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羽太 真由美 院長の独自取材記事

聖マリアンヌ緑山動物病院

(町田市/鶴川駅)

最終更新日: 2021/10/12

閑静な住宅街の一角、ビルの3階にある「聖マリアンヌ緑山動物病院」。階段で3階まで上がり、扉を開けると、そこは待合室兼診察室のオープンなスペース。「動物にとってなるべく自然な流れで受診ができるように」とあえて仕切りはつけなかったと語る羽太真由美院長。動物の健康を保つためには、病気になる前から病院と付き合うことが必要、と誰でも気軽に立ち寄れる地域密着型の動物病院になっている。「散歩のついでに病院へ」。そんな、地元の人との温かい関係は、羽太先生の優しい人柄が築いていっている。家族の一員である動物と長く付き合う秘訣など、2匹の猫がいるアットホームな雰囲気の中、羽太先生にお話を伺った。(取材日2010年12月28日)

目指すは、気軽に立ち寄れる"地域密着のホームドクター"

まずは「聖マリアンヌ」という病院名の由来について教えていただけますか?

昔、小中高とカトリック系の学校だったので、それをイメージするような名前をつけたいなと思いまして。自分自身はクリスチャンではないんですが、好きな名前ということと、ハッと目をひく名前になるかなと思って(笑)。ビルの3階で目立たない場所だったので、最初はそういう理由もありました。

病院としてのモットーは何でしょう?

やはりめざすのは、"地域密着型のホームドクター"というところですね。ご覧になった感じでわかるように、当院は、待合室と診察室の仕切りをつくらず、誰でも気軽に立ち寄れる病院です。大学を卒業してからいくつかの病院で働いていたんですが、やはり大きくて、飼い主さんがたくさんいらっしゃるような病院では、どうしても流れ作業的になってしまうと感じたんですね。それで、ゆっくり一人ひとりの飼い主さんと、診療についての話だけじゃなくて普段のことやちょっとしたことでも話せるような関係を築ける場所をつくりたかったんです。本当は、どちらかというと口べたなんですけど(笑)。

獣医を志したきっかけは?

小さい頃から動物や植物に触れるのが好きで、小学生のときには、初めて犬を飼ったりもしました。シェットランド・シープ・ドッグでけっこう長生きでしたね。実際に獣医をめざしたのは、意外と遅くて高校生のときです。漠然と、何か手に職をというか、資格を持ちたいなとは考えていたんですが、たまたま、テレビで動物園を取材したり獣医さんが活躍するような番組を観たりしたことも動機になっていますね。とにかく、動物が好きだったので、なれたらいいなと思っていました。

この場所を開業に選んだ理由は?

一番は地元だったということです。この周辺には動物病院が少なく、あったとしても車を使わなければならない場所だったり。それで、このあたりに1軒あってもいいかなと。来院される方も歩いていらっしゃる場合が多いですね。なかには、ちょっと寄ったんだけど、散歩の途中だったからお財布を忘れてしまって、爪切りだけお願いしますというような方も(笑)。もちろん、あとで払っていただけるんですが。とにかく、ずっとこのあたりで暮らしてきたので、私が小さかった頃を知っている近所の方なども来てくれています。それと、緑山住宅をはじめ、近隣の地域の野良猫の避妊・去勢手術に積極的に取り組んでいます。地元意識が強く、地元のためにという思いもありますが、以前勤めていた病院の先生がそういった取り組みをされていた方だったので、その影響も強いですね。

得意分野は動物たちの口腔衛生

診療においてのこだわりはありますか?

犬や猫は、ただでさえこういったところに来ると緊張してしまうので、なるべくストレスを与えないように心がけています。採血をしての検査などもありますが、無理に押さえるとか、とにかくあまり嫌がらせるようなことはしません。大きな声を出さないとか、力を入れすぎない。保定(診察や治療のときに、動かないよう押さえること)する際などにも、なるべくその子の動きに合わせてというように気をつけていますね。ここはあまり病院っぽくない雰囲気なので、(犬や猫が)怖がらないとおっしゃっていただける方もいます。また、私の専門というか、好きな分野は、歯や口のなか、口腔衛生なので、歯石除去の勧めをしたりとか、そういうことは積極的にするようにしています。

最近、犬や猫で流行っている病気にはどういったものが?

