動物病院・獣医を探すなら動物病院ドクターズ・ファイル

動物病院・獣医を探すなら動物病院ドクターズ・ファイル。
獣医の診療方針や人柄を独自取材で紹介。好みの条件で検索!
街の頼れる獣医さん 918 人、動物病院 9,832 件掲載中!(2024年03月29日現在)

石川 朗 院長の独自取材記事

練馬テイルズ動物病院

(練馬区/豊島園駅)

最終更新日: 2023/01/22

大江戸線・西武池袋線練馬駅・豊島園駅から徒歩6分と、アクセスの良い住宅地にたたずむ「練馬テイルズ動物病院」。2013年の12月に開院したばかりという、真新しい院内に一歩足を踏み入れると、看板犬のビーグルが出迎えてくれる。診察室には大型モニターがあり、新規の動物病院では導入が珍しい内視鏡や、レントゲンの画像を飼い主とともに見られる。「動物に対し、優しくありたい。嫌な思いをなるべくさせたくない」と語る院長の石川朗先生の印象は、その言葉どおり、誠実で穏やか。ペットの病気に対する治療はもちろん、今後は予防や健康管理の領域まで力を入れていきたいという。生まれ育った土地に恩返ししたいという気持ちもあり、地域に密着したペットのホームドクターとして地域に貢献したい、という熱い思いを語ってくれた。 (取材日2015年1月8日)

「自分の病院でできることは、可能な限りやる」という信念で

開業までのご経歴を教えてください。

2002年に日本大学・生物資源科学部獣医学科を卒業後、実習でお世話になっていた墨田区の亀戸動物病院にそのまま就職しました。開院が2013年の12月なのですが、それまでの12年間、ずっとそこで働いていました。亀戸動物病院は地域の総合病院のようなところで、いろいろなことを学ぶことができたので、獣医師としての多くの経験を積むことができました。なかでも、私の専門の内視鏡・腹腔鏡を勉強できたのは大きかったです。 勤続5年目から副院長も務めていたのですが、開業するのが夢だったので、地元に戻って自分の病院を持つことを決意しました。院長ともども快く送り出してくれたので、感謝しています。

開院まもないとのことですが、設備が充実していますね。

内視鏡も含めて、レントゲン、血液検査、超音波検査、顕微鏡、人工呼吸器も含めた手術に必要な器具など、開院時にひと通りそろえました。総合病院で長くやっていたので、「自分ができることは、可能な限り実施したい」という思いが強いのかもしれません。できる技術があるのに、機器がないために治療を諦めるというのがどうしても嫌でした。内視鏡を最初から導入する病院というのは少ないと思うのですが、私の専門領域であったのと、妥協しにくい性格だったので、初めから頑張りました(笑)。ただ、現状で十分という訳ではありません。よりよい病院を目指して今後も努力していきたいと思っています。

内視鏡はどういうときに使うのでしょうか?

大まかに言うと2つの場合があります。1つは、原因不明の嘔吐や吐血、下痢が止まらないといった症状があるときに精密検査のために使います。治療にも段階があり、まず胃薬などを投与し、それでよくならない場合はレントゲンやエコーで調べます。それでも原因が分からない場合は、胃腸の組織を取って病理学的に調べる必要があります。そこで、内視鏡を使うんです。以前、内視鏡がなかった時は、開腹手術をしていました。でも、それだと動物の心身的負担が大きい。それに比べて、もちろん麻酔は使いますが、内視鏡は負担が少なく、しかも確定的な診断を下すことができます。病気に合った治療をすれば、症状もピタリと止まることが多いです。2つめは、誤飲ですね。この場合も、まず、レントゲンやエコーなどの麻酔の必要がない検査をします。それでも原因がわからないときに、内視鏡の出番です。髪の毛一本のレベルの精密さで胃の中を直接観察できますし、大型モニターで飼い主の方と一緒に状態を確認することが可能です。大きさにもよりますが、内視鏡の先端から出る鉗子というマジックハンドみたいなもので、誤飲物を取り除くこともできます。動物の負担や治療の確実性の面から見ても、非常に優れた治療法だと思います。

ペットの心身に負担がかからない治療を心がける

診察の際に大切にしていることを教えてください。

何よりも、来院した犬や猫が嫌な思いをしない治療を心がけています。人間と同様に、初めて病院に来る動物は大抵、ひどく緊張しています。結果的に症状が良くなるとしても、その過程で動物たちが怖い思いをしたり、体にすごく負担のかかる治療を強いられたのでは、言葉のわからない動物にとってはとてもつらいことだと思います。だから、なるべく心身ともに負担をかけない治療をするということにはすごく気を遣っています。それから、今出ている症状にとらわれすぎないこと。なぜなら、部分的な症状の治療にばかり専念しすぎると、根本的な原因疾患を見逃すこともあるからです。まずは飼い主様に動物の症状や不安なところをよく聞き、全体を診た上で、心配されているところを重点的に診るということを日々心がけています。このことは特に重症の患者さんの場合に重要で、「正しい診断は、最良の治療を導く」という当院の方針に基づいています。そして、飼い主様に安心・満足いただくことが大切だと思っていますので、言いにくい部分や不安に感じていらっしゃることも、なるべく時間をかけて説明や相談をしたいと思っています。最終的には飼い主様にとっても、負担が少なくトータル的に満足していただける診療を心がけています。

来院で多いのはどんな症状ですか?

