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杉山 大樹 副院長、杉山 文香 先生の独自取材記事

ファミリー動物病院

(千葉市稲毛区/稲毛駅)

最終更新日: 2023/01/22

千葉市稲毛区の住宅街の中にある「ファミリー動物病院」。1973年に開業し、複数回の移転や改装を挟んで、40年以上地域の動物や飼い主を見守ってきた。現在は杉山大樹(ひろき)副院長と、妹の杉山文香(あやか)先生を含めた6人の獣医師が診察を行っている。副院長は腫瘍科、文香先生は眼科を専門としており、その他のドクターもそれぞれ得意分野を持つ。「一人が何もかもやるのではなく、専門家同士が連携する形が望ましい」というビジョンを持ち、若手の育成にも取り組んでいるためだ。副院長と文香先生それぞれの得意分野や、診察・治療に対するポリシーを中心に話をしてもらった。 (取材日2016年6月13日)

時代の流れに応じて変化してきた動物病院

こちらの医院の沿革を教えていただけますか。

【杉山大樹副院長】父が開業するのにいろいろと探し回ったところ、この辺りの土地を気に入り稲毛のテナントで開業したんです。その後、この土地をたまたま見つけたと聞いています。最初はこの建物の隣の土地でやっていたのですが、おかげさまでたくさんの方に来ていただけるようになって、改築を数回しても手狭になってしまったんです。その頃偶然、隣のこの土地が売りに出ていたので、2014年にこちらに移転しました。また、当院は父の意向で、若い先生を育成する教育病院の面も持っています。

移転された際に、新しく設置したものはありますか?

【副院長】以前の建物は階段が急で、特に大型犬の場合は移動が大変だったので、こちらの建物にはエレベーターをつけました。飼い主さんも行き来が楽になって、喜んでいただけているようです。今は隣の古い建物を猫専門にリフォームする計画を立てています。猫の飼い主さんから「うちの猫は、犬や他の猫と一緒だと怯えてしまうんです」というようなことをたびたび言われるようになってきましたので、対応することにしました。

こちらにいらしているペットは、どのような症状が多いですか?

【副院長】犬・猫両方とも、だいたい半々くらいの割合で来ていただいていると思います。最近はペットも高齢化してきた分、腫瘍などが増えました。ウェルシュコーギーやフラットコーテッド・レトリバー、バーニーズマウンテンなどで、組織球性肉腫という種類の腫瘍を診る機会がかなり増えています。これらの犬種がブームになったこともありましたので、その影響ですね。また、猫で腫瘍ができる場合は、リンパ腫がほとんどです。当院では他の病院から紹介されていらっしゃることも多いので、より増えたように感じるのかもしれません。 【文香先生】眼科の範囲では、トイプードルやダックスフントで白内障や網膜変性症という病気が増えたんだと思います。

動物の個性に合わせて、検査や治療を進めていく

動物や飼い主さんに接する際、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?

【副院長】当院は二次診療でいらっしゃる方が多いので、動物はもちろん、飼い主さんと初対面の状態で、つらい話をしなくてはならないことがあります。しかし、まったく話さないわけにもいきませんので、できるだけ大きなショックを与えないように、信頼関係を作りながら、受け入れやすいような話し方を心がけています。細かなことでは、「猫は犬より警戒心が強いので、いきなり触ったり直接目をのぞき込んだりしない」「個々の動物によって我慢できる時間が違うので、治療の質を落とさずに、できるだけ手早く進める」などに気をつけています。

文香先生は、どのような点を気にかけていらっしゃいますか?

