動物病院・獣医を探すなら動物病院ドクターズ・ファイル

動物病院・獣医を探すなら動物病院ドクターズ・ファイル。
獣医の診療方針や人柄を独自取材で紹介。好みの条件で検索!
街の頼れる獣医さん 921 人、動物病院 9,796 件掲載中!(2024年04月20日現在)

高田 傑 院長の独自取材記事

牧の原どうぶつ病院

(印西市/印西牧の原駅)

最終更新日: 2023/01/22

北総線印西牧の原駅から徒歩5分。ショッピングセンター牧の原モアに入ってすぐ右側にある「牧の原どうぶつ病院」。全面ガラス張りで診察室の中まで見通せる造りは、開放感にあふれ、気軽に立ち寄れる雰囲気だ。高田傑院長は、2009年、地域に密着した獣医療を提供したいと、日本大学獣医学科の同期であり妻の香織副院長とともにこの地に開業。以来、飼い主さんとのコミュニケーションを大切にしながら、犬、猫や小動物の診療を続けている。高田院長が特に注力しているのが口腔内の健康管理だ。「歯は食べることに直結している器官。口腔内のトラブルは生死にすぐに関わることでないためあまり気を使わない飼い主さんが多い」と高田院長は話す。そんな高田院長にクリニックの特徴や獣医療への思いを聞いた。 (取材日2016年9月21日)

祖母のペットロス症候群が契機となって獣医師の道へ

開業にあたってこの場所を選んだ理由をお聞かせください。

印旛村は妻の父の出身地で親戚も多く住んでおり、いろいろ縁がありますので、この界隈で開業しようと考えました。じつは、印西市は動物病院の開業に関して建物の条件などとても厳しいんです。そんな中、このショッピングモールがクリニックの受け入れを始めたこともあり、自分の考えていた動物病院のイメージに合うと思い、ここでの開業を決めました。動物病院というと狭くて暗いというイメージがありますが、こちらはそんなイメージを払拭するよう、とにかく明るく開放的な雰囲気にしています。全面ガラス張りで、クリニック内の仕切りも壁ではなくガラスにしています。ですので、外を歩く人からは待合室だけでなく診療室の様子まで見えるようになっています。中が見えないと、何をしているのだろう、何をされるのだろうと飼い主さんも不安に感じると思いますのですべて見えるようにしています。

獣医師になろうと思われたきっかけを教えてください。

実は私は弁護士や検事になりたいと思い文系の勉強をしてきました。高校の時、祖母が飼っていた猫が病気で亡くなってしまい、祖母がペットロス症候群になってしまったのです。その頃はまだそんな言葉もありませんでしたが、愛猫がいなくなったことで病気になってしまったのですね。その際、ペットロスで傷ついた心を癒やすことも獣医師のひとつの仕事なのだということを初めて知ったのです。それで獣医師の社会的意義に気づき、獣医師をめざそうと高校2年の時に文系から理系へと方向転換をしました。獣医師をめざしたきっかけが他の獣医師と少し異なるので、大学時代は友人たちに、獣医師になる理由が邪道だとかよく言われました(笑)。ただ、小さい頃から昆虫や金魚を飼育していたので、動物は好きでしたね。妻は中学時代に飼っていた犬が亡くなったことで獣医師をめざしたそうです。

診療の中で、ふだん心がけていることはどんなことですか。

飼い主さんの話をよく聞くことです。獣医療に対する考え方は飼い主さんの生活環境や年代によっても異なり、人それぞれです。少々のことでは動物病院に連れて行かなくてもいいと考えている方もいれば、何かあればすぐに病院に連れて行くという方もいます。その飼い主さんが獣医療に何を望んでいるのか、来院した理由は何かなど、まずは聞き役となってお話してもらうようにしています。実は動物と飼い主さんは性格的によく似ているのですね。飼い主さんが緊張しやすい性格ですと、動物も緊張しやすくなります。ですから初診で緊張している飼い主さんの場合は、まず飼い主さんの心を解きほぐすことからすべてが始まります。そしてそれぞれの状況を鑑みて、飼い主さんの要望に即した最適な選択肢を提示するようにしています。

動物も口腔環境の健康維持が全身の健康維持につながる

特に力を入れている分野はどんなことですか。

歯科と口腔内についてです。3歳以上の犬の約8割は歯周病もしくは歯周病予備軍と言われています。当クリニックでも口腔トラブルの6~7割が歯周病です。歯周病は、ほうっておくと歯が抜けるだけでなく、全身の健康にも影響を及ぼすため、早期の治療が大切です。飼い主さんに病状をお話しする際は、同じ犬種、同年齢のできるだけ似ている症例を過去の診療データから探し出して、こういう病状で進行するとこうなってしまいますよなど、わかりやすく説明します。ペットの口腔環境に対する飼い主さんの意識はまだあまり高くないようですが、でも歯の健康は食べることの基本ですので、もっとペットの口腔環境について意識してほしいと思います。

