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鶴林 秀貴 院長の独自取材記事

つるばやし動物病院

(横浜市中区/阪東橋駅)

最終更新日: 2023/01/22

地下鉄阪東橋駅からすぐの「兵藤動物病院阪東橋」。鶴林秀貴院長がめざすのは「笑いが絶えない病院」だという。それは病気に限らず、散歩途中にも気軽に立ち寄れる親しみやすい病院という意味。「動物たちのふだんの様子を知り、飼い主さんからも話を聞くことは、病気を診断するときの貴重なヒントになります」と鶴林院長。そのため診察の合間にも飼い主さんと話す時間をとるという。「飼い主さんが気づいたこと、疑問に感じること、何でも話してもらってOKですから」と優しく笑う。経験豊かなスタッフの意見も参考に、チームプレーで適切な診療をめざしている。父母の乗馬好きの影響から大学では馬術部に入り、兵藤動物病院創業者の兵藤哲夫先生とも馬術部の活動で知り合った。「妻も馬術部出身ですから、人の縁とはわからないものです」と話す鶴林院長に、これまでの診療経験と、院長就任から現在までの感想を聞いた。 (取材日2013年7月31日)

診療はみんなの力で取り組むチームプレーだと実感

病院創業者の兵藤哲夫先生を以前からご存じだとか?

ええ、兵藤先生は子ども電話相談室などへの出演で有名な方で、私とは大学は違っても馬術部という共通点があるんです。私は日本大学で兵藤先生は麻布大学の出身ですが、馬術部には卒業生同士のOB戦があり、大学時代にはOB戦の応援に行った際先生にお会いしていました。その縁があって、勤め先を選ぶときに知人が兵藤動物病院を紹介してくれたんです。先生は、今でも毎朝馬術の練習に行った後病院にも出ており、パワフルに活動されています。兵藤動物病院は旭区にある本院のほかに、泉区、瀬谷区、保土ケ谷区、そして当院の阪東橋と4つ分院があるのですが、最初は獣医師やスタッフの数が最も多い本院で働くことになりました。

本院に勤められた印象はいかがでしたか?

先輩たちから多くを学びましたが、一番記憶に残っているのは当直ですね。本院では24時間体制で夜間の救急対応も行っています。日中は先輩方や経験豊かなスタッフがサポートしてくれますが、当直に入ると獣医師1人。入院中の動物たちのお世話、救急外来の診療と非常に忙しかったですね。ふだんはスタッフと一緒に動物たちの採血などを行うのですが、夜間は飼い主さんにもご協力していただきました。このような経験のおかげで、早くからさまざまな症例を診療でき、飼い主さんとのコミュニケーション、チームで治療する重要性を学ぶことが出来ました。飼い主さんが大切にされている動物たち、その命を預かる獣医師の使命の重さも実感できました。

阪東橋分院を担当されてどんなお気持ちですか?

当院を担当したのは2013年からと最近ですが、分院を任された責任から、身が引き締まる思いです。当院では経験豊富な動物看護師と共に診療していますが、2人のチームワークも非常に重要だと感じています。診察室での動物や飼い主さんの様子と、待合室での姿は多少違っていて、獣医師と動物看護師では患者への視点がやや異なります。それぞれの注意深い観察により得られる情報の違いが、新たな診療のヒントになるんです。また専門的な判断が必要な症例などは本院に連れて行き、先輩方のアドバイスを受けています。本院と4つの分院が綿密に連絡を取り合い、診療情報を共有して協力するのも当病院の特色。こうしたチームプレーを生かした診療を今後も大切にしたいと思っています。

ふだんから気軽に立ち寄れる動物病院をめざして

先生が診療で注意されることは何でしょうか?

飼い主さんや動物たちにとって身近な病院にしたい、ということでしょうか。特に動物たちにとって病院は怖いイメージでしょうから、それを少しでも減らしたいですね。笑顔で笑い声が聞こえるような診察室をめざし、病気のときだけでなくお散歩の途中にも気軽に立ち寄ってもらえる場所にしたいと思います。そうした親しいおつき合いが続けられるのは、地域に根ざした動物病院ならではのこと。私も可能な限り、飼い主さんと話す時間を十分にとるようにしています。そうした何気ないコミュニケーションが、診療にはとても重要になってくるんです。その子の性格や環境について知ることで、その子に合った診療方針を立てることが可能になります。また飼い主さんにも、ふだんの観察が大切なことはお伝えしたいですね。ちょっとした変化に気づいて、早め早めに受診していただくことで、病気が重くならず、回復が早まる可能性は高いと思います。

どんなときが受診のタイミングでしょうか?

