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石川 力也 院長の独自取材記事

リッキー動物病院

(逗子市/逗子駅)

最終更新日: 2023/01/22

リゾート感あふれるエメラルドグリーンの外壁が目をひく「リッキー動物病院」は、JR横須賀線の逗子駅から徒歩7分の海岸にほど近い住宅街にある。バラの育成家として名高い父が丹精込めて育てたというバラに囲まれた同院で、爽やかな笑顔で取材に応じてくれたのは院長の石川力也先生。地域のホームドクターとして人とも動物とも信頼関係を築いてきたという石川先生の言葉の端々から、獣医療と向き合う真摯な姿勢が伝わってくる。長年地域に根ざしたホームドクターとしての診断力には定評があるが、決して現状に甘んじることなく、常に進化・成長を続けてきたという石川先生に、診療のモットーから健康の秘訣まで、笑いを交えながらたっぷりと聞いた。 (取材日2016年3月16日)

生まれ育った地元で、ホームドクターとして地域貢献を

「リッキー動物病院」は地元の方から信頼の厚い動物病院だと伺いました。

1998年開業なのでかれこれ18年になります。ここは私が生まれ育った実家でもあるので、飼い主さんは小さい頃から慣れ親しんだ近所の方ばかり。中には2代目、3代目の子もいて、まさに「ゆりかごから墓場まで」診させていただいています。飼い主さんとも動物とも長いお付き合いをさせていただいてありがたいかぎりですね。ここは大通りから奥まった場所にあるので、地元でも認知されるまでに時間がかかりましたが、逆にわざわざこんなわかりにくいところまで来て下さる飼い主さんは、一度来たらその後もずっと通い続けてくださる方がほとんどどです。海岸への抜け道になっているので、新たに越してこられた方の中には犬との散歩中にうちを見つけて来てくださった方もいらっしゃいます。

開院当時と比べてどのようなところに変化を感じますか?

一番感じているのは獣医療の進歩ですね。特にここ数年は、めざましい速度で獣医療の高度化、専門化が進みました。以前はうさぎやフェレット、小鳥などいわゆる“エキゾチック”と呼ばれる小動物も診ていましたが、今はそれらの専門病院も増えてきたので、当院は犬と猫の診療を専門に行っています。ただ、専門病院への通院が困難だという飼い主さんの場合は柔軟に対応しています。これからは地域のホームドクターとして、適切な専門病院や大学病院をご紹介することも重要な役割だと痛感しています。飼い主さんから「先生にいい病院を紹介してもらったおかげで元気になったよ」という報告をいただいた時は本当にうれしいですね。

院内の設備や診療の様子について教えてください。

3年前に改装し、待合室の吹き抜けなど基本はそのままに、新たにトリミング室と第二診療室を設けました。開院当初より第一診療室をガラス張りにしているのは、診療室から常に待合室の様子を把握できるようにするためです。動物の容体が急変した時に迅速に対応できるし、治療の様子を包み隠さずお見せすることで飼い主さんに安心して治療を受けて頂きたいからです。また、待合室にいる時から診療は始まっているという観点からも、飼い主さんと動物が入ってきた瞬間から様子を確認することができるというメリットもあります。当院では言葉の通じない動物はもちろん、飼い主さんにもできるだけストレスを与えないよう、スタッフ一同常に笑顔を心がけています。わんちゃん猫ちゃんにはごほうびやおもちゃも用意して、楽しい経験も交えながら、人とも動物とも信頼関係を築けるよう工夫しています。

人とも動物とも築いてきた信頼関係

診療の際、どのようなことを大切にしていますか?

