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森本 啓子 院長の独自取材記事

アイアニマル ペットクリニック

(千葉市中央区/新千葉駅)

最終更新日: 2023/01/22

JR千葉駅界隈は東口と北口では、まったく異なる表情を見せる。大型商業施設が立ち並ぶ繁華街の東口に対して、すぐに閑静な住宅街が広がる北口。その北口から徒歩5分ほどのところにあるのが「アイアニマルペットクリニック」だ。院長を務めるのは森本啓子先生。以下スタッフも全員女性で、女性ならではの優しい心遣いが感じられるのも一つの特徴だ。森本先生は、東京大学大学院農学部生命科学研究科で、外科の中でも麻酔・鎮痛を専門に研究。その経験を生かして、痛みの少ない手術を提供している。ほんわりとした雰囲気が心和ませてくれる森本院長だが、オフの時間はドライブや乗馬を楽しむというアクティブな側面も。そんな森本院長に動物医療への思いを聞いた。 (取材日2016年4月21日)

痛みとストレスの少ない手術が術後の経過を良好に

こちらで開業なさったのはいつのことですか。

2004年に開業しましたので、もう12年になりますね。当初、路面店で開業したいと考え物件を探したのですが、3件目にたまたまこの場所が見つかりました。ちょうど千葉駅も近いですし、周りにはマンションも多く高級住宅街も広がっています。この地域は、若いご夫婦や独身の方が小動物を飼われていたり、ご高齢のご夫妻が犬を飼われたりしていることが多いですが、皆さん、動物の命に対する意識がとても高いと感じています。飼い主として、してあげられることはきちんとしてあげたい、できる限りのことはしたいとお考えの方が多いですね。

森本院長が獣医師をめざしたのはどんな理由からでしょうか。

やはり子どもの時から動物が好きだったからですね。団地に住んでいたので動物は飼えなかったのですが、交通事故にあったワンちゃんを友達と看病したこともありました。もともとそういうことが好きだったのでしょう。幼稚園の頃にはもう将来は獣医になろうと決めていました。獣医になりたいと周りの大人に話すと「そんなの無理だよ」とよく言われました。それなら絶対なってやろうと(笑)。東京大学農学部獣医学科に進み、卒業後は大学院で外科を専門とし、中でも鎮痛について研究してきました。外科手術はダイナミックで、悪いところを取ったらすぐに元気になるなど治療結果がとてもわかりやすい、そんなところが私の性格に合っているのかもしれません。手先を使う仕事をしたい思いもあり、跡が残らないきれいな手術技術を磨きたいと考えました。で、手術には麻酔技術も非常に重要ですから、麻酔について専門的に研究したのです。

動物医療でも麻酔や鎮痛は重要なのですね。

そうですね。かつてのように1種類の麻酔薬を大量に使用すると副作用が大きく、それを防ぐために、複数の麻酔薬を少量組み合わせて麻酔効果を高めるバランス麻酔について大学院時代は研究していました。今では少量で効果が高いバランス麻酔が臨床現場で使用されるようになっています。手術時の鎮痛は、重要なことで、術中の痛みが少ないと動物のストレスも少ないため、傷口が早くくっつくなど術後の経過がよくなります。また、ほんの少しの痛みを感じただけでも、体内では痛みを増幅させる物質が働いて、痛みが助長されます。ですから、手術前から鎮痛剤を使うことで痛みを軽減できます。当クリニックではこのような麻酔や鎮痛剤を効果的に使用することで、ストレスの少ない動物に優しい外科手術を提供しています。

女性スタッフならではのきめ細やかな対応がモットー

こちらのクリニックの特徴はどんなことですか。

一つはスタッフ全員女性であること。女性スタッフですと飼い主さんとすぐ打ち解けられますし、どんなことで困っているのか、何をして欲しいかなど話をよく聞くことができます。そしてその時の状況に合わせてきめ細やかな対応ができます。動物の中には男性を嫌う子も多いんですよ。男性の大きな体や太い声、大きな動きなどは、本来群れで暮らしている動物とっては脅威に感じるようです。もう一つは、動物や飼い主さんの要望にしっかり応えることを大切にしています。人間の医療では、検査結果にばかり頼るのではなく、それ以前に、患者さんの話をよく聞いて個々の人間全体を診ることが重要と言われます。私自身、以前、体調が悪くて医師にかかった際、このことを痛感したことがありますので、このクリニックでも個々の動物や飼い主さんの状況についてよく話を聞いて、きめ細やかに対応していきたいと考えています。

