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有井良貴 院長の独自取材記事

羽根木動物病院

(世田谷区/新代田駅)

最終更新日: 2023/01/22

京王井の頭線新代田駅から徒歩1分。環七通り沿いに面する「羽根木動物病院」は、2012年1月5日に開業したばかりの新しいクリニックだ。明るく清潔な院内はサロンのようなお洒落な雰囲気で、動物好きのスタッフが温かい笑顔で迎えてくれる。診察対象動物は、犬、猫、ウサギ、フェレット、その他小動物で、一般診療のほか眼科診療にも力を入れている。民間動物病院の分院長や夜間救急動物医療センターなどでの勤務経験もある有井良貴院長のモットーは、これまでの経験を生かした的確な判断力と、納得いくまで行うという丁寧な説明。自身も犬5頭、猫6頭と暮らすペットオーナーであり、同じペットを愛するオーナーとしても、いろいろな相談に乗ってくれる。小さい頃から動物が大好きだったという有井院長に、クリニックのことからプライベートまでいろいろと伺った。 (取材日2012年2月8日)

より高度な治療を可能にする充実の院内設備

開業されたのはいつですか?こだわった点は?

2012年の1月5日に、以前から7〜8年住んでいたこの地で開業しました。この辺りは近くに大きな公園もあり、ペットを散歩させていらっしゃる方も多いので、気になることがあれば気軽に相談に来ていただけるようなクリニックになれればと思っています。開業する際にこだわったのは、医療検査機器を充実させることでした。動物は言葉が話せませんから、異常の有無を判断するためには、医療機器の整備が必要不可欠です。大学病院での治療が必要な重篤な症状以外は、当院で可能な限り治療できるようにしたいというのが目標です。デジタルX線システムや超音波診断装置はもちろん、手術時間を大幅に短縮したり、体内に残る吸収糸の数を減らすことができる超音波凝固切開装置など、僕が必要と感じる医療機器は開業と同時に一通り導入しました。

実際に開業してみていかがですか?

開業早々、大した症状はないけれども、と来院された2頭の犬にともに悪性腫瘍が発見され、1頭は脾臓摘出手術を行い、現在抗がん治療中です。ただもう1頭はすでに肺に転移しており、打つ手がなく対症療法を行っております。いずれも「何となく調子が悪い」「新しい動物病院ができたから、連れて来た」という方々で、体調の異常を感じての来院ではありませんでした。ところが、いざ検査をしてみると、すぐにでも治療をしないと命に関わるような病気が発見されたのです。飼い主さんにとっても突然のことで、大変驚かれたと思いますが、精密検査の結果をお見せしながら、十分に時間をかけてご説明した結果、当クリニックに任せていただけることになりました。僕自身も開業してすぐにこのような事態になるとは思いもしませんでしたが、的確な判断が下せる検査機器を充実させておいてよかったとつくづく感じました。

先生が、治療されるうえで、いつも心がけていらっしゃることは?

飼い主さんの立場になって治療にあたるということです。ペットを愛する気持ちは同じでも、病気や治療に対する考え方はさまざまですから、一人ひとりに合った治療をご提案できるように心がけています。大きな病気が見つかれば、治療には当然費用もかかります。動物は人間に比べて副作用は少ないとはいえ、抗がん剤治療にはやはり苦痛も伴います。ペットに対してどうしてあげることが、飼い主さんにとってもペットにとっても幸せなのか。飼い主さんの希望や考えをお伺いしながら、最善の道を一緒に探していければと思います。僕自身も犬5頭、猫6頭と暮らしていますから、飼い主さんの複雑な気持ちをよく理解できるのです。獣医療の専門家としてのアドバイスはもちろんですが、なかなか決断が下せない難しいケースでは、同じペットのオーナーとして「僕だったらこうします」といったアドバイスもさせていただくようにしています。

飼い主の気持ちがわかるからこそ、心の通った治療で応えたい

ここならではの治療は?

当院には眼圧計や検眼鏡などの検査器具が揃っていますので、眼に関する症状でお困りの場合は一度ご相談下さい。犬の代表的な目の病気の一つに、進行性網膜萎縮があります。これは網膜が変性して正常に働かなくなる遺伝性の病気です。夜間や暗い所では眼が見えにくくなり、夕暮れや夜間の散歩時に不安そうな様子をしたり、物につまずいたり、溝に落ちたりといったことがみられ、暗い時間の外出を嫌がるようになります。初期は夜に見えにくくなり、しだいに日中でも見えなくなって、やがて失明しています。視力の低下は徐々に進行するため、見えないことに犬が順応し、飼い主さんがなかなか気づかないこともよくあります。何かおかしいと感じたら、眼の病気が潜んでいることも考えられるのです。当クリニックでは各種検査のほか、涙やけや進行性網膜萎縮を防ぐサプリメントなどもご用意しています。

