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西村 洋二 院長の独自取材記事

西村どうぶつ病院

(八千代市/京成大和田駅)

最終更新日: 2023/01/22

京成大和田駅から2分。閑静な住宅地に建つ「西村どうぶつ病院」は、かわいらしい犬のマークが目立つクリニックの外観からも親しみやすさが伝わってくる。スタッフの笑顔は穏やかで落ち着きがあるので、ゆったりと相談ができそうだ。西村洋二院長は、その明るいスタッフのありようを「女性中心の職場ですからね。女性に活躍してもらわないと。ある程度は自己表現をして持ち味を出してもらえたら」と優しく見守る。夜間診療なども経て、動物の救命活動にも長く携わってきた西村院長が重視しているのは、飼い主それぞれにとっての希望に可能な限り沿っていく治療だという。これまでの経験と、現在の診療への思いを聞かせてもらった。 (取材日2016年6月21日)

ペットの救命医療に明け暮れた修業時代

獣医師をめざしたきっかけをお聞かせください。

もともと、小さい頃から、動物に関わることを勉強してみたいとは思っていました。そして高校時代の友達に、地元の動物病院の先生を紹介してもらったことが大きかったんです。そこの動物病院に出入りしているうちに、獣医師って楽しそうだな、と思うようになり、北海道大学の獣医学部に進学しました。とはいえ、所属していたのは放射線科の教室で、牛の白血球の研究などを行っていたのですが。それでも、大学で入っていたサッカー部には臨床の獣医師の道を歩む先輩が多かったり、後輩が拾った犬を私が仕方なく飼うことになったりという中で、獣医師の仕事に興味を持ちました。卒業後は、地元・千葉の中で老舗と言われる部類の動物病院に勤務し始めたんです。

勤務医時代には、どのように働いていましたか?

現在は犬の診察が多いのですが、勤務医だった当時は猫の手術に多く携わりました。半分は住み込みというような状態で勤務していましたね。一般的に獣医師が直面するようなことにぶち当たりながら働いてきたわけです。自分の獣医師としてのレベルを上げようと思いながらも、目の前に次から次へと問題が押し寄せてきて精一杯、という状況が続きました。夜に電話を取り、診療に関わることも多かったものです。そんな経験をしているから、救命医療についてはライフワークという感覚で独立後も続けることになっていきましたね。あまりに夜間診療をやり過ぎて生活が不規則になり、働き過ぎで体を壊してしまったところもあるので、今では朝方などには電話を取りにくくはなっているのですが、それでも、緊急の際には夜間でも電話をどうぞという窓口は開けているのです。

開院しようと思われた理由は何でしたか?

組織で働いていると、どうしても、その枠の中で機能しなければならないわけです。しかし、獣医師として、次第に自分の哲学のようなものができてきたら、そのやり方を100パーセント試してみたくもなっていきました。そんな中で獣医師である妻と結婚をしたことも大きかったですね。自分たちだけでやっていくぶんには、最後まで責任が取れる診療ができるだろう、と。今の地域に開院したのは、近くに親が住んでいたこともあって少しはなじみがあったこともありますが、直接の理由としては「不動産を探している間にたまたま出会った物件だから」ですね。何かを特に専門に、というつもりではやって来なかったので、縁があった町の一般的な動物病院としての開院を望んでいました。

動物の医療は人間以上に選択肢の幅が広いはず

さきほど「自分の哲学」と言われましたが、それはどんなものでしょうか?

飼い主さんお1人ずつのご希望に可能な限り沿う、ということです。飼い主さんとの相談を進める上で、医師が「絶対にこの枠の中でやらなければ」というあらかじめの縛りを持たずに接するためには、小さな組織であっても自分がトップにいる必要があるんですね。現在、人間の医療と同じように、動物の医療も高度化が進んでいます。それは良いことなのですが、同時に高額化という問題も出てきているのです。そんな点に関しても、自分でクリニックを運営しているぶんには、「コストをかけたくない人はかけなくてもいいだろう」と決定ができます。本来ならば、動物の医療は、人間以上に選択肢の幅が広いはずなのですよね。そうした事情を考慮することも含めて、飼い主さんと動物の両方にとって、制約もある中での現時点での100パーセントを見つけようとする医療を心がけているのです。

どのような相談に応えることが多いですか?

