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土持 渉 院長の独自取材記事

大岡山動物病院

(大田区/大岡山駅)

最終更新日: 2023/01/22

大岡山駅から徒歩1分。東京工業大学の向かい側に位置する「大岡山動物病院」に1歩足を踏み入れると、その明るさに驚く。ガラス張りの入り口からさんさんと降り注ぐ陽光は、訪れる人の気持ちを穏やかにし、上向かせる効果があるのではないだろうか。加えて、院長の土持渉先生も、にこやかでさわやかな対応が太陽を思わせる。「ペットとの時間を後悔のないものにしてもらうために、できるだけ多くの選択肢を提示しています」と語る口調は快活で、信頼感がある。取材の中でとりわけ印象的だったのは、仕事のやりがいを尋ねたときの「スタッフが一生懸命働いてくれていること」いう答えだった。院内にあふれるプラスのエネルギーは、土持先生とスタッフが互いに敬意と感謝を忘れずにいるからだろう。開院から1年、地域の人々とも強い絆で結ばれつつある同院の魅力を探った。 (取材日2015年9月10日)

17年間、勤務医として積み上げた経験と知識を糧に開業

2014年の夏に、奥沢から大岡山へ移転されたそうですね。

2014年の2月に奥沢動物病院を事業承継し、7月17日に大岡山に移転すると同時に名称を「大岡山動物病院」と改めました。承継時から移転は視野に入れていたので、自宅から近く、土地勘もある大岡山にタイミング良く理想的なテナントが見つかったのは幸運でしたね。医院づくりでは、飼い主さんに安心感を持っていただけるよう、入り口をガラス貼りにして院外からの見通しの良さにこだわりました。前の通りから院内がよく見えるので、どんな雰囲気なのか、どんなスタッフが働いているのかといった気になるところを確認した上で来院していただけると思います。ガラス窓から自然光がたっぷり入るので、院内も非常に明るいんですよ。それからもうひとつ、重視したのが清潔感の維持です。動物特有のにおいがこもらない環境を作り、快適に過ごしていただけるようにしました。

エリアの特長として、何かお感じになる部分はありますか。

飼い主としての意識が高く、基本的な飼い方はもちろん食事管理などにも気を配っている方が多い印象です。しっかりと知識を身につけた上でペットを飼っておられますし、来院前には疑わしい症状やそれに対する治療法などをご自分で調べてから来院される方が多いので、私たちも説明がしやすいですね。病気の予防や発見のために尿検査や血液検査、X線検査を行う年1回の健康診断にも、たくさんのワンちゃん、ネコちゃんが来てくれています。検査の結果、必要であれば食事指導や生活指導を実施したり、秋にもう1度検査したりするのですが、こうした検診に足を運ぶ飼い主さんが多いことも、ペットを飼うことに対する責任感が強いというエリアの特長を表しているのではないでしょうか。愛情を持ってペットに接している飼い主さんたちが多いという面でも、私に合っているエリアだなと感じています。

院長継承までは、旗の台にある動物病院に長くお勤めだったとか。

旗の台にある「池田動物病院」で、17年間にわたって勤務医をしていました。大学のときの吹奏楽部の先輩の勧めで就職したのですが、池田冬美院長から獣医師としての経験だけでなく人間として大切なことを学び、人生観や価値観をはぐくんだ時期だったと思っています。治療の面でも、幅広い診療科目を掲げ、特に眼科に力を入れている医院だったので、開業後も皮膚科や整形外科と並んで眼科の治療をすることが多いですね。育てていただいた恩義を、これからの診療で返していこうと常々考えています。

画像診断に力を入れ、分娩でも積極的に活用

犬と猫がメインと伺いましたが、どのような症状での来院が多いのでしょう。

ワンちゃんとネコちゃんがほとんどで、あとはウサギさんが1割ほどですね。主訴は、眼科なら結膜炎や角膜疾患、ケンカで傷つけてしまったというもの。皮膚科ならアトピー、整形外科なら脱臼など多岐に渡ります。外科では、腫瘍系が多いですね。開腹手術を必要とする腫瘍もありますし、生活環境や食事の変化に伴って、皮膚の腫瘍も増えています。他には誤飲で運ばれてくる子たちもいますね。当院では、内視鏡を使っているので、ワンちゃんネコチャンのからだを傷つけずに異物を取り除くことができます。

