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加藤勝久院長、加藤久美子先生の独自取材記事

くみ動物病院

(三郷市/三郷中央駅)

最終更新日: 2023/01/22

三郷中央駅から徒歩3分。「くみ動物病院」は、遠くからでもすぐにわかる、道路沿いに佇むおしゃれな白い4階建てのビル。院内に入ると待合室は吹き抜けの開放的な空間で、小窓も多く設けられており、とても明るい雰囲気だ。同院は加藤勝久院長と眼科専門医の久美子先生も含め、現在は4人の獣医師と12人の獣看護師で運営されている、まさにチーム医療を体現した動物病院だ。穏やかな優しい加藤院長と、明るく話好きな久美子先生は、もともと大学の同級生で、これまで23年連れ添ってきたとても仲の良い夫婦でもある。対象は犬、猫のほか小動物も診てもらえ、スタッフ一丸となって日々の診察にあたっている。インタビューでは、同院の診療方針や対象動物の主訴などを語ってもらった。 (取材日2015年11月18日)

一般内科と眼科の専門外来。犬・猫のほかエキゾチックも診察

開院して22年目ですが、ビルはまだ新しいですね。

【久美子先生】区画整理で道路の拡張のため、いったん別の場所に医院を移し、2年前にビルを新築しました。以前は動物病院と自宅を兼ねた2階建てでしたが、私の専門分野である眼科の患者さんも増えたことから、思い切って広いスペースが使える新しいビルを建てたというわけです。 【院長先生】ビルの設計はデザイナーによるものですが、自然光がなるべく入るようにというリクエストを出したので、小窓がたくさんついた室内となっています。できるだけオープンな病院にして、外から院内の様子がわかるようにと小窓を設けたんです。診察室もガラス窓を多用して、動物が不安にならないよう、また飼い主さんが外から診察の模様をのぞきたい場合には、それができるようにも配慮しました。ワンちゃんが吠えているのはなぜだろう? と不安になられる方もいらっしゃいますのでね。

内科の対象動物と主訴を教えてください。

【院長先生】犬と猫が主ですが、犬と猫の比率では犬の方が多いですね。主訴は、犬では胃腸症状、心臓病、皮膚病や外耳炎が多く、猫は腎臓病や皮膚疾患など。高齢動物の場合は腫瘍もあります。外科手術が必要な際には、ほとんど久美子先生が執刀医を務め、私は助手としてオペをサポートしています。やはり手先が器用な人のほうが手術は向いていますね。また症例によって眼科は別として、高度な治療が必要な場合には、大学病院等の二次医療を紹介しています。その際にも、この子にはどんな治療が必要で、その治療内容はこうでと、飼い主さんにわかりやすく納得されるまで説明するようにしています。いずれ治療後はまたホームドクターである当院に戻って来られて、心のケアなど事後にすることもたくさんありますから、そうした一連の流れなどもしっかりと説明していますね。高度治療を受けたとしても、ときには病気が治らないこともあります。飼い主さん、動物にとってのベストはさまざまにあると思いますので、その選択肢を提示してベストと思えるものを選んでいただければと思っています。

患者さんが多く来院する日などありますか?

【院長先生】土曜日ですね。眼科の予約診療に加えて一般の診療もありますので。このあたりはマンションも増えましたから、ペット数もそれにともなって増えた印象です。一般外来はやはりこの地域の飼い主さんのペットが中心となります。

ペットの目の病気発見には普段からの観察が大切

眼科についても、患者さんのエリアと主訴を教えてください。

【久美子先生】私の眼科診療は、ホームドクターから紹介されて来院する二次診療という形をとらせていただいております。そのため、患者さんは遠方から来院される方々ですので、車での来院が多いです。駐車スペースを可能な限り広く取りましたが、一般の患者さん方も来院されておりますので、申し訳ないことですが、駐車スペースが足りなくなってしまう場合もあるようです。眼科の患者さん方は、常磐道ですと水戸や筑波、東北道経由ですと福島あたりからも来院されていますね。また症状としては、一般的には犬の白内障が多いのですが、私が博士号を取得するために研究した分野が緑内障だったのも関係しているのか、患者さんは緑内障が大部分を占めているかと思います。緑内障にかかりやすい眼をもっている犬もけっこういるのです。何も原因がなく緑内障を発症することを、原発性緑内障といいます。そうした子たちは8〜9歳で発症してしまいます。また加齢や炎症、腫瘍など何らかの他の原因で発症するのが続発性緑内障といいまして、例えば白内障の手術後の炎症が引き金になって緑内障になってしまうという事もあります。人間でもそうですが、緑内障は網膜疾患についで2番目に視力を失う病気で、しかも痛みをともないます。柴犬の原発性に限れば約3割が発症するということが私の研究からわかりましたので、飼い主さんには普段から注意して愛犬を観察していただければと思います。

眼科の診察日はどのようになっていますか?