本当にさまざまなのですが、犬の場合、年間を通して多いのは誤飲です。特に、当院はホームページで内視鏡があることを出しているためか、誤飲による来院が多いですね。誤飲物もさまざまで、金属やプラスチック、おもちゃ、竹串、ぬいぐるみ、カラーボールなど、数えきれません。クリスマスやお正月は、骨を飲み込むことも多いです。内科の範疇になりますが、バレンタインの時期はチョコレートを食べてしまう犬も多いです。内視鏡について、さきほどもお話ししましたが、内視鏡には鉗子というマジックハンドがついていて、大きさによっては一瞬で取り除くことが可能なんです。球形の物なら直径4センチ、つまむところさえあれば、大きくても対処が可能です。私の経験では、ほぼ9割の確率で取り除くことができるので、もし異物を誤飲した場合は試す価値は十分にあると思います。猫も誤飲は多い症例ですね。特に、ヒモやビニールが好きで、遊んでいるうちに舌に絡まって飲み込むことがあります。ひも状異物で最悪の場合は腸に引っかかって裂けてしまい、腹膜炎を起こして亡くなるということもあるんです。ビニールは小さな破片なら糞便と一緒に出ることも多いのですが、結び目や大きく長い状態だと、腸に詰まることもあります。それと、尿路結石や尿道閉塞、膀胱炎などです。猫はあまり水分をとらないので、おしっこが濃くなり、結晶ができやすくなります。特に冬場に来院する猫が多いのですが、冬は寒いのでおしっこを我慢してしまうみたいですね。特に、オスはペニスが極端に細いので、尿道閉塞から急性腎不全といった命に関わる病気に発展することもあります。これについては、定期的な健康診断で早期発見できる可能性もありますので、お勧めしています。

最近は、健康診断の大切さをよく耳にしますね。

動物は話すことができませんので、初期症状や予兆などは見逃してしまいやすいんです。特に、「痛い」「だるい」などの動物たち自身にしかわからない症状の場合はそうですね。日常的に気を付けていても、ちょっとした症状だと気付かないこともあります。そのため早い段階でわかるためにも、定期的に健康診断を受けていただき、病気の初期症状や予兆がないか調べることはとても重要です。病気になる前の予防が、人間と同様でとても大切なことなんですね。それに予兆や危険性を知っていれば、日常のケアで重症になるのを防ぐこともできます。ぜひ、動物たちの健康のためにも、定期的に健康診断は受けていただきたいですね。

地域のホームドクターとして「ウェルネス診療」に取り組む

どうして獣医師の道を選ばれたのですか?

生まれ育ちはこの地域なのですが、小さい頃に親の転勤で埼玉に住んでいたことがあり、当時通っていた幼稚園が動物園みたいだったんです。犬や猫、ガチョウ、シカ、クジャクに至るまでいろんな動物を飼っていて、そこで園児が当番制で動物の世話をしていて、動物が好きになりました。それ以来動物はずっと好きで、小学生の頃には卒業文集に動物に関わる仕事をしたいと書いていましたね。中学3年生の時には、はっきりと獣医師になりたいと思うようになっていました。

休日はどのように過ごされていますか?

開業してからは自宅で過ごすことも多いですが、以前はローラーホッケーというスポーツをしていました。大学時代はローラーホッケー部に所属していて、インカレで優勝したこともあります。といっても、全国に10校ぐらいしかないのですが(笑)。社会人になってからはクラブチームに移籍して、全日本選手権での優勝も経験しました。日本ではマイナーですが、実はスペインではサッカーと同じように盛んなスポーツなんです。遠征でスペインにも何度か行きました。子どもが生まれてからは現役から退き、今はクラブのホームページを作るなどのサポート側に回っています。日本ではまだ認知度が低い競技なので、ぜひ普及活動もしていきたいですね。

最後に読者の方にメッセージをお願いします。

私は獣医師として、病気になった動物を助けることが本業ですが、これからは病気になる前に、より健康でより長生きするためにはどうすればよいかと考えることが、人間と同じように必要になってくると思います。今までのワクチンなどの予防診療だけでなく、もっと積極的により健やかで豊かな生活をおくり、より長いヘルススパン(健康な期間)をすごしていただくための総合的な診療という意味で、当院ではそれを「ウェルネス診療」と呼んでいます。犬、猫の種類や生活スタイルによって、なりやすい病気というのはある程度わかっていますので、長く健康でいられるように、飼い主さんにお伝えするようにしています。知っていれば、日常の中で注意することができますので、早期発見につながりますから。動物の健康について、もっと関心を持っていただけるように、私たちもお伝えしていきたいと思っています。もし今現在、動物が病気でなくても、気軽に病院に来ていただき、健康面や病気に関することなど、気になることがあればお話をさせていただければうれしいですね。

動物病院ドクターズ・ファイルは、首都圏を中心としてエリア拡大中の獣医師・動物病院情報サイト。
路線・駅・行政区だけでなく、診療可能な動物からも検索できることが特徴的。
獣医師の診療方針や診療に対する想いを取材し記事として発信し、
ペットも大切な家族として健康管理を行うユーザーをサポートしています。

掲載情報について

掲載している各種情報は、株式会社ギミック、または株式会社ウェルネスが調査した情報をもとにしています。
出来るだけ正確な情報掲載に努めておりますが、内容を完全に保証するものではありません。
掲載されている医療機関へ受診を希望される場合は、事前に必ず該当の医療機関に直接ご確認ください。
当サービスによって生じた損害について、株式会社ギミック、および株式会社ウェルネスではその賠償の責任を一切負わないものとします。
情報に誤りがある場合には、お手数ですがお問い合わせフォームより編集部までご連絡をいただけますようお願いいたします。

TOP