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水上 昌也 院長の独自取材記事

水上犬猫鳥の病院

(相模原市南区/東林間駅)

最終更新日: 2023/01/22

子どもの頃、飼っていたセキセイインコを診てくれる病院がなかったため「自分が鳥専門の獣医師になろう」と“鳥人生”を歩んできたという「水上犬猫鳥の病院」水上昌也院長。出身地である相模原で同院を開院し、数多くの鳥類の診療に携わる一方、鳥類の専門家として幅広い活動に取り組む。特に、セキセイインコ、オカメインコなどオウムインコ類が専門分野で、学術書の翻訳・執筆も担当する。「ペットの鳥類は、コンパニオンアニマル。家族の一員として、愛情を持って一緒に楽しく暮らしていただきたい」。鳥と人とのよりよい関係づくりを見守る水上院長に、鳥や動物の診療について、また、鳥を飼う時に心がけたいことなどを詳しく語ってもらった。 (取材日2017年3月6日)

鳥の専門家として、多くの飼い主に信頼される獣医師

まず、開業までの経緯を教えてください。

子どもの頃、兄と飼っていたセキセイインコが病気になったときに診てくれるところがなくてはがゆい思いをしたので、鳥を診療できる獣医になりたいと思ったのが、この道に進むきっかけです。大学卒業後は、埼玉や静岡の動物病院で診療に携わりながら研鑽を積み、地元でもある相模原で開院しました。駅からも近く、16号線に面し、横浜町田インターからアクセスもよく、車でも来ていただきやすいとここを選びました。

こちらの特徴を教えてください。

私の専門は鳥類、特にオウムインコ類です。来院する生き物のうち80パーセント以上は鳥類で、その他、犬と猫、うさぎやハムスター、モルモットなど、は虫類以外の哺乳動物は診ています。鳥類はセキセイインコが多く、その他、オカメインコやコザクラインコなど小型のインコ類、たまにキバタンなど大きい鳥も診ています。院内には、初めて来ていただく方にもリラックスしていただけるように、鳥グッズを置いています。飼い主さんも持ってきてくださるので、いつの間にか増えてしまいましたね(笑)。また、質の高い医療を提供するために、デジタルレントゲンや超音波画像診断装置など、機材も幅広く導入しています。

診療をされる上で大切にされていることは?

動物の病気に立ち向かっていくためには、飼い主さんとの信頼関係が最も大切です。ですから、すべての動物の飼い主さんの意志を尊重し、よりよい医療を提供していくことを診療方針としています。より高度な医療を望まれる場合は、大学病院や専門病院など2次診療施設を紹介します。と同時に、飼い主さんの心のケアも意識しています。動物が病気になると、飼い主さんも不安になりますよね。だからこそ、その不安な気持ちにも配慮しながら診療に臨みます。ただ、私自身、診療に対するこだわりがあまりないのがこだわりかもしれないと思っているんですよ。なんでも言っていただければ、柔軟に対応したい。「こんな細かいことを聞いたら悪いのではないか」などと思わず、何でも相談していただきたいと考えています。

鳥と人とのよりよい関係を温かく見守り、リードする

鳥を飼う時に心がけておきたいことを教えてください。

セキセイインコをはじめ、ペットの鳥類は野生の鳥とは異なり、家族の一員として迎え入れ、一緒に生活するコンパニオンアニマルです。飼い主さんに慣れず、えさを交換するたびに逃げ回るのは鳥にとってストレスになります。鳥にも喜怒哀楽がありますから、できるだけ飼い主さんといて楽しいと思えるように、愛情を持って接し、安心して暮らせるように配慮してあげてほしい。ただし、感染症の問題があるので口うつしなどの接触は避け、節度をもって生活していただければいいのかなと思います。初めて飼う方にお勧めしたいのは、やはりセキセイインコですね。ペットとしての歴史も長く飼いやすいですし、よく慣れます。手乗りにならなくても、きれいな色を楽しむこともできます。またオカメインコは生後1年までは病気にかかりやすいのですが、それを乗り越えると慣れやすく、いろんな訓練もしやすいので楽しめる鳥さんです。

健康面で注意しておきたいことは?

