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鈴木克洋 院長の独自取材記事

つるまき動物病院

(世田谷区/駒沢大学駅)

最終更新日: 2023/01/22

世田谷の閑静な住宅街の一角にある「つるまき動物病院」は、2011年に院長の鈴木克洋先生と、奥様の直子先生の2人で開業した医院だ。受付で迎えてくれた看板犬のミッキーは、もともとは盲導犬になるために訓練を受けていたという。その穏やかな性格で誰からも愛される存在となっている。飼い主からは、「ミッキーがいるおかげで動物病院に行くのを怖がらなくなった」と言われることもあるのだそう。そんな看板犬とともに、お2人が日々どのような思いで診療にあたっているのか、また今後の展望についてなど、たっぷりとお話を伺った。(取材日2014年10月20日)

動物がリラックスして来られるような病院づくりを

かわいいワンちゃんが受付で迎えてくれましたね。

【鈴木院長】当院の看板犬のミッキーです。もともと盲導犬として訓練を受けていた犬なのですが、病気が見つかり、当院でもらい受けることになりました。妻が開業前に盲導犬協会で働いていたつながりもあるんです。毎日薬を飲まなければなりませんが、今はとても元気に暮らしています。普段は奥に敷いてある布団で寝ていますが、入り口のピンポンが鳴ると受付に出ていきますね。 【直子先生】ミッキーとお友だちになったワンちゃんもいて、その子たちが来ると誰よりも早く気が付くんですよ。とても穏やかな性格の犬なので、飛びかかったり吠えたりすることはありません。ミッキーのおかげもあって「この病院だと怖がらずに行ってくれるようになった」と飼い主さんから言ってもらえることも多いですね。

開業されるにあたって、この場所を選ばれたのはなぜですか?

【鈴木院長】私の実家がここから近くのところにあって、世田谷区で医院を開きたいなと思っていたんです。妻と出会ったのは大学の時ですが、その頃からいずれは開業をと考えていました。国道246号線沿いにはペットショップが多く、その影響でこの辺りではノーフォークテリアを飼っている方が多くみられます。今まではあまり診療をしたことがない犬種でしたが、明るい性格のワンちゃんでここにはよく来られますね。それから大型犬も多いのが特徴です。お庭があるお宅や、大型犬を飼えるマンションがあり、犬を飼いやすい環境が整っているのだと思います。

内装などでこだわったところはありますか?

【鈴木院長】そんなに広い場所ではありませんので、圧迫感がないようにしたいなと考えました。床もオフホワイトにして、ゆったり感じられるように工夫しましたね。待合室も木目を使って、安らげる雰囲気にしています。受付の横の柱に黒猫の時計を飾っているのですが、その時計には思い入れがあります。まだ開業するずっと前に、街中でこの時計を見かけて、「いつか開業する時には絶対にこれを飾りたい」と思って買ったんです。作家さんの手作りのもので、うちで飼っている黒猫をイメージして作ってもらいました。しっぽが揺れるようになっているのが珍しいのか、時々外を歩いている人から「その時計はどこで買ったんですか?」とわざわざ聞かれることもあるんですよ(笑)。

鈴木院長が獣医師になろうと思ったきっかけは何だったのでしょう?

【鈴木院長】うちの実家でも犬を飼っていて昔から動物は好きだったのですが、特に獣医師になりたいとは思っていなかったんです。高校生で進路を決める時になって、5歳上の姉がポロっと「獣医さんっていいよね」と言ったことが、なりたい職業として考え始めるきっかけになりました。大学では、同級生もみんな獣医師になりたいという人ばかり。そうした環境で過ごすうちに自分の気持ちも固まっていったように思います。大学病院に出入りすることもあって、日々の診療を見ていくうちに、どんどんやりたいという想いが強くなっていきましたね。勉強をすることで、それまでわからなかったことがわかり、治療ができるようになるということがすばらしいことだと感じたのです。

重症の動物の処置と同時に、飼い主の心のケアにも気を配る

お二人それぞれのご専門を教えてください。

【鈴木院長】大学では外科を専門に学びました。手術を得意としていますので、ここの設備で可能な限りは行っています。開業前には一般の開業医院に8年ほど、救急病院に2年ほど勤めていました。一般の医院では、重症の動物が来ることは一月に数件あるかどうか。しかし救急病院となると、そういった重症のケースばかりに対応しなければなりません。一刻も早い治療が必要ですし、場合によってはすぐに手術をしなければならないこともあります。そうした症例を数多く診られたことで、当院に重症の動物が来た場合でも対応することができるのです。また、そういった時は飼い主さんもパニックになっていますので、動物の治療と平行して飼い主さんとお話をしながら、落ち着いていただくことが大切です。ペットが重症になると、やはり飼い主さんのショックも大きいですから、そうした心のケアは必要ですよね。 【直子先生】大学時代は夫と同じ外科を専攻していましたが、その後に勤めた医院が動物をなんでも診ていたので、ウサギやハムスターなど小動物の診療を得意としています。小動物の治療はとても難しく、犬猫に比べて、できることに限界があります。点滴をしたり薬を飲ませるにしても、注射を打っただけでショックを受けてしまう危険があるので、細心の注意を払って診療しています。また、現実的な話ですが、小動物は比較的安価に飼えますので、そこまで医療費をかけられないという飼い主さんもいらっしゃいます。そうした事情もありますので、飼い主さんともしっかりお話することが大切になりますね。ここでの治療が難しい場合には、適切な病院をご紹介いたしますので、安心して来ていただけると思います。

どのような症状が多いでしょうか?

