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加藤一則院長、加藤章子副院長の独自取材記事

加藤どうぶつ病院

(横浜市南区/弘明寺駅)

最終更新日: 2023/01/22

京急線弘明寺駅を出て平戸・桜木通りへ。「加藤どうぶつ病院」は、この大通りに面して2ヵ所の動物病院を持つ。六ッ川の「CACC(コンパニオン・アニマル・ケア・センター)」と、永田南の「弘明寺病院」だ。どちらも壁面にかわいい犬のマークが目を引く。「以前飼っていたマルチーズがモデルなんです」と目を細める加藤一則院長は、愛犬グーちゃんとの思い出をつい先日のことのように語った。自らペットロスを味わったからこそわかる飼い主の気持ちに寄り添い、獣医師として力を尽くして治療にあたる。診療するのは、犬や猫、ウサギや小鳥だ。仕事を終えてインタビューに加わったのは、妻であり治療のパートナーでもある章子副院長だ。ふたりそろって幼い頃から動物好き。病院の治療スタイルや力を入れている「しつけ教室」、ライフワークの「ふれあい活動」まで、たっぷり語っていただいた。 (取材日2012年1月23日)

動物は家族。見落としのないように診察し、力を尽くして治療する

横浜の南区に2つの動物病院をお持ちなのですね。

【加藤院長】僕らが南区で最初の動物病院を開業したのは1984年でした。入間や所沢、小田原や藤沢まで自分たちで調べて回ったのですが、なかなか気に入る場所がなく、ある日、南区の平戸・桜木道路を車で走った時に、「ここだ!」と思ったんですよ。以来、いくつかの場所に移転して、現在の2ヵ所に落ち着きました。一つは六ッ川の「CACC(コンパニオン・アニマル・ケア・センター)」、そしてもう一つは永田南の「弘明寺病院」。どちらも平戸・桜木道路に面していて、わかりやすい場所です。

病院のシンボルマークがとてもかわいいですね。

【加藤院長】モデルは以前飼っていたマルチーズで、グーちゃんという女の子です。開業してまもなく飼い始めたのですが、小さい頃は懐に入れてどこへでも連れていき、とても濃厚な付き合いをさせてもらいました。16年ともに暮らし、最期は腎不全で亡くなってしまいました。どうしようもなかったですね……。獣医師としては医療の限界がわかっているし、どうあがいても「これはしょうがない」と思う、でも飼い主としては「しょうがないじゃないよ!」という怒りにも似た感情がありましたね。

グーちゃんが亡くなって、先生ご自身が変わられた点はありましたか?

【加藤院長】あの子を失った時の悔しさと情けなさは、いまだに忘れられません。変わったことといえば、それまで以上に飼い主さんのわがままを聞けるようになったことかな(笑)。動物は家族の一員ですから、飼い主さんは皆思い入れが強い。だからこそ僕らは見落としのないように診察し、飼い主さんの気持ちを大切にして、力を尽くして治療しなければならないんです。以前からわかっていたことですが、グーちゃんを失って身にしみました。

病院の設備や設計へのこだわりについてお話しください。

【加藤院長】治療の様子はオープンにしたいので診察室はガラス張りで、飼い主さんが診察室に入って動物のそばにいることも可能です。当院では画像診断にとても力を入れ、飼い主さんにもお見せして病状などを説明します。目に見える形で説明すると、わかりやすいですよね。開業当初から顕微鏡にモニターをつけることで、「ほら、お腹に虫がいますよ」と飼い主さんにお見せし、図鑑と照らし合わせて「この虫はこれです」と説明してきたんです。

動物と楽しく過ごすための「しつけ教室」と、ライフワークの「ふれあい活動」

コンパニオン・アニマル・ケア・センターの2階はしつけ教室に使われるそうですが、とても広いですね。

【加藤院長】はい、多目的に使える広場が欲しくて移転したのですが、スペースの関係で院長室がなくなりました(笑)。僕らは、飼い主さんが動物と暮らして良かったと思える関係を築きたいんです。そのためにはしつけが欠かせません。人にも犬にも危害を加えず、人が大好きという犬を育成したくて、しつけ教室を始めたんです。グループレッスンで、専門の訓練士が指導し、飼い主さんご自身に訓練士としてのノウハウを教えます。周りに人がいようが、ほかの犬が遊んでいようが、どんな状況でも「座れ、待て、ふせ、おいで」が最低できるようにしたいです。

どんな犬でも効果がありますか?