夜間救急動物医療センターでの勤務経験もおありなのですね。

2007〜2011年まで「ひがし東京夜間救急動物医療センター」で、非常勤で勤務していました。夜間救急に来られる方は、初めて利用する方、ペットの急変に取り乱す方、パニックに陥る方、とにかく不安でたまらない方などが多く、いつも以上に冷静な対応が求められる職場でした。また、何よりも飼い主さんへの説明にはとくに気を配りました。ペットの緊急事態に平常心ではいられない飼い主さんへ、難しい決断を迫るような説明もしなければならないのですから、とにかく相手の心情に配慮し、相手の立場になって、丁寧にわかりやすい説明を心がけました。自分のクリニックを持った今は、プレッシャーも責任もその時以上に感じていますが、この動物病院を選んで来てくださるみなさんには、満足のいく治療で応えられるよう努力していきたいです。

先生が獣医師を目指したきっかけは?

子どもの頃から動物が大好きで、常に動物と一緒の生活でした。小学校の卒業文集にはすでに獣医師になりたいと書いていました。獣医師になると強く心に誓ったのは、かわいがっていた犬を失い、その喪失感で立ち直れないぐらい落ちこんだ経験があるからこそかもしれません。自分が獣医師となって、動物の病気を治したり、痛みを和らげたりすることで、同じような辛い思いをしている方のお役に立てればと思ったのです。飼い主さんのなかには、ペットロスで自分自身の健康を害したり、精神的に不安定になったりする方もいらっしゃいます。僕も学生時代から飼っていた猫を亡くした時は、しばらくペットを飼う気になれませんでした。でも、僕がいつまでも落ち込んでいても、その子が喜ぶわけでもありません。結局、その子によく似た猫を新たに飼うことで、僕は救われました。新しいペットを飼っても、その子は僕の中で永遠に生き続けているのですから。動物を失った悲しみを埋めてくれるのも、また動物なのです。

いつもと何か少しでも違うと感じたら専門医に相談を

小さい頃はどのようなお子さんだったのですか?

兵庫県の田舎育ちで、放課後や休みの日は、友達と野山を駆け回っているような子でした。いろいろな生き物を捕まえたり、子猫や捨て犬を家に連れて帰ったりしては、親に怒られていましたね(笑)。小学校では飼育委員長をやっていましたから、あの頃の僕を知る方は、僕が獣医師になったというと、「やっぱりな」となるでしょうね。

学生時代に夢中になっていたことは?今にどのように生かされていますか?

音楽や機械いじりが好きで、クラブのDJをやっていました。違う業界の友人もたくさんでき、そういった友人と話すのも好きだったので、結構続いたんですよ。今ではさすがにもうクラブへは行きませんが、病院の内装はその時に知り合って友人になった設計士にデザインしてもらったり、未だに交流はありますね。また、趣味が高じて、映像を製作したりもしていました。今でもデジタル系の新しい機械に興味があって、当クリニックでお配りしている看板犬や猫のポストカードはすべて自分で作っています。カルテは従来の紙ではなく「iPad電子カルテ」を導入することで、カルテの記載や検索がスムーズです。レントゲンは「デジタルX線システム」を採用しており、時間がたっても画像が劣化せず、現像も短時間でOK。画像をデータとして管理できるなどさまざまなメリットがあります。また、入院中の動物を監視するカメラを院内に設置し、自宅とオンラインで結んで緊急事態に備えています。

先生のリフレッシュ法は?

開業したばかりなので、今は仕事が中心の生活です。なかなか休みがないのですが、家で子どもや犬猫たちと遊んでいるときが一番リラックスできますね。ものを作ったりすることも好きなので、料理やお菓子を作ったりなんてことももよい気分転換になります。子どもの誕生日にケーキをつくったりして、大喜びされましたね。また、時間がある時には1日かけてラーメンを作ったりしています。麺もスープも時間をかけて一から作っているので結構本格的なもので、家族や友人から好評価を得ています。

読者にメッセージをお願いします。

動物は言葉を話すことができません。何か体調の異常があっても、なかなか気づかないことがとても多いのです。しかし、「わからない」「知らない」ことで大切なペットを病気にさせてしまっては、飼い主さんにとっても後悔が残ります。例えば、「水を飲む量が増えた」「ご飯は食べているのに最近痩せてきた」など、些細な変化が病気の始まりということもあります。いつもと何か少しでも違うと感じることがあれば、どんな小さなことでも専門医に相談することをおすすめします。この段階で救える命はたくさんありますから、変化を見逃さないであげてください。動物の場合、症状が出たときにはかなり病気が進んでいて、それから病院に行ってもすでに手遅れということも少なくありません。何でも気軽に相談できるホームドクターがいると安心ですね。

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