【鈴木院長】やはり吐いたり、下痢したりという消化器の疾患が多いですね。私は消化器と循環器の病気の診療が得意ですので、重症の場合でもある程度は当院で治療することができます。嘔吐と下痢の診断で一番大事なのは、それぞれの重症度を見極めること。症状が出ていても活発に動いていれば、注射をしてお薬を飲ませるという簡単な処置をして、後はご自宅で様子を見ていただくことも可能です。しかし、ぐったりしていて食べ物も一切受け付けないようですと、すぐに入院して集中的に治療をしなければなりません。まずは的確にその判断をすることがとても重要ですね。

飼い主に接する上で心がけていらっしゃることはありますか?

【鈴木院長】例えば、「この子は大丈夫だな」という時ほど、飼い主さんには慎重に様子を見てもらうようにお伝えします。それは、軽い症状でもその奥に病気が隠れていることもあるからです。良くなっても、同じ状態が繰り返されるようでしたら検査の必要もありますので、気をつけて見ていてください。逆に重症の子の場合は、なるべく飼い主さんが重く受け止めすぎないように心を配ります。飼い主さんにとって不安なのは、ペットの病気がどのように進行していくかということです。痛みが出てくるのか、食べられなくなるのか、そういったことをできるだけ予測してあらかじめお話ししておくようにしています。

地域のホームドクターとして、幅広い診療を

飼い主はどのようなことに気をつければよいですか?

【直子先生】普段からペットの様子をよく見ていただくことですね。いつもと少しでも違うことを教えてもらえると、それが診断の助けになります。動物はしゃべれませんので、どんな細かいことでも「ここがおかしい」ということを伝えていただけると、より正確に判断することができます。何日前から食べられないのか、何をしていてこうなったのか、食べられない物を食べた、いたずらをする癖がある、などを教えてください。飼い主さんの言葉がヒントとなって、スムーズに原因にたどり着けるのです。毎日ペットに触っていただいて、接する中で「ちょっと違うな」ということがありましたら、お気軽にいらしてください。わずかな症状しかなくても、検査をすると意外な病気がわかることもあるんですよ。

これまでの診療で印象に残っているできごとはありますか?

【直子先生】これまでたくさんの動物を診てきましたが、やはり最期を迎える時のことは心に残っていますね。ワンちゃんでもネコちゃんでも、お家に帰るのが難しい状態になると、飼い主さんも付き添いでしばらく病院に泊まられた方がいらっしゃいます。そのときに「今後、その子が良くなる見込みがあるのかどうか」「延命の処置をその子は望んでいるのかどうか」など、じっくりと飼い主さんとお話しをするんです。最期の時間を私たちも一緒に過ごしたことで、飼い主さんとの信頼関係も強くなったような気がします。また、長い間治療をしていた子が元気になって退院した時のことも印象に残っています。

お休みの日はどのようにお過ごしですか?

【鈴木院長】子どもが小さいのでいろいろなところに連れて行きたいと思ってはいるのですが、休日でも朝と夕方には入院している子の様子を見ていますので、なかなか遠出ができないんです。実は開業してから、家族そろって泊まりででかけたことは一回もないです。預かっている動物たちのお世話をしながら、近所の公園や、車でドライブにでかけたりしています。

今後の展望をお聞かせください。

【鈴木院長】医院での診療にプラスして、ペットホテルとして動物をお預かりしているのですが、どうしても手狭になってきてしまいまして、そろそろ広げないといけないかなと思っています。入院している動物がいるときにはその分のスペースも確保しなくてはいけませんので、時には宿泊の受け入れをお断りしなくてはいけないこともあります。動物病院ということで皆さん安心されるのだと思いますし、普段から通院してくれているワンちゃんネコちゃんなので、お断りするのが心苦しいんですよ。ニーズもとても高いので、もう少し受け入れられるように医院を広げていきたいと思っています。 【直子先生】飼い主さんたちにとって、遠くの専門病院に行くことはとても大変だと思いますので、当院で専門的な治療もできるようにしていきたいですね。「ここで診てほしい」と言ってくださる飼い主さんも多いので、できるだけ診療の幅を広げて、そうした声に応えていけるようにしていきたいです。より専門的な治療が必要な場合には、迅速に専門病院をご紹介します。そうした見極めをすることもホームドクターの務めだと思っています。

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