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西山 嘉一 院長の独自取材記事

バウム犬と猫の病院

(流山市/南流山駅)

最終更新日: 2023/01/22

松戸市と野田市を結ぶ県道5号線沿い、南流山駅から車で5分ほどのところにある「バウム犬と猫の病院」を訪ねた。緑と白でデザインされた明るい待合室は「木」を意味する「バウム」という名称にぴったりで、どちらにも「大樹のようにこの土地にしっかり根差した院にしたい」という西山嘉一院長の思いが込められている。2009年の開院以来、町の動物病院として一般診療から予防接種、困り事の相談まで幅広く対応。また、動物の状態に応じて院内での治療・他院への紹介を含めた適切な処置を行ってくれる。地元のボランティアの人々と共に地域の猫の保護にも取り組んでいる西山院長に、クリニックの特徴や診療にあたっての思いを聞いてきた。(取材日2015年11月25日)

動物主体で考えることが診療の基本

まず開業された経緯から教えてください。

2009年に開業に開業しました。院の名称の「バウム」はドイツ語で「木」の意味です。「木の下に集まる動物たち」、「この地にしっかり根付きたい」という思いでこの名前を選びました。この土地に根付いて、この土地の獣医師として、少しでも地域の飼い主さんと動物の助けになれればいいなと願っています。

診療にあたり一番大切にしていることは何でしょうか?

「この子の為にいいことは何だろう?」という動物主体で考えることです。飼い主さんによっては時には人間の意向が強く出すぎていたり、動物に良かれと思っている事が悪い結果につながっていたりして、そのままでは診断・治療に影響が出てしまう事もあります。そこは飼い主さんとしっかり時間をかけて話し合ってわかっていただくようにしています。診察室は広めにつくってあるので、飼い主さんにはもちろん一緒に入って診療の様子を見てもらえますし、中には緊張してしまう子もいるので保定(動物を処置しやすい体勢に抑えること)の補助をしてもらいながらお話をすることもあります。ただ広いスペースは猫ちゃんには逆に落ち着かないこともあるので、もう一つ少し小さめの診療室を準備しています。些細なことかもしれませんが、そういうところも動物のために良いものを考えるというスタンスで一つずつ変えていきたいですね。

どんな症状や相談が多いのですか?

さまざまですが、予防医療も進み、動物の寿命も延びてきているので、歳をとってからのケアを含めた生活習慣病などの病気が多いかもしれませんね。相談では、犬の飼い主の毎年の義務である狂犬病の予防接種やフィラリア、ノミ・ダニなどの予防について思ったほど知られてなく、これらについて話を聞く機会は少ないだろうなと感じることも多いです。例えば初めて犬を飼う方には時間をかけて「犬を飼うとはどういうことか」を一からお話しすることもあります。とはいえ地域の開発の進行と足並みを揃えるように飼い主さんの意識の変化もあり、開業当初に多く見られた「ずっと外飼いで狂犬病以外ワクチンは打ったことがない。歳をとって病気になったみたいなんだけど…」というような、予防していれば重篤にはならなかったと思える症状でやってくる犬は減って来ました。

理想は「広く深い」知識と診療技術を持つ町の動物病院

病院の特徴を教えてください。

基本的には「地域のホームドクター」という立ち位置でしょうか。人もそうですが動物病院も2極化が進んでおり、今後はさらにホームドクターと専門的な高度医療を行う病院にわかれていくと思います。でも高度医療が必要な場合でもいきなりそちらへ行く人はまれ。その間のクッション的な存在というか、最初に悪い所を早く見つけて適切な対処をするというのが当院の役割ですかね。非常勤で一般内科に加え整形外科の専門技術を持つ斎藤先生に携わってもらっているので、私がやるべき範囲の治療はしっかりと行う一方、自分の手には余ると判断した高度手術については迷わず力を借りています。また例えば眼科や整形外科でより高度な医療や検査が必要なら、基本的に大学病院を含め、都内の専門技術を持つ獣医師を紹介もしています。