こちらの診療動物を教えてください。

犬、猫のほか、うさぎ、ハムスター、鳥、ハリネズミなどです。時々、モモンガやミミズク、カメを連れて来られる場合もあります。マンションで一人暮らししている方は、小動物を飼われている方が多いですね。皆さん、動物たちをとてもかわいがっているなと感じます。

ふだん心がけていることはどんなことですか。

動物を怖がらせないことと、動物に痛い思いをさせないことですね。診察中は動物によく話しかけます。それも高いトーンの優しい声で話しかけると安心するようです。注射を打つ時も細い針を使用したり、何か他のことに気を取られている間にさっと行うなど、いろいろな技術を駆使しています。動物が動かないよう抱きかかえるのも一つの技術が必要で、それが得意なスタッフもおりますので、チームワークで動物への負担が少ない治療を行っています。また、地域のホームドクターとして、この界隈に暮らす動物たちの体の状態や治療に関する情報を蓄積していくことも大切だと思っています。例えばこの薬はこの子に適しているとか、同じ薬でもその動物によって合う、合わないがありますから、そういった細かい情報を蓄積して、長く継続していく中で飼い主さんとの信頼関係も醸成されていくのではないかと思います。

こちらではサプリメントや食事の情報提供も行っているのですね。

動物も人間と同じように普段からの予防が大切です。栄養バランスが崩れれば毛並が悪くなったり、太り過ぎれば糖尿病になったり足の関節に支障が出たりすることもあります。薬とまではいかないけれど、栄養補助食品としてのサプリメントの摂取は病気予防の一環として有用と考えています。脂肪燃焼を助けるカルニチンや関節の動きに大切なグルコサミンなど、今では動物用のさまざまなサプリメントが出ています。

動物は飼い主の変化に敏感。いつでも気軽に相談を

これまでで何か心に残ったエピソードはございますか。

開業して少したった頃、夜中に電話がかかってきたことがありまして、その時、「明日来てください」と断ってしまったのですね。残念ながらその夜に亡くなったのですが、高齢犬だったので、たとえ夜中に手を尽くしても命に限りはあったと思います。ですが、飼い主さんにしてみれば、あの時診てくれなかったから、と思われたのではないかと。以来、どんな時でも緊急の際は必ず診るようにしています。良い思い出の一つは、高齢なペットで、手術を受けるのがとても心配に思っていたところ、飼い主さんから、「先生に手術をしてもらえれば、結果はどうなってもいい」と言われたことがありました。このように言っていただけると、とてもうれしく、医師冥利に尽きると感じましたね。

ところでお休みの日はどのようにお過ごしですか。

車に乗ることが好きでよくドライブしています。車種はスポーツカーです。ほんの少しアクセルを踏むだけでビューンと加速しますが、街中ではほとんどスピードは出さず、極めて安全運転です(笑)。あとは時々乗馬クラブで、馬に乗って走っています。きっと乗り物が好きなのでしょうね。最近、アコースティックギターも習い始めました。先生に教えに来てもらっていて、ジャズなどを練習しています。

では最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

これからも女性スタッフならではのきめ細やかな対応を基本に、地域に暮らす動物や飼い主さんの信頼に足る動物医療、動物たちにとって負担の少ない医療を提供していきたいと思います。動物病院は病気になった時しか行けない場所と思いがちですが、決してそんなことはありません。普段から気になること、聞いてみたいことがあれば、どうぞお気軽にお立ち寄りください。動物たちは飼い主さんや家族の状況にとても敏感です。動物は、飼い主がいなくなったら生きていけない、飼い主がいなくなってはまずい、ということを直感で感じ取っています。飼い主さんやご家族に何か変化があった時なども注意してください。そして何かあれば遠慮なくご相談ください。

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