避妊や去勢の手術が多いです。定期健診や予防接種も頻繁にやっています。高齢の動物の慢性疾患も目立ちます。犬、猫だけでなく、小鳥、フェレット、ハムスター、うさぎなども増える傾向があります。アレルギーや腫瘍性の病気が多いですね。それらのように、獣医学がまだ解決できておらず研究が進んでいる最中の分野に関しては、書物、雑誌、セミナーに参加するなどで情報の更新はするわけです。雑誌に載る記事などにある方法は、後になると効果的ではなくなる場合もありますし、新しい方法にはリスクがあるので、取捨選択せねばならないのですが。でも、新しい方向に広げていかなければ、進歩がありませんからね。いろんな意味で足りない部分を進歩させていかなければ、と思っています。

飼い主さんに伝わるといいなと考えているのは、どんなことですか?

飼育して良かったんだな、と思っていただけるように関わることです。病院は病気になると来る場所ですから、元気な時だけではなく、苦しい時や別れる時に接することにもなりますよね。私自身、亡くなっていく動物に接する中で、心にダメージが溜まりもします。感情的に引きずるタイプで切り替えが上手ではないので、飼い主さんと一緒に苦しくなってしまう時もあるんです。だからこそ思うのですが、動物との別れ際は大事ですよね。亡くなった後にまた何かのタイミングで飼い主さんに来ていただけると、うれしく思います。終わり方としては、できる限り動物と飼い主さんが苦痛から開放されるように、と心がけています。亡くなられてがっかりした後、なかなか心の空白が埋まらないというのは自然なことですし、無理に埋める必要もないと思っています。

スタッフが持ち味を出して活躍できる病院に

お忙しいと思いますが、ご趣味は何でしょうか?

将棋は趣味ですね。料理も好きです。大したことがないレベルですが、ピアノも弾きます。将棋でいえば、北海道大学に通っていた時代には、学内の代表として、大阪まで学生王座戦という将棋の団体戦に出場しに行ったことがありますよ。その時には2勝4敗で、京都大学の人たちにこてんぱんに負けてしまいましたが(笑)。

従業員の皆さんが明るくて、院内の雰囲気が良いですね。

スタッフ間の仲が良いのは悪くないと思います。ただ、病院としてきちんとしていることが大事ですから、仕事中の私語は注意する時もあります。女性の多い職場ですから、院内の雰囲気は女性たちがつくってくれていますね。僕だけでつくれる雰囲気ではありません(笑)。一緒に働いている妻が温厚な性格ですから、それも大きいのかもしれません。女性が活躍できる職場になってほしいですし、ある程度は持ち味を出して自己表現をしてほしいな、とは思っています。当院は診療の規模からしたら、少ない人数でやっているんです。そうすると、1人ずつにかかる裁量が大きくもなります。大変でもあるかもしれませんが、頑張りがいもあるだろうと思って、なるべく残業の無い様努めています。

今後、どんなクリニックをめざされていくのかについて、教えてください。

私やスタッフたちは、動物を診ることを社会との接点にして働いているわけです。そこで何ができるのだろう、とよく考えるんですよね。1つの活動だけに偏るとひずみも生まれます。それで、特に若いスタッフにはきちんと有給休暇も消化してもらい、なるべく残業もない働き方をしてもらっています。休暇も大事にすることで、仕事への活力を得られますからね。スタッフの社会的地位が上がらなければ、動物病院の業界の社会的地位も上がりません。さらに健全な場所として成熟するからこそ、診療を通して、より地域の人々に貢献できているというクリニックになっていったらいいな、とは考えています。

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