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小林 大治 院長の独自取材記事

おおはる動物病院

(世田谷区/二子玉川駅)

最終更新日: 2023/01/22

二子玉川駅から徒歩約10分、二子玉川商店街のちょうど終点にあるのが「おおはる動物病院」だ。取材当日は開業から間もなかったためまだ看板もなく、地域住民も表に置いてあるチラシを手にして、「動物病院だったのか」とわかるほど。そんな、できたばかりのフレッシュなクリニックで診療を行っているのは、小林大治(たいじ)院長。ペットと飼い主に向き合う心構えについて聞かれると、「誤解が生じると、悪者になるのはいつも動物ですから」と語った。そんな先生に、臨床の現場で、実際にどんな手ほどきをしてくれるのかなどを尋ねてみた。 (取材日2017年7月14日)

虫嫌いを入り口に生き物への興味を募らせ獣医師の道へ

こちらに開業されたのはどういうご縁ですか?

このクリニックの隣にトリミングのサロンとペットホテルが併設されていますが、そちらのオーナーが二子玉川で開業するにあたって、「一緒にやりませんか?」と誘ってくださって、それがきっかけです。ですから、正直な話、この場所に何か思い入れがあったとかそういうことはありませんでした。でも、開業してみると、地域の方は皆さんペットを大切にされていますし、近隣に高度医療センターがあるので、いろいろとやりやすく、こちらで開業して良かったなと実感しているところです。玄関の外にチラシを置いていますが、それを手にされる方に声をかけると、近所にうちの子を診てもらえる病院ができて便利になったと、歓迎してくださっています。

開業されて間もないですが、どんな患者が来ていますか?

本当に開業したばかりでそう多くはありませんが、ワンちゃんよりも猫ちゃんのほうが今のところは多いですね。地域の特徴としては、皆さん、ペットを大切にされているなと感じます。今日も、うさぎを飼っている方がいらして……当院はうさぎは残念ながら診ていないんですが、どうしても気になるようなら専門に診ている病院を紹介します。その方からは「3日前に観葉植物を食べてしまったんですけど、大丈夫でしょうか?」と相談されて、その心配そうな飼い主さんを見ながら、この辺りの方はペットをすごく大切にされるんだな、診療するこちらとしても緊張して診なくてはと、改めて身が引き締まる思いでしたね。

先生が獣医師をめざしたきっかけは何ですか?

虫が苦手だったことが始まりです。特に、ガとかクモが大嫌いな子どもで、なんでこんな気持ち悪い生き物が世の中にいるんだろうと不思議に思っていました。一方で、母親が買ってきた百科事典でめくるのは、嫌いなはずの虫のページばかり。怖い物見たさだったんでしょうね。見ているうちにどんどん興味がわいてきて、高校生になった時にきちんと生物学を勉強したいと考えるようになり、自然に獣医師をめざすようになりました。もう1つ、当時あまり意識していませんでしたが、小さい頃から身の回りにいろいろな動物たちがいたことも大きかったかもしれません。猫はずっと飼っていましたし、田舎だったもので豚や鶏もごく普通にいました。

人間と同じように「存在自体が大切」という意識で診療

こちらのクリニックについて教えてください。

診療対象は犬と猫で、主に一般内科を扱っています。設備としては、生化学自動分析装置やレントゲンなどの機器をそろえています。できれば、飼い主さんに直接、ワンちゃん、猫ちゃんの病気をビジュアルで見ていただくような顕微鏡システムを導入したいなと考えているところです。手術については、スペースが限られていることもあり、行っていません。ここで対応できない手術や難病などは、先ほども申し上げた、近くの高度医療センターなどにご紹介しています。当院と経営は別ですが、トリミングやペットホテルが隣にありますので、ご希望があればそちらを案内しています。往診も今後本格化していきますので、お気軽にご連絡くださいね。

診療にあたって心がけていることをお聞かせください。

月並みな言い方ですが、ペットの動物たちを、飼い主さんのお子さんと思って診るということです。ペットのことを、今はコンパニオンアニマルとも呼びますが、家畜とは明らかに違う存在ですよね。家畜は、肉や牛乳などによってお金を生み出すという存在価値があります。しかし、コンパニオンアニマルは、何かを生み出すわけではありません。逆に言えば、存在そのものに価値があるわけで、そこは人間となんら変わりありません。飼い主さんも、自分の家族と思わなければ、何もしてくれないペットの糞の世話などしないですよね。そう考えていくと、目の前にいるワンちゃん、猫ちゃんは存在自体が大切なんだという前提で診療していかないといけない、と思うんです。

印象に残っている飼い主さんやペットはいますか?

飼い主さんでは、ミニチュアピンシャーという犬種を飼われていた女性が印象に残っています。往診で通っていましたが、ワンちゃんは20歳を超えたおじいちゃん犬。実は亡くなったご主人が買ってきたそうで、だからこそ奥さまは本当に大事にされていました。特に大きな病気はなかったのですが、少し調子が悪いととても心配していて、そうした様子は非常に印象に残っています。ペットで印象に残っているのは、最初に勤務していた動物病院に来た猫ちゃんです。トリミングをしようにも、触られるのをすごく嫌がる子で、お手入れのために押さえつけようとすると大暴れ。院長が傷だらけになって爪を切っていましたね。飼い主さんがどうやってキャリーに入れて運んできたのか、いまだに謎です(笑)。

ペットとの距離感の大切さを説いてきた

開業までの経緯を伺います。

大学を卒業したあと、都内の動物病院に勤め始めました。そこは、他のクリニックで断られた動物も診るという方針でしたね。その後、予防専門の動物病院に勤務し、2017年6月に自分のクリニックをオープンした、というのがこれまでの経緯です。

後進の方の教育にも力をいれているそうですね?

そうですね。間違った情報を飼い主さんに与えないよう、犬や猫から人間にどうやって病気がうつるのかなどを正しく説明するようにとよく注意していました。そこを誤解させてしまうと、動物が悪者になってしまいますからね。例えば、いくら好きでも、ワンちゃんに口の周りをなめさせるなど過剰に接近した状態は衛生上良くないですし、もちろん人間のほうからうつしてしまう病気もあります。ある程度、距離を置いた上で大切にしていくことが大切、というのは教えるポイントの一つにしていました。

飼い主さんにアドバイスをお願いします。

ひと目見て具合が悪いとわかる状態で動物病院に連れて行くと、かなり悪くなっていて治りにくいことが多いんです。動物は、敵に「弱っていて襲いやすい」と思われないよう、多少具合が悪くても平気なふりをする習性があって、悪いところがあってもなかなか気づけません。特に、心臓や肝臓などの内臓系の病気はゆっくり静かに進行しますからね。6、7歳になったら、年に1回は健康診断を受けることと、日頃から様子を見ていて少しでもおかしいと思ったら診察を受けさせることをお勧めします。それから、1日1回は背中を触って、背骨の感触でやせすぎていないか、太りすぎていないかを確認してください。毛量の多い子は特に大切。耳の垂れている品種なら、まめに耳をめくって耳だれがないか、変な臭いがしないかをチェックしましょう。日頃からのスキンシップで、早めに病気に気づけば、それだけ治療での負担も軽くなりますよ。

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