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田村達也 院長の独自取材記事

木もれ陽動物病院

(町田市/淵野辺駅)

最終更新日: 2023/01/22

木漏れ日のような幸せのある場所にしたいという思いを院名に込めた「木もれ陽動物病院」。横浜夜間動物病院長として救急医療チームを指揮していた田村達也院長が、2010年2月に町田市図師町に開業したクリニックだ。田村先生のポリシーは「自分の価値観を飼い主さんに押し付けないこと」。飼い主とペットがそれぞれの環境で幸せに暮らせるように、動物医療の面からサポートしている。それゆえ、「飼い主さんの考えを成長させて、一緒に治療を頑張れたという一体感は大きな喜びです」と語る。田村先生に今までの経験や治療方針、今後の展望などについて伺った。 (取材日2011年1月26日)

自然が豊かな町田市でペットや飼い主とじっくりと向き合う診療を実践

この場所に開業した理由は?

獣医師免許を取得する前から開業すると決意していましたが、クリニックの場所については熟慮に熟慮を重ねました。同じ日本であっても、ペットにかける情熱や時間は地域によって差が出てくるものです。診療スタイルと住んでいる方のライフスタイルが合わないと、地域に根差すことは難しいと考えていました。どんなクリニックにするのか、それに合う場所はどこなのかについてとことん悩みましたね。そうして導き出した結論が、「自分自身を豊かにしてくれる環境で、ペットや飼い主さんとじっくりと向き合う診療をする」ことです。そうした条件に以前から土地勘があった町田市がぴったりでした。この辺りは住宅地にもかからず、比較的自然が豊かなんです。ここなら快適に暮らせて、しかもめざす診療ができると思いましたね。その狙いは大当たりで、僕とこの近辺にお住いの方たちのものの見方や考え方に大きなギャップがないんです。それは地域に根差していくうえで、とてもラッキーなことだと思っています。

獣医師をめざした動機を教えてください。

子供の頃から動物が好きで、なかでも魚やザリガニ、イモリなど水生動物が大好きでした。毎日のように池や小川でミズカマキリやナマズを捕まえたり、ペットショップに行っては小鳥やザリガニなどを眺めていました。当時は動物が好きな人は獣医さんになるものだという先入観があり、気がついたらこの道しか考えていませんでしたね。小学生の時には獣医学部に進むと決め、大学や所在地についても詳しく調べていました。その代り、高校の時に友人たちが有名大学について話していても、まったくついていけませんでしたね。

勤務医時代で印象に残っていることは?

開業を目標にしていたので、卒業後すぐに東大阪市のある動物病院で働き始めました。とにかくびっくりするくらい忙しいところで、先輩方から教えてもらえる雰囲気ではなかったんです。ですから、診療中は常に師匠である院長にぴったりとついて、その一挙手一投足を見ながら診療の仕方を学びました。今思えば、まるで落語家の師弟関係のようでしたね。仕事自体も非常にハードで、午前中から夜中の12時くらいまで外来診察をしていたんですよ。それが終わってから最初の休憩とミーティングをし、その後手術が3件、4件続き、帰るのは朝の5時でした。当時はつらかったですが、獣医師としてのスキルをしっかりと磨けたことと、ハードな状況でも診療をこなせた自信は今でも大きな財産です。

飼い主とペットが幸せに暮らせるお手伝いをしていきたい

どんな病気のペットが多いのでしょうか。

ペットの高齢化が進む今、人間と同じで腎不全や肝不全、そしてがんにかかる子が目立ちますね。あとはリウマチや膠原病などの免疫疾患、アトピー性皮膚炎や細菌性などの皮膚病が多いですね。最近では糖尿病になる猫が増えているようです。猫は避妊や去勢をすると食欲が増しますが、欲しがるままに餌を与えていると肥満になり、ある日突然糖尿病になるんです。糖尿病になると毎日インシュリン注射を打たなければならなくなり、飼い主さんにとっても猫にとっても大きな負担になります。ですから、日頃から食事に気をつけていただきたいですね。