【文香先生】私も、基本的には兄と同じです。その子が今どんなことで苦しんで困っているのか、しっかりと診て、診察や検査に過剰や不足な点がないように、飼い主さんとじっくり話をしながら治療に取り組んでいくかを決めるようにしています。また、飼い主さんにはレントゲン以外の検査には立ち会っていただいていることが多いので、こちらがどのようにおうちの子を扱っているのかを見て、安心していただけるようにしています。動物によっては飼い主さんがいると甘えたり、かえって落ち着かなくなったりしますので、その見極めを大切にしています。

お二人にとって印象深い動物のエピソードを教えて下さい。

【文香先生】小さい頃から診せていただいていた猫ちゃんで、糖尿病になってからもずっと通ってくださった子です。飼い主さんも治療に積極的な方で、「やれることは全部やりたい」とおっしゃって、一緒に頑張ってくださいました。最終的にはやはり亡くなってしまったのですが、ご満足いただけるような形で看取りができて、こちらも全力を出しきることができたので、良い経験になりました。 【副院長】一年ほど前に、リンパ腫で長く闘病していた犬ですね。寿命も近づいていましたし、そうした意味では自然の流れともいえるのですが、飼い主さんがその子をとても可愛がっていらして、飼い主さんのほうがひどく落ち込んでしまわれたんです。動物は敏感ですから、飼い主さんの気持ちが伝わって、それでまた状態が悪化して……というような、悪循環に陥ってしまっていました。ご家族も僕たちにも伝わってくるような苦しみようで、見ているのがつらいほどでしたね。

大切な家族の一員を失うかもしれないときですから、無理もないことですね……。

【副院長】ええ……。しかし、あるときそのことをお話ししたら、飼い主さんが考えを変えて前向きになってくださったんです。「私が落ち込んでいたら、この子が頑張れない」と。そこからは飼い主さんの気持ちも、犬の状態も少し良い状態になりました。最終的には亡くなられて、飼い主さんも「次の子は考えられない」ともおっしゃっていましたが、しばらくしてまた犬を飼い始められたんです。僕たちがこの仕事をしていて、一番うれしいのは飼い主さんが動物を亡くしたときに立ち直って、また次の子を連れてきてくださるときなので、そのときは本当に嬉しかったですね。可愛がっていた子を亡くしてペットロスになってしまわれる方もいますが、獣医師の対応で軽減できると考えています。

違和感を覚えたら、すぐに獣医師へ診せてほしい

大変お忙しいかと思いますが、休日はどのようにお過ごしですか?

【文香先生】ヨガをしたり、看板犬のココと一緒に散歩をしたり、カフェに行ったりしてゆっくり過ごしています。ココはとても元気で愛想のいい子なので、見ているだけでも癒やされますね。 【副院長】僕は釣りに行くのが一番の趣味です。釣りたいものや時期によって、房総や湘南など、行き先を変えています。たくさん釣れるので、家族やスタッフに分けることも多いですね。大きい魚が釣れると達成感もありますし、新鮮でおいしいものが食べられるので、やめられません。他には月に7・8回くらい、フットサルで体を動かしていますね。

今後の展望についてお聞かせください。

【副院長】より高い質の治療を提供するために、各専門分野のスペシャリストと連携を取っていきたいですね。例えば、僕も皮膚の症状を診ることがあるのですが、皮膚の専門家にはかないませんし、その逆もあると思います。しかし、一人ですべての分野をこなすのは不可能なので、それぞれの分野を得意としている方と信頼関係を築いて連携し、動物や飼い主さんのために、けれども押し付けず、本当に良い医療を行っていきたいと考えています。

最後に、読者へ向けて一言メッセージをお願いします。

【文香先生】少しでも気になることがあったら、気軽に相談してください。「大丈夫だろう」と思っていても、重大な病気の初期症状かもしれません。そうでない場合もあると思いますが、そのどちらなのか確かめることも非常に大切なことですから。 【副院長】動物は病気を隠そうとするので、飼い主さんが動物の異変を探る目で見ていないと、気付いたときには既に重篤な状態に陥っていることもあります。どの病気でも、最も重要なのは早期発見と早期治療です。そのために、健康診断は必ず受けてください。そして、わからないことや違和感を覚えることがあったら、何度でも聞いてください。特にしこりを見つけた場合は、腫瘍の疑いがありますので、必ず獣医師の診察を受けてください。

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