一番わかりやすいのは年1回のワクチンのタイミングで、健康診断に来ていただくことでしょう。健康だから受診しない、では本末転倒です。毎年の基礎データを積み重ねていくから、万一の病気のとき「これは普段とこう違う」とはっきりわかるのです。また爪切りのみで来院されても全然構いません。そんなときに飼い主さんが気づいたことを気軽に話していただければと思っています。また誤解される方もいるのですが、狂犬病の予防接種と同じように混合ワクチンの接種も毎年必要です。さらに一部の地域ではSFTS(重症熱性血小板減少症候群)という病気がマダニを媒介して人へ感染したとの報告もありますのでノミ、マダニ対策も重要ですね。病気の状況は年々変化していますから、ときどき病院で新しい情報を聞くことは大切だと思います。飼っている子の健康管理と病気の予防について知ること、そして気になるなら何でも病院に尋ねることが、動物たちに健康で長生きしてもらうカギだと考えています。

最近はご家庭への往診も始められたそうですね。

どうしても一緒に来院できない方への対応として始めました。といっても伺うには院内の診療との調整が必要ですから、電話の後すぐに……とはいかないのが残念です。往診の場合、その子にとってアウェーになる病院とは違い、自宅という文字通りのホームで診療を受けることになります。ふだん通りの姿が見られたり、強気な態度になったりするので、病院とは違う発見もありますね。今のところ獣医師1人での訪問ですから、飼い主さんにご協力いただいて治療することもあります。そんなときは以前の当直で培った経験が役立っています。

馬術部の交流を通じて、すばらしい仕事と家庭にめぐり合った

獣医師をめざした理由を教えてください。

私は子どもの頃から動物に親しむ機会が多かったです。両親とも馬術部出身で、父は乗馬インストラクターでしたから、私も馬に乗ったのは早く、幼稚園くらいでポニーに乗って「パン食い競争」に参加している競技会の写真が残っていますよ。実家では常に犬などがいて、こうした動物たちの診療に携われる獣医師が私の夢でした。実は私の妻も獣医師で馬術部の出身です(笑)。現在は企業の研究職なので、平日休みの私とは休日のタイミングがかなか合いません。それでも私が休むときは積極的に家事をするなど、チームプレーで協力しています。また妻も動物が好きなのでいずれは犬を飼いたいのですが、この忙しさで散歩に連れて行けるのか、家族構成はどうなるか、などを考えて踏み切れないでいます。ただ家族と犬と一緒に過ごすことは私たち2人の大きな夢なので、いつか実現させたいですね。

ではこれから飼う方にアドバイスはありますか?

私自身も考えている最中ですが、皆さんも飼おうとする犬種や猫種のことを知った上で、十分に検討してほしいと思っています。一つの命を預かり、その命をしっかりと育て、10年、20年と一緒に生活し、介護するまでのイメージをしてみてください。散歩をしないとストレスがたまりやすい犬種なのに、日中は家族全員が不在なら散歩時間に工夫が必要でしょう。またダックスフントが椎間板ヘルニアを起こしやすいと知っていれば、「後ろ足が少しふらついている」といった兆候にピンときて、早めに病院に連れて行くことができます。「適切な運動ができる環境か」「かかりやすい病気は何か」といったことを、新しい家族を迎える前に今一度ご家族で話し合ってほしいですね。

最近は夏が暑いので熱中症なども心配ですね。

確かに今年の夏も多かったですね。実は熱中症は5、6月から急増します。地面に近いほど気温は高く、照り返しもキツクなりますから、私たちと動物たちとの体感温度はかなり違います。初夏でもぐったりして、体が火照る、呼吸が荒くなるといった症状が出たら、熱中症の可能性がとても高いですから、「まさかこんな時期に?」と思っても、すぐ病院を受診してください。その場合濡らしたタオルや保冷剤などで体を冷やしながら連れて来ていただくと、症状が緩和されて犬たちも少し楽になる可能性があります。私たちもこうした情報をわかりやすくお伝えして、動物たちと楽しく過ごすための知識を少しでも皆さんに知ってほしいと思います。

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