季節によってかかりやすい病気が異なりますので、基礎的な知識を飼い主さんに持っていただきたいですね。また、卵をたくさん産んでしまう過剰産卵や卵材症から卵管の炎症などの病気が起こりやすいので、なるべくふだんから発情しないような飼育方法をする必要があります。もともと鳥は1日中えさを探しているものですから、目の前にえさが豊富にある状態だとエネルギーが余ってしまうのです。そこでフォージングトイなどを用いてえさを探させることをお勧めしています。小さな頭で一生懸命考えてえさを探して過ごすと、疲れてしっかり眠るようにもなります。鳥さんも適度に運動させ遊ばせることが大切なんですね。また鳥類は匂いに敏感で、ヘアスプレーや、フレグランスタイプの洗剤や柔軟剤の匂いでクシャミが出たりするので、近づけないように気をつけてあげてください。

鳥類の専門家の立場から気になることがありますか。

かわいいので複数飼いたいという方も多いのですが、数多く飼うと世話が大変になったり、医療費がかけられなくなったりとすることもあります。鳥が1羽だからかわいそうだなどと考えずに、ちゃんと環境を整えてから増やしていくようにしていただきたいですね。また複数飼う場合には病気が感染し合うこともあるので、今まで飼っていた子も新しい子もきちんと検査をしてから飼ってください。最近、インターネットの情報をあまりにもうのみにされて、心配したり悩まれたりしている方も目立ちます。人間の医学もそうですが、今、正しいとされていることも10年後にはまったく変わっていることもあるわけですから、情報に左右されず、冷静な目でみてほしい。あれこれ悩むより、実際に動物病院を受診していただきたいと思います。インターネットでは、インコのおもしろ動画を楽しむぐらいがよいのではないでしょうか(笑)。

ささいな質問にも丁寧に答え、飼い主をサポート

ところで、先生のプライベートについても教えてください。

今は、忙しくてあまり休みがない状態で、プライベートな時間ができたら、肩の凝らない映画を見に行ったり、ストレス解消を兼ねて友だちと飲みに行くぐらいですね。忙しいので自宅では鳥さんも飼っていなくて(笑)、病院で飼っています。バードウォッチングはしませんが、バンダー(鳥類標識調査員)としての活動もしていました。学生時代に資格を取り、東北地方などでオオジュリンやベニマシコなどの鳥類の調査にも携わっていました。今も、鳥インフルエンザの調査の時などに、要請があれば協力しています。もともと私の鳥人生は、3歳の時に文鳥のピピに耳をつつかれたことから始まっているようで、長く続いてるなあと自分でも思います(笑)。

今後の展望をお聞かせください。

鳥類の医療も少しずつではありますが進歩を遂げています。以前ならば諦めるしかなかった症例でも助けられるケースが増えてきました。鳥類の医療に携わる獣医師としてとても喜ばしいことですから、できるだけ最適な医療が提供できるように最新の知識や技術も取り入れられるよう努力していきたいですね。またもう少し気軽に来院していただけるような診療体制を整えたいと考えています。ホームページなども活用していただきながら、鳥の魅力をお伝えし、より多くの方が鳥をはじめ動物たちとの生活を安心して楽しめるように、お役に立っていきたいと思います。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

日常の小さなしぐさや行動が治療のためのヒントになることもあります。いつもと違う症状や気になる様子がある、便がおかしいという時は、スマートフォンなどで撮影して診察時に見せてください。病院では緊張して症状が出ないこともありますからね。ご自宅で様子をみている間に手遅れになることもありますから、できるだけ早く対応することが大切です。当院では、ホームページの質問フォームから動画を送っていただいて、受診が必要かどうか判断することもできますので活用してください。ホームページには早期発見の手がかりになるようなセキセイインコの病気の兆候を掲載していますので参考にしていただきたいと思います。特に鳥類に関しては的確なアドバイスができると思いますので気軽にご相談ください。

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