【加藤院長】もちろん物覚えには個体差がありますし、犬種によって訓練性の優れた犬とそうでない犬がいます。また、吠えるように作られた犬種を吠えないようにするのは大変。でも、たとえ吠え出しても、吠え続けるのをやめさせることは訓練によって可能です。犬の社会的地位向上のためにも、しつけや訓練が大切です。我が子には塾や習い事に手間をかけますが、愛犬にもそうであって欲しいと思います。

先生が取り組まれている「ふれあい活動」についても教えてください。

【加藤院長】犬や猫たちを連れて小・中学校へ行き、命の大切さや動物を飼うことへの責任を教えたり、動物と触れ合うことで癒しを感じてほしくて、高齢者施設を訪問しています。行政などと協力して行う「人と動物とのふれあい事業」のほかに、当院でも月に1〜2回、独自に老人施設を訪問しているんですよ。参加動物はもともと患者さんだった犬や猫で、健康でふれあい活動に適性があるか簡単なテストを行ない、みんなで一緒に行くんですね。訪問先の方も喜びますし、同行する飼い主さんも「次はいつ?」と楽しみにされています。

治療の際に最も心掛けていることはなんですか?

【加藤院長】飼い主さんと十分に話すことですね。病状を的確につかむためには、病院では見えてこない家庭での動物の様子を聞くことも大事ですし、どんな治療を選択するかも、飼い主さんと一緒に考えたいんです。 【章子副院長】飼い主さんの考えやご家庭の状況を尊重し、そのお宅で一番納得のいく方法を選ぶことが私たちの治療スタイルです。動物に対しては、苦しまないように、検査はなるべく最小限にし、治療もできる限り短時間で治せるように全力を尽くしています。

じっくり話せるホームドクターとして、動物飼育の初めと終わりをサポートしたい

獣医師を目指そうと思われたきっかけを教えてください。

【加藤院長】僕は東京の三鷹市の出身ですが、小さい頃から周りに動物がいる環境で育ちました。家にも犬や猫がいましたし、近所の祖母の家は農家で、牛、豚、鶏、ヤギもいて、動物天国でした。しょっちゅう遊びに通っていたので、自然と動物大好き人間になりますよね(笑)。小学生の頃には獣医師になろうと思っていました。 【章子副院長】私も幼い頃から動物が大好きで、物心ついた時には将来は獣医師になると母に話していたそうです。サラリーマン家庭でしたが、小鳥やハムスター、ウサギにカメ、犬と猫も飼っていました。常にそばに動物がいる生活だったんです。

ご夫婦で動物病院をやられて良かったことはなんですか?

【加藤院長】困った時は二人のほうが良い知恵が出ます。帰宅しても治療中の動物について話していますし、それが夕飯の話題になることも少なくありません。 【章子副院長】時にはお互いの意見が対立することもありますよ。そんな時は、病院の勤務医とみんなで話します。先生方は、相手が院長でも「それは違う」と反論しますし、私たちも「そこまではやりすぎだよ」と若い先生の考えを止めることもあります。結局みんなの願いは動物の病気が治ることですから、ディスカッションは大いに結構。そうしてまとめた意見を飼い主さんに提示し、治療法を選んでいただいています。

印象に残っている飼い主さんとのエピソードをご披露ください。

【加藤院長】僕はなぜか飼い主さんご自身の病気やご家族の病気について相談を受けることが多いんですよ(笑)。動物は別の先生が治療していて、僕は「脳梗塞になっちゃったんだよ」などと飼い主さんから相談されているんです。そこまで心を許していただけるのはありがたいですね。 【章子副院長】当院が飼い主さんの息抜きの場でもあるのでしょうが、できればその時間を動物の相談にあててもらえると、もっとうれしいですね(笑)。動物のことをより正しく理解してもらうためなら、どんな質問や相談も大歓迎です。 【加藤院長】獣医師のなかには忙しさで流れ作業で治療している人も多いですが、私たちは飼い主さんが落ち着いて動物の相談ができる獣医師でありたいです。

病院のこれからの展望についてお聞かせください。

【加藤院長】いつも考えているのは、ホームドクターとしてのスタンスです。場合によっては、高度な医療を行う大学病院や専門病院へ送る選択肢もあるのですが、その判断をしっかりすることが今後は重要です。そして、残念ながら病気が治らない動物は、亡くなるまでしっかりケアする必要がある。動物や飼い主さんができるだけ苦しまないように僕らにどんなサービスが提供できるかを考えているところです。 【章子副院長】私は、動物飼育の入り口と出口を押さえてあげたいと思っているんです。入り口は、初めて動物を飼われる方に、しつけを含めどうしたら楽しく一緒に生活できるか教えてさしあげること。そして出口は、年老いたり、病気が治らなかったりした時のターミナルケアです。動物との最後の思い出が良いものになるように、しっかりとお手伝いしたいです。

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