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家入秀明 院長の独自取材記事

あさひのどうぶつ病院

(横浜市旭区/西谷駅)

最終更新日: 2023/01/22

相鉄線の西谷駅から国道16号沿いに10分ほど歩くと、童話に出てきそうな愛らしい外観の「あさひのどうぶつ病院」が見えてくる。アウトドアが大好きという院長のご趣味からか、ログハウスのようなウッド調の内装の院内には、外の喧騒とは無縁の穏やかな時間が流れている。「これまでの臨床経験や知識を駆使して、ベストと思われる治療法をご提案していきたい」と話すのは、院長の家入秀明先生。とても温かでやさしい雰囲気をお持ちだが、先生が発する一言ひとことからは、動物医療への情熱が伝わって来る。2010年には東京・大田区に分院を開業し、さらなるご活躍が期待される家入先生に、獣医師をめざしたきっかけや、診療方針、プライベートなどについてお話を伺った。 (取材日2012年3月27日)

獣医師としての喜びを感じるのは動物たちの回復を実感する時

まず先生が獣医師を志したきっかけを教えてください。

もともと動物は好きでした。子どもの頃は犬を飼っていて、時間があれば散歩に連れて行くなど、とてもかわいがっていました。ところが私が10歳の時にその犬がフィラリアで死んでしまったんです。今は予防薬の普及でフィラリアにかかる犬は減りましたが、当時は予防薬の存在が一般の人にはほとんど知られておらず、うちの犬も予防をしていませんでした。子ども時代って不思議なことに、今、目の前で起きている事象が永遠に続くと思い込んでいるものなんですよね。当時の私も、なぜか、その犬がずっと自分のそばにいるものだと信じているところがあったので、死んでしまうなんて思いもよりませんでしたし、病気になるとさえ思っていなかった。それだけに死んでしまった時はショックで、ものすごく落ち込みました。そんな時にたまたま獣医師という職業があることを知ったんです。30年以上たった今となっては、当時、どういう気持ちの動きがあったのかまで思い出すことはできませんが、愛犬の死が、獣医師を志すきっかけになったのは確かです。

獣医師になってよかったと感じる瞬間は?

具合が悪い状態が続いていた子が、ある時点を境に少しずつ元気を取り戻してフードを食べるようになるなど、動物たちの回復を実感できた時はうれしいです。すっかり元気になって家に帰るのを見送る時は、治療過程の苦労を思い出して、胸が熱くなります。一番やりがいを感じるのは、飼い主様からの信頼を実感できた時ですね。初対面の時から信用してほしいと思っても、土台無理な話で、最初はよそよそしい感じだったのが、いろいろお話したり、治療を進めていくなかで、飼い主様との信頼関係ができあがってくると素直にうれしいですね。自分を頼りにしてくれている飼い主様のために、もっと頑張らなくてはと気持が引き締まります。

東京出身の先生が横浜市に開業されたのはなぜですか?

いくつか理由はありますが、そのうちの一つは、この場所が学生時代から馴染みのある場所だったからです。私は麻布大学の出身なのですが、学生時代は深夜の道路工事のアルバイトをしていて、大学のある相模原から関内にある建設業者の事務所へ向かう時は、いつもここを通っていたんです。

持てる知識を駆使して最善の治療法の提案をめざす

どのような主訴での受診が多いのでしょうか?

ケガや感染症は減少傾向です。多くの受診は年を取ったことによる老年性の病気です。人間の生活習慣病に当たるものですね。食生活で肝臓の病気にかかってしまったり、太りすぎてしまったり。肥満は、関節疾患や糖尿病など、さまざまな病気の原因になります。とくに猫の場合は、太ると2型糖尿病といって、血糖値を下げる作用があるインスリンというホルモンの分泌量が不十分になったり、きちんと機能しなくなるタイプの糖尿病にかかることがあります。もちろん膵炎など他の原因もありますが、人の生活習慣病に近いかもしれません。また腫瘍も老年性疾患の代表例です。良性腫瘍のこともありますが、年齢が上がるにつれ悪性腫瘍の割合は高くなります。発生部位で言うと、皮膚の表面におできのようにできているタイプは良性のこともありますが、お腹のなかや胸のなかにできるタイプは多くが悪性腫瘍です。動物には本来、自分で病気を治そうとする自然治癒力が備わっています。感染症のような一過性の病気やケガの場合は、獣医師が適切な治療を施すことによって自然治癒力が高まり、回復へと向かっていくものなのですが、生活習慣病や悪性腫瘍の場合や内臓系の疾患は体の機能自体が壊れていってしまうので、残念ながら完全に元通りの状態にまで回復することは難しい。そのため治療は、悪性腫瘍であれば外科切除することや内臓系の疾患であれば症状を上手にコントロールすることに主眼を置いたものになります。ちょうど、人間の生活習慣病の管理と同じようなイメージですね。