特別に最近、というわけではないと思うんですが、猫の口内炎ですね。もともと、いわゆる猫エイズ(猫後天性免疫不全症候群)や猫の白血病など基礎的な病気を持っている子の口内炎がひどくなるというケースもあるんですが、まったくそういうものとは別に、例えば人間の虫歯みたいな感じで歯がだんだん溶けてきてしまう病気があるんです。それで、体のほかの部分は検査してもとくに異常がなかったりするんですね。歯石がついて炎症を起こしているのであれば、歯石を除去することで治るんですが、最終的にはその歯を抜いてあげないとなかなか痛みがとれないという場合もあります。原因については、その子の体質、なかでも免疫系が関係しているといわれることもあるんですが、いまのところ、はっきりしたことはわからないというのが実情です。この猫の口内炎は、なかなか完治しない病気なので、苦労することがありますし、症例としても多いんじゃないかなと思います。あとは、犬も猫も多いのは、尿石症です。膀胱結石や尿道結石というものです。とくに猫の場合、若いうち、1歳前後からなってしまう子もいますので注意してください。

病院でも猫を飼っているとのことですが。

はい、2匹飼っています。黒いオスの"黒美(くろよし)"と、白黒のメスの"まりあ"です。2匹とも、私が以前に勤めていた病院で保護されていた猫なんです。その病院では、もともと、飼い主さんの事情で飼えなくなった猫ですとか、大きなケガをして放せなくなってしまった野良猫などを保護していました。黒い猫の方は、病院にすでに2年くらいいたんですが、元は野良猫でした。あるとき、胸に膿がたまる病気で連れて来られて、治ったあともそのまま病院で飼われていたのを、私のタイプだったので連れてきてしまいました(笑)。白黒のまりあは、私が開業を決めた年に、交通事故で運び込まれてきたのです。まだ体重が1?もない子猫だったんですが、後ろ足の骨が折れていて、その骨が見えてしまっているくらい重症だったんです。それを手術して、何ヵ月もかけて治療して、という子だったので、やっぱり自分で世話をしたいなと思いまして。2匹とも思い入れがありますね。

ワクチンや体のケア……、日頃の通院で病気予防を

動物を飼う際に考えなければならないことは?

やはり動物はおもちゃではないということです。最近はそういう考えの方は減ってきていると思いますが、ひと目見てかわいいからとか、ネットで見ただけで取り寄せるとかは、やめていただきたいと思います。好きであれば、自分で知識を得ようとすると思います。例えば犬であれば、その犬種はどんな性格が多いのかとか、細かくいえばどれくらいの運動量が必要か、また、かかりやすい病気だとか、自分がそれに対処できるだけの時間的ゆとりがあるのかとか、そういった知識はやはり持っていてほしいなと思いますね。飼い犬も昔に比べて長生きになってきています。小型犬だと15〜16年はあたりまえですし、大型犬も15歳くらいまで生きるケースが増えてきているので、それだけの間、自分がきちんと面倒をみられるのか、引越しなどで飼えなくなることはないかどうかなどについても考えることが重要じゃないかなと思います。

これから病院をどう発展させていきたいとお考えですか?

場所的にというか、いずれは地上に降りたいなと思っています(笑)。いまの3階から1階へですね。いい場所ではあるんですが、エレベーターがないので、飼い主さんが階段を上がってくるのは申し訳ないなと感じています。内容的には、いまは獣医が私1人しかいないため、休みなどでご迷惑をかけることがあるので、いずれはもう1人くらい獣医さんを入れたいなと思っています。もう少し柔軟に対応できるようにしたいですね。とにかく長くこの地でやっていけるようにがんばりたいと思っています。

飼い主さんへのアドバイスをお願いします。

当院のホームページにも書いてあるんですが、動物たちの健康を保つためにも、病気になる前にぜひ来院していただきたいと思います。飼い主さんがちょっと病気かなと気づいてからいらっしゃってみると、すでに重症化しているということもありますので、普段から、例えばワクチンや予防接種、または爪切りなどの簡単なケアということでも気軽に来ていただきたいですね。自ら話せない動物たちの治療をするためには、日頃から飼い主さんとコミュニケーションを密にとらせていただいて、ちょっとした変化でも早めに相談していただければ、きちんとした健康管理につながると思います。これから動物を飼われる方は、ご自分の生活環境にあった医院選びも重要だと思います。通いやすさという意味では、距離はやはり近い方がいいかと思いますから。獣医さんは料金的なことも含めて、何でもオープンに正直に話してくれる方がいいと思いますね。

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