【久美子先生】土日が二次医療としての診察日でして、これはホームドクターからの紹介による完全予約制となっています。その子の眼科治療は私が責任を持って行わせていただいておりますが、もしも内科的な継続治療が必要な場合にはもとのホームドクターのところにもどっていただく形ですね。また金曜日は眼科の手術日にあてており、そして隔週でウサギやハムスターなどエキゾチックアニマルの病院に外来医師として勤務し、それらの眼科診療を行っています。私は1999年から2012年まで東京大学付属動物医療センターの眼科専門医でして、2007年にそこの農学生命科学研究科より博士号を取得しました。大学でもエキゾチックアニマル専門の同僚医師と一緒に診療をしていました。その彼が大学に籍を置きながら開業しましたので、大学にて拝見していた当時の動物らを今でも診て、さらに新しい患者さんも診察しているというわけです。

お忙しい毎日でしょうが、お二人の休診日の過ごし方は?

【院長先生】大学時代は妻と同じテニスサークルに入っていましたが、今はなかなか時間が取れないですね。休日でも入院動物はいますし、診察もあり、週末に手術したペットの経過も気になります。妻は専門分野で2011年にアジア獣医眼科専門医の創設メンバーに認定された為、さらに多忙になってしまいましたので、なかなか夫婦そろって旅行に行く機会もないのが残念です。それでも年に2回くらいはふたりでゴルフコースに出ているんですよ。 【久美子先生】 病院の上に住んでいますので、診療や手術日以外はだいたい家にいて、飼っている猫の世話、植木の手入れ、料理を作るなどの主婦業をしています。また、診療で得た結果を論文にしてジャーナルに投稿したり、学会での発表原稿を作成したり、依頼された獣医師向けの雑誌や教科書などの執筆をしています。以前は大学病院勤務で家のことはあまりできなかったものですから、今の時間を楽しんでいます。余談ですが「外科医は車の運転と料理はうまい」というのが医療業界では定説となっているようです。特に眼科医は手術のときにエレクトーンの演奏のように、両手両足で医療機器を操作していますから、それがそのまま車の運転に転用できるというところからきているようです。また、以前はプロゴルファーになるのかというくらいゴルフに熱中して、朝練などもやっていたのですが、眼科を専門にしようと勉強を始めたころから、こちらのほうが楽しくなっちゃって(笑)、縁遠くなってしまいましたね。だから今は仕事が趣味も兼ねています。

長くペットを飼っている人でも、意外に知らない医学・飼育常識がある

ご自宅でもペットを飼われているのでしょうか?

【院長先生】飼い主さんが捨て猫などを持ち込んでくるので、引き取り手が現れるまで院内で飼うこともありますし、その模様はホームページ「くみの仲間たち」で画像掲載をしています。今は犬と猫一匹ずつですが、居候も含めてけっこういる時期もあるんですよ。家にも引き取っていて、飼い猫が7歳と2歳の2匹います。個人的には犬も猫も両方好きです。ただ私は猫の毛のアレルギー持ちなので、猫は妻のほうばかりについていっていますね。

定期健診にも力を入れていらっしゃるようですね。

【院長先生】ええ、やはり病気にならないよう予防することが大切です。かかりつけ医として定期健診にこられる患者さんには、猫の爪切りや、小型犬や中型犬などは、自力で肛門腺を絞り出せないことがあるので、場合によって、人が絞り出してあげなければならないのですが、それを無料で実施するなどのサービスも行っていますよ。また、来院された際には、飼い主さんが意外に知らない間違ったペット常識などもお話しています。例えば太った子を可愛いという風潮がありますが、それは不健康なメタボ状態なので長生きしてもらうためにはダイエットしましょうとか、食べさせてはいけない食材など。食べ物では犬にチョコレートは禁物だとか、綿棒で耳掃除するのも良くないなども。そのようなことは長年飼っている方でも、知らない人が実は多いのです。もちろん当院に通われる飼い主さんには適宜、そんなアドバイスをしていますよ。 【久美子先生】私は人間の抗加齢医学会から指導士の認定をいただいておりますので、食べ物やサプリに関しては詳しいです。手術ができない白内障の患者さんや緑内障で視力が衰えている患者さんたちにはサプリメントをお勧めしています。それ故なのか、飼い主さん自身に対しても診療中によく質問されています(笑)。

最後に今後の抱負をお聞かせください。

【院長先生】やはりスタッフが元気に楽しく働ける職場で、なおかつ患者さん、飼い主さんに喜んでもらえる医療を提供していくことですね。そのためには、まず自分たちの体を健康に保つことも大切だと考えています。スタッフも日ごろから、こまかな処置など私たちができない部分を支えてくれて感謝していますが、そのため慰労もかねた食事会も年数回開催していますし、あとは妻が料理を得意としていますので、屋上でバーベキューパーティー、正月にはお雑煮をつくってスタッフにふるまっていますよ。これからもスタッフが生き生きと働ける環境づくりをしていきたいですね。

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