家で飼うケースが増えたこと、寿命が延びたことが疾病構造の変化にも関係しているのでしょうか?

もちろん、そういったことも関係はしているでしょう。昔多かった交通事故によるケガや骨折はほとんど見られなくなりましたから。ただ内臓系の疾患が増加している背景には、医療技術が発達して、従来よりも病気を見つけやすくなったということもあるのではないかと思います。

診療の際に心がけていることはなんですか?

まずは飼い主様のご要望をよく伺うことです。それと同時に、治療方針を決める際には、飼い主の様のご要望をただ鵜呑みにするのではなく、自分のこれまでの臨床経験や知識を駆使して、ベストと思われる治療法を必ずご提案するよう注意しています。できる限りのことをしてあげたいという飼い主様のお気持ちはわかりますが、そこまでの治療は必要ないのではと思えるケースもありますし、治療コストが高くなる心配も出てきます。そこは私たち獣医師が、飼い主様のご要望、治療に伴うペットの身体的負担、治療コストのバランスを勘案しながら、いくつかの選択肢を提示して、納得したうえで治療法を決めていただく、という作業が不可欠であると考えています。

趣味はアウトドア、なにものにも縛られない自由な暮らしが理想

お忙しい先生ですが、休日は何をして過ごされているのですか?

趣味はオートバイと車と自転車です。本当はもう少し手をかけたいのですが、熱中し出すとほかのことがそっちのけになってしまうので、今は休日にドライブを楽しむ程度にしています。野外活動も好きなので、仲間と予定が合った時はキャンプに行くこともあります。キャラバン生活をするのが私の子どもの時からの夢なんです。なにものにも縛られることなく、自由気ままに暮らすというのが私の理想なんですけれど、現実的にはなかなか難しいので、アウトドアを楽しむことで、せめてそうした気分だけでも味わっています。

お子さんたちとアウトドアレジャーを楽しむこともあるのですか?

子どもを連れていくこともありますけれど、うちの子どもたちはキャンプがあまり好きではないんです。たぶんキャンプに行った経験がない子たちは楽しいんでしょうけれど、うちの子どもたちは小さい頃から頻繁に連れて行かれたので、あきてしまったのかも(笑)。あるいは、子どもにとっては夜、真っ暗になるようなところに行くのが怖いのかもしれません。

先生の今後の展望をお教えください。

ホームドクターとしてのみならず広い知識と臨床医として数多くの引き出しを持てるよう学会やセミナーなどに積極的に参加していきたいと思います。また、街の動物病院としてできることをどんどん増やしていきたいと思っています。最近は、高度医療施設や専門病院と呼ばれる施設も増えてきています。当院でも、飼い主様のご希望によって専門病院にご紹介できることをお話しいたしますが、時間やコストや不安など飼い主様のご都合によっては二次診療施設へ通えない方もいらっしゃいます。そうした飼い主さんたちのニーズにお応えしていくためにも、今以上守備範囲を広げる努力を重ねていきたいと考えています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

当院獣医師たちは自分の持てる知識と技術を駆使して、ベストと思える治療法をご提案するように努めていますが、飼い主様のご要望がわからなければ、何もご提案することができません。できるだけ苦痛を伴わない治療にしたいとか、コストがかかる治療は避けたいとか、どんなささいなご要望でも構いません。治療法は決して一つではありませんから、飼い主様のご要望を踏まえて、それだったらこうしたほうがいいとか、こういう方法もありますとか、いろいろご紹介することができます。飼い主さんに納得いただいて治療を進めていくことが、いい結果を生むことにもつながりますので、どうぞ遠慮することなく、なんでも当院獣医師・看護師にご相談ください。

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