かかりつけのクリニックから紹介してもらえるなら、飼い主さんの安心にもつながりますね。

トリミングとドッグスクールについても、ご相談があれば「動物のために」を理念にしており、自信を持ってお勧めできるところをお伝えしています。ただ、町の動物病院は高度医療を行う病院に比べてカバー範囲は浅く広いのが特徴とは言っても、どんな治療に対応できるのかはクリニックにより差があるもの。外科手術などの技術は確かにその道を追及してきた先生には追いつかないところはありますが、「浅く広い」を少しでも「深く広い」にするために努力するのも、町の動物病院には非常に大事なことだと思っています。日々の診療の中で腕を磨くのはもちろんですが、同じ獣医師の友人との交流や学会への出席も勉強になりますね。自分の知識や技術のレベルは、例えばある病気の治療法として患者さんに示せる選択肢の数に直結するもの。常に引き出しは多く持っておきたいです。

夜20時までに加え土日診療もされていますね。

土地柄、都内で働いている飼い主さんが多いので、19時頃に仕事から帰ってきたとしてペットの異常を見つけて病院へ、となった時に来院できるように診療時間を設定しました。土日については、日曜午後に診療している院は多くはないので、日曜日は開けることにしました。主治医の先生がお休みだからとご連絡をいただくこともあります。来院される飼い主さんたちで一番多いのは半径数km以内にお住まいの方ですが、開業直後からボランティアで地域の子猫を中心とした保護活動をお手伝いをしていることもあり、その猫の里親を中心に遠方から来てくださる方もいます。私を信頼して来てくれる飼い主さんとその動物の主治医として、一生を通じてその子を診るという意気込みで診療しています。

動物に良く、負担を減らすものを積極的に取り入れたい

今までで特に心に残っているエピソードを一つ紹介してください。

たくさんあって難しいですが、直近で挙げるなら、斎藤先生に執刀していただいた保護した子猫で、鎖肛と言って生まれつき肛門が塞がっている状態の子でしょうか。珍しい症状なので情報も手術経験もある先生は少なく、いろんな観点から見てどちらかというと安楽死という選択肢が上がってしまう状態。発見者の方と一緒に、何とか命をつないであげたいといいうことで、リスクは高かったのですが肛門を作る手術をしていただき、今はとても元気にしています。手術は体がある程度大きくならないとできないので、最初の1年間は毎日便出しの処置をしながら成長待ち。その後のケアを含めてこの1年以上その子に付きっきりでしたが、ようやく落ち着いてほっとしましたね。

これから取り組んでみたいこと、さらに力を入れたいことなどはありますか?

一人で診られる動物の数には限界があると思うので、私を信頼していただける飼い主さんが増えて限界以上のものになるなら常勤していただける先生を増やさないといけないですし、その中で2診体制も検討したいですね。また、治療方法の幅を広げるために効果が立証されている様々な治療も取り組みたいとも思っています。これも設備を整えるのと、スタッフが必要になるでしょうね。今後、新しい機器を導入することで、今は他院を紹介して行っていただいている高度な検査や治療が当院でできるようになり、動物の負担が少なくて済むのでそういうところから導入していきたいですね。

お忙しい日々の中、どうやってリフレッシュされているのでしょうか?

学生時代からテニスをやっているので、たまにテニスの好きな飼い主さんと一緒に行ったりします。地域に根付くという意味でも、そうやっていろんな機会に地元の人たちと知り合えるのは非常に楽しいですね。意外な出会いがあったりと、刺激をもらっています。

最後に、飼い主さんたちへメッセージをお願いします。

今ペットを飼っている方、これから飼おうとしている方のどちらにもですが、動物主体で考えてあげてほしいとお伝えしたいですね。飼い主さんも一生懸命考えて良かれと思って大切なペットのためにいろいろ工夫されていると思うんですが、思いとは違う方向にいってしまっていることもあります。それに気がつくためにも、信頼できる獣医師を見つけたらぜひ話に少し耳を傾けていただいて、その子にとって一番いいことは何かを一緒に考えていただけるといいんじゃないかなと思います。

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