになれるだろう、そう感じた取材だった。 (取材日2013年9月30日)

いつまでも健康で過ごせるよう早期発見・治療の大切さを伝えたい

まず初めに、獣医師を目指されたきっかけをお聞かせください。

一番大きな理由は、"動物が好き"ということですね。私は子どもの頃から動物が大好きで犬をはじめ、金魚、ドジョウ、ニワトリ、ウズラ、ナマズ、クサ亀、イシ亀、イモリ、熱帯魚、海水魚、バッタ、メダカ、カブトムシなどを飼い、常に生き物がそばにいるという環境で育ちました。ですが、いろんな動物を飼っているとやはり病気になることもあります。子どもですから正しい管理の仕方もわからない、また今のように症状を見てパソコンで調べるということもできない時代でしたから、試行錯誤をしても大抵の場合、死んでしまうんですね。それがとても悔しくて、この頃の経験が今の職業に進んだ理由のひとつになっています。また、実家は薬局で2人の姉は薬剤師や歯科衛生士でした。そんなこともあって、私も将来は医療系の仕事に就きたいとは思っていたんですね。具体的に考えた時、やはり目指すなら獣医師しかないと思いました。

診察の際に心掛けていること、または工夫されていることはありますか?

うちには犬、猫をはじめ、ウサギやフェレットなどさまざまなペットがやってきますが、基本的に動物は病院が苦手です。ですからこわがらせないように、大きな声を出さないよう静かな環境で診察しています。ほかには、犬だったらご褒美におやつをあげるなどしています。そういうことを繰り返していると、この病院が好きになってくれますので次の診察がかなり楽になるんです。例えば、診察室まで入って来られない犬の場合、まず最初に病院の前でご褒美をあげる。慣れてきたら、次は待合室でまたご褒美をあげる、そして診察室まで誘導するという方法です。なかには数ヵ月から半年かかってやっと診察室まで来られるようになったということもありましたね(笑)。猫の場合は、声だけでなく大きな音もさせないように気を遣っています。またお散歩の途中など、普段から気軽に立ち寄ってもらうように飼い主さんにお話しています。何でもない時からここに寄って慣れてもらっていたら、動物たちも緊張しなくて済みますからね。効果はありますよ。ほかの病院ではだめだったけど、当院で初めて診察台に乗れたと喜んでお話ししてくれた飼い主さんもいました。飼い主さんに対して、気をつけていることは充分な説明をして差し上げることですね。また、治療費がどれくらいかかるのか心配されていらっしゃる方も多いですから、当院では待合室に目安となる治療費一覧表を置いています。特別な処置をする時や少し料金がかかりそうだなという時には、あらかじめその旨をお伝えするようにしています。

こちらのクリニックでは早期発見・早期治療に力を注いでいるそうですね?

やはり動物も人と同じで早期発見、早期治療が大切です。年1回、6歳以上は半年に1回の健康診断をお勧めしています。当院オリジナルの予防計画表をお渡しして、予防注射の時期や次の健診はいつ頃かなど一目でわかるようにしています。この健康診断で意外と、異常が見つかることが多いんですよ。早期発見できたことで早期に対処できて健康に過ごしている動物も多く、飼い主さんには感謝されています。異常が見つからなくても、健康な時の検査値を知ることができるのも大きなメリットです。また最近は肥満の動物が増えていて、さまざまな病気の原因になっています。「ダイエットプログラム」に参加してもらって、現在どのような物をどのくらい食べているのか、食事の内容や量、おやつなどを細かく書いてもらいます。そうするとみなさん、こんなにあげていたんだと実感されるんです。体重だけでなく、体脂肪率を測って目標体重を設定します。ダイエットに成功した場合は、私から表彰して差し上げています。目標達成した飼い主さんからは、痩せただけで元気に、活発になったとお礼を言われることもあります。痩せることは病気の予防になりますから、私もうれしいですね。

動物に負担を、飼い主さんに心配を与えたくないから

こちらならではの診療などはありますか?

ほとんどの機材が揃っていますが、他院にはあまりないと思われるものは動物用の血圧計でしょうか。動物用の血圧計を入れた理由は、動物も長生きをするようになって年寄りの動物が増えたからなんですね。年とった動物の健康管理にはこの血圧計が欠かせません。例えば猫。年をとって血圧が高くなってきたとしますね、これは腎臓の機能が悪くなって血圧が高くなることもあれば、ほかの原因であることもあります。また血圧が高いことが原因で、眼底出血というケースも案外多く、そのままにしておくと網膜が剥離してしまって、失明しまうこともあります。なかには、逆にちょっと測ってみようか、と気軽な感じで測ってみたら血圧が高いことがわかったということもありました。それで、血液検査をしてみたら腎機能が悪いことがわかったんです。いろいろな病気を早期に見つけるために、血圧を測るということはとても重要だと私は思っています。

飼い主が普段から気をつけておくべきことはどんなことですか?