先生の治療ポリシーを教えてください。

僕のポリシーは僕のポリシーを押し付けないことです。僕は家族のように動物たちを思っていますが、それを飼い主さんたちに求めるのは間違いです。みなさん、自分の価値観でペットを伴侶としています。例えば、自分の子どものように思う方もいれば、あくまで番犬としか考えていない方もいらっしゃいます。ですから、ペットも飼い主もそしてできれば僕も、それぞれの価値観のなかで幸せになれる方法を考えているんです。例えば、Tさんが飼っているタローくんという犬がいたとします。タローちゃんはTさんに飼ってもらって幸せ、Tさんはタローくんがいて幸せ、そして僕は彼らのそんな姿を見てうれしい、という生活が十数年続きました。最後にタローくんががんになって亡くなったとしても、みんなが最後まで治療を頑張り、それぞれが「素敵な日々を過ごせた」と思えるのが理想。そのために飼い主さんにとってもペットによっても最善の治療を提供するのが僕の仕事だと考えています。

飼い主さんとのコミュニケーションで気をつけている点は?

できる限り飼い主さんの意思を尊重して治療を進めることです。例えば、ペットががんになった場合、全摘手術をして欲しい方もいれば、クオリティー・オブ・ライフ重視の方もいます。ですから、手術や放射線治療、抗がん剤、漢方などいろいろな治療法を提案し、相談しながら治療計画を立てて差し上げています。もちろん、高度医療が必要な場合はそれに適した動物病院を紹介します。ただ、飼い主さんがおっしゃるままに治療を進めるのは違うと思うんです。飼い主さんがペットの病気や治療、日頃のお世話などで誤った認識をされている場合は、それを修正することも獣医師の役目。間違った飼い方をしている方には、不愉快にならないように気を使って諭すようにしています。時には、心を鬼にしてきつい言葉でたしなめることもありますよ。それでも、「あの時、先生に叱られて目が覚めた。ありがとう」とおっしゃってくださると、思い切って言った甲斐があったと思いますね。ペットが元気になっていく過程で、飼い主さんの考えを成長させて一緒に治療を頑張れたという一体感は獣医師として大きな喜びです。

クリニックとして高度な診断ができる体制をめざす

ところで休日はどのようにお過ごしなのですか?

良い診療をするために、遊ぶときはしっかりと遊んでストレス発散しています。アウトドアが好きなので、時間があれば山登りやキャンプ、釣りに行っているんですよ。なかでもキャンプは、妻と愛犬ポテト(木もれ陽動物病院の看板犬)と一緒に楽しめるのがいいですね。ちょっと寒くなる11月くらいでも平気で行きますよ。満天の星空の下、ダッチオーブン(キャンプ用の鉄製の万能なべ)で作った豪快なアウトドア料理を頬張るのは至福の瞬間ですね。ポテトも川に飛び込んだり、野山を駆け回って楽しんでいるようです。

今後の展望を教えてください。

院内にはそれなりの広さがあるので、人員を補充して中規模病院にまで成長させたいと考えています。加えて、クリニックとして高度な診断ができる体制にしていきたいですね。そうすれば、大学病院や高度医療センターなどとの連携がよりスムーズになるはずです。ゆくゆくは若い獣医さんを受け入れて、これからの動物医療を担う人材の育成のお手伝いができればと思っています。

ペットの健康のためのアドバイスを教えていただけますか?

猫は屋外に出さないことと温度管理を徹底することです。できれば猫部屋を作って、夏以外は暖房を入れて温度を一定に保っていください。加えて、しっかりとした体重管理と定期健診をすれば、ぐんと寿命が延びますよ。犬の場合は、口腔内を清潔にし、歯垢・歯石をためないことです。犬の歯周病は心臓病や腎臓病などの原因になることもあるといわれています。そうしたリスクを回避するために、毎日お口のなかをガーゼなどで拭いてあげてください。また、飼い主さんが日頃からペットの口のなかを見たり、お腹や足を触ったりして健康チェックする姿勢も大切です。それには誰がどこを触っても怒らないような犬に育ててください。

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