特に力を入れておられる治療があれば教えてください。

レントゲンや超音波を使った画像診断には力を入れています。もともと画像診断が得意でしたし、病気の早期発見や治療に有効な手段だと思っていたので、勤務医をしながら母校の放射線科に研修医として通ってスキルアップを図りました。お産でも画像診断を用いて母体に負担の少ない分娩方法を探り、自然分娩か帝王切開かを判断しています。また、手術に関するハード面の整備にも力を入れています。手術で重視しているのは、負担の軽い麻酔を使い、反応の少ない縫合糸を使って、最短かつ最良の結果を残すこと。麻酔時間、手術時間の短縮を図るため、糸を使用せずに血管を処理できる超音波シーリングシステムも導入しています。超音波シーリングシステムは、縫合糸が原因となって起きる肉芽腫の予防にもなるので、避妊・去勢手術などにも積極的に使用しているんですよ。

待合室を使ったセミナーなども定期的に開催されているそうですね。

ドッグフードやドッグフードのセミナー、しつけ方教室などを行っています。医院の活性化もありますが、一番の目的は地域の方々とのコミュニケーションの場づくりですね。診察室だけでなく、ペットを通じた別の側面から皆さんと向き合うことで、医院との関係性が深まっていけば良いなと思っています。しつけ方教室は訓練士さんに来てもらい、ドッグフードのセミナーはメーカーさんに依頼して、定期的に当院に来てもらっているんです。私自身、企画をするのは好きなので、患者さんに喜んでもらえそうな内容を考えて実行に移しています。ドッグマッサージは、昨年「ドッグマッサージセラピスト」という資格を取得した当院のスタッフが担当しているんですよ。数組限定とさせていただいてますが、ワンちゃんのぬいぐるみを使って、だいたい1時間かけてレクチャーしています。ワンちゃんの身体を撫でたり揉んだりすると、人間と同じように癒やしの効果があり、自然治癒力や抵抗力も高まるようです。

教科書通りの治療だけでなく、考え得る選択肢をできるだけ多く提示する

診療時に心がけておられることを教えてください。

治療前に出来る限り多くの選択肢を示すということです。例えば余命が限られている病気の場合、治療だけを優先すると、一緒に過ごす時間が短くなるかもしれません。動物たちも、飼い主さんも、少しでも長く一緒にいたいと思っているはずですから、一般的な治療法だけでなくケースごとに考え得る方法をいくつか提示して選んでもらうようにしています。そのためには数をこなす診療ではなく、じっくりと診ていくことが大切だと思いますし、質のいい治療にはそれなりに費用もかかるものです。ですが、大切なペットの一生を真剣に考え、その時点で最善の方法を選択したと飼い主さんに思ってもらい、最期の時間は例え短くても満足のいくものにしてほしいと考えています。

先生が獣医師になろうと思われたのは、いつ頃のことですか。

中学生のときに獣医師が主役のテレビドラマを見て、「こういう職もあるのだな」ということを知りました。それが進路を決めた直接のきっかけですが、小さいころから色々な鳥を飼っていて、生き物に興味と関心を持っていたことがきっかけになっていると思います。文鳥やインコなどを何羽も飼って、観察するだけでなく、卵からかえして慣れさせ、友達に見せるのが楽しみでした。獣医師でなければ、旅行が好きだからツアーコンダクターもいいなと思っていたんですが(笑)。やはり、旅行は趣味で行った方がいいなと思って、最終的に獣医師の道に進みました。

では、お休みの日には旅行を楽しまれているのでしょうか。

勤務医時代にはお休みのたびに色々な場所へ出かけていたのですが、開業後は休みがないので、近場の温泉巡りを楽しんでいます。このあたりだと宮前平や戸越銀座にある温泉施設へ行くことが多いかな。あとはコーヒーを飲んだりしていますね。でも、開業してからは、不思議とこれ以上の気分転換の必要性を感じないんですよ。私を頼ってたくさんの患者さんが来てくれて、スタッフも本当に一生懸命働いてくれている。それだけで十分で、毎日ここへ来るのが楽しくて仕方ないという感じなんです。この仕事が本当に好きですし、天職だと思っています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお聞かせください。

セミナーや相談教室はもちろん、時には地元のお祭りに参加するなど、地域とのつながりの場をより多く設けて、たくさんの方に当院を知っていただきたいですね。スタッフも少しずつ増やし、数年を目途に獣医師も採用して、院内のさらなる活性化を図っていきたいと思っています。診療面では、画像診断を活用して、迅速かつ正確な診断と治療を行っていきます。動物は言葉を話すことができませんから、小さな変化を感じたり、ちょっとでも気になることがあったりする場合は、気軽に相談に来てください。飼い主さんと動物たちが、長く幸せな時間を過ごしていくためのお手伝いをさせていただきます。

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