飼い主がペットの歯の異常に気づくポイントはどんなことですか。

五感を使ってペットの口の状態をチェックしていただきたいですね。一つは口の臭いです。でも口の臭いは、日常的にペットと接している飼い主さんは気づきにくいので、ふだん一緒に生活していないお友達とか親戚の方に口の臭いを嗅いでもらってください。ほかには、口のまわりをなでまわすと嫌がるかどうか、歯ぎしりのような変な音がしないかどうか、味覚が変わったかどうかなど日ごろからチェックするとよいでしょう。

ほかにこちらのクリニックの特徴はどんなことですか。

やはりガラス張りですべて外から見えて隠していない、ということでしょうか。飼い主さんから診察室が見えると同時に、こちらからは待合室や通りが見えるわけです。ですので、待合室で待っている動物の様子を見て、病状が重そうだったらすぐに診るなど臨機応変に対応することもできます。ショッピングモール内ですので、治療が長引く場合などは買い物に行けたり、モールの通路にあるベンチで待ったりできますので、飼い主さんのストレスも軽減できるのではないかと思います。診療時間は平日午後8時まで、土日も行っています。地域の中のホームドクターの条件として、近い、行きやすい、休みの日も診てもらえるといった利便性も重要だと思います。

地域での連携はどのようになっていますか。

ここで対応できない病状の場合は、大学病院や地域の他の動物病院を紹介しています。それぞれ得意分野を持つ先生方がおられますので、獣医師会のネットワークを生かして連携し、地域全体で獣医療に貢献していきたいと考えています。

犬は10歳で30本の歯を残す「1030」が目標

これまでに心に残ったエピソードは何かございますか。

日々いろいろなことがありますが、飼い主さんの家族の環境の変化を見ると感慨深いものがありますね。最初に受診に来た時は小さかったお子さんが中学生になった姿を見ると、まざまざと成長を感じます。私も二人の子どもがおりますので親の目線で見てしまうのでしょう。毎年、小中学校の職業体験も受けて入れており、体験した子どもたちからお礼の手紙などをもらうとやはりうれしいですね。

お忙しいとは思いますが、お休みの日はどのようにお過ごしですか。

土日も診療していますので、家族と一緒に過ごせる時間がどうしても少なくなってしまいます。ですので、休診日はもっぱら家族サービスです。千葉市の動物園や周辺の牧場などに行くことが多いですね。お休みの日も動物を見るのかと思われるかもしれませんが、なぜかやはり動物園に行ってしまうんです。たまに、展示してある金魚が逆さまになっていたりすると妙に心配したり、トラがあくびをした時に歯の状態をチェックしてしまうなんてこともありますが(笑)。

では最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いいたします。

クリニックの拡張やスタッフの増員といったことも大切かもしれませんが、そうなると煩雑になってしまう恐れもあります。それよりも、一人ひとりの飼い主さんとのコミュニケーションを大切にし、継続して受診していただけるよう丁寧な診療を続けていきたいと思っています。ペットの歯や口腔環境の重要性ももっと広く啓発していきたいですね。今はインターネット上で、間違った情報も氾濫しています。それらを正して正確な情報を発信していきたいと思います。人間ですと80歳で20本の歯を残す8020運動がよく知られていますが、犬の場合は10歳で30本自身の歯を残すことが目標です。ぜひ1日1回はペットの口の中を見るようにしてください。ほかの病気と同様、口腔内の疾患も早期発見が大切ですので、何か気になることがあればお気軽に相談に来てください。

動物病院ドクターズ・ファイルは、首都圏を中心としてエリア拡大中の獣医師・動物病院情報サイト。
路線・駅・行政区だけでなく、診療可能な動物からも検索できることが特徴的。
獣医師の診療方針や診療に対する想いを取材し記事として発信し、
ペットも大切な家族として健康管理を行うユーザーをサポートしています。

掲載情報について

掲載している各種情報は、株式会社ギミック、または株式会社ウェルネスが調査した情報をもとにしています。
出来るだけ正確な情報掲載に努めておりますが、内容を完全に保証するものではありません。
掲載されている医療機関へ受診を希望される場合は、事前に必ず該当の医療機関に直接ご確認ください。
当サービスによって生じた損害について、株式会社ギミック、および株式会社ウェルネスではその賠償の責任を一切負わないものとします。
情報に誤りがある場合には、お手数ですがお問い合わせフォームより編集部までご連絡をいただけますようお願いいたします。

TOP