腹八分目を心がけ、食事の管理をきちんとしてあげることが大切です。先ほどもお話したように、肥満はさまざまな病気の原因になりますから。また、季節によって気をつけることはありますが、今のような暑い季節でしたら熱中症に気をつけてあげてほしいですね。また、犬に関してはノーリードで散歩に行かないことです。交通事故にあった犬のほとんどは、ノーリードだったことが原因です。ほかにも犬同士のけんかになってケガをさせたり、させられたりと危険なこともあります。人を噛んでトラブルになることも考えられますので、必ずリードをつけて出かけるようにしてほしいですね。当クリニックではペットホテルも併設していますが、お預かりしている犬を散歩に連れて行く時には必ず首輪、胴輪、リード2本で行くようにしています。健康でお預かりして、健康でお返しするのが私たちの義務ですから。

トリミングサロンも併設されていますね?

クリニックには皮膚トラブルを抱えたペットが多く来ます。動物病院にトリミングサロンを併設したのは、皮膚病治療の一環として始めたシャンプー療法がきっかけです。クリニックにサロンが併設されているメリットはたくさんあります。数あるなかから皮膚の状態に合わせたシャンプーを選んであげられます。また入院中に汚れてしまった、という時にもシャンプーをしてあげることも可能です。例えば手術の後などで大きな傷があるけれども、排泄物などで汚れてしまったというような場合でもクリニックのサロンなら対応できます。うちではトリミングだけで来た子でも、トリミングが始まる前に私が診察してから始めるようにしています。心臓の音や肺の呼吸音を聞き、リンパ節や目や口の中を診たりお腹の触診をします。細かく診るので、外耳炎などの病気の早期発見にも一役買っています。そしてもちろん、皮膚の状態も見ます。それでその子に合ったシャンプー・リンスを私が指定しています。最初は治療の一環で始めましたが、いろんな犬種が増え飼い主さんからのリクエストで、ファッション性にもこだわりたいと、今ではさまざまなカットをするようになってきました。看護ができるスタッフがトリミングをしているので、年をとっていたり、大きな病気を持っているなどで普通のトリミングサロンではなかなか受け入れてもらえない子もうちには来ています。時間もスタッフの人数もかかってしまい儲かりませんが(笑)、動物に負担をかけない、飼い主さんに心配を与えたくないという思いでやっています。

すべては動物たちと飼い主さんの幸せのために

お忙しい先生ですが、休日は何をして過ごされていますか?

釣りが趣味で、真鶴や千葉の白浜などに釣りに行っています。魚はちゃんと自分でさばいて調理しますよ。だって、釣ったのならおいしく食べてあげないとかわいそうですから。包丁も研ぎますし、もちろん料理もしますよ。刺身にムニエル、カルパッチョ、昆布締めも作ります。男の料理ですからきれいさはないですけどね(笑)。ほかには、日吉にお気に入りのいいバーがあるので、そこによく行きますね。お酒は強くないのですが、雰囲気を味わいに行くのが好きなんです。そうですね、カクテル2杯飲んだくらいでフラーとなっちゃいますね。酔っぱらいは嫌いなので、終電も逃さず、ちゃんとシャキッとして帰って来ていますよ(笑)。

今後の展望をお聞かせください。

飼い主さんも、ペットも長生きになってきました。ご高齢の飼い主さんは、動物がいることで励まされたり、癒されたり、あるいは生活にハリがでたりしています。でも動物がいることで楽しく生活しているという感覚を持っているのと同時に、自分の具合が悪くなった時、入院するようなことになった時、また先に死んでしまったらどうしようと常に危機感を持って生活されているんですね。お年寄りに限りません、最近は独身でペットを飼われている方も多いですよね。動物がいることで生活に潤いができた、さみしさも緩和されたとよく聞きます。若い方でも何かあった時にどうしよう、どこに預けようかと普段から気にされている方も多いんです。もちろん、うちにかかっている方だったら一時的にお預かりすることも可能ですが、お年寄りの場合亡くなってしまったらどうしようと思うんです。現実的には里親に出すということになると思うのですが、里親が見つからず安楽死を選択する場合もあります。これはとても不幸なことです。それで、飼い主を失った動物たちのためのシェルターを作りたいと思うようになりました。実は動物を飼いたくても、飼えないというお年寄りの方は多いんです。シェルターがあれば、そういう方たちも安心して動物を飼うことができますよね。動物が病気した時でも、シェルターから看護師を往診に行かせたりできる。今はまだ構想中ですが実現させたいですね。

最後に読者のみなさんへアドバイスをお願いします。

一生懸命になりすぎないことですね。ペットが病気になった時、心配なのはわかりますが寝ずに看病される方もいらっしゃいます。それだと、飼い主さんが疲れてしまいます。その時は、一生懸命やっているので気づかないのですが、ちょっと時間ができて考えたりすると「動物を飼うのは大変だ」と動物を飼うことに懲りてしまう方もいるんです。私にとってそれが何よりつらいことです。だからつらい時は私を頼ってもらいたい。体が、心がつらい時は私がお預かりします。少しでも病気の動物と離れれば気が楽になりますから、飼い主さんに代わって私が面倒みるからとお伝えしたいですね。私たちの仕事は"動物たちと飼い主さんの幸せのために"それに尽きると思っています。そのためにできること、お手伝いできることはなんでもしたいという気持ちでやっています。あとは動物の寿命は人よりも短い。その間に楽しく健康ですごせるように早期発見、早期治療の大切さを伝えたいですね。

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