当院には血液検査から超音波検査、レントゲン検査、心電図、尿検査と一通りの検査設備が整っていますが、私が大切にしているのは「診断力」です。目の前の犬や猫をしっかり見ることから始まり、実際に全身に触れて、それこそ五感だけでなく第六感まで総動員して診ています。もちろん飼い主さんの話にもじっくり耳を傾けるのは、何気ない会話からヒントを得ることもあるからです。しっかりした診断あっての治療です。当然、専門病院をご紹介する場合もあります。ホームドクターとして1人でなんでも抱え込むのではなく、できることとできないことを明確にして、わからないことはわからないと正直にお伝えする真摯な姿勢を大切にしています。

ホームページに開業時から変わらぬテーマとして「いつも笑顔が絶えない病院」とありますね。

私は、ペットをどれだけ愛していても、家族同然とはいっても飼い主さんの生活が崩壊してしまっては元も子もないと思っています。当院では治療費だけでなく、治療の内容についてもしっかり説明し、ご家族全員の同意が得られてから治療に入ります。せっかく治療がうまくいっても飼い主さんに不満が残ったのでは意味がないからです。飼い主さんの笑顔があってはじめて私たちも笑顔になれるし、ペットの幸せもある、だからこそみんなが笑顔になれる治療を常にめざしていきたいと考えています。

先生の言葉に救われた飼い主も多いと伺いました。

今はやろうと思えば心臓移植だってできる時代です。だからといって、みんながみんなポンと数百万の費用を払えるわけではありません。なんでもできるからこそ、皆さん迷われるわけです。ホームドクターとして私が大切にしているもう一つのことは、飼い主さんに「お金さえあれば助けられたのに」「なぜ~しなかったのだろう」という後悔の念を抱かせないようにすることです。アメリカの二次診療以降の病院には必ずカウンセラーがいて、飼い主さんの心のケアに関しても万全の体制が整っていますが、日本はまだそこに至っていません。ペット亡き後の飼い主さんの心のケアや生活のことも考えながらサポートし、飼い主さんに罪悪感を抱かせることなく最善の選択ができるようお手伝いするのもホームドクターの役目。ペットだけでなく、飼い主さんの気持ちにも寄り添いながら診療しています。

飼い主からも学生からも選ばれる獣医師をめざして

爽やかな笑顔と颯爽とした立ち振る舞いが魅力の石川先生。健康の秘訣は何でしょう。

都内の病院に勤務していた頃は分刻みで診療に追われ、深夜残業は当たり前という生活でした。それはそれで充実していたのですが、逗子で開業して一番ありがたかったのは、すべてにおいてゆとりがあるということですね。人間として充実した生活を送ることがパワーの源といってもいいかもしれません。どんなに疲れていても欠かさないのが週に一度のテニス。夜10時からの練習にすべてをかけています(笑)。しっかり休みながら体を鍛えて、いつまでも元気に診療を続けられたら、こんなにうれしいことはありません。

今後の展望についてお聞かせください。

今は公務員や研究職、専門医を希望する獣医学生が増えて、地域の開業医のところへ実習に来る学生がとても少なくなってきました。中には後継者がいないため閉院せざるをえない動物病院も出てきています。たしかに特定の分野に秀でた専門性をもつことは素晴らしいことですが、実際の獣医療は専門知識だけでは解決できないことが多々あります。特に一次診療は飼い主さんとの信頼関係を築くことから診療がはじまるので経験がものをいいます。地域に根ざしたホームドクターとしてのやりがいを伝えるとともに、次世代を担う獣医師や全体を診て診断をつけられる総合医の育成にも尽力していきたいと思っています。当院では実習生の受け入れもしています。学生からの問合せをお待ちすると同時に、ただ待つだけではなく、常に成長しつづける魅力ある獣医師でありたいと思っています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

逗子は高齢化が進み、「この子が自分にとって最後のペット」と、できるかぎりのことをしてあげたいと考える飼い主さんがとても多い地域です。ペットと幸せに暮らしていくためには、ホームドクターとしての自分の立場をわきまえ、時には飼い主さんの盲目的な行動にブレーキをかけたり、時には適切な専門医へ橋渡しのできるバランス感覚が大切だと思います。信頼できるかどうか、自分に合うかどうかを判断できるのは他人ではなく自分です。ネットや周りの飼い主さんからの情報はあくまでも参考程度にとどめ、実際に会って、自分の目でたしかめるよう心がけてほしいと思います。

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